【荒川岳西稜〜小渋ルート】
- GPS
- 14:15
- 距離
- 29.1km
- 登り
- 2,668m
- 下り
- 2,660m
コースタイム
- 山行
- 12:56
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 14:16
天候 | ◎晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◼️釜沢ゲート〜湯折ゲート 林道が複数箇所崩壊していて斜面を横切る必要がある。トラバースする踏み跡がついてはいるが一部流れて薄くなっている。 ◼️湯折ゲート〜七釜橋 林道はほとんど完璧に残っているが土砂が流出して、2つの連続する橋とトンネルに泥が溜まっている。特にトンネルには足首くらいまでハマる泥と膝下くらいまで来る水が20mくらいに渡って溜まっていて、ここから沢装備に換装していった方がいい。 ◼️小渋川 腰渡渉を要することもあることで有名な川。この日は高くても膝上程度だったが、10数回の渡渉を要する上に、大岩と浮石がゴロゴロ堆積しているところを長く歩くので大変である。 ◼️荒川岳西稜 取り付きから標高1950m辺りまでは急傾斜の不安定な尾根をうまくやりくりしながら上がっていく。荒川岳の尾根ということもあり安定していそうな岩でも脆く崩れさり、また、木も腐っているものが多く簡単に折れるので注意が必要。 標高1950〜2250mは安定した快適な樹林帯。 標高2250mで崩壊地の際に達し、尾根のふちに出れば右も左も展望が出始める。標高2370mくらいまで倒木と藪(イバラなどもある)が多いので、うまく避けながら進む。 標高2600mまでは尾根上の密林を避けて、ダケカンバ帯の草つきや崩壊地の際などをうまく進む。 標高2600mからハイマツ帯だが、尾根横の沢地形のガレに逃げる。浮石だらけなので注意しながら登る。ガレ左右の草つき付近の方が少し安定している。 標高2830mで尾根上に出てからは痩せ尾根の岩稜歩き。北アルプスと違って安定していると思った大岩を掴んでもペリペリと脆く剥がれる上、浮いた大岩も多く、その上に更にガレがあったりするので難易度はかなり高め。 標高2900mで前岳の本稜線に合流する。以後は尾根上には崩壊地が迫っているので、一般道に合流するまで、斜面のハイマツをうまく利用しながら(実質のハイマツ漕ぎ)進んでいく。 ◼️大聖寺平〜広河原小屋 一般ルートでマークは多いものの、大聖寺平から森林限界下に入るまで崩れている箇所やハイマツが伸びている箇所が多く、かなり不明瞭になってきている。樹林帯は足元ふかふかで快適なところが多いが、一部倒木でルートがわかりにくくなっている。尾根を降り切ってから広河原小屋までの道はよくわからず適当に進んでしまった。 |
写真
感想
この週末は実は別の友人と前穂の北尾根に行こうと思っていたのですが、金曜になって友人が発熱して中止。この週空いていると聞いていたkaikaireiさんにダメ元で声をかけてみると、荒川岳の大崩壊地の尾根(日本登山体系では荒川岳西稜という冬期ルートとして紹介)を狙っているとのことで、急遽ご一緒させていただきました。2年ぶりということもあり、登山中も大いに話が盛り上がって楽しかったです。
このコースはアプローチが小渋ルートの川歩き全区間を含み、非常に大変で長い。小渋ルートというと12年前に登山をはじめて3ヶ月で訪れたときに数度にわたる腰渡渉などで苦労させられて以来、長く足が遠ざかっていました。数年前の台風で湯折ゲートまでの林道も崩れて更に大変になったと聞いてはなおさらでした。
今回kaikaireiさんにお誘いいただき歩いてくることができて、腰渡渉がないときもあるんだな!今度からは簡単に除外せずにルート選択に取り入れていこう、と大分イメージが変わりました(とはいえ、林道区間も川区間も一般の方が気軽に入れるところではないです。)とても収穫があり感謝です。
さて、暗い中林道歩きを開始するとすぐに崩壊地巻き巻きのアトラクションを何箇所か経て漸く湯折ゲートに至ります(ちょっと前まではここまで本当に車入れたのか?って来たことあるのに疑問になる。ホント崩れるのは一瞬なんですね。)
湯折ゲートからの目玉は泥トンネル。kaiさんが想定していたより深く、登山靴ならワンチャン行けるのでは、と突っ込まずに正解でした。足首くらいまで埋まる泥が気持ち悪いけど、膝くらいまで水に浸かるのでもうここから沢靴でOK。
七釜橋からは懐かしの小渋川を渡渉を繰り返しながら歩きます。あの日とは違って腰渡渉を要するようなところは一箇所もなくて安心の川歩きができました。
僕は欲張って泊まり予定だったので広河原小屋に荷物をデポ。結局日帰りに切り替えたので、これがなければkaiさんの元の計画を歩き通せたなと思うと少し申し訳なくなりました。
荒川岳西稜は開始から標高1950m辺りまでは急傾斜の安定しない尾根で、木の根すらも崩れさる。ブッシュは酷くないので、うまくルート選択しながら登る楽しさが味わえます。
その後シラビソ等の気持ちのいい樹林帯を経て、2200-2300mによくある幼木倒木帯に至りますが、ここまで来ると尾根が狭まってきて尾根わきに崩壊地が迫ってきて早速何箇所も展望があり感極まります。登っていくにつれ、なんじゃこりゃーの景色で大歓喜。
標高2400m辺りからはアルペンムード。危険は多く潜んでいますが、本当にワクワクさせてくれる稜線で、南アルプスの奥深さに感激しきりでした。
楽しんではいたものの寝不足のせいか何かわからないけど、標高2500mくらいから脚の感覚が微妙で、荒川岳の本稜線に入ってからは息も上がり始める。
時間はかかったけど前岳にはなんとか登れて山頂で乾杯。
疲れもありkaiさんとわかれての山泊を諦める決断をして、相談の結果時間も考えて下山は一般道で降りることにしました(本当に感謝。)荒川小屋についてCCレモンを飲んで突然回復し、林道の終盤までは明るい中歩けたのでとてもよかったです。
荒川岳西稜、誰にでもは勧められませんが、間違いなく今までの南アルプス稜線歩きでも何本かの指に入る超当たり尾根でした!
先週に引き続き小渋川流域の尾根へ。
荒川岳西稜で登って2161尾根で下山という計画を立てました。
今回は2年ぶりにEvergreen君と登る事になり心強い!
天気は予報より好転して晴れ!
小渋川流域の尾根らしく下部は藪岩で退屈せず楽しく登り、森林限界に出ると南アルプスとは思えないアルペン的な景色で大興奮! 間違いなく当たり尾根!
痩せ尾根に取り付くと、やはり南アルプスらしい脆い岩稜で浮石に注意しながら通過して稜線へ。
稜線から前岳山頂までは脆い痩せ尾根上に浅いハイマツ帯で警戒しながら進み山頂へ。
山頂でコーヒーとカップラーメンを食べながら充実した尾根歩きを2人で振り返りました。
予定していたより時間が掛かり、2161尾根は回避して一般ルートの小渋ルートへ。
もうここからは消化試合。暗くなる前に渡渉を終え林道に上がり残りはヘッデンで歩いて釜沢ゲートに戻って今回の山行は終了。
Evergreen君、楽しい1日ありがとう!
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