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Yamareco

記録ID: 625643
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積雪期ピークハント/縦走
中央アルプス

残雪の 三ノ沢岳(敗退)

2015年04月29日(水) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
5.3km
登り
630m
下り
630m

コースタイム

日帰り
山行
6:20
休憩
0:50
合計
7:10
8:30
60
9:30
9:40
10
9:50
9:55
125
三ノ沢岳分岐
12:00
12:20
170
折り返し地点
15:10
15:25
15
15:40
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2015年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
千畳敷カール:雪緩んでます。雪崩、滑落注意。アイゼン、ピッケル必須!
主脈稜線:雪はありません。
三ノ沢岳稜線。雪緩んでます。昼前から踏み抜き地獄。ルートは夏道同様に稜線を辿って行きます。トラバース道もみられますが雪崩や落石の恐れがあるので注意。
全体:日差し強くサングラス、日焼け止め等必須。
しらび平ロープウエイ駅。最高の天気。
しらび平ロープウエイ駅。最高の天気。
千畳敷カールから宝剣岳。
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千畳敷カールから宝剣岳。
伊那前岳。
極楽平を目指して登高地点を探る。
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極楽平を目指して登高地点を探る。
カール上部にハイマツが露出している所(左)を目指すことに。後になってみれば大正解でした。
カール上部にハイマツが露出している所(左)を目指すことに。後になってみれば大正解でした。
急勾配と緩んだ雪に手こずりつつ一歩ずつ登っていく。
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急勾配と緩んだ雪に手こずりつつ一歩ずつ登っていく。
稜線まで5mぐらいの所で滑落するもハイマツに突っ込んで停止。
稜線まで5mぐらいの所で滑落するもハイマツに突っ込んで停止。
三ノ沢岳。雪を纏った孤高の三角錐。気高く美しい。
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三ノ沢岳。雪を纏った孤高の三角錐。気高く美しい。
右から宝剣岳、中岳、木曽駒ヶ岳。
右から宝剣岳、中岳、木曽駒ヶ岳。
三ノ沢岳分岐。中央アルプス主脈稜線は雪ないのにこちらは残雪たっぷり。
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三ノ沢岳分岐。中央アルプス主脈稜線は雪ないのにこちらは残雪たっぷり。
ルートは稜線をなぞっていく。基本雪道だけど所々夏道が露出している。ナイフリッジ2箇所。時間とともに雪が緩んで踏み抜く回数も増えていく。気が抜けない。
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ルートは稜線をなぞっていく。基本雪道だけど所々夏道が露出している。ナイフリッジ2箇所。時間とともに雪が緩んで踏み抜く回数も増えていく。気が抜けない。
細かい上り下りを繰り返して少しずつ三ノ沢岳に迫る。
細かい上り下りを繰り返して少しずつ三ノ沢岳に迫る。
ナイフリッジは慎重に。緊張と喜びと。
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ナイフリッジは慎重に。緊張と喜びと。
頂上大分近づいてきたけど雪がますます緩んで一歩ごとに膝まで沈む。スピード上がらず両足筋肉が悲鳴をあげる。
頂上大分近づいてきたけど雪がますます緩んで一歩ごとに膝まで沈む。スピード上がらず両足筋肉が悲鳴をあげる。
正午。頂上まであとワンピッチ、時間にして30分ぐらいか。だけど帰り道の状態は更に悪くなるのは明らかだしロープウェイの時間も心配なので撤収を決める。
正午。頂上まであとワンピッチ、時間にして30分ぐらいか。だけど帰り道の状態は更に悪くなるのは明らかだしロープウェイの時間も心配なので撤収を決める。
撤収前に本日最初で最後のお人形遊び。
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撤収前に本日最初で最後のお人形遊び。
山は逃げないと言うけど正直悔しい。
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山は逃げないと言うけど正直悔しい。
中央アルプス主脈は彼方。長い帰り道はひたすら踏み抜いて行く。ナイフリッジ直下には朝はなかった(気づかなかった?)クラックも。
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中央アルプス主脈は彼方。長い帰り道はひたすら踏み抜いて行く。ナイフリッジ直下には朝はなかった(気づかなかった?)クラックも。
15時40分ごろ千畳敷到着。やっと一安心。
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15時40分ごろ千畳敷到着。やっと一安心。
16時30分のロープウェイで下山。麓の桜を見て温泉で緊張解してようやく生きた心地に。
16時30分のロープウェイで下山。麓の桜を見て温泉で緊張解してようやく生きた心地に。
駒ヶ根来たらソースカツ丼!
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駒ヶ根来たらソースカツ丼!

装備

個人装備
長袖シャツ 長袖インナー タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 雨具 ゲイター ネックウォーマー バラクラバ 毛帽子 ザック アイゼン ピッケル 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 水筒 ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 ファーストエイドキット ロールペーパー 保険証 携帯 サングラス タオル カメラ ヘルメット

感想

三ノ沢岳は中央アルプス主脈から外れて一人天を衝く姿に惹かれ大好きな山です。
当日は天気も良く千畳敷からは南アルプスから八ヶ岳までくっきり。天気良すぎて暑くなり雪の状態は時間が経つにつれユルユル。照り返しも強く日焼け止め忘れて後悔しています。
千畳敷カールは稜線までたっぷり残雪でアイゼン、ピッケルは必須。基本直登で地形的に上部に行くほど傾斜キツくなり稜線直下は感覚的には壁です。極楽平へのルートは踏み跡等はっきりしなかったので向かって左端のハイマツが露出してる辺りを目指すことに。
稜線直下では保険のつもりで意識してハイマツを背負うルートを取り、あと5mぐらいで稜線のところで足元の緩んだ雪が崩れバランス崩して後ろ向きに滑落。ひっくり返った亀状態で初期制動がとれずとにかくピッケル突かなきゃと考えてる1-2秒で手に負えないスピードに。ハイマツに突っ込んだ所で必死で枝を掴み何とか停止。ハイマツがなかったら人生ゲームセットでした。
怪我もなく装備に異常もなかったので登山継続。極楽平で小休止して予定通り三ノ沢岳を目指します。
中央アルプス主脈稜線は雪がないのでアイゼン外して夏道を歩き程なく三ノ沢岳分岐に。
三ノ沢岳にいたる稜線は雪が付いてるのでアイゼンを装着。所々雪がなく夏道が露出しておりアイゼンのまま岩陵歩き。雪のナイフリッジが2箇所ほど。小さなピークをなぞって行くので細かい上り下りが続きます。トラバースする踏み跡もありますが、雪崩や落石の危険があるので辛くても稜線沿いの踏み跡辿るのが安全と思います。実は生まれかけのクラックをトラバースルートと間違えて少し歩いてしまいました。気づいてすぐ稜線まで直登。このクラックはトラバースルートより上にありました。
三ノ沢岳本峰に取り付いた辺りから踏み抜く頻度が上がる。全然先に進まないし両脚の太腿が攣る。正午、山頂直下の少し広くて緩やかな尾根で小休止。山頂まであと1ピッチだけど帰り道の状況や下りロープウェイの時間を考えて撤退することに。
帰り道は踏み抜き大会。ナイフリッジでも一歩ごとに膝まで埋まる。ふと見ると朝はなかったクラックが直下に。危険だけど先に進むしかないので祈りながら行く。
極楽平に着いた所で小休止。
最後の難関、千畳敷カールの下りは傾斜のキツイ上部は壁向きにピッケルで確保をとりながらザックザックと下り傾斜の緩んだ辺りからは尻セード。10分少々でロープウェイ駅に到着。
駒ヶ岳神社で無事下山を感謝した後ソフトクリームと缶コーヒーで一人打ち上げ。
16時30分のロープウェイで下山。
今回は良い経験したで片付けてはいけない事がありました。じゃあどうすれば良かったのかを考えると、ギリギリのところで危険を回避するには全身全霊をかけて出来る事を全てやるしかなく、その為にも訓練を重ね知識を蓄積し良い経験悪い経験どちらも積むしかないのかなあと思います。山を止めるのが一番安全でしょうが、そうじゃなく事が起こる前に少しでも避けることが出来るよう考えてこれからも登り続けたいです。

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コメント

ご無事でなによりです。
怪我がなくて本当によかったです。僕らも来週G.W.明けに木曽駒ヶ岳に登頂予定です。天気次第で変わるかもしれませんが_参考にさせてもらいました。
2015/5/2 15:25
Re: ご無事でなによりです。
コメント有難うございます。Hilcrhymerさんも谷川岳で同じような体験されたそうで無事で良かったです。木曽駒ヶ岳だと千畳敷カールさえやっつければそれ程危険はないと思います。お互い安全登山で楽しみましょう!
2015/5/2 18:55
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木曽駒ヶ岳、宝剣岳、三の沢岳、極楽平から北上周回
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

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