至仏山 ―残雪期・親子でスキー滑降―
子連れ登山
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体力度について
- GPS
- 05:21
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 799m
- 下り
- 800m
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| 天候 | 快晴！ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2015年05月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
�“径堝獣鷦崗譟�2,500円/日 ※鳩待峠へのマイカー乗り入れは規制日あるため要チェック。規制のない日でも早朝からゲート待ちとなり、結局乗り入れできないこともある。その場合は戸倉駐車場までUターン。 ��戸倉第一駐車場・第二駐車場：1,000円/日 ※戸倉の駐車場を使う場合は乗合バスorタクシー利用（戸倉駐車場→鳩待峠） ○バスorタクシー（戸倉駐車場→鳩待峠） ・利用料（片道）：大人930円、小学生以下470円 ※バスは定刻発着。バス時刻以外も、タクシーの定員人数が集まり次第、タクシー利用可能。（バスと共通のチケットで値段は同じ） |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆子連れ登山の観点から ※5月GW ○コース状況 �“径堝宗岨衒�山山頂 ・コース通じてたっぷりと残雪あり。子どもはツボ足で歩ける。大人もツボ足でも大丈夫そうだったが踏み抜きには注意が必要。ただし、まだこの時期なので寒気が入った直後は雪面も凍っている可能性があるのでアイゼンは持って行った方が良いだろう。 ・ルート上にはピンクのリボンあり、GW中であれば登山者、BCの人が大勢であり、トレースもしっかり。ただし、天候が悪いと視界不良で迷う可能性もある。この時期に子連れ登山する場合は天気が良い日に限定すべき。 ・小至仏山はトラバースするがトレースを辿れば問題ないが、子どもがバランスを崩さないよう注意が必要だろう。 �∋衒�山山頂からの滑降 ・残雪の量によって変わってくるので事前に滑降ルートを確認しておく。日帰りの場合は山の鼻へ降りるのではなく、ワル沢へのルートを降りた方が鳩待峠が近くなる。ただし、雪が少ないと沢を徒渉することとなるので注意が必要。 ○山行計画 ・とにかく天気の良い日を選ぶこと。天気の良い日であれば登山者、BCの人が沢山いてトレースも多い。 ・スキー滑降しなくても、帰りは登りと同じルートをヒップソリで降りれば早く下山できるし、楽しそう。 ・子どもに滑降させる場合は、スキー場の未圧雪の上級者向けコースを怖がらず降りれるぐらいのスキルは必要（もちろん親も）。長男（小5）の場合はスキー歴7年で冬は毎週ゲレンデ通い。上級者コースは転ばずに降りてこられる技術はあるので滑降可能と判断した。 |
| その他周辺情報 | ◆登山バッジ ・鳩待峠売店 ◆温泉 ・花の駅・花咲の湯（片品村）：大人６５０円（中学生以上）、小人450円 ※施設が綺麗で売店、レストラン、休憩所もある。館内からガーデンへ散策できてのんびりすることもできる。営業は９時までなので前夜泊（車中泊）の際に利用してのんびりするのもあり。（ただし、駐車場にトイレはないので注意） |
写真
戸倉の第一駐車場。バスチケットを買って待っていると、タクシーの人数が集まったからタクシーでとのこと。バスと共通のチケットらしい。そういうシステムだったのか。
拍手バスチケットを買って待っていると、タクシーの人数が集まったからタクシーでとのこと。バスと共通のチケットらしい。そういうシステムだったのか。
子連れ登山者は数組見かけましたが、さすがに装備はしっかりとしている子ばかりでした。
トレースが出来ていましたのでそれほど難しくない。
父は再び息子のスキーとブーツを背負う。もうバテバテ。
感想
【計画】
2015年GW。5連休初日の5月2日。まさかの長男が入っているジュニアテニスクラブの練習日。しかも、ウチが練習当番であり、休むこともできない。夜9時に練習が終わるため、その後、車を走らせて徹夜で運転することを覚悟。
GWに子どもと登れる百名山で未踏の山はというと・・・。
・九州の祖母山、宮之浦岳：車で行こうとするとフェリーが満席。車で行けないとなると宿を取らないといけないがGWでどこも開いていない。
・恵那山：近すぎてあまり気がすすまない。（そう思い続けているため、近いのにいまだに登っていない山）
・丹沢：GWはとっても混みそう。でもヒルがいない時期ではある。
・男体山：5月5日は山開きで子どもでも登れそう。
・那須岳：茶臼岳なら残雪なく、子どもでも登れそう。
・浅間山：子どもでも何とか登れそう。
・至仏山：残雪たっぷりだが子どもでも登れそう。
と考えた結果、北関東の至仏山、那須岳、日光男体山、浅間山の4座にターゲットを絞り、天気予報を毎日チェックしながら登る順番を考えた。
その結果、初日は快晴予報の至仏山を狙うこととする。しかも至仏山はBC入門者用の山。自分はテレマークで登って、長男は山頂でスキー板を履いて一緒に滑るというプランを検討した。BCの危険性も考慮しつつ、滑降の難易度、子どもの滑降スキルを考えて十分可能と判断。
【アクセス】
夜9時に長男のテニスの練習が終了し、慌てて支度をして夜10時に自宅を出発。ひたすら高速道路を走り関越道沼田ICで降りて片品村の鳩待峠手前のゲート前の林道に5時到着。「鳩待峠駐車場はとめられる台数が少ないため、停められない場合はUターンで戸倉駐車場を利用するよう指示される」ということは事前にチェック済み。5時過ぎに係員が伝えにくるということなのでしばらく様子を見ているとかなり前の方の車がUターンし始めたので、これは明らかに無理だと思い、自分もUターンして戸倉第一駐車場へ向かうこととなった。
戸倉第一駐車場では徐々に登山者やBCの人たちが準備をし始めている。「バスの時刻表では7時50分が始発なのになんでだろう？」と思い乗り場へ行ってみると乗合タクシーがすでに準備をしているようだった。「タクシーだと高いんだろうし、まぁバスで良いか。仮眠も取りたいし」と考えて仮眠を取る。1時間半ほど仮眠を取って準備に取りかかる。8時過ぎ、テレマークブーツを履き、長男のスキーブーツを私のザックに詰め込み、スキーとストックを持って乗り場へ。
バスの時間まではまだかなりあったので、乗合バスのチケットを購入して待っていると、乗合タクシーの運転手が「人数が揃いましたのでどうぞ」と言っている。バス使ってもタクシーでも料金一緒なのか！だから、みんな6時ぐらいから支度していたのか！まぁ仮眠も取れたのでよしとする。タクシー相乗りで鳩待峠へ。
【登山記録】
鳩待峠は既に登山者やバックカントリーの人たちで賑やか。
駐車場横の登山口から既に雪道である。早速、自分のテレマークスキーにシールを張り付け、ザックには長男のスキー板を取り付ける。長男にはチェーンスパイクを履かせ、スキーストックを持たせる。初めての本格的な残雪登山で長男も少しワクワクしているのかはしゃいでいる様子だ。
天気は快晴！日光が雪面に反射して眩しい。サングラスを着けて登ることにする。
登山者は沢山おり、トレースやリボンもしっかりとわかるので今日は道迷いの心配はなさそう。
なだらかな斜面を登っていく。まだ葉をまとっていない木々があって目指す至仏山は見えないが、広々としていて良い道である。
長男も順調に登っている。踏み抜きもなく、これぐらいの登りは大したことない的な発言をしながら登る。頼もしい。
視界が開ける場所に出ると前方右手に至仏山が見えてきた。
青空に映える至仏山の白い山容を見てテンションが上がる。長男も「おおー」と感嘆の声を上げる。
至仏山手前の小至仏山には白い山肌を小さな黒い点の列が斜めに動いている。トラバースしている先行者たちの姿であるが、ここからでは蟻の行列のように見える。
さらに進んでいき、休憩中の先行者達を追い抜いて行く。我々親子の登山スタイルは休憩はとても少ないがゆっくり確実に登ること。結果的にはその方が早く到着できることを体で知っているからである。
悪沢岳手前のピークからはBCグループの後ろについてしまい渋滞となる。まさか雪山で渋滞に合うとは思ってもみなかった。ただし、その方がペースが無理に上がらなくてよかったのかもしれない。
悪沢岳直下では雪で覆われた尾瀬ヶ原とその向こうの燧ケ岳が見える。なんて雄大な景色だろうか。今まで見たことのない景色が眼前に広がる。
長男はまだまだ余裕の様子であるが、このあたりから私の方がバテはじめる。ほとんど徹夜で運転、重い荷物、慣れないシール登行が原因か。（全部、自分が招いたことなので言い訳にもならない・・・）
稜線に出ると一気に視界が広がる。まずは小至仏山へと向かう。標高があがったためか息も切れる。10歩進んでは5秒休む、といったスピードで登っていく。ここでもまだ長男は余裕。「これぐらいは楽勝か？」と聞いたら「まぁ”勝”とまではいかないけど、”楽”だね」との返しが。恐れ入りました。
小至仏山はトラバースする。トレースに沿って歩けば問題ない。先行者が多いため、長男がふつうに歩けるぐらいの幅のトレースがあり、それほど難しくはなかったが、このあたりで、ようやく？長男も疲れが出たようで無口になる。トラバースの緊張もあったのだろう。後で聞いたら小至仏山からは至仏山の山頂までが遠く感じられてしんどかったようだった。
小至仏山のトラバースを越すと後は至仏山の頂を目指すのみ。頂上は先行者であふれかえっているようだ。実際には案外遠いはずだが、目の前にゴールがあると人間がんばれるものである。息を切らせながら山頂に到着！
山頂は大賑わい。人気の山であることがうかがえる。
スノーボーダーにスキーヤー、年配の登山者から子どもまで色々な人たちが景色を楽しんでいる。
山頂からは360°の大パノラマ。
眼下に広がる尾瀬ヶ原の向こうには燧ケ岳が聳える。その奥にはたっぷりと雪をまとった会津駒ヶ岳。新潟方面の山々は白く美しく輝いている。
この山域は初めてのため、山座同定がなかなかできないものの、「最高の景色」に違いはない。疲れも吹き飛ぶ。
そして、絶景を眺めながらの恒例の山頂ゴハン！
新潟方面の山並みを眺めながらカップ麺を食べる。これほど優雅な食事なんて他にあるだろうか。
絶景と食事で心も体も満たされた後は、いよいよ親子で初めてのゲレンデ外のスキー滑降だ。
ザックザックに突っ込んでいた長男のスキーブーツを取り出して靴を履き替えさせるて、スキーを履かせる。ゴーグルをかけて準備完了！
目の前はいつものゲレンデとは違う広大な斜面。どう滑るかはスキーヤー次第。事前にバックカントリーのルートガイド本で予習をして決めていたとおり、ワル沢へと下るルートとする。
長男には「お父さんが先に滑って、大丈夫かどうか確認するから。止まって合図したら滑ってくるんだよ」と言い聞かせる。
まずは軽く足慣らしでアルペンターンで3ターンほど滑る。
雪質は悪くないが、縦溝が多くてスピードが出るとひっかかりそうだ。斜度のきついところではスピードをコントロールしていこう。
長男に合図。
この2年間、冬は毎週のようにゲレンデに通っているため、スキーのコントロールはそこそこできるが、ザックを背負った状態でのスキーは初めて。また、春先の雪のためスキーが滑らない。最初は慎重に滑り降りる。
30メートルぐらいづつを交互に滑り降りていく。
長男は数回お尻をついたがスピードがコントロールできているので転倒にはならない。初めてでこれだけ滑れれば十分。
父親の私はというと、斜度が若干ゆるくなったバーンでテレマークターン。これが難しい。結局、縦溝にひっかかって1回転んでしまった。やはりゲレンデとは全然違う。
山頂にはあんなに人がいたのに、この斜面を滑っているのは我々以外に数組。ほぼ貸切状態の斜面を滑り降りて行った。
樹林帯に入るとツリーラン。
子ども達はスキー場のゲレンデでは、わざわざ好んで木々の間を滑るのが好きだ。
この程度の斜度のツリーランなら平気だろうが、スピードを出しすぎないようにだけ注意をさせながら、先客のトレースに沿って滑る。
ワル沢沿いに出ると、スノーブリッジを渉る箇所が出てくる。長男にはトレースを外れないよう伝えて先へと進む。
川上川に合流したところで滑降終了。何組かのBCのグループが休憩中だった。
最後は鳩待峠に戻る登りだ。再びスキーシールを貼り、長男は登山靴に履きかえる。
さぁ最後だと気合をいれてトレースをたどって登っていく。息を切らせながら登っていくと、やがて山の鼻からのルートと合流。静かな山行はここで終わり、山の鼻からの登山者たちで一気に賑やかに。
鳩待峠はすぐ目の前。長男はまだまだ元気いっぱいで先に登っていく。
父はバテバテでハァハァ言いながら到着。
鳩待峠は人で溢れ返っていた。
名物の花豆ソフトクリームを食べ、登山バッジを購入し、乗合バスに乗り込む。
バスに揺られて心地よく親子で眠る。気が付いたら駐車場だった。
長男に至仏山の登りはどうだった？と聞くと、
「トラバースするところから山頂までが遠く感じてちょっと嫌だったけど、雲取山の時と比べると楽だった」
じゃぁ初めてのスキー滑降はどうだった？と聞くと、
「まぁ中級者ぐらいの斜度だったから余裕だった」
との言葉。頼もしい。
「お父さんは1時間半しか寝てなくて、君のスキーとブーツを担いでいたからきつかったんだよ」と言い訳をする父であった。
【感想】
2015年の親子登山の幕開けは長男の残雪期初登山＆スキー滑降となりました！天気にも恵まれて長男も楽しかったようで良い思い出になりました！
天気にも恵まれ、山頂からは360°の大絶景。
眼下にはまだ雪で埋まっている尾瀬。その向こうにはどっしりと燧ケ岳が構えている。その奥にはまだ真っ白な会津駒ケ岳。雪をたっぷりと残した上越の山々。そして甲信越の山並み。
ゲレンデ以外を初めて滑り降りた長男も楽しかったとのこと。
ただ、長男のスキー板とブーツを担ぎ、トータル3時間ぐらいのシール登行をした私は前日運転のため寝不足でぐったりでした・・・。
百名山40座目、長男（小5）37座目
初めてのことを二つしました。一つ目は本格的な残雪登山です。雪を踏んで歩くというのは、気持ちよくて楽しかったです。二つ目はバックカントリーです。斜面のところは、案外楽に滑ることが出来ました。山の体験を新たにすることが出来て良かったです。
＜感想＞
山に久しぶりにいくと、山って楽しいと感じました。山頂からは良い景色が拝めました。バックカントリーをやってすごく楽しく滑れてよかったです。尾瀬は燧ケ岳を主峰としているのもわかりました。
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naoさん、こんにちは。
レコ拝見したら、なんと西穂以来ですか！？
しかも親子バックカントリーとは！
小学生で至仏山滑っちゃうなんて将来有望ですね。
まだ私も滑ったことがないので、参考にさせていただきます（笑）
追伸：
naoさんもテレマーカーだったとは、知りませんでした。
こんばんわ！
そうなんですよ。ようやく山へ行けました（笑）
長男が今年から地元のスキー場のスキークラブに入ったため、毎週日曜日はお手伝いにいくこととなり、冬は山へ行く時間がありませんでした。
というわけで、ゲレンデには通っているので、テレマークは形になりましたが、いざ、バックカントリーではまだ難しいです。結局、アルペンターン多用してたり・・・。
残雪期の至仏山はＢＣ初級者向けだそうですので、Ｓａｎｃｈａｎさんには物足りないかも。
実際は親子”なんちゃって”バックカントリーです（笑）
でも、尾瀬は残雪期のＧＷぐらいまでしか立ち入ることができない場所もあるらしく、いろいろと楽しめるようです。本当ならテント泊か小屋泊がいいかもしれませんよ！
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