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Yamareco

記録ID: 6438507
全員に公開
雪山ハイキング
比良山系

釣瓶岳〜武奈ヶ岳☆イクワタ峠〜ナガオ〜ハタケ谷左岸尾根・霧氷の回廊へ

2024年02月09日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
05:04
距離
11.0km
登り
1,253m
下り
1,244m
歩くペース
とても速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
4:44
休憩
0:20
合計
5:04
9:13
5
9:50
9:55
14
10:09
10:09
34
10:43
10:47
34
11:21
11:24
58
12:22
12:22
4
12:26
12:32
8
12:40
12:41
14
12:55
12:56
23
13:19
13:19
58
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
栃生の釣瓶岳登山口に(R367の道路余地に駐車)
コース状況/
危険箇所等
ナガオ〜武奈ヶ岳、釣瓶岳の北西尾根(ハタケ谷左岸尾根)はバリエーション・ルートであるが、特に危険箇所なし
登山口から歩き始めると背後には白倉岳の白銀の稜線が目に入る
どうやら今朝にかけて降雪があったようだ
2024年02月09日 09:21撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 9:21
登山口から歩き始めると背後には白倉岳の白銀の稜線が目に入る
どうやら今朝にかけて降雪があったようだ
尾根から右手に霧氷を纏う武奈ヶ岳が視界に入る
2024年02月09日 10:00撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 10:00
尾根から右手に霧氷を纏う武奈ヶ岳が視界に入る
赤松の樹林の中をコメカイ道を辿る
2024年02月09日 10:06撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 10:06
赤松の樹林の中をコメカイ道を辿る
霧氷の樹林に
2024年02月09日 10:22撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 10:22
霧氷の樹林に
ca840mの手前から釣瓶岳と武奈ヶ岳
2024年02月09日 10:28撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
2
2/9 10:28
ca840mの手前から釣瓶岳と武奈ヶ岳
2024年02月09日 10:31撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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蛇谷ヶ峰を眺めながらイクワタ峠へ
2024年02月09日 10:32撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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蛇谷ヶ峰を眺めながらイクワタ峠へ
2024年02月09日 10:34撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:34
樹氷をよくよく見ると透明だ・・・
どうやら雨氷のようだ
2024年02月09日 10:37撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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樹氷をよくよく見ると透明だ・・・
どうやら雨氷のようだ
霧氷の尾根を
2024年02月09日 10:38撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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霧氷の尾根を
イクワタ峠へ
2024年02月09日 10:42撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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イクワタ峠へ
2024年02月09日 10:43撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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イクワタ峠から
2024年02月09日 10:45撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:45
イクワタ峠から
釣瓶岳を望む
2024年02月09日 10:45撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:45
釣瓶岳を望む
雪庇の稜線へ
2024年02月09日 10:55撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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雪庇の稜線へ
2024年02月09日 10:56撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:56
稜線の孤樹
2024年02月09日 10:58撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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稜線の孤樹
この北稜は樹々の佇まいも魅力
2024年02月09日 10:59撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 10:59
この北稜は樹々の佇まいも魅力
2024年02月09日 11:00撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:00
樹々に見惚れて度々足を停める
2024年02月09日 11:02撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:02
樹々に見惚れて度々足を停める
辿ってきた尾根
2024年02月09日 11:02撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:02
辿ってきた尾根
イクワタ峠をを振り返って
2024年02月09日 11:04撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:04
イクワタ峠をを振り返って
再び孤樹
2024年02月09日 11:06撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:06
再び孤樹
ca1000mの美しい雪稜
2024年02月09日 11:06撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:06
ca1000mの美しい雪稜
シュカブラ
2024年02月09日 11:11撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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シュカブラ
稜線を振り返って
2024年02月09日 11:12撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:12
稜線を振り返って
雪を纏う杉
2024年02月09日 11:17撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:17
雪を纏う杉
釣瓶岳への最後の登り
2024年02月09日 11:22撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:22
釣瓶岳への最後の登り
雪庇の尾根を辿って
2024年02月09日 11:22撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:22
雪庇の尾根を辿って
山頂へ
2024年02月09日 11:28撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:28
山頂へ
再度、蛇谷ヶ峰を展望
2024年02月09日 11:29撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:29
再度、蛇谷ヶ峰を展望
その右手には彼方に白山
2024年02月09日 11:29撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:29
その右手には彼方に白山
霧氷の樹々の迷宮のごときナガオへ
2024年02月09日 11:33撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:33
霧氷の樹々の迷宮のごときナガオへ
樹々の上に武奈ヶ岳を望む
2024年02月09日 11:38撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 11:38
樹々の上に武奈ヶ岳を望む
広谷の沢を渡渉
2024年02月09日 11:50撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
2/9 11:50
広谷の沢を渡渉
ca1070mから雪原を展望
いつの間にかトレースがついている
2024年02月09日 12:08撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:08
ca1070mから雪原を展望
いつの間にかトレースがついている
雪原へ
2024年02月09日 12:09撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:09
雪原へ
雪原の孤樹
2024年02月09日 12:13撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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雪原の孤樹
釣瓶岳から歩いてきたナガオの尾根を俯瞰
2024年02月09日 12:18撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:18
釣瓶岳から歩いてきたナガオの尾根を俯瞰
雪原の上部はブナの叢林
2024年02月09日 12:18撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:18
雪原の上部はブナの叢林
このブナの叢林もなかなか
2024年02月09日 12:21撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:21
このブナの叢林もなかなか
叢林を抜けると
2024年02月09日 12:26撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:26
叢林を抜けると
一気に武奈ヶ岳山頂へ
2024年02月09日 12:30撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:30
一気に武奈ヶ岳山頂へ
西南稜
2024年02月09日 12:36撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:36
西南稜
蓬莱山を望む
2024年02月09日 12:36撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:36
蓬莱山を望む
山頂でコーヒーにクッキーとどら焼きで一服
2024年02月09日 12:42撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:42
山頂でコーヒーにクッキーとどら焼きで一服
再び釣瓶岳へ
2024年02月09日 12:47撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:47
再び釣瓶岳へ
雪庇の北稜を辿る
2024年02月09日 12:50撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:50
雪庇の北稜を辿る
随所で藪が出ている
2024年02月09日 12:54撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:54
随所で藪が出ている
武奈ヶ岳からの尾根を振り返る
2024年02月09日 12:56撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:56
武奈ヶ岳からの尾根を振り返る
細川越へ
雪庇の尾根の先には露出した藪が現れる
2024年02月09日 12:58撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 12:58
細川越へ
雪庇の尾根の先には露出した藪が現れる
釣瓶岳の手前ca1040mの小ピークより
武奈ヶ岳を振り返って
2024年02月09日 13:12撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 13:12
釣瓶岳の手前ca1040mの小ピークより
武奈ヶ岳を振り返って
釣瓶岳への登り返し
2024年02月09日 13:15撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 13:15
釣瓶岳への登り返し
再び釣瓶岳北稜
2024年02月09日 13:33撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
1
2/9 13:33
再び釣瓶岳北稜
最後はハタケ谷左岸尾根を下降
2024年02月09日 13:35撮影 by  E-PL8 , OLYMPUS CORPORATION
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2/9 13:35
最後はハタケ谷左岸尾根を下降

感想

今年は多くの山で積雪が例年の半分ほどと家内がどこかの記事で読んだらしい。来週になると気温がかなり上昇し、おまけに週の後半は雨の予報となっており、山上の雪も溶けてしまうことだろう。そもそも来週の週末は用事で山に出かけることも難しい可能性が高い。今年はまだスノーシューを履いていないのだが、この週末はスノーシューを履く最初で最後の機会かもしれない。

脳裏にある白銀の稜線の追憶を辿り、真っ先に思い浮かんだのは釣瓶岳の北稜であった。人気度は武奈ヶ岳には比ぶべきもないが、積雪期においてはその北稜は比良における最もお気に入りの場所である。昨年のこの時期にも家内と共に辿ったところであるが、この日は家内は都合が悪いので一人で出かけることする。

ご来光登山の可能性も考えていたので、早朝3時半ごろに起き出す。家の外に出てみると京都市内の上空は雲の合間から星が見えてはいるが、北山の方角には重苦しく雲がかかっている。早朝の出発は諦めて布団の中に潜り込む。

再び起き出してみると雲のほとんどない晴天が広がっている。用意を整えるとR367を北上する。花背トンネルを抜けて安曇川の流域に入っても周囲の山肌にはこの時期にしては驚くほど雪がない。しかし朽木に入ったあたりで、左手に純白に輝く白倉岳が視界に飛び込んでくると思わず瞠目する。着雪の様子からするとどうやら昨夜のうちに山の上では降雪があったようだ。ということは釣瓶岳の山頂部では樹氷を纏う樹々の光景が期待出来そうだ。

栃生の水地蔵の道路余地に車を停めて出発する。林道の入口では一人の制服姿の男性が立っており、工事中につき一般車両進入禁止との立看板が立てられている。この時期は林道脇から尾根の末端までショートカットをするのが常なのだが、積雪が全く無いせいで茨の藪が行手を遮る。それでもトレッキング・ポールで茨を押さえつけてなんとか藪を突破する。

再び林道に合流すると綺麗にコンクリートで舗装されている。おそらくはこの林道の先で堰堤の工事が行われているのだろう。再び林道の左手の斜面に取付くとすぐにも明瞭な堀割の古道が現れる。かつてのコメカイ道、琵琶湖側の鹿ヶ瀬に米を買い求めるために昔の人々が往来した道だ。古道の上にわずかに積もった雪の上には数日前のものと思われる薄いトレースが残っている。北の方角からは頻繁に大きな爆発音が谷間に轟く。自衛隊の饗庭演習場における砲迫の音だ。

標高500mほどで植林の上部に至ると早速にも雪がつながり始める。植林を抜けるとアカマツの多い自然林に入ると、尾根上には2018年の台風による倒木の集中地帯が現れる。以前、台風の後でこのルートを通ったことがあるが、youtoushaさんが迂回路を整備して下さっているところであった。倒木を越えて尾根の南側に出ると武奈ヶ岳から釣瓶岳にかけて陽光を浴びえて白銀に輝く稜線が視界に飛び込んでくる。

笹峠道との分岐を過ぎて登山道が尾根を辿るようになると、いよいよ尾根上には雪を纏った樹々が現れる。積雪が増え、先行するトレースの主はワカンを装着したようだが、そのトレースを辿る限りほとんど沈み込むことがない。緩やかに高度を上げ、ca840mで尾根が左手に曲がると小さな雪原に飛び出し、蛇谷ヶ峰にかけての稜線の展望が一気に広がる。

イクワタ峠にかけての区間は尾根の左手は展望が広がっているので、終始、蛇谷ヶ峰を眺めながら歩くことになる。尾根の右側には樹氷を纏った樹々の回廊となっている。樹々の表面をよくよくみると普段見かける霧氷とは異なり、透明なものが多いことに気がつく。どうやら霧氷ではなく雨氷のように思われる。雨氷を纏った樹々に触れるとカタカタと聞きなれない音がするのだった。

イクワタ峠に到達すると釣瓶岳にかけて雪庇の発達した稜線に白銀に輝く樹々が視界に飛び込む。例年の積雪期の釣瓶岳の姿ではあるのだが、今年の寡雪においてはこのような光景を見ることは全く期待していなかったので、期待以上の景色と言わざるを得ない。

先行するトレースはイクワタ峠から北に向かっているようであり、ここからは完全にノートレースとなる。いよいよスノーシューの出番だ。トレースをつけてしまうのが勿体無いほどの綺麗な雪庇の尾根をスノーシューで歩く充足感に浸りながら高度を上げてゆく。まさに快哉を叫びたくなるようなところだ。

この北稜が魅力的の一つはブナの叢林から離れてところどころに点在するブナの孤樹の佇まいが挙げられる。尾根上の樹々には雨氷の表面にさらに霧氷がびっしりと発達しているようだ。美しい樹影に出遭うたびに歩みを止めることになるので、なかなか先に進めなくなる。高度が上がるにつれ樹々の表面を覆う樹氷は普段よく見るような霧氷へと変化した。

そしてもう一つ、この釣瓶岳北稜が魅力的に思われるのは高度が上がるつれ背後に広がる蛇谷ヶ峰にかけて延々と伸びる奥比良の稜線、野坂山地の山々、そして琵琶湖の光景である。琵琶湖の対岸には冠雪した伊吹山、金糞岳が見えるが、横山岳のあたりに視線を移すと、横山岳の山の姿がよくわからず、代わりにその彼方に白く大きな山が見えているのだった。白山だ。白山から手前には重畳と連なる山々が見えている。少し手前で左手に見える白くなだらかな山は上谷山だろう、対照的に右手に見える三角錐状の鋭鋒は蕎麦粒山に思われる。

釣瓶岳の山頂からはすぐにナガオの尾根に入る。広々としてなだらかな尾根はまるで霧氷の迷宮のようだ。霧氷の樹々の間からこぼれ落ちる陽光が雪の上に明瞭なコントラストを描いている。先に進むにつれ樹々の間から正面に武奈ヶ岳の姿が大きくなってゆく。ナガオの尾根が南東に向かって大きく曲がるところで、尾根を直進し、広谷に向かって下降する。

雪の間に刻まれた広谷の細い流れを難なく渡渉するとまずは対岸の小ピークca1070mに向かって登ってゆく。このca1070mから武奈ヶ岳の東斜面には広々とした積雪期には雪原が広がっており、絶好の好展望が広がる。ナガオから眺めた時には気がつかなったのだが、雪原には一筋のトレースが刻まれていた。あるいはこの短い時間の間に誰かが通過したのだろうか。トレースはca1070mから尾根を東進し、イブルキのコバの方に向かっているようだった。

雪原を登り詰め、武奈ヶ岳の山頂に到着すると丁度、昼時でもあり、山頂には数名の登山者が休憩しておられた。コヤマノ岳は云うに及ばず、白滝山、森山岳のあたりの樹林にもしっかりと霧氷が発達しているようだった。山頂の東側で風を避けてコーヒーとどら焼き、クッキーで休憩をすると武奈ヶ岳の北陵に入り帰途につく。意外ではあったが、北陵にもまったくトレースはなかった。霧氷を纏うブナの樹々を眺めながら、雪庇の発達した北陵を下降してゆく。

やはり今年の雪の少なさを痛感するのは鞍部となる細川越が近づくと藪が所々で現れることだ。これまで幾度も積雪期にここを歩いているが、このようなことは記憶にない。幾度か通過できそうな箇所を探して尾根を右往左往することを強いられる。

尾根の小ピークca1040mに達すると後は藪の露出もなく、難なく釣瓶岳に帰還する。少し風が出てきたのだろう。風にゆられた枝からはカタカタと音を立てて霧氷が落下してゆくが、樹冠にはまだ十分な霧氷が残っている。明日までも霧氷は残っているのではないだろうか。

下山は釣瓶岳から北西に伸びるハタケ谷の左岸尾根を下降する。この下降のルートは昨年にも下山で辿ったコースでもある。尾根上部は霧氷の発達した自然林の中をダイナミックに下降してゆくが、まもなく延々と続く植林の尾根に入る。尾根の下部の緩斜面になり左手に集落が見えるようになると、かつての田畑の跡と思われる石垣による段々が頻繁に現れる。最後は尾根の左側の縁から植林の斜面を下降して、水地蔵の裏手に着地する。比良の雪景色を十分に堪能する山行であった。

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コメント

山猫様

山行記録、楽しく拝読いたしました。
金曜日は大変素晴らしかったようですね。ノートラックの稜線を歩けたのは羨ましい限りです。
写真も美しい。
景色が素晴らしいと、ロング縦走で時間に追われるのではなく、ゆっくりと山を味わう登山が良いですね。
2024/2/11 18:21
taksnow55さん コメント有難うございます。
蛇谷ヶ峰への縦走が金曜日だとtaksnowさんももっと時間を要して、大変なことになったかもしれません。😁
taksnowさんにもご登場頂くことになる昨日のレコもアップしましたので、宜しければご笑覧下さい。

2024/2/11 19:07
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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