蔵王山〜仙人沢氷瀑・青空と樹氷と暴風と・・・
- GPS
- 05:34
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 723m
- 下り
- 1,047m
コースタイム
- 山行
- 3:57
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 5:35
天候 | ・快晴 馬の背と山頂は15〜20m/sの暴風 立っていられないほど。 ・気温 ライザワールド 8時マイナス2℃ 14時3℃ 山頂付近マイナス5℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
・復路:蔵王ライザワールド〜蔵王温泉〜山形上山IC〜駒形IC〜自宅 距離360km 4時間20分 ETC料金6930円。 往復700km8時間20分、無給油ノンストップ。 ・蔵王ライザワールド:平日は駐車場無料。出入口は別なので注意。レストランでチケット購入。8時20分から販売で1回券400円X2本。リフトの下り乗車は出来ない。 ・クワッドリフトは8時30分始発、ペアリフトは8時45分始発。リフト2本を乗り継いで樹氷原へ。リフトの下り乗車は出来ない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・蔵王ライザワールド:リフト乗車時はアイゼンなど滑り止め装着は不可。ペアリフトへの移動はゲレンデを横切るので滑走者に注意。 ・LIZA PAIR II 上駅〜お田神避難小屋:スキーをデポ。ポール沿いに歩いて行く。当日の雪は締まっておりアイゼンでも行けたが、トレースを外すとかなり踏み抜く。中丸山や樹氷原、朝日連峰や飯豊山地の景色が素晴らしい。 ・お田神避難小屋〜馬の背:樹氷の中を縫うように歩いて行く。雪に半埋没した建物や観光リフトを見ながら宮城県へ。途中で西から10m/s以上の強風。風に押されながら歩いた。 ・馬の背〜刈田岳:15〜20m/sの暴風と突風、真っすぐ立っていられないほど。冬季閉鎖のレストハウスは避難小屋も併設している。刈田嶺神社は雪に埋没。東側の石碑もスノーモンスターになっていた。暴風だが美しい景色を堪能した。 ・刈田岳〜馬の背〜熊野岳:西から15〜20m/sの爆風。身体を左に傾けないと歩けず、突風で軽量の人は飛ばされる恐れがあった。熊野岳避難小屋は使用可。ただし中は暗い。熊野岳山頂からは、奥羽山脈の素晴らしい景色。日本海も見えた。 ・熊野岳〜LIZA PAIR II 上駅:馬の背の爆風に耐える下りは、向かい風が凄まじく、身体を傾けながら歩いた。微風となったお田神避難小屋で昼食。 ・LIZA PAIR II 上駅〜仙人沢氷瀑:ピンクテープとトレースがある。途中から急坂となるので、滑り止め必須。ホライズンブルーの氷瀑は美しかった。午後に訪れたほうが、日が入り良い。復路は急登となる。 ・LIZA PAIR II 上駅〜レストハウス:リフトの下り乗車は出来ない。デポしたスキーにてゲレンデ滑走。美しい景色を眺めながらのカービングは最高だった。ちなみにゲレンデを歩くと45分、スキーだと3分。 |
その他周辺情報 | ・蔵王のアオモリトドマツの深刻な食害。 https://www.yamagata-np.jp/news/202305/27/kj_2023052700624.php ・蔵王温泉 上湯共同浴場:蔵王温泉の上部、上ノ台ゲレンデ近くの共同温泉。200円。カランとシャワーはないので、湯船のお湯を汲んで流す。強酸性ph1.2の源泉かけ流し。強く擦らなくても垢が落ち、強酸性で殺菌される。肌がすべすべ。 https://feel-the-zao.jp/tour/tour-2216/ ・道の駅やまがた蔵王:南側に建物が新設された。展示物もあり面白い。お土産を購入。 https://www.m-yzao.com/ |
写真
感想
一週間前には関東平野部も降雪となり、まとまった積雪となった。その時に翌週の山行きを計画。月曜は薄曇りだが、火曜は高気圧ど真ん中で快晴予想。谷川岳や赤岳、北アルプスは散々行っているので、昨年視界不良で撤退した蔵王山へ行くことにした。
予想に反して12日月曜はまずまずの天気だった。まみむさんは10日に西吾妻山へ行ったので長瀞と深谷で花見となった。私も翌日蔵王行きなので、雪より花の気分だった。宝登山から帰宅して早めに就寝。
3時30分に前橋市を出発。北関東道駒形ICから高速道。4時前に乗れば深夜割引が適用される。岩船JCを経て東北縦貫道へ。定期便のトラックが多い。自宅から宇都宮ICがちょうど1時間。その先からは二車線になる。
白河ICで福島県に入ると明るくなってきた。福島JCから東北中央道へ。栗子トンネルは8972m、日本で5番目に長い自動車隧道。トンネルを抜けると米沢市。朝日連峰が左奥に見えていた。無料区間に入ると、右手に蔵王山が見える。
かみのやま温泉で下りて国道13号から県道14号へ。でん六豆の工場を過ぎひたすれ東へ向かう。道路に雪は全くなく、田園に積もっているだけ。猿倉スキー場から道端に積雪がある程度で、蔵王ライザワールド駐車場まで道に雪は無かった。
7時30分に蔵王ライザワールドに到着。前橋から340kmを4時間ノンストップ。トイレ休憩すらしなかった。全く眠くは無かった。10台くらい停まっていた。群馬、千葉、世田谷、熊谷など県外ナンバーばかり、車中泊だな。
早く着いたので、準備も早くしてレストハウスへ。ここのスキー場のリフトは下り乗車が出来ない。昨年はゲレンデ歩きして45分で下りて来た。時短とスキーで滑りたいので、リフト乗車して登山口まで行く。もちろんエコーラインを歩いて登山口まで行くこともできる。
リフト一回券400を二枚買って乗り口へ。ここも滑り止めを装着してのリフト乗車は出来ない。スキーを履いて8時半始発のクワッドリフトに乗る。振り返ると飯豊山地の素晴らしい景色。ペアリフトは8時45分からなので10分ほど待った。
話し好きなスキー場のおじさんと会話。山形弁が心地よい。蔵王も雪が少なくアオモリトドマツの立ち枯れも問題になっているそうだ。トドマツノキクイムシの食害。そして今季は遭難が多いそうで、ロープウェイ山頂駅から徒歩やスキーで下りる際に、方向感覚がなくなり迷い遭難する。樹氷は大きいので景色が分かりにくい。
ペアリフトに乗りリフト上駅の脇にスキーと靴をデポ。登山靴とスノーシューに換装して樹氷原へ。快晴の青空のもと広がる樹氷群。背景は安達太良山と吾妻山、飯豊山地と朝日連峰。まさに蔵王の絶景。樹氷の間を縫うように歩いていく。
確かに昨年より積雪が少なく、エコーラインのガードレールが見えていた。昨年撤退したお田神避難小屋を眺めて先へ進む。屏風岳まで続く樹氷群、振り返れば樹氷越しに月山が見えていた。
視界不良時のため、登山道にはポールが並んで立ててある。そこから外れてエコーライン上を歩いていく。山形宮城県境を付近は10m近い樹氷がある。大きなスノーモンスターを眺めて観光リフト方面へ。雪に半埋没しオブジェと化していた。
この先から風が強くなってきた。予想はしていたので気にしない。何より快晴と眺望なのだ。馬の背に近づくにつれて風速が増していく。雪面を駆け抜ける西風は氷の粒を舞い上げるので、当たると痛い。風速計で測ると10m/sを越えていた。
馬の背分岐から刈田岳へ。さらに風が強くなり、突風は20m/s近かった。じっと立っていられず、真っ直ぐ歩けない。氷雪のレストハウスを過ぎると刈田嶺神社。石鳥居が雪の鳥居になっていた。神社で参拝して山頂標だけ撮影。とても三脚は立てられない。
半埋没した神社周辺を歩いて山座同定。風は強いが素晴らしい景色。樹氷きらめく屏風岳、安達太良山と吾妻山、真っ白で壮大な飯豊山地と朝日連峰、熊野岳と御釜。東側の石碑も樹氷のようになっていた。馬の背を北上していく。登山者も増え始めたが、暴風で刈田岳だけで帰る人が多かった。
風は馬の背を歩いている時が一番すさまじかった。BCの方が滑れないほどの暴風。突風は15m/sを越えていただろう。熊野岳避難小屋に入ったが、ドアを閉めると真っ暗なのでやめて出た。
十字路分岐に差し掛かると、奥羽山脈と日本海の素晴らしい景色。月山や栗駒山のナローな山容がよく見えていた。熊野神社までの道のりは向かい風となり、氷の粒が当たって痛い。
到着した熊野神社と小屋は雪に埋もれ、一昨年5月に訪れた際の記憶とは全く異なっていた。熊野岳山頂には3名しかいなかった。山頂で撮影して貰って、強風でも山座同定。風は強いが素晴らしい景色を眺めてしばらくいた。気が付いたら誰もいなかった。
稜線からのショートカット道にトレースがないので、適当に下ってショートカット。馬の背に入るとさらに強風。風が吹き抜けやすい地理なので仕方ない。馬の背分岐もショートカットして避難小屋方面へ。西からの強風なので身体を前に傾けて歩いた。TMレボリューションとは逆。自然の本物はすさまじいのだ。
トレースを外れて樹氷群の中を歩く。弱風になったので三脚立てて樹氷と記念撮影。10m近い樹氷も沢山あった。お田神避難小屋で昼食。旬の寒ブリの握り寿司は美味かった。バレンタインで貰ったヨックモックの「ショコラシガール」を食べた。シガーは吸わないがチョコの香りを楽しんだ。
絶景を眺めながらリフト上駅まで戻って、仙人沢の氷瀑を見に行く。行きは15分、帰りは25分ほど。ピンクリボンやトレースもあるので問題ない。ただし最後が尾根の急坂なので、滑り止めは必須。
沢に下りると東側にホライズンブルーの氷瀑、南側にやや大きい氷瀑が見え、アイスクライミングをしていた。両氷瀑共に真下まで行くことが出来る。ただし氷柱が落下するので注意が必要。美しい薄青の氷は透明度を物語る。蔵王温泉も緑青色だな。
来た道を登り返してリフト上駅に到着。登山装備からスキー装備に換装。楽しみにしていたスキー滑走。二年ぶりだが身体が覚えている。平日で空いているので、ゲレンデバーンを目いっぱい使って高速カービング。
総重量が100kgを越えるので、スピードがかなり出る。飯豊山地と朝日連峰の絶景を正面に見て滑走し、リフト上駅から3分で下りて来た。徒歩だと45分かかる。駐車場に戻り速攻で移動。
25分ほどで蔵王温泉上湯共同浴場に到着。昨年来た際に覗いた浴場。きれいで空いているので寄ってみた。入浴料200円と激安。カランやシャワーは無いので、浴槽から桶で汲んで体を流す。強酸性湯なので目に入ると痛い。身体の芯まで温まった。
帰りながら道の駅でお買い物。南側に新施設が出来ていた。展示室などがある。おみやげなどを購入して帰路へ。平日で渋滞もなく前橋市に20時30分に到着。往路は360km4時間20分ノンストップ。往復は700km、8時間20分で無給油ノンストップ。
最近の休みは良い天候との巡り合わせが良くなかったが、今回の山行きは思い切って行動に起こせて良かったと思った。やはり東北は良いな。
コメント
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蔵王を日帰りで・・・いったいどこで眠った・・・寝ていないよね。
凄い集中力が1日フルに作動して無事に帰宅できたよかったですね。
山はリベンジ成功でモンスターを顔見せ果たしましたね、凄い頑張り運転ですね。
パジェロってヂーゼルエンジンだったのかな、700kノン給油とわヂーゼルの強みだね。
お疲れ様でした。
当初は上山温泉泊で月曜火曜で行こうかと思っていましたが、移動時間4時間なら「こりゃ行けるな」と思いました。やはり栗駒山と秋田駒ヶ岳行きで自信が付きましたね。山行きによりますが、往復10時間なら日帰り可能と分かりました。
蔵王は4回行ってますが、初めて快晴となりました。まぁ予想はしていましたからね。暴風も。ただ今季は雪が少なく、樹氷も枝を出したり、傾いたりしていました。それ以上に深刻なのは食害による立ち枯れですね。10%以上枯れてしまい、樹氷の数もかなり減ったそうです。
パジェロは92リットルタンクで、高速道路走行ですと燃費が10〜12km/ℓになります。去年秋田駒いった際は盛岡でもひと目盛残っていましたので、恐らく900〜1000kmは無給油で走れます。ただし街乗りですと5〜7km/ℓですので、燃費はかなり悪く600〜700kmでランプが付きます。
仙台の岩井と言います、当日は地蔵山から刈田岳岳を往復しました。
山頂駅は風が無かったのですが、地蔵山から刈田岳は暴風と地吹雪の連続でした。三脚持って行きましたが、強風で使いませんでした。
年1回は蔵王樹氷を見に行きますが、無風の時は1回しかありません。
山麓駅から1時間程待ってロープウェイに乗りました、知人の話では昔は3時間は待ったとの事です、
それだけスキー客が減りました。
ライザから來る方も結構居ましたので次回はライザから樹氷を見に行きたいと思います。
色々な情報大変参考になりました。
豪華な昼食ですね、私はいつもパンとコーヒーとゆで卵です。
当日蔵王山へ行かれた方のレコは全て拝見しておりました。ロープウェイ側はさぞ混んでいるだろうなと、ライザのリフト乗りながら思っておりました。私も昨年一日目にロープウェイで行きましたが、30分以上ロープウェイ待って、あいにくの雨と強風で地蔵までで撤退し、ライトアップツアーも雨で中止となり、二日目のライザからは、吹雪と視界不良で避難小屋で撤退しました。
当日は快晴となるのが分かっておりましたので、北アルプスや八ヶ岳など散々行っているので眼中になく、蔵王山のみに絞って準備しました。満を持しての山形県入りでリベンジを果たせました。強風も予想しておりましたが、何より奥羽山脈中央部から眺める絶景を楽しみにしておりました。蔵王は地理的にも風が吹き抜ける場所ですよね。
ここ数年は東北の山々に魅かれておりまして、月山、鳥海山、栗駒山、秋田駒ヶ岳、八幡平、蔵王山、安達太良山、磐梯山など登頂しております。直近は1月に八甲田山、酸ヶ湯温泉に行っております。行った際に見た岩木山や岩手山など、東北の名峰は未踏が多いので数年かけて訪れようかと思っております。
仙台市も良い街ですよね。何度か訪れたことがあります。杜の都。我が前橋市も中心部に広瀬川があるの親近感があります。
前橋でしたか、北アルプスに行く時に高速道路から見る赤城山が印象的です。
ぐろさんの写真で印象に残ったのは飯豊連峰の山の名前が詳細に記述されていた事です。
毎年蔵王から眺める度に行きたくなります。
コロナ前迄は必ず石転沢雪渓から飯豊連峰縦走と朝日連峰縦走していましたが、最近は膝が心配なのと体力が落ちて来たので眺めるだけになりました。
飯豊連峰は行かれましたか?石転沢雪渓〜北股岳〜飯豊本山〜ダイグラ尾根が一番です。
今夏白馬岳に48年振りに行こうと思っています、不帰の嶮を白馬から下りたいと思っていますが、
難易度はどの位なのでしょうか、昨年遭難が有ったので心配になりました。
次回の山行記録を楽しみにしています。
今後共宜しくお願いします。
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