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Yamareco

記録ID: 6471767
全員に公開
雪山ハイキング
槍・穂高・乗鞍

【厳冬期】常念岳 東尾根

2024年02月17日(土) [日帰り]
 - 拍手
walkalone その他1人
体力度
6
1〜2泊以上が適当
GPS
13:52
距離
22.9km
登り
2,217m
下り
2,218m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
12:45
休憩
1:07
合計
13:52
1:13
37
2:12
2:28
55
3:22
3:22
104
5:06
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59
6:05
6:07
32
6:39
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136
8:55
8:59
57
9:55
10:01
6
10:07
10:40
4
10:44
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23
11:07
11:09
52
12:01
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17
12:18
12:23
32
12:55
12:56
50
13:46
13:46
30
14:16
14:16
9
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2024年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
冬季ゲートに駐車(前日9時で一番乗り、当日2時にはほぼ満車)
コース状況/
危険箇所等
暖かい日が続きかなり雪が解けた後で1日だけ寒気が入った翌日だったため、序盤は氷化していたが、森林限界先はアイゼンがスパスパ決まる良い雪質
その他周辺情報 ほりでーゆ-四季の郷-
駐車場から徒歩圏内の温浴施設
前日のカーボローディングが大事というネット記事を読んで、普段は少食なのだが、スープカレーのライス大盛にチャレンジ
2024年02月16日 19:01撮影 by  SO-05K, Sony
1
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前日のカーボローディングが大事というネット記事を読んで、普段は少食なのだが、スープカレーのライス大盛にチャレンジ
登山開始後の感想は「暖かいな」。しかし、樹氷はちゃんとあったので、直近で唯一寒かった前日にできたのかも?
2024年02月17日 03:51撮影 by  SO-05K, Sony
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登山開始後の感想は「暖かいな」。しかし、樹氷はちゃんとあったので、直近で唯一寒かった前日にできたのかも?
こんな(樹々中で日の出を迎える)はずでは…
2024年02月17日 06:03撮影 by  SO-05K, Sony
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こんな(樹々中で日の出を迎える)はずでは…
標高2200辺りで急に視界が開ける。日の出に間に合って助かった…
2024年02月17日 06:29撮影 by  SO-05K, Sony
2/17 6:29
標高2200辺りで急に視界が開ける。日の出に間に合って助かった…
モルゲン直前の前常念
2024年02月17日 06:29撮影 by  SO-05K, Sony
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モルゲン直前の前常念
GoProセットしてたら既に日が出てた
2024年02月17日 06:33撮影 by  SO-05K, Sony
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GoProセットしてたら既に日が出てた
2024年02月17日 06:33撮影 by  SO-05K, Sony
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北から順に日が当たるらしく、横通岳が先に濃い朱色に染まった
2024年02月17日 06:33撮影 by  SO-05K, Sony
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北から順に日が当たるらしく、横通岳が先に濃い朱色に染まった
2024年02月17日 06:36撮影 by  SO-05K, Sony
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2024年02月17日 06:38撮影 by  SO-05K, Sony
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本日の同行者Y氏
2024年02月17日 06:41撮影 by  SO-05K, Sony
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本日の同行者Y氏
おニューのミレーのヤッケのフードのシルエットダサすぎ😂
2024年02月17日 06:42撮影 by  SO-05K, Sony
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おニューのミレーのヤッケのフードのシルエットダサすぎ😂
2024年02月17日 07:20撮影 by  SO-05K, Sony
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穂高方面はガス
2024年02月17日 09:01撮影 by  SO-05K, Sony
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穂高方面はガス
気持ちの良い稜線歩き
2024年02月17日 09:10撮影 by  SO-05K, Sony
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気持ちの良い稜線歩き
薔薇のようなシュカブラ
2024年02月17日 09:10撮影 by  SO-05K, Sony
2/17 9:10
薔薇のようなシュカブラ
2024年02月17日 09:25撮影 by  SO-05K, Sony
2/17 9:25
やはりフードのシルエットがダサい。これではまるで食パンマンかホラーマンではないか
2024年02月17日 09:33撮影 by  SO-05K, Sony
2/17 9:33
やはりフードのシルエットがダサい。これではまるで食パンマンかホラーマンではないか
前常念までが長かったが、ようやく常念と対面
2024年02月17日 09:41撮影 by  SO-05K, Sony
2/17 9:41
前常念までが長かったが、ようやく常念と対面
2024年02月17日 09:41撮影 by  SO-05K, Sony
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お見事!
2024年02月17日 09:51撮影 by  SO-05K, Sony
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お見事!
ガスに隠れる直前の槍ヶ岳(その後穂先の姿を見たものはいなかった)
2024年02月17日 09:52撮影 by  SO-05K, Sony
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ガスに隠れる直前の槍ヶ岳(その後穂先の姿を見たものはいなかった)
常念ピークへの最後の急登
2024年02月17日 09:56撮影 by  SO-05K, Sony
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常念ピークへの最後の急登
大天井岳とか燕岳とかそっち方面奥穂高
2024年02月17日 09:58撮影 by  SO-05K, Sony
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大天井岳とか燕岳とかそっち方面奥穂高
奥穂高岳とか槍ヶ岳とかそっち方面
2024年02月17日 10:07撮影 by  SO-05K, Sony
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奥穂高岳とか槍ヶ岳とかそっち方面
半年前に来たときはこんな金属のカバー(何から何をカバーできるのか不明だが)無かった気がする
2024年02月17日 10:38撮影 by  SO-05K, Sony
1
2/17 10:38
半年前に来たときはこんな金属のカバー(何から何をカバーできるのか不明だが)無かった気がする
2024年02月17日 10:38撮影 by  SO-05K, Sony
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2/17 10:38
気絶しながら歩くこと三時間。ようやく鉄塔まで
2024年02月17日 14:16撮影 by  SO-05K, Sony
2/17 14:16
気絶しながら歩くこと三時間。ようやく鉄塔まで

感想

直近3ヶ月がなかなか忙しくちゃんとした山行ができなかった。
漸く時間ができたタイミングで天気よし雪質よしの見込みとなったため、リハビリがてら技術力よりも体力が要求される常念か北岳を学生時代からの友人Y氏に提案したところ、日帰りで行ける方ということで、常念岳が今回の目的地となった。

常念岳は数年前松本へ引っ越してきた際に初めて登った山であり(その際もY氏と一緒に行ったのだ)、その後三股からアタック×1、常念蝶ヶ岳周回×2と計4度も登頂しているが、冬期は初めてなので大変気合いが入る。

ついては金曜日の終業後に直接現地入りし、車中泊して1時に出発することとした。

長距離山行の時はシャリバテで動けなくなりがちだが、かといって普段から朝食は食べてないので登山前にカロリー摂取は難しい。
前日夜にガッツリ食べるしかないのではという結論になり、スープカレーのライス大盛を食べて備えたが後ほどこれが誤りだったと気づかされることになる。



21時時点で駐車スペースには一番乗りだった。車内をフルフラットにしたり寝袋の準備をしたりしていると2台来た。1時に出発するタイミングではほぼ満車だった。

Y氏とは昨年春の白馬三山縦走以来だったので、積もる話に花を咲かせているうちにあっけなく林道を突破。
明るめのヘッドライトをつけていれば入山点の看板を見落とすこともないだろう。



雪量は少ないが序盤から地面が凍てついていたため、斜度が出てきた段階で早々にアイゼンを出すことにする。

アイゼンには大別してビンディングとストラップの2種類あるが、我々が学生時代に買わされたのはモンベルのカジタックスであり、前者だった。
これはプラスチック性の兼用靴(登山靴兼スキーブーツとして使用できる)を普段使いとしていたため、テンションを掛けて強固に固定できるビンディングがチョイスされたものと思う。

時は流れ社会人になって自由に使えるお金を得た私は、装備軽量化の一貫として兼用靴から冬用登山靴に乗り換えた。

そして、冬用登山靴とビンディングアイゼンの相性は最悪であった。

かかとにかなりの圧力が掛かるため靴が変形し、歩く度にかかとに擦れるのである。

これは登山用品店で靴を試着しただけでは気づけない事態であった。

登山靴×ビンディングアイゼンを初めて試した八ヶ岳の天狗岳で激しい靴擦れに見舞われ(靴擦れといっても表皮が擦りむけるのではなく、打ち身による内出血が症状としては近い)、三週間治らなかった。

その後、靴下を二重にしたりテーピングしたりガムテを貼ったりクッションを入れてみたりと試行錯誤したが、いずれも防御を貫通して靴擦れを起こすか、別の部位で靴擦れを起こすという結果に終わったため、今回はAmazonの5000円程度のストラップアイゼンを新たに購入し、持ってきていた。


そういうわけで「このアイゼンの新品やねん」と話ながら隣を見ると、Y氏が真新しい登山靴に学生時代からのビンディングアイゼンを装着していた。

おい待て、その組み合わせは…。

どうやら新たにスポルティバの靴を購入し、今回初めて使用するらしい。
私の靴はローバーだったので、メーカーが違えば大丈夫だろうと自分に言い聞かせて登山を再開する。

そして30分後、そこには痛そうにかかとをさするY氏の姿があった。

とりあえず私が靴連れを起こした際に購入したテープがザックに残っていたので渡す。
靴下も2足持参していたようなので二重にする。

その程度で回避できないことは身をもって体感済みだか、Y氏はこれで大丈夫!と前向きなので、行けるところまで頑張ってもらう。

Y氏は私の3倍くらい体力があり、いつもは必死に着いていくのだが、今回ばかりは私が先行して待つ、あるいは意図的にペースを落とすという形で登る。

この結果、長いナァと思いながらも、体力的にはそれほど辛いと感じることなく樹林帯を突破することができた。


なお、23時出発の先行者が1名いたが、2155峰の幕営地先でトレースがなくなり引き返してきた。

確かに水平移動する箇所でややラッセルを強いられたが、再び斜度が出てくると足場もかなり固さが出てきて歩きやすくなった。



さて、Y氏の靴擦れは順調に悪化し、一方で私は昨晩の夕食をキャパ以上に食べたことで胃腸が弱り果て、吐き気と戦っていた。

空が橙色に変調していく中でいっこうに樹林帯から抜けられず、焦りと痛みと吐き気と戦いながら歩みを進めた。

すると標高2200あたりで急に視界が開け、モルゲン直前の真っ白な前常念岳が姿を現した。

そしてその5分後、完璧な日の出を迎えることができた。ギリギリセーフ。


Y氏は日の出まで頑張って引き返そうかななどと弱気な発言ばかりしていたが、太陽に釣られて脳内麻薬が分泌されたのか急に元気になった。

逆に私は日の出に間に合った安堵から緊張の糸が切れ、明確にバテはじめた。

ボーナスタイムであるはずの稜線歩きはただただ辛いだけの水平移動距離稼ぎに、岩場は辛いだけの標高稼ぎに成り下がった。

後続の1名にも抜かされたが、おかげでルーファイはかなり楽になった。どうもありがとうございました。

前常念までは偽ピークが何度もあり精神的にもかなり参ったが、前常念から常念は見た目以上にコースタイムが短く、なんだか最後にご褒美をもらった感じがした。

登山開始後約9時間で登頂。

山頂は常念にしては風が弱く過ごしやすかったので40分間も滞在した。

ランチに食べたアルファ米からは今回初使用となるサーモス山専ボトル由来と思われるプラスチック臭がした。



下山においては体重がつま先にかかり、かかとへの圧が下がるため、Y氏は水を得た魚のように高速で去っていった。

一方私はこれまたAmazonで買って今回がデビュー戦となっていた中国製ストックのスノーバケットが遂に2本とも失われ、苛立ちを募らせながらえっちらおっちら下山した。

気温が高く太陽も燦々と照りつけていたので、雪がぐずっていないか心配していたが、12時前後ではまだ固さを維持しており、ピッケルに持ち帰るまでもなくアイゼン×ストックで下りきることができた。

常念から樹林帯までは標高差800mしかないのに本当に長い。

樹林帯はデータ上長いのは分かっているんだけど、それでも長い。

無心で下っていたので当時の記憶はほとんどないが、(天候的に今日を超えるコンディションも無いだろうし)常念岳はもう来なくていいかなという思いだけは、ずっと頭の中をぐるぐるしていた。

行きはあっというまだった林道も一人で黙々と歩いていると本当に長いし、蛇足感に満ち溢れえいる。

なんとか駐車場に辿り着いたら、30分前にY氏から「先にほりでーゆに行ってきます。30分ぐらいで出ます」とのLINEが。

30分で上がるってことはもうそろそろやん。
私が入ってる時間ないやん。笑

帰ってお家のお風呂に入りました😇


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