上の原から初夏の南木曽岳へ【念願の展望を満喫】
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,254m
- 下り
- 1,239m
コースタイム
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 7:40
天候 | 晴れ 頂上は微風 【気温】 駐車場スタート時:20℃ 展望台:23℃ 登山口下山終了時:30℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
等覚寺の先、二差路を右へ〜上の原・登山者駐車場を利用。 (5〜6台は駐車可能?) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【登山者駐車場〜巨大樹の森入口】 1・民家の脇を抜けて登山道に入り、笹原に出ると登山届ポストが 現れます。ここが登山口? 2・木曽幹線の鉄塔を過ぎると尾根筋の登りになります。 3・踏み跡は明瞭です。 【巨大樹の森入口〜女岩展望台】 1・南向きの尾根に乗ると笹が濃くなり、傾斜も増しての笹のヤブ漕ぎ 等が続きます。リボンやテープの有難味が分かるコースです。 2・大岩の基部が現れ荒れた道で小コルへ下ると、まもなく展望台に。 |
その他周辺情報 | 南木曽岳は、御嶽山、木曽駒ヶ岳と並ぶ木曽三岳の一つで、 かつ日本三大美林の一つです。 【2015年度の日本山岳遺産として、 南木曽岳(長野県)を認定】 |
写真
感想
展望台からのアルプス展望が評判の南木曽岳だが、過去1度も展望に
恵まれた事が無い。しかし今回は天気も良さそうだ。
念願の展望を期待して初めての上の原コースを歩こう。
等覚寺先の二差路を右へ入り、上の原登山口を探しながら進むと
意外にも整備された駐車場と、登山道への標識がを見る。
民家の裏手に有るスペースにはいろいろな花が咲き気持ちの良い
駐車場だ。
身支度をしていると、茶色と瑠璃色のつがいの雉が道路を
横断して行った。カメラに収めようと近づいたら逃げられてしまったが、
珍しい鳥に出逢って今日は幸先がいいようだ。
民家の脇を通って登山道へ向かうと笹の原の中に登山届ポストが
現れる。どうやらここから登山道が始まるようだ。
溝の様な斜面を急登して尾根下から木曽幹線の最初の鉄塔に続き
二基連続する鉄塔(木曽幹線、甲35・乙35)を過ぎると
やがて尾根らしい形状になってくる。
何度も尾根が広がる毎に枝尾根が派生する複雑な地形が、
流石に大きな山を感じさせる。
木曽ヒノキ?の林に囲まれて陽が射し込まないうす暗い尾根は
きつくはないが長い登り続く。だが低い笹を分けて延びる踏み跡は
明瞭だ。
笹の影に白い物を見つけると今年初めて見るギンリョウソウだった。
次々と現れる奇異な花に目を奪われているとやがて植生が変わり
ブナやミズナラの豊かな自然林になり、傾斜が尽きると
南向きの尾根に合流する。ここが「巨大樹の森入口」と言われる
地点だろう。苔むした巨大な倒木が横たわり、大きな古木が一本
聳えるように立っている。
ほゞ直角に曲がって南に向かうと、笹が濃くなり踏み跡が
分かりづらくなり、 古木や太い木が多くなる。
しばらくすると一段と大きな木に出逢う。巨大なミズナラの木で
標識を読むと「樹齢400年以上・幹の周り4.8m 」とある。
このコースのシンボルのようだ。
次第に傾斜がきつくなり、笹藪も濃くなるのでストックを締まって
急登を凌ぐ。しばらく笹薮と格闘すると梢の切れ間に出て待望の
展望が得られる。青空の下に連なるのは中央アルプスの連峰だ。
あとしばらくでこの眺めを堪能できると思うと気がはやるが、
大岩を捲いたり倒木をくぐったりとアスレチックなコースになるので
慎重に行こう。
石楠花も見られる小コルを登り返すといきなり避難小屋の台地に出て
念願の絶景が広がる女岩の展望台となる。
ここから南木曽岳山頂までは僅かな距離なので、まづは空身で
南木曽岳山頂を往復してこよう。
全く展望の無い山頂だが、南木曽大神の展望岩に出ると御嶽、乗鞍岳が
望め、花を付けた石楠花が見られる。
今日は三度目にしてやっと念願の絶景に恵まれそうだ。
女岩展望台へ戻り心行くまで眺めを楽しもう。
展望台の岩に立つと文字通りアルプスの展望台だ。
御嶽、乗鞍、穂高〜常念の北アルプス、そして麦草岳から主脈が連なり
摺古木山に至る中央アルプス、霞んではいるが南アルプス。
指をさしてピークの一つ一つを確認する。
穏やかな風に吹かれながら、ベンチに腰を下ろしての昼食だ。
居合わせた人たちと会話をしながらの楽しい時間を過ごす。
快晴に恵まれいつまでものんびりと絶景を眺めていたいが、
時間を考えそろそろ下ろう。
深い笹薮は踏み跡を外すと途端に笹に跳ね返される。泳ぐように
ブッシュを掻き分け踏み跡を辿るが、何度も見えない倒木や岩に
足をとられる。
登りよりも下る方が慎重さは必要だ。深い自然林と笹の道は
リボンやテープがないと途端にルートを誤りそうだ。
傾斜も緩まり巨大樹の森入口まで戻ってきた。
後は明瞭な踏み跡が続くのでゆっくり休もう。
苔むした倒木に腰を下ろしコーヒータイムを過ごした後、
西に向きを変えてゆっくりと往路を戻る。
南から登る蘭のキャンプ場からのコースは険しさを感じる修験道、
北から登る上の原コースは山の大きさを感じる原生林。
南木曽岳は全く雰囲気の違うコースを味わえる山だった。
そして再びこの山で、こんな絶景に出逢えるだろうかと思うほど
素晴らしい天気に恵まれた最高の一日だった。
コメント
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onetotaniさん
こんにちは
南木曽岳の展望地から見える中央の峰々
未だ雪が残る姿は大変きれいですね。
また登山道にそびえたつ巨木の数々も
厳かな気分にさせてくれますね。
なかなかこのあたりも皆さんとちがって伺うことが
叶わずにいる地域ですが、ぜひとも綺麗な峰々を望んでみたいものです。
最後から2枚目の写真ですが単純にハナミズキではありませんか?
違っていたらすみません。
kazu97さん 今晩は。
天気に恵まれるとこんなにも展望が広がるなんて想像以上でした。
過去も晴れ予報で登ってもガスったりして残念な思いで下りましたが、
今回やっと念願がかないました。
文字通り「三度目の正直」でした。
onetotaniさん、こんにちは。
素晴らしい絶景!圧巻です。
南木曽岳は山頂からの大展望が売りの山!?なので、まさに南木曽岳の良さを満喫されましたね
この前登った、三ノ沢岳へ続く独標尾根も良く見えています。
またシャクナゲも見事ですね
南木曽岳は、両側から登ったことがありますが、
ヤブコギがあり、絶景があり、巨大樹がありと、山の深さを味わうことのできる、
上の原からのコースがやっぱりオススメですよね
totokさん 今晩は。
恵那山に行くか迷ったんですが、展望狙いで南木曽岳に決めました。
初めて上の原コースを歩きましたが、長い尾根・懐かしいヤブ漕ぎ・
深い原生林と蘭のコースとは全く違う雰囲気で大変楽しめました。
人に逢わないのもこのコースらしくて良いですね。
やっと念願叶って、アルプスの各ピークを目に焼き付ける事が出来ました。
onetotaniさん、まいどです。
せっかくお会いできた(はず)なのに
気づけなくてすみませんでした。
何とも残念です。
それにしても、いい日でしたね。
中央アルプスのピークを眺めながら
また行きたいなぁと、ぼうっしてしまいました。
またお会いできること期待しております!
bmay39さん こちらこそ失礼しました。
このエリアのお山は中央・南アルプスに挟まれ展望の良い場所が多いですね。
コースが複数ある山はコースを変えて登ってみないと本当の魅力は
わからないものですね。
充分すぎる展望の余韻を楽しみながら、深い笹の中を下りました。
又どこかでお逢いしそうですね。
3大アルプスが一望で、すばらしい
日和でしたね。
あららぎからしか歩いたことが
ないのですが、はしご続出のあちらとは別な
森の豊かさと、山の大きさを
味わいながらの歩きですね。
コースによって、まったく雰囲気が
違うんですね。
komakiさん 今晩は。
やっと評判の展望に恵まれ、絶景を堪能してきました。
梯子や岩場などが続く蘭側のコースとは全く違う、
山の奥行きを感じながら登るコースでした。
今回このコースを歩かなければ南木曽岳の魅力に
気付かなかったと思います。
濃い笹ヤブには手こずりましたがこれも南木曽岳なんですね。
onetotaniさん、こんにちは
ここまだ行ったことない山なんですが、眺望のよいところはぜひとも上ってみたいと思ってしまいます。
秋口になったら行ってみようかな。その時は参考にさせていただきます。
higurasiさん 今晩は。
すでに登られていると思っていました。
今回、3度目にしてやっと展望に恵まれました。
以前歩いた蘭キャンプ場からのコースは、梯子が多くて険しいコースですが、
今回の上の原コースはひたすら深い原生林の尾根を辿るコースで、
南木曽駅から歩かれたら程よい距離になると思います。
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