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Yamareco

記録ID: 6572836
全員に公開
ハイキング
関東

鷲の巣山ー太郎山ー井戸沢山、久慈川右岸、奥久慈

2024年03月20日(水) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
06:14
距離
13.0km
登り
795m
下り
793m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
5:15
休憩
0:50
合計
6:05
5:19
22
5:41
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11
6:29
6:41
8
7:05
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5
7:10
7:11
12
7:23
7:24
5
7:29
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45
8:14
8:26
5
8:31
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16
8:47
8:50
28
9:18
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16
9:34
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28
10:02
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18
10:20
10:23
22
10:45
10:50
7
10:57
10:58
26
11:24
天候 晴れのちくもり、下山とほぼ同時に雨
過去天気図(気象庁) 2024年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
上小川駅駐車場に停めて周回しました
コース状況/
危険箇所等
鷲の巣山の登山口を見つけるのに少し難儀します。駅から町道をしばらく歩いた後に国道118号に合流し、橋(奥久慈橋)を渡ります。少し歩くと左手のコンクリ護岸に「うるしの森」の緑の標識があるのでそれにしたがって舗装道路を歩きます。

あとは分岐ごとに「鷲巣山」の小さい標識が出てくるのでそれをたどります。舗装道路は最終的に農家のお宅の前に続きます。入っていいのか心配になるかもしれませんが、標識に加えて県北ロングトレイルの標柱もあります。ここからはお茶畑に挟まれた農道をたどると鷲の巣山の標識が次々現れるのでそれに従います。山頂までは若干の急下降、急登があります。

鷲の巣山から太郎山までは稜線の明瞭な踏み跡をたどります。枝道が多く出ているので地図とGPSで現在位置を確認しながら進みます。最終的に仏沢沿いに続く林道と合流します。地図上では林道は途切れていますが、実際には稜線まで続いていました。

筆者は太郎山の山頂直下まで林道を使いましたがうっかり山頂へのルートをを通り過ぎてしまい引き返すことになってしまいました。山頂へ向かう踏み跡の標識が出ているので見落とさないようにします。

太郎山山頂にはレーダーか何かの施設があり、おそらく三角点も施設内にあるのではないかと考えていますが実際のところはわかりません。ここから井戸沢へ抜ける道がわかりにくいところです。施設の正面ゲートの右を柵沿いに歩き、施設裏の薮の中へもぐりこみます。一応踏み跡は明瞭ですが、例によって枝道もいくつかありますので、現在位置と、できればヤマレコのトレースを見ながら、計画通りの道であることを確認します。

井戸沢山から登山口までは急激な下りがあるので転倒しないように気をつけるとともに、ここも道迷いしやすいところなのでヤマレコのトレースを活用します。
上小川駅から出発した。狙ったわけでもないのに、しかも夜明け前に水郡線の始発列車を見送った。
2024年03月20日 05:14撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 5:14
上小川駅から出発した。狙ったわけでもないのに、しかも夜明け前に水郡線の始発列車を見送った。
今日は鷲の巣山だけ歩くつもりだったので、遠く右岸の山々を見てのんきで愉快な気持ちになった。朝の鳥の声も心地よい。
2024年03月20日 05:29撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 5:29
今日は鷲の巣山だけ歩くつもりだったので、遠く右岸の山々を見てのんきで愉快な気持ちになった。朝の鳥の声も心地よい。
鷲の巣山の惚れ惚れするスカイライン。左端のとんがりは山頂ではないが、眺望はいい。3月下旬に入ったが寒い日で霜が下りていた。
2024年03月20日 05:39撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 5:39
鷲の巣山の惚れ惚れするスカイライン。左端のとんがりは山頂ではないが、眺望はいい。3月下旬に入ったが寒い日で霜が下りていた。
登山口はわかりにくいが、眺望点までの登山道は明瞭だ。途中少しだけ登はん要素もあって遊んでくれる。
2024年03月20日 06:10撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 6:10
登山口はわかりにくいが、眺望点までの登山道は明瞭だ。途中少しだけ登はん要素もあって遊んでくれる。
ご来光。
2024年03月20日 06:11撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 6:11
ご来光。
眺望点から男体山ー月居山の稜線を楽しむ。
2024年03月20日 06:14撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 6:14
眺望点から男体山ー月居山の稜線を楽しむ。
珍しくチョコレート休憩。
2024年03月20日 06:16撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 6:16
珍しくチョコレート休憩。
筆者が「いのしし」と呼んでいる手前の無名峰と、かなたに大子アルプス。写真ではわからないが、久慈川沿いを水郡線の汽車(ディーゼル、ハイブリッド)が走っている。
2024年03月20日 06:48撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 6:48
筆者が「いのしし」と呼んでいる手前の無名峰と、かなたに大子アルプス。写真ではわからないが、久慈川沿いを水郡線の汽車(ディーゼル、ハイブリッド)が走っている。
元気が出てきたので太郎山まで足を伸ばすことにした。この段階では仏沢沿いに下りてくるつもりだった。
2024年03月20日 07:07撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 7:07
元気が出てきたので太郎山まで足を伸ばすことにした。この段階では仏沢沿いに下りてくるつもりだった。
踏み跡から外れて稜線の伐採地から大子アルプス方面の眺望を楽しんだ。
2024年03月20日 07:46撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 7:46
踏み跡から外れて稜線の伐採地から大子アルプス方面の眺望を楽しんだ。
鷲の巣山まではアップダウンも若干あるが、太郎山までの道は割りと平坦だ。
2024年03月20日 07:56撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 7:56
鷲の巣山まではアップダウンも若干あるが、太郎山までの道は割りと平坦だ。
少しだけナイフリッジ気味の尾根を歩いていると愉快になる。
2024年03月20日 08:04撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:04
少しだけナイフリッジ気味の尾根を歩いていると愉快になる。
眼下に林道が見えて来た。あれを使って下山するつもりでいたことと、林道は途中で途切れているものと思っていたことから、杉林の急斜面を林道まで降りた。
2024年03月20日 08:18撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:18
眼下に林道が見えて来た。あれを使って下山するつもりでいたことと、林道は途中で途切れているものと思っていたことから、杉林の急斜面を林道まで降りた。
この林道は「頃藤林道」と呼ばれているらしい。途切れていると思っていた林道は太郎山方面まで続いていた。まだ元気一杯だったので、林道に退避するのはやめて、井戸沢山を回って下山することにした。
2024年03月20日 08:21撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:21
この林道は「頃藤林道」と呼ばれているらしい。途切れていると思っていた林道は太郎山方面まで続いていた。まだ元気一杯だったので、林道に退避するのはやめて、井戸沢山を回って下山することにした。
この分岐点を左へ。
2024年03月20日 08:31撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:31
この分岐点を左へ。
太郎山へ続くという意味の標識だと思う。
2024年03月20日 08:31撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:31
太郎山へ続くという意味の標識だと思う。
林道から登山道への乗換えが少しわかりづらかった。木々の隙間から望む盟主男体山。
2024年03月20日 08:38撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:38
林道から登山道への乗換えが少しわかりづらかった。木々の隙間から望む盟主男体山。
山頂にはレーダーと思しき施設があり、人を寄せ付けない。初めて来たときにはここをどう迂回して井戸沢山へ向かうのか判らず、雨の中右往左往したものであった。
2024年03月20日 08:50撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:50
山頂にはレーダーと思しき施設があり、人を寄せ付けない。初めて来たときにはここをどう迂回して井戸沢山へ向かうのか判らず、雨の中右往左往したものであった。
この堅く閉ざされた正面ゲートの右脇に踏み跡がある。
2024年03月20日 08:50撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:50
この堅く閉ざされた正面ゲートの右脇に踏み跡がある。
踏み跡をたどるとやがて尾根筋へつながる。ここで塩沢方面、および頃藤林道方面へ続く踏み跡へ進まないように気をつける。
2024年03月20日 08:53撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 8:53
踏み跡をたどるとやがて尾根筋へつながる。ここで塩沢方面、および頃藤林道方面へ続く踏み跡へ進まないように気をつける。
新緑前で山々は針山状態だが、針山も結構好きだ。久慈川右岸の穏やかな稜線を楽しむ。歩いては枯葉を踏むざくざくという音に勇ましい気分になる。
2024年03月20日 09:12撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 9:12
新緑前で山々は針山状態だが、針山も結構好きだ。久慈川右岸の穏やかな稜線を楽しむ。歩いては枯葉を踏むざくざくという音に勇ましい気分になる。
昨年縦走した県境近くの山だろうか?
2024年03月20日 09:13撮影 by  SH-M17, SHARP
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昨年縦走した県境近くの山だろうか?
P401への急登
2024年03月20日 09:14撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 9:14
P401への急登
P415はなだらかな尾根の上にある。
2024年03月20日 09:24撮影 by  SH-M17, SHARP
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P415はなだらかな尾根の上にある。
今年はじめてのイワウチワに迎えられた。そうだ、今度春の花を見に久慈川右岸をハイキングしよう。
2024年03月20日 09:49撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 9:49
今年はじめてのイワウチワに迎えられた。そうだ、今度春の花を見に久慈川右岸をハイキングしよう。
井戸沢山の三角点に到着した。
2024年03月20日 09:59撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 9:59
井戸沢山の三角点に到着した。
可愛い山名板
2024年03月20日 10:00撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:00
可愛い山名板
登ってきた道と三角点を撮影。
2024年03月20日 10:01撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:01
登ってきた道と三角点を撮影。
ここからは急な下降が続く。途中で右足の親指がみしっと嫌な音を立てて痛んた。幸い大事には至らなかったが、右足先で思い切り踏ん張ることができず、下山は少し苦戦した。
2024年03月20日 10:03撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:03
ここからは急な下降が続く。途中で右足の親指がみしっと嫌な音を立てて痛んた。幸い大事には至らなかったが、右足先で思い切り踏ん張ることができず、下山は少し苦戦した。
右岸の奥地に目をやり、登山の名残を惜しむ。
2024年03月20日 10:07撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:07
右岸の奥地に目をやり、登山の名残を惜しむ。
急降下
2024年03月20日 10:11撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:11
急降下
ようやく終盤の眺望点へやってきた。
2024年03月20日 10:40撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:40
ようやく終盤の眺望点へやってきた。
盟主男体山と、手前にはどっしりとした低重心の長福山。
2024年03月20日 10:44撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:44
盟主男体山と、手前にはどっしりとした低重心の長福山。
月居山への縦走路と、鷲の巣山の美しい稜線。
2024年03月20日 10:44撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:44
月居山への縦走路と、鷲の巣山の美しい稜線。
ここで最後のチョコレート休憩。結構寒いし天気も下ってきた。
2024年03月20日 10:47撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:47
ここで最後のチョコレート休憩。結構寒いし天気も下ってきた。
眺望点からも結構下る。
2024年03月20日 10:52撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 10:52
眺望点からも結構下る。
そして縦走の終盤にショウジョウバカマに祝福された。
2024年03月20日 11:03撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 11:03
そして縦走の終盤にショウジョウバカマに祝福された。
前回はここで少し道迷いした後に、神社の裏から道路に飛び出したと記憶しているのだが、今回は普通に林道へ合流し、車道へと出た。
2024年03月20日 11:06撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 11:06
前回はここで少し道迷いした後に、神社の裏から道路に飛び出したと記憶しているのだが、今回は普通に林道へ合流し、車道へと出た。
橋を渡りながら、男体山と長福山を望む。上小川側から望む両山のたたずまいは西金から見るのとはまた違った迫力がある。特に長福山の存在感が男体山を上回っていて驚かされる。
2024年03月20日 11:08撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 11:08
橋を渡りながら、男体山と長福山を望む。上小川側から望む両山のたたずまいは西金から見るのとはまた違った迫力がある。特に長福山の存在感が男体山を上回っていて驚かされる。
井戸沢山方面を振り返る。左岸の山の迫力に対し、右岸の山は落ち着いた気分にしてくれる。
2024年03月20日 11:09撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 11:09
井戸沢山方面を振り返る。左岸の山の迫力に対し、右岸の山は落ち着いた気分にしてくれる。
上小川駅まで戻ってきたところで、例によって狙ってもいない水郡線をお迎えした。確かこのあと4時間くらい汽車が来ないはずなのだが。
2024年03月20日 11:35撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 11:35
上小川駅まで戻ってきたところで、例によって狙ってもいない水郡線をお迎えした。確かこのあと4時間くらい汽車が来ないはずなのだが。
まだ寒い日が続いているのだが、常陸太田市内のお米工房の駐車場ではもう桜が開いていた。
2024年03月20日 12:55撮影 by  SH-M17, SHARP
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3/20 12:55
まだ寒い日が続いているのだが、常陸太田市内のお米工房の駐車場ではもう桜が開いていた。

装備

備考 スマホGPS、ヘッドランプ、雨具、タオル、ハンカチ、目薬、鼻薬、目出し帽、靴下ミトン、ゴム引き軍手(商品名「タフレッド」)、水、行動食

感想

今年初のイワウチワと、そしてショウジョウバカマを見る幸運を授かった。今度花を見に山へ行こう。


ーーーー以下は自分のためのメモ。ーーーー
2023年度の冬季奥久慈登山は、布団から抜け出せないという序盤の難所をなかなか通過できなかった。バリエーションルートをやることに恐怖を感じたことも理由のひとつだが、単純に暖かい布団の誘惑に負けてしまったことが主な理由だ。そうかと行っていつまでも朝寝を楽しみたいわけでもなく、朝日が出てくれば活動欲がむずむずと湧いてくる。しかし日が出てからの行動ではどうしても時間的に制約を受けるから、もう一度早出の習慣を取り戻さなければならない。「朝」練、つまり朝活動する練習が必要だと感じていた。

前回、3日前の3月17日日曜日のブナの木ルンゼの前衛峰で筋肉痛がひどかった。この山行では最大の難所を1年越しで何とか通過したが、通過してみると難所はまだ続くことを確認して撤退したのであった。しかし次なる工夫をいろいろ考えていたところもあり、薮が発達しだす前、寒さが残っている今日くらいが今シーズンのラストチャンスかなと考えていた(今週末は山にはいけない)。

当初は本日水曜日は雨の予報が出ていたが、前日に曇りの予報に変わっていたし、これはやれるのではないかとも考えた。しかし最終的には見送ることにした。予想天気図を見ると、結構強い低気圧が通過することになっている、予報では曇りになっていても山では降るかも知れないし、強風もちょっとごめんだ。そしてこれらの気象的要素が、筋肉痛でひいひいしている自分に、そんなことしなくたっていいじゃんという悪魔(いや天使か?)の意見に力を貸した格好になり、登はんは見送ったのだ。

そんなわけで今回は朝連。起きたら最低限の荷物だけ持って家を暗いうちに出る。そのリズムを取り戻すことだけを重視した。年寄りだから目が覚めるのは早い。4時少し前に床を抜け、勢いで着替えと最低限の荷作りを済ませて暗いうちに家を出た。とりあえずここまでできれば本日の「朝」練は成功だ。

あとは軽くどこかを歩きさえすればいいが、それをする気は十分にあるし、ぐんぐん早くなっている薄明の時刻も味方してくれた。118号に乗ると右側の方角に街灯の明かりのような気配を感じてチラ見したら、奥久慈の山々の向こうの空が紫色から淡い白色に輝き始めていた。

今日は迷った末に鷲の巣山に決めた。長距離山道を歩かなくていい。男体山界隈はこの冬ずっと歩き続けている。月居山まで歩けるかどうかは今の身体のダメージの状態では良くわからない。鷲の巣山を下山したあとは118号沿いを歩くのだが、久慈川の景色を見るのは悪くないし。鷲の巣山のナイフリッジを最後に眺めて帰るのは気持ちがいい経験だ。

日がずいぶん長くなったとはいえ、上小川駅に到着した5時過ぎはまだ暗かった。モルゲンロートになりかけた右岸の山を眺めつつ足ごしらえなどしていると汽笛が聞こえてきた。待ち伏せしたわけでもないのに例によって水郡線の到着に間に合ってしまった。5時10分ごろだから、登りの始発列車だったのだろう。汽車に好かれているのか、自分の体内時計に水郡線のダイヤが組み込まれているのか。

歩き出す。もうあとは黙って歩くだけだと歩き出す。薄暗いこんな時刻にもうジョギングをしている人がいる。散歩している人がいる。向こうから見れば、こんな時刻にハイキングを始める人がいると驚いているのかもしれないが。

夜中からというほどの早出ではないが、夜明け前に歩き出すのは楽しいことを体と心が再確認した。3月とは思えないような寒さだが、薄明とともに鳥が鳴き出す。ウグイスをのさえずりが春らしくて楽しい。ピークは越したと思うが、梅の木もまだまだ真っ白だ。左手を見れば右岸の山々が目に入る。男体山山頂から見えるぽっこりした山容を間近に感じることができるのも楽しい。男体山界隈の厳めしいたたずまいに比べると、里山らしく優しく暖かいたたずまいを感じる。

118号に出てしばらく歩き、久慈川を渡ると、しばらく路地を歩いて農家の軒先から、茶畑の横を通るようにして登山道へ突入する。ちょうど一年前に初めてここに来たときにはその道順が良くわからなくて、無意味に藪こぎをしたり、沢みたいなところを歩いたりと、登山道に入るまでに1時間くらいさまよってしまった。鷲の巣山が楽しいハイキングコースだということを良く知らなかったから、こんなナイフリッジがある山はきっと普段ひとの入る山ではないに違いないなどと考えていたこも理由のひとつかもしれない。ヤマレコで事前によく記録を調べてみればなんてことのない快適なハイキングだったのだが。それも今となっては酸味の利いた楽しい思い出だ。

登山道に突入するところは、ちょっと薮みたいに見えるところもあって、こっちに行っていいのかと思うのだが、正しく歩いている限り実際に藪こぎをすることはなく、快適に歩ける。朝の山歩きの練習としてはちょうど良く、気持ちがいい。鳥の鳴き声がうるさいくらいだ。

カレンダー的には春だけれども寒かった。愛用の靴下ミトンから登山用のタフレッドへの切り替えをする気にならない。本来は靴下ミトンで通過するのは危険なのだが、冷たさに負けてしまって靴下ミトンのままで通過してしまった。ごく簡単な岩場なのだが、ホールドを取りづらくて少し難儀した。

この岩稜を登りきると、118号から見える「頂上」に到着する。寒くて手がかじかんでいくのには閉口したが、眺望を楽しみながらチョコレート休憩した。ともすると山頂の眺望がベストだと考えてしまいがちだが、実際にはこのナイフリッジのピークが一番の眺望点だと思う。大子、大宮の人里が久慈川の浸食と土砂の堆積によってできた狭い平地に密集していることが良くわかる。久慈川の蛇行も面白いが交通的には難所であったに違いない。

水郡線の線路が見える、ここからは鉄道模型でも見ているような感じだ。水郡線はたまにSLを走らせるときがある。そんなときにここから鉄道鑑賞したら、山里を走る蒸気機関車が山里に煙を吐きながらのんびりと走る様を楽しむことができるのだろう。

もうひとつの見ものは、筆者がイノシシと呼んでいる無名峰だ。林道をうろついている大型のイノシシの丸っこい背中のようなたたずまいを見せる里山は、登山欲をかきたてる。ヤマレコの足跡を見てみると、記録も残っているようだし、取り付きのような林道も確かあったと思う。冬にちょっと歩きに行くには面白いハイキングコースだろう。

この眺望点から、鷲の巣山の山頂へ到達するにはまだ深めのアップダウンをひとつ二つ繰り返さなければならない。今日は鷲の巣山を登っておしまいだと思っていたのだが、ナイフリッジの頂点を過ぎて体が温まってくると、スタートのときの体の重さはどこかに行ってしまい、朝のさわやかな空気にも後押しされて、もっと奥まで行ってみようというと決めた。目的地は太郎山だ。

前回の太郎山は春の大型連休に久慈川右岸を県境まで歩くというかなりクレイジーなハイキングの終盤に通過したものだった。そのときのつらい印象を体が覚えているのと、地形図を見ると太郎山までの距離は結構あるように感じられたので少しためらわれもした。しかし地図によると太郎山を登ったらあとは林道を使って下山することもできそうな様子だったので、決行した。

歩いてみてよかった。楽しい。何か景色が美しかったりはなが咲き乱れたりしているわけでもないが、枯れ木や小枝を踏む音を聞きながら人気のない登山道、それもあまり薮の要素のない歩きやすい踏み跡を楽しみながら小ピークを越えたり尾根筋をたどったりすることがただただ楽しい。大子アルプス21峰でメンタルを鍛えてきたおかげか。その大子アルプスは昨秋の紅葉シーズン以来行っていない。体を作ってまたやってみたい。

里山歩きを楽しむうちに次の判断場所がやってきた。それは先に書いた林道への取り付きだ。地形図上は途中まで太目の林道が着ているものの、途切れている。アップダウンはないけれどもその切れたところまでは薮山になっているかもしれない。林道は沢筋に通っているから道があるなら難度は低そうなのだが。楽をして下山をするつもりが却ってバリエーションハイキングにななることもある。今日の装備を考えると避けたいところだし、果たしてどんな風になっているのか。

尾根道から杉林を透かして林道が見えて来た。そこで急斜面の中を這うようにして降りていったところ、地図上は道のないところに、作業道路程度のものではあるがしっかりした道が続いていた。途切れたところまで行ってみようと登っていくと小さな橋が有り、「頃藤林道」の銘版があった。どうやら開通はしていないものの道路工事が行われているか、かつて行われたところなのだろう。そう考えると、この林道を普通に下って上小川方面へ戻るのはなんだかつまらなく感じてきた。太郎山へ行って、昨年同様に井戸沢山を経て下山しようと予定を変更した。

この林道を詰めていったら、先ほど自分が歩いていた尾根道に合流していて、杉林の中のクライムダウンは必要がなかったことに気づいて苦笑した。

太郎山にはレーダーのような施設があって、近づくなって威嚇している。はじめてきたときにはここから井戸沢山へどう入ったものやら右往左往したものだ。わけが判っていると、同じ距離を歩く場合でも少ない疲労で済む。今日は天気も良好だし、新緑前の冬枯れの山は眺望も利くからご機嫌だ。

やや緩めのアップダウンを、枯葉を踏みしめる音も楽しみながら歩いた。視線は右側、久慈川右岸に広がる山々に注がれた。右岸の落ち着いた優しい山並みにそそられる。また県境まで歩いてみたい。今日のような葉の落ちた見通しの利く晴れた冬場に歩いてみたい。

井戸沢山の三角点を通過したあとは暫く急斜面の下降が続く。ここで小さな、しかし痛いアクシデント。下降中に右足で踏ん張ったら、親指がみしっと嫌な音を立てて痛みが走った。あわててかばう。幸い痛みは継続するものではなかったから、骨折のような重傷ではなさそうだが。それまでのようにどんどん歩くというわけにも行かず、右足の指先には力を入れないようにしながら、ぺたぺたと足を置くようにして高度を下げていった。

最後の眺望点で最後のチョコレート休憩を取った。昼近いわけだがかなり寒い。それに天気も下り坂だ。急いで下山しよう。

このあたりはもう一本道のはずだが、枝道は随所に出ていて、終盤でもこまめにGPSとヤマレコトレースで現在位置を確認した。その甲斐あってか、前回は終盤に藪こぎなどしたような記憶があるのだが、今回は道なき道を進むということはなく、林道に飛び出すことができた。

前回は上小川から、車を停めた下小川まで水郡線を使ったが、鉄道を使わない今回は路地の行き止まりおリスクを犯すことができるので、下山後に細い路地を縫いながら、上小川駅へのショートカットを試みた。一応成功したけれどもかなりごちゃごちゃと曲がりながら進んだので、何度も使って慣れている場合は別だが、経験が少なく、かつ時間が限られているときにこれを使うのは難しいと感じた。

上小川駅に到着すると、またもやめったにくることのない水郡線が到着した。そしてぽつぽつと雨が降り出した。汽車はともかく、雨が降り出す前に車に戻れたことは幸福だった。

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