阿弥陀北陵-赤岳南峰リッジ継続登攀
- GPS
- 16:00
- 距離
- 19.0km
- 登り
- 1,952m
- 下り
- 1,935m
コースタイム
- 山行
- 5:57
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 6:36
- 山行
- 8:22
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 9:08
過去天気図(気象庁) | 2024年03月の天気図 |
---|---|
アクセス |
写真
感想
今シーズンの積雪期八ヶ岳登山の締めくくりとして阿弥陀北稜→赤岳南峰リッジの継続登攀を実施した。
・1日目
美濃戸口から行者小屋まで南沢を経由してひたすら歩く。前回の八ヶ岳横断とは違いカムも含めた登攀具があるのでかなり荷が重い。
行者小屋に幕営後、ビールを飲んでダラダラしたい気持ちをグッと抑えて偵察に出る。
阿弥陀分岐から一部トレースはあったものの、途中で別れて取りつき手前の雪壁までひざ下のラッセルをしつつ自分たちのトレースを付ける。
谷の向こう側に見える赤岳南峰リッジの取りつきを観察する。夕日に染まる横岳周辺の岩峰群と赤岳の景色にモチベーションアップ。
幕営地に戻った後、気温も高いためテントの外で酒を飲み湯を沸かす。翌日に備え早々に就寝。
・2日目
起床後、朝食をとってテントの外に出る。ガッツリ曇り、ガッツリ強風、しっかりと冬山の様相。
少なくとも阿弥陀北稜は一度行っているから、多少コンディションが悪くても行けるやろと思い決行。昨日つけていたトレースのおかげでサクッと取りつき手前まで進む。
そこから雪壁に入るわけだがここが微妙に悪かった。雪は一応ついているが前日の高温の影響なのか、かなり薄い。
ヒヤヒヤしながらダブルアックスで登りつつ、丁度明るくなったころに岩峰取りつきに到着、登攀は簡単なのでサクッと2P登って登頂。
山頂の展望は皆無、風も強いので、地味にキツイ中岳の登りを経て文三郎尾根に乗る。中岳分岐点から少し下り南峰リッジ取りつきに到着。
しかしこの時点で20m程度の強風、視界も悪い。。
「時間にはめっちゃ余裕あるし、簡単なルートだけど、一応バリエーションだし初見だし、危ないかなあ。さっさと帰えろうかなあ」と思ってウジウジ、けどどうも諦めたくない。。
そこでパートナーから「八ヶ岳でこの程度の風で行けなかったら、どこも行けないっス!」と声を掛けられる。たしかにね〜・・
意を決して進んでみると、登路は明瞭だし、登攀はめちゃ簡単。岩稜と雪稜半々くらいでめちゃ楽しい。
強風のおかげで雪もしまっていたので、アックスもバッチリ効く。そのままロープを出さず登っていく。
コンディションは悪いものの1時間もかからずトップアウトしてパートナーとグータッチ。赤岳山頂は爆風、ゲキ寒なので、さっさと文三郎尾根で行者小屋まで下る。
テントを撤収して、美濃戸口までサクサクと歩く。長い樹林帯歩き、疲労もあるのに足取りが軽い。2つの簡単なルートを繋いだだけだけど、山行が成功したのが素直に嬉しい。
計画より4時間ほど巻いて美濃戸口に無事到着。下界はまさに春爛漫。すぐに八ヶ岳の雪は解けていきそう。
・まとめ
去年末、今シーズン中に八ヶ岳西面の鉱泉近辺を拠点とする初級バリエーション(阿弥陀北稜、赤岳南峰リッジ、赤岳主稜、小同心クラック)は絶対にやりたいと思っていたので、
今回の山行の達成感は大きかった。
2日目、「南峰リッジは来年かな〜」という萎えかかった気持ちを一喝してくれたパートナーに助けられた。あの激励がなかった普通に帰っていた。
2月上旬の阿弥陀北稜のトンチンカンな失敗もあったし、自分は本当に成長できているのかという不安に日々駆られているが、今回は戦略から実際の登山までしっかりこなせたと思う。どちらのルートも入門ルートだが繋げることで歩荷あり、登攀あり、雪壁ありと良い訓練になった。
八ヶ岳の積雪期シーズンはもうほぼ終わりだろう。集大成として北アルプスで残雪をやって、夏秋は沢と岩登りを頑張って登攀力を身につけたい。
そして今年の冬はもう少しステップアップした八ヶ岳のルートに挑戦しよう。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する