高原温泉から五色岳


- GPS
- 28:23
- 距離
- 28.8km
- 登り
- 1,648m
- 下り
- 1,639m
コースタイム
天候 | 1日目 曇り時々晴れ 2日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【1日目】
6月20日(土)は大雪山高原沼巡りのコースがオープンする日だ。
同時にヒグマが居付くまでの間、三笠新道を通りことができる。
以前から、高根ヶ原を歩き忠別岳避難小屋で一泊したいと計画していた。
土曜日の天気予報は微妙だが、日曜日は晴れるようだ。
土曜日の早朝に札幌を出て、旭川に近づくと雨が降り出し、層雲峡までは霧雨だったが、高原温泉に着く頃は青空も出てきてなんとか大丈夫なのでスタートすることにした。
ヒグマ情報センターに立ち寄り、入山届けを出す。
名簿の一番上だった、センターの職員は登山道の準備で忙しそうだった、花の情報などを聞きながら記帳して出発することにした。
ミズバショウの咲く登山道を進み、ヤンベタップ川を渡り切ったところから川沿いの登山道に入って行く。
まだピンクテープが付けられていない(翌日には付いていた)のもあって、何度か道に迷い抜け出すのに少し手こずった。
三笠新道は一昨年に一度通っているが、今年は雪の量が少ない感じだ。
前回は空沼手前の急斜面の雪渓をのぼって三笠新道へ取り付いたのだが、今年は雪がなく藪になっているため迂回することにした。
空沼手前からショートカットして少しだけ藪こぎして三笠新道に出た。
そこからは、快適に高度を稼ぎ高根ヶ原への入り口に近くなると、白雲岳と緑岳のガスがとれていた。
そこから見える白雲岳避難小屋の背後の斜面に滑ったラインが見えていた・・・物好きな人がいるようだ(笑)
予想以上に時間がかかったので、お腹が空いたので高根ヶ原に出る前に食事休憩をした。
高根ヶ原に出ると、想像していたお花畑は無かった。
ヒグマ情報センターの人が今年はまだ花が咲いていないというのは本当だった。
一昨年は、この辺りの一面お花畑だったのに、キバナシャクナゲやミネズオウやエゾコザクラがポツリポツリという感じだった。
気を取り直して、高根ヶ原を忠別岳に向かって進むが、雲に隠れていた忠別岳は次第に見え始めた。
見下ろす、高原沼はほとんどがまだ雪に覆われている状態だった。
イワウメはやっと咲き始めて群生はできていないし、ホソバウルップソウは花が咲いているのは数株のみだった。
登山道脇にはところどころ、花が咲いているので、写真に収めた。
又、偶然ウスバキチョウも目の前に止まってくれた。
緩やかな登りを進んでいると、何組かな登山者が忠別岳方面から戻ってきた。
一応、三笠新道を降りるのは午後三時までだからなのか、忠別岳手前で引き返してきたというグループがいた。
目の前に、まだ雪がある忠別沼と忠別岳の姿が見えてきた。
沼まで一旦下り、再び忠別岳を目指して登り返す途中に、大きな岩の上にちょこんと乗ったかわいいシマリスを発見した。
右手に切り立った崖を見ながら忠別岳のピークをめがけて登り切ると、目の前に山頂標識が見えてきた。
ピークからはトムラウシ山の姿は確認できなかったけど、五色岳や化雲岳の雪がまだ残る切り立った斜面が見えていた。
三笠新道までの道迷いと、縦走装備でのんびり歩いたせいでここまで6時間もかかってしまった。
もう少しで、今日の宿泊地の忠別岳避難小屋に到着する。
斜面を折り始めると、小屋が見えてきた。
あと少しで到着だし、山を隠していた雲もなくなってトムラウシ山のピークが見え始めると元気が出てくる。
避難小屋への分岐に差し掛かると、いままであまり見なかったイワウメの数が多くなってきた、さらにコマクサの蕾が出ているのも初めてみた。
この周辺は比較的暖かいのだろうか?
避難小屋への分岐に差し掛かると、いままであまり見なかったイワウメの数が多くなってきた、さらにコマクサの蕾が出ているのも初めてみた。
この周辺は比較的暖かいのだろうか?
分岐から高度下げ、雪渓の上を歩き避難小屋に到着した。
小屋の中には、道警の山岳救助帯の4名がいたので、2階を使わせてもらおうとして、荷物を2階に上げて
安着祝のビールを飲んだ。
それから、歩いてすぐの雪渓先の沢へ水を汲みにいって戻ると、道警のパーティーがテン場にテントを張って引っ越ししていった。
お陰で、我々だけの貸し切りとなってゆっくり過ごすことが出来た。
夕方からガスが出てきて星空は期待できなかった。
夏至に近いので7時半位までは明るかったが、暗くなるとすぐに眠気が襲ってきて、明日晴れることを願って熟睡した。
【2日目】
朝3時半ころ目を覚ますと、すでに窓の外は明るくなっていた。
外に出てみると、予報通りの快晴で、小屋の奥に見える斜面はすでに朝日で赤く染まっていた。
4時20分ころ忠別岳の裾野から太陽が昇り始めて、小屋を照らし始めた。
今日は五色岳へ登ってから、昨日歩いてきた道を引き返すことにした。
朝ごはんを食べて、準備して出発して、分岐に重たいザックをデポして五色岳目指して登り始めた。
最高の天気で空気が澄んでいて、五色岳のピークからの景色が期待できる。
分岐から30分位で五色岳のピークに到着した。
目の前には雲ひとつ無い快晴のもとトムラウシ山の姿が見える。
ぐるっと見渡すとニペソツ山や表大雪、遠くは知床の山々、そして日高の山並みも綺麗に見えた。
五色岳山頂からは素晴らし景色だった。
しばらく、山頂で休んだ後は長い道のりを高原温泉に向けて戻ることとする。
五色岳から分岐まで降りる途中に、ギンザンマシコの番いに会った。
ギンザンマシコとの感動の出会いの後は、再び分岐に戻り、デポしていた重たい荷物を担いで歩き始めた。
分岐からは正面に特徴的な忠別岳とその横に、まだ雪の残る旭岳が見えた。
忠別岳へ向けて高度を上げると、登山週辺にミネズオウ、イワウメ、キバナシャクナゲなどが咲いていた。
中でも、キバナシャクナゲが最盛期だったので、トムラウシ山と一緒に写真に収めた。
程なく、忠別岳ピークに到着した。
昨日とは違って周りのい山々がはっきりと見える。
天気に誘われて、エゾオヤマノエンドウやミヤマキンバイも一段と花を広げたように感じた。
忠別岳を後にして、下り始めると忠別沼と表大雪の山並みが見え始めた。
これから、三笠新道分岐までは正面にこの景色を見ながら進むことになる。
高根ヶ原では、前日撮り残していた、エゾノハクサンイチゲ、エゾイチゲ、そして唯一見つけることが出来たチングルマも確認できた。
高根ヶ原と通過して間もなく三笠新道分岐というところで、道警のヘリコプターが飛んできた。
てっきり、前日小屋で一緒だった道警の山岳救助隊の訓練かと思ってしまった。
ずいぶんお金を掛けた訓練だなと思って、ヘリから隊員が降下するところなどを見学して三笠新道へ進むことにした。
三笠新道では待望のロング尻滑りで、一気に沢まで滑り降りて気持ちよかった。
登りは、空沼方面から迂回してきたが、下りは沢にまだ雪があるように見えたので沢筋を降りることにした。
思っていたとおり雪は繋がっていたが、一箇所踏抜き危うくドボンするところだった。
なんとか無事に沢筋を降りると、昨日までなかったピンクテープが登山道にたくさん刺さっていて一安心だった。
登山道に合流してからは、前日の道間違えの部分を検証しながら下山した。
途中、ヤンベタップ川沿いのエゾノリュウキンカの大群落などを楽しみながら、余裕で(笑)下山完了したのでした。
ヒグマ情報センターで記帳して、高根ヶ原のお花の状況などを伝えて、念願の高原温泉で汗を流した。
温泉の露天風呂では、知り合いのYさんにバッタリ遭ったので、どこを登ったのか?と尋ねると、同じパーティーで怪我人が出て登れなかったという。
高根ヶ原に登る途中に滑落して脚を骨折したらしい・・・。
先ほどの三笠新道分岐でみた道警のへりは訓練じゃなく、本番だったようだ・・・。
電話が通じないので、走って高原温泉まで降りて救助要請したそうだ。
とりあえず、命に別条はないらしいので一安心だが、明日は我が身ということもあるので、今後は気をつけたいと思う。
いろんなことがあったけど、楽しい2日間でした!!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する