【御来光】ニセコ連峰縦走(雷電海岸〜ニセコアンヌプリ)
- GPS
- 19:32
- 距離
- 41.3km
- 登り
- 3,745m
- 下り
- 2,999m
コースタイム
- 山行
- 17:58
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 19:36
※”ほぼ”→「ワイスホルンを除く。」の意味です。
12時間以降ペースダウン、15時間以降(特に最後のアンヌプリ)はとても長く感じました。
怪我なく終了してホッとしています(^^
天候 | 快晴、微風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【概要】(さらりと記述)
時に、「なにかおもしろいこと」を、と考えていました。
ちょっと普段と違う登山と言えば
「長距離登山・・・そうです!ロング縦走!」
ちょっとした準備・・・計画の作成、時間の確保、体調維持・管理などなど、ひと手間掛かります。
今回は、まるごとニセコ連峰を歩きました。
西端は「雷電海岸」から東端の「ニセコアンヌプリ」まで。
総時間19時間36分・・・忘れられない思い出がひとつ出来ました(^^)
【細部】(少し詳しく記述)
《準備》
ロング縦走に若干の興味あり(^^
北海道の連峰・連山と言えば、ニセコ連峰の他に十勝連峰や知床連山があります。
また、大きな山域に大雪山系、そして日高山脈
今回はそれほど足を踏み入れていない「ニセコ連峰」をまるごと歩いてみる事にしました。
ニセコ連峰は「東山系」と「西山系」で構成されています。
これらを一気に縦走する計画ですが、ひとつ残念な事に主脈から少し距離のある「ワイスホルン(東山系:三等三角点)」を通過しないため「全山縦走」とはなりませんが致し方ありません。
<今回特に、登山に入れる要素は4つです>
□日の出(御来光)登山
□ある程度のスピード
□健在性
□不測事態対処
(日の出)山の稜線などから見る日の出(御来光)は独特のものがあります(^^
登山は早出が基本ですし、是非取り入れたい要素のひとつです。
(ある程度のスピード)距離が長いので、これは致し方ありせん。
(健在性)無事これ名馬
「無事に持続できることが大事」と、私は捉えています。
怪我などをしては、そもそも失敗です。また、今後の仕事・生活、そして将来の登山にも影響を及ぼしてしまいます。安全第一。
(不測事態対処)
体調不良や捻挫など、自己責任にて防止するのが前提とした上で、
何かあった際、最寄の下山地点において私を回収するため、各ポイントにて妻が救護の態勢
<基本的準備>
その他一般的な事項、エネルギー補給や雨天対策等を施し準備としました。
【ここから登山のお話】
0時:雷電海岸をスタート
海から山へ、初めてです。
海岸に到達する裾野を見ると、海岸から登ってみたいなとも思ってしまいます。
そして「山と高原地図アプリ」をスタートしようとしたところ、”地図の範囲外です”との旨の表示・・・ニセコ連峰はアプリに載っていますが「朝日温泉」あたりからです。
気を取り直して「山旅ロガー」にて記録、合わせてガーミンを使用(こちらはアンヌプリ下山中、バッテリーダウン・・・惜しい!)
今回は山旅ロガーでのログです。
妻と別れ、ひとり林道へ。
スタート当初、気力も充実し特に問題はありませんが、クマだけには遭遇したくありません。深く日高山脈に入る時と同様に大きなスズをガランがラン鳴らして歩きます。
ペースは抑えて。
長丁場です。スタミナを温存。
抑えている”つもり”だったかもしれません。ついつい・・・(^^;) ←未熟者です。
【朝日温泉】
閉館中です。事前に確認していたので、特に問題ありません。
その奥、丸太の橋を渡りますが、慎重に慎重を重ねて・・・。安堵感。
その付近、以前に露天風呂があった場所らしいのですが、地形の崩壊が甚だしく、闇夜のその風景はちょっと怖かったです。
【尾根〜雷電峠〜前雷電】
こちらの尾根、ひとつ心配していた事があります。
朝日温泉の閉館に伴い、登山道が廃道化していないだろうか、と言う点です。
時期にもよりますが、藪漕ぎは「ダニ」の付く可能性が高く遠慮したいところです。
また、夜間は登山道が良く見えません。
行ってみると、ごく一部歩き難いかなと思った箇所はあったものの、特に問題ありませんでした。(セーフ)
少し高度を上げ、雷電峠付近にてガス・・・
晴れ予報のなですが「ガス」となりました。
さてさてこれは気圧配置が変わって雲が流れ込んだのか、はたまた雲海の中なのか・・・
高気圧のなかのハズですから大きな問題は無いでしょう。
雷電峠、こちら分かり難いところなのかな、と思っていましたが、実際は一本道。
問題なく通過します。
稜線をどんどん登って行きます。
すると、雲海の上に出ました!明るい月光に幻想的な景色!
なんて良い日なのでしょうか(^^)v
こちらの稜線、歩きやすかったり歩き難かったり。(山ですから当然です。)
雷電山のシルエットが見えます。どんどん行きます。
前雷電(三等三角点)を通過し、ニセコ最高峰の雷電山に向かいます。
そこで日の出時刻となる予定です。
【雷電山〜岩内岳〜目国内岳など】
雷電山が近づいて来ると、空は色づき輝いて来ました(^^
最高の天気です。
雷電山(一等三角点)は平坦な山頂、そして標識は古くなり壊れていました。
私の持っている「夏山ガイド」(2003年度版)に写る標識の面影、今はなし。
岩内岳(三等三角点)に向かいます。
すると来ました!御来光。輝かしい光です。
岩内岳に向かう途中、五ツ沼を通りました。
朝日に輝く沼、それはそれは大変美しい風景です。
その後、小さな雪渓を通過したり。
岩内岳
マリンビュー(^^ 岩内湾を望む景色、そしてこれから辿る稜線
風景を楽しみつつ、朝食タイム
まだ5時半、静かなひとりの山頂です。
目国内岳(三等三角点)
そこへは「パンケメクンナイ湿原」を通ります。
いやいや、こういった場所があるのですね・・・きれいな風景です。
まだまだ元気、岩場の目国内山頂
前目国内岳
ニセコ連峰「西山系」最終三等三角点です。(^^
ここから下り、新見峠へ。
次は「東山系」へと進みます。
【東山系】
【白樺岳〜シャクナゲ岳〜チセヌプリ】
新見峠から200m登って「白樺岳」、まだ元気です。
晴天の登山を満喫しつつ、シャクナゲ岳へ。
シャクナゲ沼も最高に綺麗!言葉にならない、美しい風景が広がっています。
そしてシャクナゲ岳に立ち寄ります。
”立ち寄る”と、思ったのは良くなかったのかもしれません。
11時近くとなり陽射しが強く、気温が上昇。
そこは登りくいテクニカルな岩場の登山道で相当に体力を使います。
”ようやく”といった感じでシャクナゲ岳山頂に到着
結構賑わっていました。
下りも一生懸命に降りる。と言った感じです。パワー減少(^^;
さあ、続いてチセヌプリ。
結論から言うと、気温の高かった11時〜3時半頃まで登坂力が低下しました。
玉の様な汗が流れます。
しかし、汗をかき過ぎるとミネラル等の消耗・喪失により体調不良を誘発しますので、ペースを落として我慢の登り。
相当な時間を掛けてチセの山頂へ。
これから辿るルートもはっきり。
下山は速くも遅くもないペース。
チセを降りて少し休憩タイム。
【ニトヌプリ〜イワオヌプリ】
ニトヌプリは最も暑い時間帯となりました。
汗を抑えるため、速度を落とします。体調の維持管理、これは私の責任です。
息も絶え絶え、久しぶりに(2006年以来)ニトヌプリ山頂
アンヌプリが近くなってきました。天気も持ちそうです(^^
休憩は省略、イワオヌプリへ出発
イワオヌプリを省略したいな・・・と一瞬思いましたが、意地で立ち寄ります。
この辺りはなんとなく懐かしい・・・と言うか、半分は忘れていた風景です。
火山ですので複雑な地形、そして白い火山灰が特徴です。
脚にトラブル無し。まだ進めそうです。
五色温泉付近にて妻は妻なりに有意義な時間を。
最後の山、「一緒に登れば良かったかな」、と思いましたが、準備をして来ていないのでパス(T T)
もともとは、ニセコ比羅夫のリフト乗り場で待機する計画でした。
※今回は「歩いた感」に満足したので、アンヌプリ登山後はニセコ町に抜けず、再び五色温泉に下山する事に計画を修正しました。
【ニセコアンヌプリ】一等三角点
アンヌプリ、子どもの頃に1回、最近ではこちらも2006年ぶりです。
登山開始時にはバックパックのベルトにかなり”余裕”があったのですが、今、かなり絞れてしまっています。
お腹も減っています。
意識は維持できています。
しかし、眼をつぶったら寝てしまいそうです。
最後の山です。這ってでも登りたい!
ゆっくりですが、確実に一歩一歩。
登山口付近に「山頂まで2500m」との標識があり、以後500m置きに設置されています。目安になりました。
かなりヘトヘトです。でも、もう少しで最後の山頂です。
夜中に出発した時のこと、月夜に広がる雲海、神々しいそれぞれの景色、妻のサポート・・・いろいろな事が頭を駆け巡ります。
そしてようやくアンヌプリ山頂に到着しました(^^
長い道のりでした。
羊蹄山が「おつかれさん」と言ってくれた様に感じました。
登山は、下山して完了となります。
下って行くところで、「膝への負担がやや大きいな」と感じます。
これは無理をすると靭帯損傷の恐れあり。
先ずはペースダウン。
そして最後の裏技!「バック歩行」
山に誰も居ない時間帯ですので、余すところ無くバックで下山
転倒には十分注意し、ゆっくりでもそれなりに急ぎつつ山を下りました。
夕日が眩しい、最後の下り。妻が待機するアンヌプリ登山口へ。
連峰縦走・・・完了です。
感無量です。
できるうちに実行が出来て感謝しています。
本当にありがとうございます<(_ _)>
【その他】
・体重等(体重計の表示によるものです。)
登山前:64kg、体脂肪率14%、体年齢30歳
登山後:62kg、体脂肪率10%、体年齢27歳
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
Ei-taroさん こんばんは
実はこのルートは自分も歩いてみたいと思ってましたので、Ei-taroさんの山行予定を拝見した時に差し支えなければご同行させて頂きたいと思っていました。しかし日程を合わせる事ができなかったので諦めました(T_T)
今度膝が回復したmorethanさんとやってみたいと思います!!
それにしても奥様のご理解とサポート体制が素晴らしいですね。
私がやるとしたらノンサポです^ ^;
sirfkinさん
初めて不測事態に備えました。
歳を重ねて臆病になったのかもしれません。
何かが起きたときに手遅れにならない様にと。
2名体勢であれば、既に相互サポート状態なのでベストの対応策と思います。
蛇足ですがこの日、稜線ではドコモエリア圏外でしたが通信可能でした(^^
雷電海岸から登って日の出まで見れて羨ましいですね‼︎
計画力と実行力が流石です(^^)
konsaitoさん
お声がけありがとうございます。
本当に天候に恵まれました。機会を与えてくれた家族にも感謝しきりです。
今度は私が家族に恩返しをする番です(^^
Ei-taroさんこんにちは。
計画通りに遂行されたのですね。
大変、大変、お疲れ様でした。
写真で振り返ると49枚ほどですが、19時間を超える行程は
気が遠くなるほど濃いものだったことでしょう。
同じことはできませんが勇気をいただいた気がします。
ゆっくり疲れを癒して下さい。
positive51さん
この山行、positive51さんとの出会いも重要な位置付けでした。
写真は見る方がいらっしゃればと、さらりと見れる様に厳選しました。
そして最後のアンヌプリ・・・本当に長く感じました(^^;
仰られるとおり・・・一週間程度は歩行も減らして、膝の疲れを回復させたいと思います。
ありがとうございました(^^
Ei-taroさん、こんにちは!
超ロング山行、お疲れ様でした。
19時間半って、ただ起きてるだけでも長いのに、
その間ずっと登山してるってスゴい、、、
しかもソロってところがロマン感じますねぇ〜!
男として強い肉体と精神力を持った方は尊敬しますよ!!
yahさん
そんな事、全くもってないのです。好きな事をしていただけなのです。
そろそろ無鉄砲な事は・・・と思っているのですが(^^;
とにもかくにも、安全だけは確保したいと思います(^^
こんばんは(^^)/
ニセコ連峰縦走成功おめでとうございます。
以前及び前日にこの計画を聞いていたこともあり、レコを「今か今か‥」と楽しみにしており、レコを見て非常に感動しました!。
自分もメッセージで送ったとおり強行軍山行をしていました。山頂到着時にメールを送付しようかと思いましたが、「Ei-taroさんが縦走途中で、メールの返信でタイムロスしたら‥」と思うと申し訳なくなり、山行記録がアップされるまでは連絡は控えようと思っていました。
次回縦走系の企画をされるときはバックアップ若しくはsirfkinさんと同行させて頂きたいので、是非に連絡をお願いします!(^^)!。
スーパーマンのEi-taroさんでも今は極度に疲労していると思いますので、体を休めて下さいネ(^^)/。
morethanさん
毎度さまです(^^)/ (斜里、拝見致しました。)
ロングの時はいつも私なりに完歩の確信(感触)があるのですが、今回は体力の衰えを図れず不安がありました。→そのため、リタイアポイントを3箇所設定にて処置、備えあれば憂いなし。
もう、以前のスピードは無いと(T_T)痛感
そしてロング、きっとおそらく身体に良くないのかもしれません。
セミロング(15時間以内)はまだ大丈夫かな、と思います(^^
またGP登山、楽しみにしています。
距離と累積標高を見ただけでも目眩がします
これで体重が2kgしか落ちないなんて、体作りと栄養補給にも驚きます。
メンバーに「その他1名」ってありますが、同行者はどなたなんでしょう
本当にお疲れさまでした!回復までしっかり休んでくださいね!
(追記)「その他1人」は奥様ですね!素敵すぎます!!
tacasicaさん
いえいえ、驚く事はまったくありませんです。
と、言っても信じてもらえないでしょうけど・・・(^^;
私、デスクワークですよ!本当です。
「その他1名」は妻です(^^) (HNはありません。)
私ひとりでの完歩はありませんでしたので、この表現になったと言う訳です。
お声がけ、ありがとうございました(^^
こんばんは〜
超人的なロング縦走、感動しました。
素晴らしい景色、堪能させてもらいました。
ゆっくり身体を休めてくださいね。
mikuriさん
お声がけ、ありがとうございます(^^)/
天気、良いときもそうで無い時も、それぞれに良いと思います。
今回はたまたま良い方に出ただけです。
シュナイダーコース、一通り拝見致しました。
私の時はもっとガスで・・・ここはどこ?と言うくらいのガス。
そんな事を思い出していました。
ありがとうございます。少しゆっくりしたいと思います☆
久しぶりに拝見したら,素晴らしい山行をされていますね.達成おめでとうございます.このコース,逆で歩いたことありますが,タフなコースですよね.でも素晴らしいコースです.また行きたくなりました.スケジュールの組み方など,素敵です.きっと担ぎ上げる水が大変だったと思います.
私も,今度歩いてみたくなりました.
このコース,いくつかの山がちょっとメインルートから外れるので,後半になってくると,そのままパスしたくなってくるんですよね.イワオヌプリでの葛藤よくわかります.その時の事を思い出しました.
snufkinjrさん
snufkinjrさんの足元にも及びませんが、健在性を保ち踏破できた事を嬉しく思います。
でも、このあたりで私、”いっぱいいっぱい”です(^^;
やや無茶な山行だったかもしれませんが、どなたにもご迷惑を掛けず、ほっとしています。
イワオヌプリ、素通りはやはり出来ず・・・ですね。
葛藤するのは「お約束」なのかもしれません(^^
夏に、あとひとつやりたい事があります。
体調をしっかり管理したいと思います。
それからもうひとつ。
「大雪山ウルトラトレイル」、お疲れ様でした!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する