大御影山往復
- GPS
- 05:49
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 697m
- 下り
- 714m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
よく踏まれた登山道 |
その他周辺情報 | 家族旅行村 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
昼ご飯
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
カメラ
シュリンゲ
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感想
連休後半、泊りがけで兵庫県北部の2座を登るという考えもあったが、直前になって宿が空いている筈もなく、かといってよい知恵も浮かばず。どこか珍しき花でも咲いているところはありなん。ということで探ってみると、サンインシロカネソウという聞きなれない名前が浮上してきた。場所は琵琶湖西岸の高島トレールの一角で、大御影山の麓。この山域に多い春の花たちがまだふんだんに咲いているともいう。高島トレールは2年ほど前にイワウチワやイワカガミの群落を久しぶりに見たくなって寒風〜赤坂山を歩いて以来である。湖西道路の渋滞は恐ろしいが、花々の誘惑がそれに勝っていた。
普段の山行同様に午前6時に自宅を出て、まずは阪神3号、続いて名神に入るが、それほど混んではいない。湖西道路も順調に進んでビラデスト今津まではスムーズに来た。駐車料金は300円と思っていたが、一人300円ということだった。この地はまだ新緑真っ盛り。雲一つない快晴の空に明るい緑が一段と引き立っている。まずは、駐車場横の舗装道路を下り加減に歩き始める。
入山記録を入れるボックスの所で右に折れて林道を少し進み、樹高の高いスギ植林下につけられた左手の登山道へ入る。小沢を渡ると広葉樹林にかわる。すでにこの辺りがサンリクシロカネソウの自生地の筈なので、林下をウロウロしてそれらしき植物を探すものの見つけられない。今日の行程は長いので先を急ぐ必要があるし、往復同じルートをとるわけだから、帰路に発見のチャンスが残っている。ということで、一旦は探索を中止。山登りに切り替える。
今日の全行程中、登り始めの区間が最も傾斜があるところの筈だが、実態としてはあまり負担を感じない。よく踏まれた道で行程は捗る。登りは巻き道を通って登る。尾根上の道と合流したところで視界が開け、琵琶湖を見下ろすことができる。道はもうここから傾斜を失ってアップダウンの乏しい緩やかな尾根上を進む。道の左右にはオオイワカガミがあちこちに群落をつくり、濃淡様々な紅色の花の幟を、光沢のある丸い葉の隙間から幾本も伸ばしているのだった。
ふと目を上げると、単独行の先行者が、一際濃い色のイワカガミの花を写真に収めている。すぐにサンリクシロカネソウのことを尋ねてみると、その方も先の場所を探したけれども見つけられなかったという。一方、イワナシとエンレイソウは咲いていたそうで、我々が話をしている辺りにはイワウチワもある筈なので探しているとのことだった。
我々はお先に行かせていただくことにする。周囲はブナ、ミズナラ、マンサク、オオイタヤメイゲツなどの温帯広葉樹林で、新緑が五月の陽光に煌めく。関西の空は中国からの黄砂+PM2.5のせいか、いつも白く靄がかかっているようで悲しいが、今日は素晴らしく澄み渡った青空である。影が驚くほどはっきりと黒く見える。昔なら当たり前だったこのコントラストが新鮮に感じられるのだった。周囲の樹相といい、花々といい、澄んだ空と吹き渡る涼風といい、ここには懐かしい東北に通ずる雰囲気がある。雪深い地の特性なのかもしれない。
あくまでも平坦な道を進んでいると、珍しくはっきりとした下りとなって鞍部に出る。ここは林道が貫いている。少し左にずれたところから対面の尾根に向かって登山道は続く。足元にチゴユリやオオバキスミレが小さな花をつけて迎える。高島トレールの主稜線に付いた道に合流し、さらに進むと、さしたる苦労もなく明るく開けた大御影山の山頂に達する。
先着のご高齢の方に写真を撮っていただいて、花々のお話を拝聴する。「トクワカソウも花は終わってシャクナゲも今年は裏年だったのか、形跡もわずか」と。恥ずかしながらasakinu、トクワカソウとは初耳で、何ですかと聞き返してしまった。イワウチワとほとんど同じというお返事で、イワウチワのvariantなのであった。
山頂は陽射しが降り注いで初夏の風がやさしく通い、何とも気持ちがいい。昼食をとって思いきり清々しい空気を吸い込んで、往路を戻ることとする。最後に持ち越したミッションであるサンインシロカネソウの探索は、はたしていかに。途中で会話した単独行の方とすれ違って、再び情報交換。双方とも、他の登山者から沢の渡渉点近くに今朝も咲いていたことを聞いていた。今度こそ、と思って挑んだのだが、かなりしつこく探したものの、我々には発見できずじまいであった。また来ることがあれば、もっと正確な位置の情報を入手しておかなければ、と反省する両名であった。
サンインシロカネソウは見ずに終わったが、煌めく新緑の高島トレールを満喫して満足の山行を楽しんだ。kinuasaは家族旅行村の受付に、宿泊のキャンセルは出ていないか、との虚しい挑戦を試みたが、やっぱり空室はない。当然と言えば当然である。そこで、車載ナビを「自宅に帰る」モードにして発車する。結局、湖西道路は激しい渋滞・・・。そこで策を講じたつもりで微動だにしない湖西道路に見切りをつけ琵琶湖大橋を渡ろうとしたが、こちらも渋滞。何とか我慢して(といっても湖の上で逃げ場もなく)栗東インターから名神に乗るも、これまた渋滞。ナビを信じて京滋バイパスに迂回して、それでも20時には帰宅できたのは、ラッキーと思うことにする二人なのであった。
何とかあの極小の花を見つけられましたが、同じ方から聞いてるのに三者三様の解釈をしてるのが面白かったです。ちなみに私の解釈はまちがってて、kinuasaさんのが合ってたと思います。絶滅危惧種なのでここで場所は書けませんけど。
私はチゴユリ見つけられませんでした。YAMAPではトクワカソウやカタクリを何とか見つけてる方もおられました。
それにしても帰りはあきれるほど大渋滞でしたね。
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