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Yamareco

記録ID: 6955
全員に公開
アルパインクライミング
甲斐駒・北岳

北岳バットレス/四尾根

2013年07月27日(土) 〜 2013年07月28日(日)
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hirotk その他2人

コースタイム

7/27
4:30起床-4:50出発(バス並ぶ。タクシーはすでに満席)-5:30バス出発-6:20広河原6:40-8:30二俣-バットレスの大岩・C沢確認-11:30白根御池(宴会&昼寝)

7/28
2:00起床-2:50出発-下部岸壁(ギア装備)5:00-四尾根テラス7:40-11:00終了点11:30-11:55北岳山頂12:00-13:30白根御池BC撤収:出発14:00-15:45広河原
天候 7/27(土)曇り時々晴れ、夕方ぱらっと雨
7/28(日)曇り時々晴れ、昼過ぎぱらっと雨
過去天気図(気象庁) 2013年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
ファイル
非公開 6955.xls
計画書
(更新時刻:2013/07/23 13:55)
この日は青空が広がった
この日は青空が広がった
バットレスの大岩
バットレスの大岩
雪渓を行く登山者たち
雪渓を行く登山者たち
白根御池
バットレスはガス
バットレスはガス
朝焼けが綺麗です
朝焼けが綺麗です
「4オネ」
四尾根テラスから1ピッチめ、クラック
四尾根テラスから1ピッチめ、クラック
垂壁
2013年08月01日 23:57撮影
8/1 23:57
垂壁
気持ちいいリッジ
気持ちいいリッジ
右端が崩壊してなくなってしまったそうです
右端が崩壊してなくなってしまったそうです
枯れ木テラス
マッチ箱
枯れ木テラスから終了点
枯れ木テラスから終了点
もいっちょ花
肩の小屋
ここから拝借分の写真。大樺沢の雪渓
ここから拝借分の写真。大樺沢の雪渓
翌朝、3時前に出発
翌朝、3時前に出発
下部岩壁のトラバース
下部岩壁のトラバース
五尾根支稜を登り、Dガリー?へ
五尾根支稜を登り、Dガリー?へ
ここから右へトラバース。崩壊部分が怖い
ここから右へトラバース。崩壊部分が怖い
トラバースして、Cガリーへ。ガレガレで落石注意
トラバースして、Cガリーへ。ガレガレで落石注意
誰に向かってピース?
誰に向かってピース?
四尾根3P
チョー気持ちいいんですけどー!!
チョー気持ちいいんですけどー!!
前はガスってますが後ろは晴れているのです
前はガスってますが後ろは晴れているのです
終了点から枯れ木テラス
終了点から枯れ木テラス
枯の木テラスからのトラバース。足元が怖い
枯の木テラスからのトラバース。足元が怖い
城塞ハング。必死
城塞ハング。必死
必死。。。。
抜けたっ!
放心・・・・

感想

行く前はかなり不安だった。
いきなり決まった話だったので準備期間も短く、アワアワしているうちに当日。
でも、とてもとても楽しめた。
ほぼ快適に登れ(最終P以外)、なによりも最高の高度感と景色。
リッジでの爽快感といったら!!なんも言えない。
キツかったり怖かったところもあるけど、気持ちよかった。

どうでもいいけどこの山行中、
きゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」と長渕剛の「巡恋歌」が頭の中をぐるぐる回っていた。

以下、感想。

--------

突然舞い込んできたバットレスデビューのチャンス。決まったのは10日前。。
アタフタとルート調べて、準備して…。あっという間に当日。

前夜発で芦安へ。
この週はタイミング悪く仕事でパツっており、睡眠不足でやや体調不良。
いつもは全然車に酔わないのに、気持ち悪くなって後部座席で死んでいた。(その後おにぎり&味噌汁で復活)

というのもあり、27日は全国的に大気が不安定という予報で、
南アルプス地域の大気安定度を見たところ、なかなかの「不安定さ」だったので
「土曜は天気崩れる!雷怖い!!」と頑なにわたしが主張したのもあって
日曜アタックになった。(助かった〜というのが本音)

土曜アタックなら全荷登攀、日曜ならアタック装備だったので、
最大限の軽量化はしつつも、できれば日曜アタックがいいなーと正直思っていた。。
(全荷もやってみたい気もしたけど…)

土曜、4:30起き。2時間睡眠でややグロッキー。
4:50に出発するも、タクシーはすでに満席で、5:30のバスに並ぶ。
人がいっぱい。こんなに来るんだなぁ〜。

6:40広河原を出発。
自分だけ軽荷にしてもらっているので、重荷のCL、SL御二方には申し訳ないなと思いながらとりあえず二俣まで。
バットレス沢の大岩とC沢、下部岸壁への取り付きの道を確認し、白根御池へ。

テント設営したものの、まだ午前中。
さて、やることは…当然ビール!
小屋のもつ煮定食食べながら飲む。飲む。飲む…
わたしは途中で飲みながら寝ている状態になったため、離脱してテントで昼寝。
昼寝って気持ちいいな〜。

1時間ほど寝て起きて、夕飯食べてしばし歓談し、18時就寝。
夜中はすごい強風が吹いた時間帯もあったが、すぐに止んだ。

ちなみに土曜は大して天気崩れず。。ぱらっと雨が降ったくらいで、雷も鳴らなかったかな。
行ったら登れたかもしれません。が、まぁ、楽しく飲めたしね…(言い訳)


日曜は2:00起床、2:50出発。
二俣からはちょこっと雪渓歩きがあるが、雪渓歩きは苦手。ナメと同じく苦手。
とにかく「すべる、絶対すべる」とビビってしまう。。
途中、ホントに滑ってズルズル落ちた。2〜3mくらい?全身で摩擦かけてもなかなか止まらない…
後ろのSLが止めてくれて助かった。
このシチュエーション、去年の米子沢を思い出すなぁ…。雪渓・ナメの克服、本当に課題。

水の流れるc沢を渡って踏み跡を辿る。
c・d中間稜を喘ぎながら登り、そしてまた雪渓…。う、ここ登るの…?
さっきの雪渓ゴケを見て、フィックスを出していただいた。すみません。。
CLから「こんな雪渓でコケるヤツいない。そんなんでバットレス来ちゃダメ」というお言葉を頂戴してしょんぼり。
はい、すみません…。。

四尾根取り付きまで、どういう道を辿ったかうろ覚えで、思い出しながら書いてみるけど間違ってるかも。
こんなんでは次きたとき困る、、けど、いきなりそんな全部覚えられない〜。。
写真見て思い出そうとしても、全部「岩」「岩」「岩」だし…

えーと、雪渓あがったところから、下部岸壁を左へトラバース。
5尾根支稜(たぶん)に出る。ガイドパーティっぽいグループがいた。
フォローであがってきた人にインクノット(クローブヒッチ)のやり方を教えていてびっくり。。え、ここで?今ココでそれ教えるの??

ここから1Pあがるとテラスに。
そこからちょっとだけ歩き、また岩場(Dガリー右凹角?)を1Pあがって横断バンドへ出る。
右の壁に取り付いている人がいたけど、なんてルートだっけな。
我々はここから右へ、崩壊ハング下をトラバース。
1.5Pくらい進んで、ガレ場(Cガリー?)に出る。ここはガレガレで悪く、落石起こしそうでかなり怖かった。
コンテで尾根をぐるっと回り込んで、ようやく四尾根下部。
主稜の取り付きはまだ先。遠いなぁ〜。

この四尾根下部、ちょっとハングしていてリードだと怖いかも、という部分もあったけど
景色もよく、気持ちよく登れた。

【四尾根取り付きまで】
1P 下部岸壁トラバース CL
2P 5尾根支稜 SL
3P Dガリー右凹角? 自分
4P 崩壊ハング下トラバース CL
5P 四尾根下部 CL
6P 四尾根下部 SL


ようやく四尾根テラスへ。
愛知の山岳会の方と一緒になり、和やかにおしゃべり。
順番を譲りあったりしてほのぼの〜。
今回、色んなパーティと話ができて楽しかった。同じジムに通ってる方もいた。


【四尾根主稜】
1P CL 
つるっとしたクラック。紫色の岩はキレイなんだけど、よく滑る。
「足が滑る〜!!」と唸っていたら、後ろの愛知のおじさん達が「A0しちゃえ!」とけしかけるので(笑)、
素直にA0させていただいちゃいました。(でも、しなくても行けた気がする〜)

2P SL
白い岩のクラック。というらしい。

3P 自分
2P目を伸ばしてくれたので、短いピッチになった。
垂壁まで伸ばしていいよ、と言われたけど、慎ましく辞退。

4P SL
最初の垂壁が核心らしいですが、自分はフォローなので特に問題なし。
それを越えた後、フェースに残置があるのでそれを追って登っていたけど
「ここはリッジを登らなきゃ!」と言われ、途中でトラバース。
すると…なにこれチョー気持ちいい!!!
抜群の高度感!後ろを振り返ると最高の景色!!
よく写真撮られてるのここかな?あまりに爽快で叫んでしまった。
前のパーティとかにも聞こえて、笑われてた気がする^^;

5P 懸垂
マッチ箱から懸垂。

6P 自分
右のクラック沿いに行こうとしたが、左のフェースの方が簡単そうなので
途中からフェースに出て登る。1つ目の支点で切ったけど、2つ目まで伸ばせば後がラクだったかな?

7P SL
枯れ木テラスまで。出だしを右に行くと難しいらしいので、当然左から行く。

8P CL
枯れ木テラスからは見た目超怖いトラバース。キレキレの断崖絶壁です。
手ががっちりしているけど、足元が怖い。。

そしてラスボスの城塞ハング。こいつを倒せばクリア、でもゲームオーバーになるかも…?

…すんごい苦労した。マジ怖かった。やっぱりチムニー苦手。怖い。。
変な声出しながら、どうにかこうにか乗り越えた。
上からのCLの呼びかけにも、下からのSLの励ましにも、こたえる余裕なし。
こうなったらA0だ!って思っても、欲しいポイントにナイ。。
下過ぎるか上過ぎるかで、ちょうどいいところにヌンチャクがない。
「上のヌンチャクを掴むには、もう少し体を上げるしかない…っ!!」って、もはやA0するためにも必死な状況。
なんとか越えて、ヌケガラ状態で終了点へ。
SLがその後ニコニコしながらさくっと越えてきて、「やっぱり魔人だ」って思いました。

しばらく放心状態でぼけーっとしていて、
ようやく魂が戻ってきたのでご飯でも食べようと思ったら、
おにぎりが、パンが…ない。
抜けたらご褒美に食べようと思ってたご飯が、ない〜!!!!
テントに置いてきてしまった…。
もうこれで意気消沈。せっかくのご褒美が…。侘しくSOYJOYをかじる。泣きたい。。

ギア解除して山頂へ。
さくっと写真とって下山。山頂はガスってた。

今回、鳳凰三山方面は晴れていたけど、山頂はほぼガスっていた。
登っているときは、基本後ろを振り返って景色を楽しむので、行く先がガスってるのは特に気にならなかったけど
去年来た時もガスってたから、次は青空の北岳が見たいなぁ。

下山は膝痛が出てしまい、ヨロヨロしながらゆっくり下った。


たなぼた的に転がり込んできたバットレスデビューで不安だらけでしたが、
CL、SLの強力なサポートのおかげで、とっても楽しく登れました。深く感謝です。
あの気持ちよさはなんとも言えない…。ホント最高でした。

今回で本チャン3戦目だけど、今までより余裕を持って臨めた気がする。
簡単なピッチだけリードだったので、次はつるべで行きたいです。
もっとリードしたいって思ったのは初めて。。
この気持ちよさはハマりそう…

あの景色、また見たい!!


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コメント

早く続きが読みたい
あにぃがほんとに好きなのは、
やっぱり長渕のほうでしょ。
そうでしょ!
2013/7/30 14:02
こら!
勝手に長渕好きにしないの!!

今度、稜線歩きしながらきゃりぱみゅを歌いましょ
テン場についたら振り付けつきで〜
2013/7/31 12:18
ヤマレコには...、
勝てん。(意味不明ですまん)
2013/7/31 23:06
ヤマレコは
最強ですね(笑)

kounoさん記録アップするの早いですね。。
わたしはルート思い出しながらボチボチです。
写真も使わせていただきますね〜
2013/8/2 9:42
やはり
男前ですな。ヒロシちゃんステキー!
2013/8/6 0:27
ちょっとちょっと
いやいや、乙女感満載な感想でしょー!?
山ガール奮闘記
2013/8/7 8:03
>ギア解除して山頂へ。

これはイケませんね。
可能な限りギアは見せびらかさないともったいないですよ。
2013/8/8 1:06
見せびらかし
う、やっぱそうですか?
ちょっと頭をよぎりはしたんですが(^_^;)

次回はやってみます(笑)
2013/8/9 9:32
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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