鎖場の大山三峰-人波の丹沢大山


- GPS
- 05:50
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,749m
- 下り
- 1,569m
コースタイム
- 山行
- 5:15
- 休憩
- 1:01
- 合計
- 6:16
天候 | 曇りのち快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:蓑毛バス停(末広小学校前から名水はだの富士見の湯) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・大山三峰は相変わらず鎖の多い登攀路でした。整備は良好 ・大山山頂は高尾山状態。昼時の女子トイレは50mの行列でした ・蓑毛方面は表参道と比べてかなり整備は落ちるので注意 |
写真
感想
満員のバスは光福寺で高校生30人ほどが降り、ようやく立ち客が消えた。煤ヶ谷バス停に降り立ったのは7、8人。ヤマレコを起動しているうちに全員に先んじられた。晴れの予報だが雲が多くて日が陰り、ひいやりしている。舗装路の坂を上って右に入る登山口がきれいになっていて、おや?と思ったが、その先低い擁壁の上を歩く所は変わりなかった。ただし、左手の畑は荒れ地になってしまっている。
森に入ってすぐ鹿柵のゲートを通り、上り坂に変わる。おしゃべりに夢中の女性2人組に続いて初老の男性1人を追い抜き、南斜面の山腹を縫いながら高度を稼いで行く。ライトダウンを着たまま歩き始めたが、見た目ほど気温は低くなく、風もないのですぐに登山シャツ1枚になった。
標高400mを過ぎてようやく尾根に出た。北寄りの風があるが、今は涼しくて気持ち良い。朽ちたベンチのある物見峠分岐を経てひたすら登り続けて山の神のベンチ。前方に見えていた男性がたばこ休憩中だった。左下にようやく紅葉らしく色づいた木が見えた。物見峠から尾根伝いの道を合わせた所に「大山三峰は経験者向き」と注意を促す看板がある。確かにハイキング気分で進んだら、後で「うそでしょ?」と言いたくなるだろう。
ほどなく崩壊地注意の看板が現れて、北側の視界が開けた。丹沢三峰方面の見晴らしが良く、木々もそれなりに紅葉している。以前より崩壊も進んでいるので、撮影に気を取られて落っこちないように注意しながら通過した。小腹がすいてパンをかじりながら一休み。少し寒くなってウインドブレーカーを羽織る。ダブルストックの男性ら2人が通過していった。
やがて起伏が様相を変えて険しくなってきた。ロープ場などが現れれば三峰は近い。暑くなってまたシャツ一枚になった。北峰へロープで登り、鎖で下る。梯子を登り、小刻みな登降を繰り返す中で最前の男性1人を追い越して中峰山頂。ベンチで小休止とした。
休憩中に先行していた男性に挨拶して抜き返し、最後の急坂を一気に下れば不動尻分岐のベンチに着く。「らくルート」では一般コース扱いだったが、正規の道標はない。緩やかに丸い尾根を登り、最初の高地は気持ち右へと下る。次の865mピークまでは樹間に覗く大山山頂の方角を目指す。この辺り痩せ尾根もあって足元に注意が必要だ。865mピークでは白矢印の通りやや左へ。登り返せば不動尻からのコースに合流する。ここの道標には今来た道が「道迷い注意」の但し書き付きでルート扱いされていた。
ジグザグに唐沢峠へ下ったところでお昼にした。先客の男性が一人いる。食べ終わったころ、先ほど抜きつ抜かれつした男性が到着。何度もお会いしたので挨拶すると、「今ごろギンランが咲いていました」と教えてくれた。一眼レフを持っているので、山の花や紅葉を写真に収めるのが趣味なのだろう。折り返し不動尻に降りるというので、ここでお別れとなった。
この峠からはひと登りで893ピーク、別名ヤクザ峰〜ではなくて矢草の頭の尾根道となる。両側に転落防止の鎖の手すり?を渡した区間を通りながら、右を見上げれば大山山頂が近い。左が開けた場所では相模湾から東京湾までが一望できた。江ノ島も横浜方面もよく見える。気づけば頭上はすっかり青空になっていた。
989m水準点の平地で日差しに輝くススキの穂を愛でてから、このルート最後の難所の連続木段に挑む。三峰の難路とは違うが、350段以上続くとさすがに嫌になる。ようやく階段地獄に終わりが見えると、今度は雷ノ峰尾根ルート合流で人波地獄に巻き込まれた。
このルートは下りで使うハイカーが多く、ちょうど若者の団体が通りかかった。皆さん山道は登り優先などというルールはご存知なさそうで、登る方が立ち往生している。機会を見て先に出て、木段の端の杭を足場に下山者をよけながら何とか進んだ。
そうやって着いた大山山頂は、予想はしていたが大混雑の極み。雷ノ峰尾根ルートから頂上に出た所に行列があるので、何かと思ったらトイレの列だった。女子トイレから伸びた列だが、先の方が見えないためか末尾の方は男女混合になっている。ちなみに男性の方の列は10mもない。
驚きつつトイレの裏手でとりあえず富士山の写真を納め、やはり座る余地などない奥の院前から売店前を何とか通り抜けて、最終28丁目の鳥居付近でやっと道端に腰を下ろした。この混みようでは、山頂でおちおち休憩もできない。
表参道を登る人波が一瞬途切れたのを見計らって下山開始。幅があるのですれ違いは可能だが、ほどなく高齢者の団体が作る下りの渋滞にはまってしまった。イタツミ尾根分岐手前のやや急な区間で中でも足の弱いらしい人が難渋している。下に旗を持った世話人らしいのがいるが、助けに行くでもなく交通整理するでもない。らちが明かないので、登山道の横をショートカットして先行させてもらった。
その後も初心者には声を掛けて追い抜かせてもらい、なんとか蓑毛方面分岐の16丁目に到着。さっさと静かな南尾根へと逃げ込んで小休止した。こちらは人影がない訳ではないが、ほんのチラホラとなる。整備も今一つで傾斜も急な所が多い。三峰のアスレチックコースのボディーブローがそろそろ効いてきて、腿が疲れてきた。
西の峠からしばらくなだらかな尾根で一息つき、首なし地蔵の列からさらに下って蓑毛への分岐。分岐に指導標があるが蓑毛方面の表示はない。急坂を下って下社からの裏参道に合流する所に立つ道標に、こちらは「県管理外」とあった。通れなくても知らないよ、という予防線のつもりかもしれないが、せめて上の道標にも同様の表示をしてくれなくては片手落ちというものだ。
歩きやすくなった登山道を下って10分ほどで最初の林道に合流。さらに2回林道に出合うが、どちらに行くか迷うのでヤマレコのルートを確認しながら進む。いよいよ足も疲れてきたので緑色の鉄柵にもたれて小休止しつつバス時刻を調べると、ちょうど蓑毛に着くころにバスが出ることが分かった。
困ったが、走り下る余力はない。間に合えばラッキーというつもりでそのまま歩き続け、マス釣り場に隣接する千元院の蓑毛常夜灯前に着いたのが14時半ごろ。バスは33分に出る。40秒ほど遅れてバス停に着くと、すでにバスの姿はなかった。では次でと思ったが、続く2本はヤビツ峠始発でいずれも「満員です」と言い残して去って行く。結局、ほぼ1時間バスを待って末広小学校前バス停から名水はだの富士見の湯に向かった。
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