三条の湯・雲取山 ルートミスに気付きながら先に進み遭難しかけました


- GPS
- 13:51
- 距離
- 28.7km
- 登り
- 2,234m
- 下り
- 2,222m
コースタイム
- 山行
- 3:36
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 3:54
- 山行
- 8:07
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 9:43
天候 | 晴れ 時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
三条の湯までは大部分林道歩き 落石注意の看板が多数ある 山道に入ると片側切れ落ちている道が続くが、とてもよく整備されている 三条の湯から三条ダルミまでは、急斜面のトラバースが続く 登山道が土砂や砂で覆われて,道が掻き消えている箇所も多い なお、三条の湯から1時間ほど,私がルートミスした地点だが、少し尾根を登って巻くような地点がある。登り途中で明確な踏み跡がありショートカットに見える地点があっても入ってはいけない そのような場所を見かけたら地図を確認して欲しい(反省を込めて) |
その他周辺情報 | 三条の湯 雲取山避難小屋 七ツ石小屋 |
写真
落ち葉が思ったより少なかった。あとから小屋番さんとお話しする中で、週一くらいで掃いていると伺った。荷物の運搬もあるのでと。びっくりした。感謝。
8時前に小屋番さんがなんと湯たんぽを持って来てくださった。思わず写真に撮った。ストーブを消すと一気に冷えてくる。湯たんぽがすごく有り難かった。
薪を何本も追加して下さった。
足を十分暖めてから靴を履く幸せ😃
6時半過ぎ、小屋番さんにお礼を言って小屋を後にする。見送っていただく。感謝。
道が結構荒れているようなので、やや緊張してのスタートだった。
休憩!
ベンチに座ってしみじみ眺める
ここから先は登山道に凍結した箇所が多くなるので少し早いかなと迷ったが、チェーンスパイク装着した。
あたりは白く雪が残っている
いかにも山男という感じの頼もしい風貌の方が小屋前のベンチで休まれていた。なんと避難小屋とトイレを掃除して下さったそう。少しおしゃべりさせて頂いた(^^)。感謝。
感想
長いこと憧れていた三条の湯,そしてそこから雲取山に行って来ました。
三条の湯から三条ダルミまでの蟻地獄のような急斜面のトラバースは、登山道が砂や土砂で埋まっている箇所が多数あり、かなり緊張しました。ネットで検索すると初心者コースと書かれてますが、それはいつまでの話?と思わざるを得ませんでした。
そして痛恨のルートミスと安易に突破しようとして招いた危険。猛反省しています。
反省多い山行ではありましたが、楽しい2日間でもありました。
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《備忘録》
初日15日はお風呂が楽しみ過ぎてルンルンで三条の湯に向かいました。
三条の湯の小屋番さんは、あったかなお人柄の方です。お陰様で快適に過ごせました。
この日宿泊客は私だけ。あとテント泊の方が一名。
温泉,最高でした♨️
夕食,朝ごはん,お弁当,どれもとても美味しかったです。私一人のために食堂を暖め、食事を用意して下さって、何だか申し訳ない気持ちでした。
翌朝はここ一番の冷え込みとのこと、夜、小屋番さんが湯たんぽを持って来てくださって感動しました。おかげ様でポカポカ眠れました。
二日目16日はヤマレコやYAMAPの地図に書き込みして下さった方たちの情報や小屋番さんにお聞きしたお話しで、明るくなるのを待ってから行動した方がいいと思い、また小屋番さんにもそうアドバイス頂き、6時半過ぎに行動をスタートしました。
思った以上に緊張するルートが続きました。ザレた急斜面のトラバース,私は苦手です。登山道のあちこちが砂や土砂で埋まっていて,足元が不安定でした。足を滑らせたら蟻地獄のような斜面でどこまでも落ちて行きそうです。私にとっては精神的にも肉体的にも疲労する道が続きました。
小屋から1時間ちょっと歩いた地点で岩の斜面を葛折に登って行く箇所がありました。少し登って行くと右側に赤テープがあり,その奥に一本道のように足場の良さそうな場所に落ち葉が積もっていて、そこに踏み跡がありました。ショートカットルートができているのかと思って、つい入ってしまいました。多分、この時点で楽をしたい、ちょっと面白いかも?とかの甘い考えが取り憑いていたのだと思います。(赤テープも別にショートカットを示すものではなく、登山道を示すテープだったのだと今は思って反省しています。)
少し行くと踏み跡もなくなり、YAMAPとヤマレコで軌跡を確認するとショートカットルートなどなく、ルートミスとはっきり分かりました。ヤマレコの地図では人が多く通っている道はバリルートでも足跡が積み重なっていきますが、それさえ全くない場所にいることが分かりました。
それでもその先に復帰ルートが見え、行けそうでした。そこは急斜面につく岩や木の間を進んでいくようなところで、足を踏み外したら蟻地獄に落ちて行くような場所です。今から考えれば決して進んはいけないところです。
でもすぐそこが復帰ルートと分かったので、つい進んでしまいました。手がかり足掛かりのない地点で迷いましたが、5メートルほど下にしっかりした木があり,落ちてもそれ以上は下には落ちないなどと甘々に考えてしまい、一歩先の小石に足を置いて進んでしまいました。その次の足を出そうと思った途端、ズリっとゆっくり滑り始め、ズズッと加速、ズーッと勢いが付きました。
木があると思いましたが、少しズレて落ちて行きます。なんとか足を絡め、それ以上落ちずに済みました。衝撃はありましたが、怪我せずに済んで幸いでした。暫くどうしたものか考えてしまいました。落ち着いて上に登って行く他ないと思いました。
それからは少しの足場、手がかりをなんとか探して、途中何度か絶望感に襲われながらも家に帰るんだと自分に言い聞かせ辺りを観察して慎重に登って行きました。木が枯れて腐っていたり、ただ転がっている大振りな枝だったり、岩と思っても砂に乗っているだけの石だったり、掴んだ岩も脆くて折れてしまったり。
とにかく気持ちを落ち着かせて、拙いながらもこれまでの様々な経験を駆使して、木の根を掴み体を引き上げ、しっかり動かない小さな岩を見つけ足を置き、岩をよじ登り、なんとか正規ルートに復帰することができました。
登山道に復帰して暫く呆然。ヘロヘロでした。
ベテランの方から見れば何を大袈裟にと笑われてしまう脱出劇とは思いますが、私の力量ではほんの偶然の幸運で抜け出せた危険地帯でした。
そんなこんなのお恥ずかしい顛末です。
その後は歩いているうちにだんだん気持ちも落ち着き、割とお気楽に楽しめました。
たいして堪えてない自分に驚きつつ、しかし自分は本当に生きてここにいるんだろうか,などとフワフワしてもいました。
家に帰って風呂に入り、ぼんやりしてから布団に入ると、急に怖くなり、眠れなくなりました。眠りかけて蟻地獄のような闇に吸い込まれる夢を見て起きるの繰り返し。朝も蟻地獄に落ちる夢で目が覚めました。思っていたよりずっとダメージがあったんだと改めて知りました。
なんでしょう。それからは特にそんな夢も見なくなったのですが、バカな自分にため息ついてます。1週間ほどは心身ともに疲労感が抜けませんでした。
以上、私のヒヤリハットお恥ずかしながら書かせていただきました。
コメント
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雲取山お疲れ様でした。
楽しい温泉や宿泊、意気揚々とピークに向かう道での緊張感あるトラブル。
怪我なく無事にお家に帰れて良かったです。
多分、今回のトラブルはこれからのあさがおさんの糧となり山歩きする時に役に立って行くと思います。
ズルズルと滑り落ちる時、身体が止まった時、単独ゆえに何もかも自分で考え判断しなくてはならない時、ご自身で言われている通り過去の経験を踏まえて、その時最善の行動ができましたよね、素晴らしい。
頭の中がふわふわしているという表現は的を得ていると思います。
無事に帰宅して、ホッとした途端迫ってくる恐怖感…寝ても覚めてもその感情との闘い。
山は楽しく、素晴らしい経験をさせてくれるけど一歩間違えるとシンドイ方へ一気に傾きますよね。今更だけど、登山は特殊な趣味だよね、命張って遊んでるようなものだから😥
実は私も10年以上前に道迷いした経験があります。その頃はスマホなんて持ってないし、GPSは一部の人が利用してる高級品でした。
なんか変だなぁと思いながらも自分に都合良いように考えて行動してた自分が居ました。
なので、あさがおさんの今回のことは人ごととは思えず…
早めにルートミスに気がついたこと、怪我なく帰れたこと本当に良かったです❣️
始めから正規ルートでないのを分かっていながら踏み込んでしまったので、ただただ迂闊だったとしか言いようがありません。
何事もなかったかのように家族のもとに戻れて本当に良かったです。数日は、これは現実のこと?実はもう私はここにはいない?とか、頭が混乱してました。
GPSの無い頃の道迷い経験されたんですね。どんなに不安だったでしょう。ご無事でよかったですね。
私も実は、そんなこともありました。そしてまさに自分に都合良いように考えて行動してました。今回も懲りずにまたそうしてますし。なかなか身に染みてくれません💦
まだまだ山を登り続けたいですものね。今回の失敗を繰り返さないようにと思っています。
コメントありがとうございます。
貸し切りの三条の湯で心行くまでお風呂と小屋番さんの暖かさを感じられたとの事何よりでしたね😄
そして、雲取山に向われる途中の滑落体験はさぞかし怖い思いをされたこととお察しします。特にお怪我もなくご無事で何よりでした!あれだけ奥深い場所でしかもソロだとやはり心細いですよね😅💦
私もバリエーションルートをよく歩きますので、足元がグズグズだったり、ザレていて踏ん張りがきかない場所も経験しています。ルートミスをした時も本来のルートに最短距離で無理やり復帰する事がたまにあります。本来は間違えたところまで戻るのが鉄則なのですが、ましてやその先にルートが見えてしまってるとそこから敢えて引き返す判断は中々つかないですよね。今回もきっと何事も無ければ「ふ〜やれやれ💦」で済んでしまう話だったと思います。
今回のようなヒヤリハットをご経験された事は深く記憶に残ると思いますので、これから先安全な山行を心がける為のよい教訓になるのだと思います。私も、あさがおさんのご経験を自分事として捉え、これからも十分に用心しようと思います。貴重なご経験と当時の心境などリアルな体験談を書いてくだり本当にありがとうございます!
ではまた〜😊
憧れのルートにやっと行けて、とても楽しく歩いてました。まさかあんな危険な落とし穴に自分から足を突っ込んで行くなんて。本当に迂闊としか言いようがないです。無事に帰って来れて家族と何事もなかったかのような日常を送れている。それは本当にたまたまだった、そう思っています。
バリエーションルートは冒険心をくすぐるし、ハラハラドキドキしつつもワクワク楽しいですよね。でも、自分の力量を超えた危険に足を踏み込むなんて、本当にバカでした。
長々グダグダ書いたお恥ずかしい記録を読んでくださって、丁寧なコメントも下さり,本当にありがとうございました。
記録を読ませていただいていて自分も斜面で数メートル落ちたのを昨日のように思い出しました
新潟の山でしたが不思議と冷静に周りを見て登山道に復帰出来るルートを探しましたがいまだにその時の事は頭から離れません
三条の湯は私も以前おひとり様で泊まりました 食事、温泉、雰囲気全てが大好きです
確かにあの辺はザレてる斜面が多いですね
雨も降ってませんし
私も多分春にはテント泊で行く予定ですが一層気をつけて行きたいと感じました
貴重な体験をレコに出していただきありがとうございます
ヒヤリとした体験はやはり皆さんお持ちなんですね。
私も考えてみれば、ヒヤリ体験は一度や二度でなかったです。過ぎたことを忘れてしまい,すぐに自分に甘くなってしまう自分なんだなぁとしみじみ思い返しています。
本当に危険と隣り合わせ。家族にも心配かけながらの趣味なんだなぁと改めて感じています。登山をし続けられるよう自戒しなくてはなぁと反省しています。
三条の湯、本当に良いですね。テント泊の方達にも人気な場所みたいですね。どうぞ楽しんで行って来てください。そして、どうぞお気をつけて。
コメントありがとうございます。
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