記録ID: 7829252
全員に公開
ハイキング
京都・北摂
風呂ヶ谷の戦い 難路のチェーンスパイク有効度 箕面 破線
2025年02月22日(土) [日帰り]


体力度
2
日帰りが可能
- GPS
- 06:15
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 432m
- 下り
- 432m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【主な流れ】 1.滝道経由で戻り岩橋の分岐で風呂ヶ谷(風呂谷)方面へ。 一般のハイキングコース。 2.風呂谷(滝道側)の階段を登る。 よく整備されているが多少老朽化を感じる。 3.風呂谷口周辺散策 破線の状態を外からチェックすべく谷の最深部を歩いたり観察したりした。 岩が多く歩きやすくはない。 4.B37-B8破線 2024年版の箕面の森ハイキングマップでも同じ場所を通るルートが掲載されているが、更新されていないだけで、現在はもっと内側を通る整備されたハイキングコースに移行していると思われる。残った道が地理院地図で破線表記されている可能性あり。 風呂ヶ谷の最低部に沢がありそこに沿うように高い斜面をトラバースする。 踏み跡は薄く途切れがち。斜面は崩れやすく岩が多く混じっており、木の根は露出しているものが多くやや不安定に見える。トラバースしながら上下にアップダウンを強いられる。斜面は若干谷側に角度がついている場所が多く滑りやすい。岩の強度は微妙で、木の根で砕かれたり、割れたまま斜面に刺さっているものも多数。今回通過中に足元の岩が崩れた。掴むものがない中斜めから斜めへ立体的な移動をしたり、少々リスク高めの場所もある。高度差が多少ある小さな分岐が常にあり自分にとって安全なルートを選び取る必要がある。 ここのトラバースは危険度が高いがチェーンスパイクが有効で滑りやすさを軽減してくれる。 トラバースを続けるとやがて急に尾根を斜めに登るように進路変更することになる。単体ではそれなりだが、疲れた後に登るとなかなかきつい急角度なので体力をある程度残しておきたい。 多少迷いやすいがこまめにGPSを確認していれば問題ないと思う。道を外すと崖状になっている場所に出たりするので注意。 5.B8から下山途中にある谷を登る フカフカした地面と多くの倒木からなる。最後だけ急角度を登ることになる。 ハイキングコースよりはリスクは高いが、破線を歩くような人には問題ないと思う。 6.風呂谷口から一般道を経由して滝道を下り下山 |
写真
箕面 風呂ヶ谷に生死不明の謎の破線があるという。
谷底付近の長いトラバースから急に切り返して斜めに急斜面を上がる道。
だがそこはかつて自分の目で破線は新ルートに移行済みと結論付けた場所。ここ最近そうではなかったのではという胸騒ぎがする。
破線ルートは崩落などで本当に人が歩けない廃道になった場所もあるが、経験を積むことで何もないはずの場所が道に見えてくることもある。最近の歩きで得た多くの知見を元に、お蔵入りとなっていたこの場所の調査を再開することにする。
谷底付近の長いトラバースから急に切り返して斜めに急斜面を上がる道。
だがそこはかつて自分の目で破線は新ルートに移行済みと結論付けた場所。ここ最近そうではなかったのではという胸騒ぎがする。
破線ルートは崩落などで本当に人が歩けない廃道になった場所もあるが、経験を積むことで何もないはずの場所が道に見えてくることもある。最近の歩きで得た多くの知見を元に、お蔵入りとなっていたこの場所の調査を再開することにする。
雲行きはあまり良くない。
今週末最強寒波第二波が来るらしい。
予報によれば明後日が特に強くなるそうだ。
雨や雪になると急斜面は危険なため調査は断念することになる。降るなら降るで雪歩きの練習ができていいが、中途半端に振られると危険が増大するので非常に困る。
持ってくれ天気よ。
今週末最強寒波第二波が来るらしい。
予報によれば明後日が特に強くなるそうだ。
雨や雪になると急斜面は危険なため調査は断念することになる。降るなら降るで雪歩きの練習ができていいが、中途半端に振られると危険が増大するので非常に困る。
持ってくれ天気よ。
横にハイキングコースの階段が見えるのでちょっと秘境感が減るのが残念な所だが、無理になったらすぐ隣にエスケープできると考えると悪くないかも知れない。
…本当にすぐエスケープできるかというと、意外と登るか降りるかの方が簡単かも知れない。でも遭難しても見つけてはもらいやすいとは思う(死ぬほど恥ずかしい)。
…本当にすぐエスケープできるかというと、意外と登るか降りるかの方が簡単かも知れない。でも遭難しても見つけてはもらいやすいとは思う(死ぬほど恥ずかしい)。
実はここにも破線が通っている。
この階段が始まる所辺りに非常に際どい取り付きのような場所があった。失敗したら崖の下なのは先日の英世峠を思い出す。
見た感じ上の道路に接続しているようには見えるが、破線としてどうなのかというと正直西から東の破線がこの位置に階段とは別に存在するようにはとても見えない。
この階段が始まる所辺りに非常に際どい取り付きのような場所があった。失敗したら崖の下なのは先日の英世峠を思い出す。
見た感じ上の道路に接続しているようには見えるが、破線としてどうなのかというと正直西から東の破線がこの位置に階段とは別に存在するようにはとても見えない。
ほとんど誤差で谷の右側にいるのに左側の表示になっていることもここでは珍しくない。本当の破線を見極めるのが非常に難しい。
画面上部に見える破線が、長い間生きている道かどうか不明でもう廃道なのではと結論づけていた道。
最近本当にそうなのか気になりだして再び調べ始めている。
道などないと思っていたのに経験値を上げてからもう一度見ると道が見えることがあるから不思議だ。
あまりに激ヤバな道が見えると困るので、できれば能力はあまり行使したくない…。
画面上部に見える破線が、長い間生きている道かどうか不明でもう廃道なのではと結論づけていた道。
最近本当にそうなのか気になりだして再び調べ始めている。
道などないと思っていたのに経験値を上げてからもう一度見ると道が見えることがあるから不思議だ。
あまりに激ヤバな道が見えると困るので、できれば能力はあまり行使したくない…。
!!
これは…いきなり問題発生。
これを外さないと使えない。
壊れていないことやパーツが揃っていることはチェックしたが、ケースから外せるかどうかまではチェックしていなかった。
こういう時のためではないが、エマージェンシーセットにハサミを入れておいているためことなきを得た。
これは…いきなり問題発生。
これを外さないと使えない。
壊れていないことやパーツが揃っていることはチェックしたが、ケースから外せるかどうかまではチェックしていなかった。
こういう時のためではないが、エマージェンシーセットにハサミを入れておいているためことなきを得た。
こういう何も頼れるものがない場所でこそ自らグリップを生み出すチェーンスパイクの真価が発揮される。
登山靴のラグでも捉えきれずにズルズル行きそうな斜面だが、ベタ足で歩けばかなりずり落ちの恐怖心が和らげられる。
滑る場合も、どの程度の力でどういう滑りをしているかの手応えが感じやすい。
登山靴のラグでも捉えきれずにズルズル行きそうな斜面だが、ベタ足で歩けばかなりずり落ちの恐怖心が和らげられる。
滑る場合も、どの程度の力でどういう滑りをしているかの手応えが感じやすい。
足場の岩がガラガラと音を立てて崩れ、
私はわずかに残った足場と、上の木に抱きつくような状態でいる。
この状態で来た道を戻るのはきつい。
退路は諦め力を込めて上の段に進もうか。
…身体は持ち上がらない。
今は重いザックを装備している。
正に足元の椅子を蹴倒せば首が絞まって人生終了である。
半分宙ぶらりんのような状態で腕の力だけで上に登るのは今の私には不可能だった。
詰んだか…?
ずっとここの木に抱き着き続けるわけにはいかない。
早くしないと残った足場も信用できないぞ。
先日の教訓からすぐ手に届く所にかけておいたスリングをそろりそろりと解放した。目の前の壁は登れなくても、スリングがあればなんとかなるかも知れない。
丈夫そうな今掴んでいる木にスリングを投げて通そうとする。
力が入れにくく思ったように高度が出せない。
上手く枝にかけることができた。
途中で引っ掛かって落ちてこない分はストックで手元に手繰り寄せた。スリングにはカラビナがくくりつけてあるので、これで確保ループの完成だ。
スリングを使っても正面の壁を登るのは難しいので、
これを使いながら安全な所まで下がるしかない。
回収を考えなければ安全な場所まで戻れる長さはある…。
私はわずかに残った足場と、上の木に抱きつくような状態でいる。
この状態で来た道を戻るのはきつい。
退路は諦め力を込めて上の段に進もうか。
…身体は持ち上がらない。
今は重いザックを装備している。
正に足元の椅子を蹴倒せば首が絞まって人生終了である。
半分宙ぶらりんのような状態で腕の力だけで上に登るのは今の私には不可能だった。
詰んだか…?
ずっとここの木に抱き着き続けるわけにはいかない。
早くしないと残った足場も信用できないぞ。
先日の教訓からすぐ手に届く所にかけておいたスリングをそろりそろりと解放した。目の前の壁は登れなくても、スリングがあればなんとかなるかも知れない。
丈夫そうな今掴んでいる木にスリングを投げて通そうとする。
力が入れにくく思ったように高度が出せない。
上手く枝にかけることができた。
途中で引っ掛かって落ちてこない分はストックで手元に手繰り寄せた。スリングにはカラビナがくくりつけてあるので、これで確保ループの完成だ。
スリングを使っても正面の壁を登るのは難しいので、
これを使いながら安全な所まで下がるしかない。
回収を考えなければ安全な場所まで戻れる長さはある…。
少し横に避けて攻めることにした。
次ここから同じように上がるのは困難だ。
この道を廃道と決めてしまうのは容易い。
だが勝つなら今しかない。
撤退すれば次の機会はないかも知れない。
トラウマが根を張る前に引き抜かねばならない。
スリングを手繰りながら、さっき上がれなかった上の段に身体を引き上げる。
目の前の危機を脱し、今度は長いスリングで自らの首が締まる事態に(分かりにくい。上手く纏めておくことができず、邪魔になってしまう)。
ロックせずにカラビナでハーネスに一時的にかけていたスリング。しゃがんだ拍子にカラビナが外れた。どう考えても普通このタイミングでは外れないと思った。キャッチできたから良いようなものの、手間でも未使用時にスクリューはしっかり締めておかねばならなかった。
使用後の長いスリングは急斜面移動時に邪魔になってしまう。
そういう時に限ってまとめて結んでいる余裕もない。
少し落ち着いた所でスリングはぐるぐる巻きにしてジャケットのポケットに押し込むことにした。
次ここから同じように上がるのは困難だ。
この道を廃道と決めてしまうのは容易い。
だが勝つなら今しかない。
撤退すれば次の機会はないかも知れない。
トラウマが根を張る前に引き抜かねばならない。
スリングを手繰りながら、さっき上がれなかった上の段に身体を引き上げる。
目の前の危機を脱し、今度は長いスリングで自らの首が締まる事態に(分かりにくい。上手く纏めておくことができず、邪魔になってしまう)。
ロックせずにカラビナでハーネスに一時的にかけていたスリング。しゃがんだ拍子にカラビナが外れた。どう考えても普通このタイミングでは外れないと思った。キャッチできたから良いようなものの、手間でも未使用時にスクリューはしっかり締めておかねばならなかった。
使用後の長いスリングは急斜面移動時に邪魔になってしまう。
そういう時に限ってまとめて結んでいる余裕もない。
少し落ち着いた所でスリングはぐるぐる巻きにしてジャケットのポケットに押し込むことにした。
集中力も筋力もかなり消耗している。
(加えて前日病院で筋トレを施術されたのも多少効いている…)
急ぎ過ぎず、勇気のボンタンアメで体勢を立て直したい。
長時間プレッシャーが掛けられるルートでは、休める所があるならしっかり休んだ方がいいと思う。
(加えて前日病院で筋トレを施術されたのも多少効いている…)
急ぎ過ぎず、勇気のボンタンアメで体勢を立て直したい。
長時間プレッシャーが掛けられるルートでは、休める所があるならしっかり休んだ方がいいと思う。
使っていないのにピッケルが傷を負っていた。
これがなければザックに穴が空いていたかもしれないと思えば、名誉の負傷といった所。
ストックもそうだったが、最初は気になる傷も、使えば使う程増えて味わい深くなってくる。それまでの辛抱だ。
これがなければザックに穴が空いていたかもしれないと思えば、名誉の負傷といった所。
ストックもそうだったが、最初は気になる傷も、使えば使う程増えて味わい深くなってくる。それまでの辛抱だ。
体力も精神力も大きく消耗した状態で、日没まで残り時間1時間。
見えないよく分からない危険だ思われるルートを調査するのは厳しいように思う。
泥だらけのチェーンスパイクや裏道を歩くとまた汚れるであろう靴のメンテを考えると、近場で済ませられるものはなるべくまとめたい。
見えないよく分からない危険だ思われるルートを調査するのは厳しいように思う。
泥だらけのチェーンスパイクや裏道を歩くとまた汚れるであろう靴のメンテを考えると、近場で済ませられるものはなるべくまとめたい。
さて、ここからの下山ルートではチェーンスパイクは道を傷つけるしかえって大変なので武装解除する。
非常に役に立ってくれたが、とっておきの道でなければ使いにくいかもしれない。
これを洗濯するのはなかなか大変だ。
当然のように手入れのしやすいステンレス製を選んだが、それでも使うたびに綺麗に掃除するのはなかなか使用コストが高い。
強力な武器にはリスクがつきものだ。
非常に役に立ってくれたが、とっておきの道でなければ使いにくいかもしれない。
これを洗濯するのはなかなか大変だ。
当然のように手入れのしやすいステンレス製を選んだが、それでも使うたびに綺麗に掃除するのはなかなか使用コストが高い。
強力な武器にはリスクがつきものだ。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
アウター
ズボン
靴下
雨具
靴
ザック
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
目薬
ヘッドランプ
モバイルバッテリー
GPS(アプリ)
筆記用具
常備薬
保険証
携帯
タオル
ストック
カメラ(スマホ)
熊鈴
熊スプレー
山用手袋2双
ビニール袋
保温バッグ
ペットボトルカバー
保温水筒
座布団
ファーストエイドキット
虫除けスプレー
紙
消臭スプレー
スリング120
スリング240
エイダー
ピッケル
チェーンスパイク
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感想
長い間廃道だと思っていた破線を再調査し、歩いてみました。
実際はまだギリギリ歩ける破線ルートだと言えるかもしれません。
寒波が来るというので入手したチェーンスパイク。
破線やバリエーションに使う人もいるらしく、実際に使ってみました。
選んだものも、もしもの時用ではなく、使う前提の重めで大きめの爪のタイプのものです。
爪が小さ過ぎると落ち葉を噛んで結局無駄に成りかねないと思ったので…。
効果覿面で爪がどの程度グリップしているかが接地面から感じられるので非常に頼もしかったです。
どこでも完全に滑らないかというと、流石にそういうわけではなく、急斜面では極力足の裏全体で斜面に対して全体で地面を捉えるのが前提です。ずり落ちるまで少し時間が稼げればいいなら全体でなくても大丈夫で、手早く登るのに効果を発揮します。
トラバース時足を置いて大丈夫かな?という場所では非常に安心感があります。これがすごく大きい。
お手入れコストが大変だけど、いい買い物だったと思います。
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コメント
この記録に関連する登山ルート
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お久しぶりです!
以前教えていただいた写真検索を活用して少しずつ植物などの名前が分かるようになってきました。
ルリビタキ!ありがとうございます。
名前は聞いたことがあったんですが、あの子がそうでしたか。
相変わらずよくご存知ですね。
カメラが望遠ではないので動画の方がまだ撮りやすいんですが、静止画でも撮りたくなります。
出会ったのが滝道の瀧安寺前の箕面川なので、この時期の縄張りなのかもしれません。
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