奥美濃ど真ん中の蕎麦粒山


- GPS
- 07:40
- 距離
- 11.3km
- 登り
- 1,223m
- 下り
- 1,223m
コースタイム
- 山行
- 6:15
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 7:40
天候 | 晴れ |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ルートは大まかなもので、現時点での状況は不明です。 |
写真
始めしばらくは沢に沿った道だが、すぐに左手の尾根に取り付き急登が始まる。まさに木の根を掴む登りだった。この登山道は蕎麦粒山と小蕎麦粒山とを結ぶ稜線に突き上げている急峻な尾根につけられている。
道の脇には石楠花とイワカガミが多く、花が咲く6月頃はさぞかし綺麗だろうと想像しながら喘ぎ喘ぎ登る。
鞍部からは陽が差して朝露もなくなるが、今度は手でかき分けながら平泳ぎのようにして登って行かないと進めない。薮こぎとまでは行かないがなかなか骨が折れる。そのうち急にササがなくなり、変わって石楠花が現れる。
日影の急斜面をよじ登って潅木に覆われた道を進み10時10分に頂上に着いた。
三角点に触れて登頂を確認してからリュックを下ろし、山頂の写真を取ってゆっくりと展望を楽しむ。
写真は小蕎麦粒山(手前左)と五蛇ヶ池山(手前中央)。
能郷白山の右手には北アルプスから中央アルプスまでの中部山岳が展開するはずだが、残念ながら雲が出てきたため眺めは得られなかった。
展望を楽しんでから弁当を食べて休憩する。11月だが天気が良いのでそれほど寒くない。
休んでいる間に稜線にかかる雲はますます増えてくる。時間も気になってきたので11時に下山を始めた。
山頂から下り始めるとき、ちょうど入れ替わりに男女二人のパーティがやって来た。そのあと急斜面を下りササの道に取り付いたころ5、6人のパーティとすれ違う。さらにササの道を下り、鞍部から尾根の分岐点まで登り返すと男性が一人休んでいた。先はどの男女二人のパーティの一員らしいがリタイアしたと言っていた。
分岐から小蕎麦粒山までは指呼の距離だが、時間もないためまた機会があれば行くことにして今回は割愛した。
尾根の下りは急坂が続くため慎重にならざるを得ず結構時間がかかる。足をがくがくさせながら登山口には午後1時過ぎに着いた。
沢を渡って林道を戻って行く。計画どおり山行を終えた充実感に浸り、まわりの紅葉を眺めながらのんびりと歩いて行くと登山姿の女性が二人前方を歩いていた。私の足音に気付いたのか、立ち止まって話しかけてきた。なんでも登山口の沢を渡ることが出来ずに引き返してきたらしい。こんな遅い時間に来ること自体が考えられないことで、引き返してよかったと思う。
二人を追い越して西俣谷出合には2時10分に帰り着いた。
紅葉の時期の晴天の休日にもかかわらず山頂を独り占めして素晴らしい眺めを得ることが出来た。途中で出会ったのは僅か3パーティ10人ほどで、静かな山歩きを思う存分満喫した一日だった。
感想
奥美濃のほぼ中央に位置する蕎麦粒山は、三周ヶ岳の南の1252m峰から主稜線と別れて東に派生し、烏帽子山やホハレ峠などを経て続く稜線上にあるが、東隣の小蕎麦粒山と並んで恰も独立峰のように見えます。蕎麦粒はソムギと読む。これはソバの実のことで、鋭い三角錐の山容を表現しているとのことです。この山は奥美濃の主脈から離れているため主稜線上の山々からは割合目につきます。私がこの山を知ったのは3年ほど前で、能郷白山から金糞岳を眺めた時にその右手に聾える鋭い山体を認めてからのことです。
登山道もなかったこの山に、最近地元の方々の努力により道が切り開かれたことを知り、紅葉と展望を求めて行ってみることにしました。
未明に家を発ち、大垣から揖斐川を遡り、横山ダムを経て霧が立ちこめる坂内の西俣谷出合に着いたのは6時過ぎだった。林道はまだ先の方に続いているが、崖崩れがあって通れないので、車を止めて支度をして6時30分に出発した。他に人や車は見られなかった。
林道を少し行くと右手の斜面に迂回路が付けられていたのでロープをつたってよじ登って行った。しかしこれが急斜面を直登する厳しい道で、折り返してきた林道に出た時は既に疲労困憊の状態だった。その後林道を左に折り返して歩いて行くと崖崩れの最上部で道は完全になくなっていた。仮の道が崩壊した斜面の上に細々とつけられており、それに沿って張られたロープを頼りにカニの横ばい状態で横切るという具合だった。ここが崩れてしまったら蕎麦粒山に登ることが出来なくなるのではないかと心配する。出発早々こんなことではこの先が思いやられるなぁと思いながら荒れた林道を行く。そのうち霧が晴れ始め、頭上の稜線が朝日を浴びて黄金色に輝きだした。少し気分が明るくなってきた。
歩き続けて左手のはるか下の方に見えていた沢もいつしか道の脇を流れるようになる。山が迫り、谷がかなり狭くなって林道が尽きた後も細い流れになった沢の左岸に沿って道は続く。やがて対岸に登山口の印があったので沢を渡る。このとき足をすべらして下半身がずぶ濡れになってしまった。出発して1時間ほどの間に予期せぬことが続いて先行きが不安になる。しかし天気も良いしまだ時間も早いので気を取り直して登山口を7時50分に出発した。
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