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Yamareco

記録ID: 78870
全員に公開
沢登り
甲斐駒・北岳

南アルプス尾白川渓谷-黄蓮谷右俣

2010年09月18日(土) 〜 2010年09月20日(月)
 - 拍手
GPS
55:36
距離
36.4km
登り
6,553m
下り
6,549m

コースタイム

9月18日
 竹宇駒ヶ岳神社出発 07:10 - 07:55矢立石・日向山登山口(尾白林道出合)08:00 - 09:15 林道終点 - 09:26 沢床 09:55 -11:18大岩11:28 -11:32 噴水滝 - 12:24本谷・黄蓮谷二俣 - 13:35 五丈沢上部ビバークポイント

9月19日
 BP出発 06:00 - 06:46 坊主滝上部 - 07:06 15m滝上部 07:19 - 09:28 奥千丈の滝中段 10:58 - 13:23 BP跡 - 14:54 上部最後の滝の下ビバークポイント

9月20日
 BP出発 07:00 - 08:16 駒ヶ岳-鋸岳稜線- 08:22 駒ヶ岳山頂 09:03 - 10:20 七丈小屋 10:42 - 11:13 五合目小屋跡 - 11:46 刀利天狗 - 12:46 笹の平分岐 - 13:45 竹宇駒ヶ岳神社駐車場
天候 9月18日晴れ 9月19日晴れ 9月20日曇りのち晴れ
過去天気図(気象庁) 2010年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
【登山ポスト】竹宇駒ヶ岳神社駐車場売店に常設の登山ポスト有り
【入渓点まで】地形図、エアリアマップには記載が無いが、竹宇駒ヶ岳神社前から日向山への登山道が有り、ここから尾白林道へ合流が可能。
尾白林道は錦滝先のゲートから道が荒れている。一部、土砂による崩壊があるもトラバース可能。
林道終点から尾白川への下降点は虎ロープがあり、明瞭。
【日程】今回は2泊3日と余裕のある行程を組んだ。1泊2日の遡行の場合はビバークを坊主滝より上に求めるのが良い。
【コース】ネット検索すると奥仙丈の滝以降の記録が少ないが、ルートがわかりにくく留意が必要。特にインゼル部分では巻き方によっては正規ルートから離れていくので本流を確認しつつの高巻きが必要。
【ビバークポイント】坊主滝下、坊主滝上、奥仙丈の滝中段、最後の滝前など適地は点在している。2名程度なら場所には困らない。4名いると快適なサイトは少なくなる感じ。
【その他】やはり「上級」の沢で、遡行距離、高度があり体力と登攀力、読図力が必要な沢だと思う。岩は脆いところが多く、滝は滑りやすい。また、踏み跡がいろいろあり、ルートファインディングの正確性が必要。
予約できる山小屋
七丈小屋
駒ヶ岳神社前の分岐
ここから尾白林道へ登ると不動滝経由より30分短縮となるらしい。
2010年09月18日 07:15撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 7:15
駒ヶ岳神社前の分岐
ここから尾白林道へ登ると不動滝経由より30分短縮となるらしい。
尾白林道出合
日向山への分岐
林道を進んで行きます。
2010年09月18日 07:56撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 7:56
尾白林道出合
日向山への分岐
林道を進んで行きます。
錦滝の先のゲート
ここから廃道のようになる。
2010年09月18日 08:41撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 8:41
錦滝の先のゲート
ここから廃道のようになる。
不動トンネル、尾白トンネル、鞍掛トンネルを越えると林道終点。
急坂を尾白川へ下りると入渓点。
2010年09月18日 09:02撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 9:02
不動トンネル、尾白トンネル、鞍掛トンネルを越えると林道終点。
急坂を尾白川へ下りると入渓点。
入って最初の釜。
抹茶のような釜です。
2010年09月18日 10:00撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 10:00
入って最初の釜。
抹茶のような釜です。
いざ、入渓。遡行開始。
2010年09月18日 10:00撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 10:00
いざ、入渓。遡行開始。
下部の巻き道には、ところどころ虎ロープがありました。
2010年09月18日 10:11撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 10:11
下部の巻き道には、ところどころ虎ロープがありました。
抹茶
2010年09月18日 10:15撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 10:15
抹茶
とにかくスケールが大きかった。
2010年09月18日 10:45撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 10:45
とにかくスケールが大きかった。
滝と釜
2010年09月18日 11:07撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 11:07
滝と釜
噂の噴水滝。
噴水していました。
2010年09月18日 11:35撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 11:35
噂の噴水滝。
噴水していました。
ゴルジュ帯。
2010年09月18日 12:05撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 12:05
ゴルジュ帯。
獅子岩
2010年09月18日 12:13撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 12:13
獅子岩
五丈沢上部のビバークポイント
洗濯ロープが張ってある。
下部で拾った残地ロープを洗濯干しようにセットしました。
2010年09月18日 13:34撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 13:34
五丈沢上部のビバークポイント
洗濯ロープが張ってある。
下部で拾った残地ロープを洗濯干しようにセットしました。
快適なビバークサイト
2010年09月18日 14:38撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 14:38
快適なビバークサイト
2名程度なら泊まれそうな岩室が沢山ありました。
2010年09月18日 13:51撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/18 13:51
2名程度なら泊まれそうな岩室が沢山ありました。
2日目は、坊主滝からスタート
2010年09月19日 06:15撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 6:15
2日目は、坊主滝からスタート
ひたすら大きな滝を巻いていく。
2010年09月19日 06:54撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 6:54
ひたすら大きな滝を巻いていく。
奥千丈の滝あたり。
登っても登っても次から次に大きな滝が現れる。
2010年09月19日 11:23撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 11:23
奥千丈の滝あたり。
登っても登っても次から次に大きな滝が現れる。
奥仙丈の滝あたり。
2010年09月19日 11:25撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 11:25
奥仙丈の滝あたり。
2名程度のビバークポイント
2010年09月19日 13:50撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 13:50
2名程度のビバークポイント
源頭が近づく雰囲気。
2010年09月19日 14:44撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 14:44
源頭が近づく雰囲気。
最後の滝の前に良いビバークポイントを発見。
焚き火跡もあり、水もすぐ近くを流れていた。
目の前には八ヶ岳連峰が開けており、快適なBPだった。
2010年09月19日 16:23撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 16:23
最後の滝の前に良いビバークポイントを発見。
焚き火跡もあり、水もすぐ近くを流れていた。
目の前には八ヶ岳連峰が開けており、快適なBPだった。
BPを振り返ると最後(だと思う)の滝が流れている。
2010年09月19日 17:19撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 17:19
BPを振り返ると最後(だと思う)の滝が流れている。
BPの夜。
2010年09月19日 18:41撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/19 18:41
BPの夜。
最後の滝を巻いてゆく。
2010年09月20日 07:11撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 7:11
最後の滝を巻いてゆく。
源頭近くにはお花畑が広がる。
チングルマ
2010年09月20日 07:53撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 7:53
源頭近くにはお花畑が広がる。
チングルマ
高山植物
2010年09月20日 07:53撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 7:53
高山植物
稜線が近づく。
2010年09月20日 08:10撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 8:10
稜線が近づく。
稜線に出る。
2010年09月20日 08:16撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 8:16
稜線に出る。
駒ヶ岳山頂
沢山の人であふれていた。
2010年09月20日 08:27撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 8:27
駒ヶ岳山頂
沢山の人であふれていた。
駒ヶ岳の雄姿
2010年09月20日 09:37撮影 by  uT6000,ST6000 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 9:37
駒ヶ岳の雄姿

感想

今年は猛暑日が続き、沢登が気持ち良い年になった。
沢山の沢を登り経験を積んで、憧れの南アルプスの黄蓮谷を遡行できたらなと考えていた。

計画では、あと2-3本は1泊の沢に入って経験地を上げる予定だったが、なかなか思うようには行かなかった。
いまの体力、技術力、経験値で黄蓮谷を遡行できるのか不安もあったが山岳会の仲間と一緒に黄蓮谷へ挑戦した。

本やネットで情報収集をして、滝の巻き方やルートの研究をしているとどうも上級の沢のような感じがしてこなかったが、実際に入渓してみるとそのスケールの大きさに圧倒されるばかりだった。

やはり、上級の沢でかなりシビアだった。
まだまだ、実力不足、時期尚早だったのではと反省している。
しかし、仲間のサポートがあり無事に遡行を終え山頂を踏むことができた。
皆さんには、感謝しきりです。
ありがとうございました!!

【遡行記録】
17日の金曜日に都内某所に集合し、竹宇駒ヶ岳神社を目指す。
連休前の金曜日とあって、高速道路は交通量が比較的多かった。
深夜1時過ぎに神社の1時過ぎに到着。テントを張って就寝。

翌日は空は晴れ渡っていた。駐車場には30台位の車両がとまっていた。
緊張しつつも、一路、入渓点を目指して進む。
当初は不動の滝経由でと計画していたが、ネット情報で神社手前から尾白林道(日向山)への登山道が有ることを知り、そちらを通る。

尾白林道を進むと東屋があり錦滝が現れる。錦滝を超えると緑の濃い林道が続く。雰囲気は廃道のような感じだ。
不動トンネル、鞍掛トンネル、尾白トンネルを過ぎると林道が終わり、そこから尾白川へ降りる。
下降点には虎ロープがあり、また下降点も明瞭。

入渓するとエメラルド・グリーンの釜や綺麗な滝が現れる。
下部は水流際を歩いていくことができる。
南アルプスの深い谷に挟まれ、雄大な景色が広がっていく。

しばらく進むと、ワイヤーのある滝などを超えていくと噴水滝が現れる。
噴水のように水が吹き上がっていた。
ワイヤー滝は左側(右岸)から巻いた。下降の祭にワイヤーを使うことができるがささくれ立っていて危ない。

そこからは獅子岩を見上げながら気持ちの良い沢を登っていく。

五丈沢の出会いを過ぎると本日の幕営地に到着。
早めに行動を切り上げて、本日はここにてビバーク。
焚火跡から少し上がると、大きな岩が沢山有り2-3名は宿泊できそうな岩室が沢山あった。
夜は焚火を囲み、一日の疲れを癒した。

【黄蓮谷遡行 2日目、3日目】
まだ夜が明けぬ4時に起きて、出発の準備に入る。
徐々に夜が明けてくると、本日も良い天気だった。

沢に戻ると坊主滝が目の前に現れる。
坊主滝は左岸(右側)から小さく巻いて落ち口へおりた。

右俣に入ると大きな滝が続けて現れる。
奥千丈の滝を超えると大きな滝が連続して現われ、どれがどの滝なのかわからなくなってくる。
インゼルの辺りがわかりにくい。
遡行図によると右側から回るのが正解のようだが左から巻いてビバーク跡地で合流した。

遡行図で奥ノ滝三段60mとされている滝の前にとても良いBPがあった。
4名が十分に横になれるスペースと、目の前には黄蓮谷、坊主山、八ヶ岳連峰の絶景が広がっていた。

最終日は、奥ノ滝を巻いて1時間ちょっとで稜線に出た。
そこから山頂まではもう目の前。
駒ヶ岳山頂は多くの人であふれていた。

黒戸尾根経由で下山。
駐車場は満車だった。

【その他】
沢の中では、尾白川本谷へ向かった単独登山者、黄蓮谷を遡行した2名パーティしかあわなかったが、駒ヶ岳へは北沢峠のみならず、黒戸尾根からも多くの人が上っていた。
無積雪期の駒ヶ岳、黒戸尾根は初めてだったが樹林帯がとても気持ちが良い。

今の体力、技術力などから見て、まだ黄蓮谷は早かったかなと思う。でも、仲間達に支えられ楽しく充実した山行だった。多謝。多謝。

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