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Yamareco

記録ID: 7948703
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
白山

笈ヶ岳(新中宮からの右岸林道経由)魂の25時間フルラッセル

2025年03月26日(水) 〜 2025年03月28日(金)
情報量の目安: S
都道府県 富山県 石川県 岐阜県
 - 拍手
GPS
31:29
距離
27.1km
登り
2,754m
下り
2,759m

コースタイム

1日目
山行
6:38
休憩
0:00
合計
6:38
7:20
398
スタート地点
13:58
宿泊地
2日目
山行
17:34
休憩
1:13
合計
18:47
2:46
274
宿泊地
7:20
8:22
10
8:32
8:33
187
11:40
203
15:03
15:04
30
15:34
12
15:46
15:49
13
16:02
16:03
19
16:22
16:23
97
18:00
51
18:51
140
21:11
21:12
18
21:30
21:33
0
3:38
ゴール地点
過去天気図(気象庁) 2025年03月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
笈ヶ岳、中宮発電所堰堤(敗退)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7942884.html
に、記載しているように3/25に中宮発電所の堰堤を通過して登るメジャールートで笈ヶ岳を目指そうとしたが、堰堤上の積雪が不安定で敗退した。どうしても今回、笈ヶ岳に行きたかったので、近くの瀬女の道の駅で車中泊しながら地図と過去の足跡などを参考に、新中宮から右岸の林道経由で笈ヶ岳を目指すことにしました。
 結果として、笈ヶ岳の山頂には行けましたが、新中宮からの林道が最も危険で緊張感のある登山となりました。残雪期特有の不安定で変化の激しい積雪は見極めが難しく、危険が一杯です。それを見極めることが楽しみとも言えますが、正直なところ運も味方につけないと難しいところもあり、積極的にはお薦めできません。
その他周辺情報 大量に撮った写真については4/1以降にアップします。
新中宮温泉センターに車を停めさせていただき、除雪されていた林道の末端から登山開始。
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新中宮温泉センターに車を停めさせていただき、除雪されていた林道の末端から登山開始。
25日の高温の影響もあってか、斜面の雪が林道上にずり落ちてきており通過に注意が必要な場所が多い。
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25日の高温の影響もあってか、斜面の雪が林道上にずり落ちてきており通過に注意が必要な場所が多い。
林道上に残った雪が斜面に沿うような形状になっており、林道の端を歩くか雪の上をトラバースするかその都度判断が必要。
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林道上に残った雪が斜面に沿うような形状になっており、林道の端を歩くか雪の上をトラバースするかその都度判断が必要。
傾斜がきつい斜面のトラバースをテント泊用の重たいザックを背負って行うのはなかなかしんどい。
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傾斜がきつい斜面のトラバースをテント泊用の重たいザックを背負って行うのはなかなかしんどい。
林道上の雪は硬くトラバースするにはアイゼン、ピッケルでもかなり注意を要する状況だったので、林道の端を注意して進む。
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林道上の雪は硬くトラバースするにはアイゼン、ピッケルでもかなり注意を要する状況だったので、林道の端を注意して進む。
やっかいなのが、林道の橋から落ちた場合に斜面が急で雪も硬めな上に木が粗でそのまま沢に落ち100m以上滑落してしまうような場所があることである。
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やっかいなのが、林道の橋から落ちた場合に斜面が急で雪も硬めな上に木が粗でそのまま沢に落ち100m以上滑落してしまうような場所があることである。
林道の端まで雪が付いてしまっているところは注意して積雪斜面をトラバースして通過した。この部分に関しては、かなり危険だったので、私が空身でトレースをつけてから、父親には空身で通過してもらい、私が荷物を背負って2往復した。
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林道の端まで雪が付いてしまっているところは注意して積雪斜面をトラバースして通過した。この部分に関しては、かなり危険だったので、私が空身でトレースをつけてから、父親には空身で通過してもらい、私が荷物を背負って2往復した。
沢の水が林道上を流れている場所。小石も流されてくるので注意して早めに通過した。
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沢の水が林道上を流れている場所。小石も流されてくるので注意して早めに通過した。
このような場所は、気温が上がったり雨が降ったりすると帰りに通過できなくなる可能性があるので、要注意である。
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このような場所は、気温が上がったり雨が降ったりすると帰りに通過できなくなる可能性があるので、要注意である。
先程の場所を振り返る。林道の端まで積雪がきている上に表面に細かい土砂がのっていて積雪と分かりにくくスリッピーでもあるので、ここも要注意であった。
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先程の場所を振り返る。林道の端まで積雪がきている上に表面に細かい土砂がのっていて積雪と分かりにくくスリッピーでもあるので、ここも要注意であった。
ここからは比較的簡単なトラバースが続いた。
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ここからは比較的簡単なトラバースが続いた。
林道の端が比較的しっかりと出ていたところは歩きやすい。
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林道の端が比較的しっかりと出ていたところは歩きやすい。
やっと林道の先に山毛欅尾山が見えてきた。先は、まだまだ長い。
2
やっと林道の先に山毛欅尾山が見えてきた。先は、まだまだ長い。
ひたすら林道の端を歩く。
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ひたすら林道の端を歩く。
山毛欅尾山への尾根に取り付くための橋が見えてきた。
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山毛欅尾山への尾根に取り付くための橋が見えてきた。
ただ、その前に結構厄介な雪崩が林道を覆っていた。踏み抜きに注意しながら通過した。
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ただ、その前に結構厄介な雪崩が林道を覆っていた。踏み抜きに注意しながら通過した。
橋の上の雪は安定していたので普通に通過。
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橋の上の雪は安定していたので普通に通過。
通常は、山毛欅尾山への尾根にはこの写真に写っている左手に続く林道をある程度登ってから取り付くのだが、いきなりやっかいなトラバース斜面が見えてきた。雪の斜面はそのまま下の川に繋がってしまっており万が一、滑落すると雪融け水の濁流に呑み込まれ助からない。尾根に取り付き直登するのも難しそうだったのでということで、尾根の左側からではなく、右側からのアプローチを試みる。
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通常は、山毛欅尾山への尾根にはこの写真に写っている左手に続く林道をある程度登ってから取り付くのだが、いきなりやっかいなトラバース斜面が見えてきた。雪の斜面はそのまま下の川に繋がってしまっており万が一、滑落すると雪融け水の濁流に呑み込まれ助からない。尾根に取り付き直登するのも難しそうだったのでということで、尾根の左側からではなく、右側からのアプローチを試みる。
尾根の右側にも中宮発電所に向かう感じて林道があるようで、それを少し辿ったが、中宮発電所からの導管横の階段が雪で埋まって使えないと登下降が大変との情報もあったので、杉の人工林で登れそうな斜面が出てきたところで、早々に尾根に取り付くために斜面を登りはじめる。
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尾根の右側にも中宮発電所に向かう感じて林道があるようで、それを少し辿ったが、中宮発電所からの導管横の階段が雪で埋まって使えないと登下降が大変との情報もあったので、杉の人工林で登れそうな斜面が出てきたところで、早々に尾根に取り付くために斜面を登りはじめる。
尾根筋にも積雪は残っているが、はこの地域特有の灌木藪が続き、ザックの外にピッケル2本やスノスコなど引っ掛かりやすいものをつけているので、非常に消耗する。
 学生時代に白山周辺のショウガ山がある藪尾根を1週間近く藪漕ぎしたことがあるが、尾根上の灌木藪が濃く、本当に苦労した思い出が思い起こされ、どんどん気力と体力を削られていった。
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尾根筋にも積雪は残っているが、はこの地域特有の灌木藪が続き、ザックの外にピッケル2本やスノスコなど引っ掛かりやすいものをつけているので、非常に消耗する。
 学生時代に白山周辺のショウガ山がある藪尾根を1週間近く藪漕ぎしたことがあるが、尾根上の灌木藪が濃く、本当に苦労した思い出が思い起こされ、どんどん気力と体力を削られていった。
尾根の左側についている林道から尾根に取り替えるポイントまで上がってきた。尾根上の灌木藪が消耗で、テント泊用の荷物を女峰山の時に比べれば軽量化してあったとはいえ、嫌気をさしていたので、左側の林道に降りて、ここをサイト場にすることにした。
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尾根の左側についている林道から尾根に取り替えるポイントまで上がってきた。尾根上の灌木藪が消耗で、テント泊用の荷物を女峰山の時に比べれば軽量化してあったとはいえ、嫌気をさしていたので、左側の林道に降りて、ここをサイト場にすることにした。
中宮発電所の導水管、この横や下にある土台のコンクリートの部分に階段があるらしいのだが、今年は積雪が多いので、まだ雪の下である。
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中宮発電所の導水管、この横や下にある土台のコンクリートの部分に階段があるらしいのだが、今年は積雪が多いので、まだ雪の下である。
とりあえず、導水管の横を歩いてサイト適地を探しながら歩いてみた。
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とりあえず、導水管の横を歩いてサイト適地を探しながら歩いてみた。
導水管に水を供給する配水池。積雪状況が微妙で通過にそれなりの神経を要する状況であった。翌日は、懐電行動で通過する予定なので、丁寧にルートチェックしトレースをつけておいた。
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導水管に水を供給する配水池。積雪状況が微妙で通過にそれなりの神経を要する状況であった。翌日は、懐電行動で通過する予定なので、丁寧にルートチェックしトレースをつけておいた。
導水管の一番斜度がきつい部分も帰りに使えるかどうかをチェックするために確認した。使えなくはないが、登りに使った杉の人工林の斜面の方が安全そうであったので、サイト場を上げることなく、林道上にすることを最終的に決定した。
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導水管の一番斜度がきつい部分も帰りに使えるかどうかをチェックするために確認した。使えなくはないが、登りに使った杉の人工林の斜面の方が安全そうであったので、サイト場を上げることなく、林道上にすることを最終的に決定した。
林道上に張ったテントの近くで、15時前には早めの晩ご飯をつくって食べ、早めに就寝することにした。
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林道上に張ったテントの近くで、15時前には早めの晩ご飯をつくって食べ、早めに就寝することにした。
予定通り、午前1時には起床し、朝ご飯(ラーメン餅)を食べ、2時30分に出発できるように準備を進める。
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予定通り、午前1時には起床し、朝ご飯(ラーメン餅)を食べ、2時30分に出発できるように準備を進める。
父親は、午前2時20分くらい、私は2時45分くらいに出発し昨日つけたトレースを辿って、駆け上がる。月が新月気味で、ほとんど真っ暗だが、ヘッドランプがあれば大丈夫。
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父親は、午前2時20分くらい、私は2時45分くらいに出発し昨日つけたトレースを辿って、駆け上がる。月が新月気味で、ほとんど真っ暗だが、ヘッドランプがあれば大丈夫。
配水池では、導水管に流れていく水と溢れて流れていく水の音が複雑に絡み合い、かなり不気味であった。
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配水池では、導水管に流れていく水と溢れて流れていく水の音が複雑に絡み合い、かなり不気味であった。
ヘッドランプで懐電行動する父親と夜空!
こんな写真がちょっとした設定だけで撮れてしまうiPhoneは高いけどすごい!
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ヘッドランプで懐電行動する父親と夜空!
こんな写真がちょっとした設定だけで撮れてしまうiPhoneは高いけどすごい!
北斗七星が美しい。
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北斗七星が美しい。
徐々に薄明るくなってきた。
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徐々に薄明るくなってきた。
ひたすら登る!
なかなかの斜度!しっかりとしたキックステップで登る78歳。
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なかなかの斜度!しっかりとしたキックステップで登る78歳。
遠くに、大笠山と思しき美しい山が見えてきた。それにしても遠い!
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遠くに、大笠山と思しき美しい山が見えてきた。それにしても遠い!
やっと山毛欅尾山につく。軽量化のために、ここで水づくりして、しっかりと水分補給し、バーナーなどはデポしていくことにした。
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やっと山毛欅尾山につく。軽量化のために、ここで水づくりして、しっかりと水分補給し、バーナーなどはデポしていくことにした。
白山は、まさに真白き峰、美しい。
2
白山は、まさに真白き峰、美しい。
やっと、笈ヶ岳も直接、望むことができるようになってきた。しかし、やはりかなり遠い!
2
やっと、笈ヶ岳も直接、望むことができるようになってきた。しかし、やはりかなり遠い!
この山毛欅尾山からの笈ヶ岳は本当に美しい!
2
この山毛欅尾山からの笈ヶ岳は本当に美しい!
大笠山と笈ヶ岳
先行して歩いている父親のトレースとうっすらと22日に歩かれた方のものと思われるトレースも見えている。
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先行して歩いている父親のトレースとうっすらと22日に歩かれた方のものと思われるトレースも見えている。
なかなか追いつかない。
2
なかなか追いつかない。
やっと追いついた。ここもなかなかの斜度!
2
やっと追いついた。ここもなかなかの斜度!
追いついたと思ったが、まだ先行されている。
2
追いついたと思ったが、まだ先行されている。
良い天気である
ひたすら遠い
やっと冬瓜山が近くに感じられるようになってきた。
2
やっと冬瓜山が近くに感じられるようになってきた。
そこそこ細い尾根。雪が緩んでいるので、緊張感は感じないが、雪が硬いと両斜面ともそれなりの斜度なので結構、怖いと思う。
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そこそこ細い尾根。雪が緩んでいるので、緊張感は感じないが、雪が硬いと両斜面ともそれなりの斜度なので結構、怖いと思う。
冬瓜山の北側をトラバースしてそこからシリタカ山方面にトラバースしながら登ってゆく。
2
冬瓜山の北側をトラバースしてそこからシリタカ山方面にトラバースしながら登ってゆく。
この当たりには、はっきりとしたトレースがあるが、下り方向に歩かれただけなので、トレースに合わせて歩くと逆に沈み込みが激しいので、近くにキックステップでトレースを付け直す。くるぶしから膝ラッセルが続く。
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この当たりには、はっきりとしたトレースがあるが、下り方向に歩かれただけなので、トレースに合わせて歩くと逆に沈み込みが激しいので、近くにキックステップでトレースを付け直す。くるぶしから膝ラッセルが続く。
やっとシリタカ山近くの尾根まで登ってきた。
2
やっとシリタカ山近くの尾根まで登ってきた。
大分近くなってきた笈ヶ岳。
2
大分近くなってきた笈ヶ岳。
1,626mピークとの間の鞍部。なんだかんだと、まだまだ遠い。
1
1,626mピークとの間の鞍部。なんだかんだと、まだまだ遠い。
後は、基本的に登りだけ。
2
後は、基本的に登りだけ。
いよいよ、笈ヶ岳を含む白山に直接連なる稜線にたどり着く。
2
いよいよ、笈ヶ岳を含む白山に直接連なる稜線にたどり着く。
この雪壁、ほぼそそり立つ壁で、雪が硬ければ、ダブルアックスと12本爪アイゼン必須の代物で、迫力満点。
 当日は、風は強いが、日射で程よく緩んでいたので、キックステップとハンドアックス(笑)で、ほぼ直立する10mほどの壁を登る。
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この雪壁、ほぼそそり立つ壁で、雪が硬ければ、ダブルアックスと12本爪アイゼン必須の代物で、迫力満点。
 当日は、風は強いが、日射で程よく緩んでいたので、キックステップとハンドアックス(笑)で、ほぼ直立する10mほどの壁を登る。
小笈ヶ岳から笈ヶ岳を望む。
2
小笈ヶ岳から笈ヶ岳を望む。
笈ヶ岳山頂にある石標
3
笈ヶ岳山頂にある石標
笈ヶ岳山頂から望む大笠山
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笈ヶ岳山頂から望む大笠山
反り立つ雪壁を登ったキックステップ跡と少し斜度の緩いところを尻滑りした跡、笑
2
反り立つ雪壁を登ったキックステップ跡と少し斜度の緩いところを尻滑りした跡、笑
日が西に沈みはじめる。ひたすら自分のトレースを辿って急いで戻ることにする。
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日が西に沈みはじめる。ひたすら自分のトレースを辿って急いで戻ることにする。
西日を浴びる笈ヶ岳、これまた大変美しい。
3
西日を浴びる笈ヶ岳、これまた大変美しい。
往きは登りすぎていた冬瓜山への尾根には取り付かず、トラバースの距離を伸ばしたが、最後にデポした荷物の場所より下部には行きたくないので、結局、少々無駄に登り返しをしてしまった。
2
往きは登りすぎていた冬瓜山への尾根には取り付かず、トラバースの距離を伸ばしたが、最後にデポした荷物の場所より下部には行きたくないので、結局、少々無駄に登り返しをしてしまった。
遠く、金沢方面の街の光が輝きはじめる。
2
遠く、金沢方面の街の光が輝きはじめる。
父親が回収できなかったデポを回収して、23時前にテントに戻る。
2
父親が回収できなかったデポを回収して、23時前にテントに戻る。
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78歳の父親の300名山登山のフォローで挑戦した笈ヶ岳、25日に多くの人がアプローチに使っている中宮発電所近くの堰堤を渡って尾根にアプローチしようとしたが、堰堤上や斜面と堰堤の間にあった雪が24日の高温もあってか相当不安定な状態で、登山開始直後に早々に敗退。道の駅「瀬女」で車中泊をしながら、別ルートを模索した結果、新中宮温泉から尾添川右岸にある林道を辿って山毛欅尾山の尾根に取り付くルートを試してみることにした。
 融雪期の林道は、斜面の全層雪崩や林道上の積雪状態によっては、通過不可能な場所が出てくるリスクもあるので出たとこ勝負ではあるが、挑戦してみることにした。結果として、なかなか通過が難しい場所もあったが、何とか尾根に取り付くことができた。ただ、この地域特有の灌木藪に悩まされ、導管すぐ手前の林道と尾根が近づいた場所で、これ以上進むと私の体力が削られすぎて、明日のピークアタックに影響すると判断し、昼の12時前であったが早々にテントを張ることにした。
 その後、水力発電所の導管の一番上にある配水池の上まで、空身で偵察に行った。気温が高かったことや風がそれなりに吹いていたこともあり22日の方の下りとレースはほとんど残っていないことが分かった。配水池の少し上にサイト適地があったので、そこまで荷物を上げてサイト場にすることも考えたが、導管横の階段は未だに積雪の下で、78歳の父親が下るのは厳しそうだった。下山時に元来たルートを行くとすると、サイト場を上に上げる必要性は大きくないので、林道上にテントを張ることにした。翌日の笈ヶ岳ピストンは、大変長い行程になるので午前1時起床で2時30分に出発する予定で、早めに就寝した。
 3月27日は、予定通り午前1時に起床し、父親は2時20分くらいに、私は2時45分くらいにテントを出発した。テントはなくても、ピッケル、アイゼン、確保用具、ワカンなどいろいろ持っていくとそれなりに重く、尾根の斜度が結構あるので、キックステップが確実に入るようにつぼ足でいると、くるぶしか時には膝くらいまで沈むので、なかなかにハードな登高となり、時間ばかりが過ぎ去ることになってしまった。結果、山毛欅尾山の山頂までで5時間もかかってしまい、このペースでは遙か遠くに見える笈ヶ岳には到底、到達できないので、適宜、いろいろなものをデポしていき軽量化をはかった。
 しかし多少はスピードアップしたものの笈ヶ岳のピークに行くにはどうしても時間が足りない状況となってしまった。そんな折、父親がこれでは夕暮れまでにテントに戻れないし、自分の体力的にもピークにたどり着けても帰るだけの体力はないので、戻ると言い始めた。女峰山の時もピーク直前で潔い撤退の判断をしてビックリしたが、今回も決意が固いようなので、最初は一緒に戻ろうかとも思ったが、女峰山に比べても東京からのアクセスが難しい山なので、私だけでもピークに立っておこうと決意し、11時30分に隊を分離し1人ずつの行動をした。
 そこからが父親にとっても、私にとっても、なかなか厳しい試練の山行となった。父親は、登高に9時間、テントまで戻るのに7時間かかり日没直前の18時30分にテントまで帰り着いたようである。私は、当初14時を前進リミットにと考えていたが途中で考えを変え、懐電行動でもピークに立つと決め、結局15:45にピークにたどり着いた。15:50にピークを出発し、テントを目指して頑張ってスピードアップをはかったが、結局、テントに着いたのは22:50。
 それからテントを撤収し24時くらいに出発し、入山口に戻ってきたのは午前3時40分くらいであった。本当に壮絶な1日であった。
2025/4/1 17:52
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