やらかした。大寒波と届かなかった雁坂峠
- GPS
- 56:00
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,605m
- 下り
- 1,594m
コースタイム
- 山行
- 6:40
- 休憩
- 3:50
- 合計
- 10:30
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:20
- 山行
- 2:50
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 3:00
天候 | 23日晴れ後雪・24日快晴・26日快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所はないが降雪期ノートレースの場合、水元(水の本)先から岩道場(雁道場)の作業用・演習場・黒文字橋への道に入らないよう注意。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
毛帽子
靴
ザック
サブザック
輪カンジキ
アイゼン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
常備薬
保険証
携帯
タオル
ツェルト
ストック
カメラ<br />※たまには装備品を紹介します。<br />下着
モンベルジオライン上下(中厚手):ミドルレイヤー
スマートウール(中厚手)+レイヤリング用スマートウール(厚手):ジャケット
バーグハウス(ウィンドストッパーゴア):ハードシェルパンツ
コロンビア(オムニヒート):靴下
(シルク5本指+ダーンタフウール・アルパイン):ネックウォーマー
スマートウール:帽子
スマートウール:防寒着上
コロンビア650FP+下マジックマウンテン???FP:雨具
プロモンテ(ゴア):手袋
インナー(ブラックダイアモンドー7℃くらいの)+ミズノ(レイン用
インナーのオーバーとして使用)+ミレー(冬用
ゴア)+イスカ
オーバーグローブ:ハードゲイター
マックパック:靴
エクスパート・プロGT:アイゼン
グリベル(エアーテック・ニュークラシック):ピッケル
グリベル( ネパールSA):ワカン
エキスパートオブジャパン(スノーシューズL):ザック
カリマー(クーガー50+25L):ストック
マジックマウンテン:シュラフ
モンベル(#0ULダウンハガー):シュラフカバー
モンベル(U.L.スリーピングバッグカバー):ツェルト
ファイントラック(ピコシェルター)等々。
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感想
注・自身の紀行文であり、山行の参考にはなりませんし洒落た訳でも〜。
山に、何を求めるのか。
山に、何を求めていたのか。
経験と共に、変化して行く感覚。
見るもの全てが真新しく、小さなことにも感動した。
未知の体験、冒険譚ともいえる興奮。
「死」が身近な物になり、そこで初めて理解してきた「生」という言葉。
そして今、道に迷い見失っている時期なのかもしれない。
色々と考えもしたが、そういう時期なのだと諦めた。
苦しい時でも、足を止めるな。
ゆっくりでいい、亀のようにゆっくり。
休憩は、進むための充填。
今回の登山で、何度も呟いた。
「脚を止めるな、ゆっくりで良い。」
「息が上がらないように、マイペースで」
「後は時間が過ぎるのを、ジッと待つだけでいい」
「そうすれば、ゴールに着くのだがら」
約1ヶ月に1回、ローテーションの関係で土曜から月曜の3連休がある。
以前は、そこに休暇を加えて長い連休を取っていた。
がここ2年、部署移動から長い連休が取り辛い。
土曜から火曜の4連休を取り、どこに行こうか悩むが行き先が決まらない。
あまり遠くへ行く気分でもないし、電車・バス利用を考えれば行ける所は無限にあれど、行きたい場所には行けないものである。
暖冬で雪は少ないが、幸い先週月曜の雪で低山にも降雪があった。
今週末は西高東低の大寒波の予報と、土曜日の雪予報。
気圧配置と予報から、んー・・・荒れるのは北西側がメインじゃないのかなぁと。
関東圏に関しては、最北西部以外の降雪はあまり無いように思えた。
とは言え、風の影響だけは念頭においた。
ブランクがあるし、甲武信ヶ岳クラスは今の自分には自信がない。
未踏破ルートへ行きたいが、月曜の降雪だったからメジャールート以外はトレースもないだろう。
第一感で脳裏に浮かぶのは、雲取山だった。
いやいや・・・月曜の雪で、多くの人が週末足を運ぶはず。
人がごちゃごちゃいる所に、行きたいわけじゃない。
んー・・・まぁ、和名倉かな。
川又ー桃源郷(泊)−二瀬分岐下(泊)+散策ー登尾沢ノ頭(泊)
こんなところか。
しかし寸前で、他の予定で2泊になってしまう。
川又ー桃源郷(泊)−和名倉ー登尾沢ノ頭(泊)ー秩父湖
んー・・・なんかなぁ。
秩父湖ー造林小屋跡ベースにして、サブザックで和名倉・・・。
土曜に、三峰神社行きのバスに乗りたくないなぁ。
奥多摩周辺でも、人は多いだろうし・・・。
悩んだ挙句、物好きだけが来そうな川又ー雁坂峠ルートに決めた。
樺避難小屋泊にすれば、雁坂はサブザックで行ける。
出発2日前の出来事だったが、そうと決まれば準備だ。
時刻表改定があったようで、調べるサイトごとに西武観光の時刻表が違う。
西武観光に電話し、1日1本しか中津川行きがないことを知る。
出発前夜、計画書策定しながらテントを装備品から外した。
これが良かったのか悪かったのか、後々困ることになるのだが。
そして、見つからないザックカバー。
これでいいかと、代用品にファイントラックのピコシェルターを持った。
靴に関して悩んだが、しばらく履いていないしザンバランのエキスパート・プロをチョイス。
おそらく、−15℃くらいにはなるかもしれない。
せっかくだ、アイゼンも12本をたまには使ってやろう。
月曜の降雪が60cmくらいとして、土曜の降雪も考えてワカンも持つことにした。
装備重量16kg・・・重いな(笑)
暴風だけが心配だったが、そこは考えこのチョイス。
北には白泰山・赤沢山、西には甲武信・雁坂嶺、南には黒岩尾根、東には和名倉・仙場がある。
漢字の「山」の字の真ん中に、位置するルート。
心逸るような感覚が皆無であったが、山から離れすぎる感覚が怖かった。
ここは、鞭打って出発することにした。
(23日)
1日1本しかないバス、少し速めに出発。
川又に関して、バスで行こうという人がそれほどいるとは思えなかったが、大事をとって三峰口まで行かず御花畑で下車。
時間があるので、御花畑の立ち食いできのこうどんを注文。
西武秩父駅に向かう途中、外国人の登山者とすれ違い挨拶を交わす。
「おはよう、今日は登山日和だね」というと、「天気は悪くなるでしょ?」みたいに返事が。
「だから、登山日和でしょ?」的に答えて、外国人を笑わせてみたりした。
8時、中津川行き発射まで25分前。
荷物を椅子に置き、喫煙所で一服。
555ccのいろはすを、2本購入。
山専ボトルのお湯500ccと合わせて、飲料水の準備は約1.5L。
バス停に人が並んだのを見て、バス停に戻る。
登山者のカップル、聞けば雲取に向かうという。
三峰神社行きは9時10分、1時間前だ。
三峰行きは混みますもんねぇと、しばし山談義。
中津川行きのバスが到着、乗り込んだのは自分を含めて2名だけ。
登山者は、自分だけのようだ。
バスの出発間際、先ほど挨拶した外国人が乗り込んできた。
これはと思い、今日は何処へ行くの?雲取山?と聞いた。
やはり三峰から雲取山に向かうとうで、このバスは三峰神社には行かないよと教えた。
「アリガトゴザイマス」・・・っておい!日本語喋れるんじゃねぇか。(笑)
そんなこんなで、川又バス停到着。
9時45分、出発。
国道140号に沿って車道歩き、この時期行きかう車もなく静かだ。
気温は0℃、まだ暖かいな。
20分後、登山口到着。
トレース無しか・・・。
良いんだか、悪いんだか・・・。
新雪は、明日だけでも良かったんだがなぁ。
土日を使って、車で来る物好きがいる予定だったが当てが外れた。
樺避難小屋・雁坂小屋の存在。
東京大学の演習林があるために、ここの植生は豊かだ。
コメツガ・シラビソ・ダケカンバ、カラマツやミズナラの巨木も多い。
嫌らしい登り返しも皆無だし、急登っていうけど徳ちゃん新道とかに比べれば優しいものだ。
トレースのない道に、ザク・・・ザクッと心地よい足音と共に山道に踏み入れる。
はぁ。。。
今日は予想以上に、時間が掛かりそうだとため息。
予想通り、訛った脚の運びは鈍かった。
足首程度の埋まり、下には地面の感触。
それでも表面は柔らかくなく、脚運びが面倒だった。
見所のない植林地を進み、12時少し前にやっと水元(水の本)に到着。
携帯の電波を確認、まだ大丈夫なようだ。
駅で買ったランチパックのピーナッツを頬張りながら、冷たい水で一息つく。
計画では16時に小屋着予定だったが、ここまでの時間を考え修正。
遅くても17時にと思いたかったが、18時とした。
あと1つランチパックはあるが、ここは温存。
代わりに、スーパーヴァームとマグマを投入。
脂肪こそ、最大のエネルギー。
体脂肪燃焼を促進し、体温も上げやすいヴァーム。
そしてマグマは大葉を主体に、各種漢方が入っている。
脚の攣りや張りを抑え、筋肉の運動を助けてくれる。
そして、気のせいかもしれないが、空腹感を少し抑えてくれるような気がするのだ。
やや長い休憩になったが、小屋での夕食を楽しみに出発した。
せっかくの雪なんだから、ここはルートを外し尾根上部に直登するか?
などと思ってみたが、いやいや・・・ブランクあるし冒険はよそうと思い留まりルートをなぞることにした。
のだが・・・・。
ネタばらしをするが、水の本を過ぎて200mくらいか、ルートミスをやらかしてた。
植林の木々の隙間を縫うような道、トレースの無い雪道に不安がよぎっていた。
規則正しく植えられた植林地帯は、見る方向で全てが道に見える。
沢を超えるややV字の小さいキレット・・・こんなのあったかなぁ・・・。
アイゼン付けていないと、怖いなぁと通過する。
そういえばこのルート、1回下山で使っている。
どうして自分の山行記録を見てこなかったんだろうと、今更反省していた。
嫌な予感がよぎるも、時折現れる赤テープとピンクテープ。
足下の感触も、道であるはずだと言っている。
地図とコンパスを細かく使い、とにかくこの尾根を外していない確認をしながら進んで行った。
進んでいる道の上にも下にも、赤テープが現れ舌打ちをした。
木に巻きつけられたテープは当てにできなくなった、ピンクも怪しい。
それでも小枝に巻いたテープが、たまに現れるのが戻る判断を鈍らせる。
そして、戻る判断を鈍らせる最大の原因は、テントを置いてきてしまったことが大きかった。
戻るとすれば、川又バス停だ。
あそこなら、トイレに逃げ込めるし水もある。
そんな考えに至るのは、「ルートミス」がやっと脳裏に浮かんだからだ。
13時前、視界に入る唐松尾山・雲取山の2000mを超える山の上はドス黒い雲が掛かって見える。
それ以外は、至って快晴である。
自分の予想では、山頂部以外は天気で言う「雪」は無いかもしれない。
それと。雪が舞うとしても、15時過ぎではないか?
ただ降雪は「ある」し、日没間際からの「強風」は予測範囲であった。
戻るなら14時くらいが最終判断だなと悩んでいた矢先に、人工物が現れた。
幅広の地形に、演習林の植林看板。
青いテープも表れ、明確な広い道筋に出た。
観察しながら歩いて行くと、百葉箱を発見。
あ・・・これ、前も見たな!
この発見が、更に進む原因になってしまう。
この百葉箱、いくつか点在しているものとは知る由もなかった。
枝に巻いたテープが、またルートであると思わせる。
13時、小休止を取りテルモスに手を掛けるが少し躊躇う。
お湯は、まだ温存しよう。
お湯は、道標なり尾根ルートに乗ってからだ。
まだ、何があるかわからない。
凍りかけた水を口に含み、胃を労わり口の中で水温を上げてから飲み込んだ。
行動食から羊羹とチーカマを取り出し、内ポケットに移動し暖めながら出発した。
30分程行くと、上へ導く青と赤のテープ。
第一感は、上へ登れと言っていた。
真っ直ぐと上へ伸びて行く、赤・青と赤・青・赤の2重・3重のテープ。
しかしながら、明確で太いルートの形跡は真っ直ぐ伸びていた。
後ろ髪を惹かれるように、直進していく。
程なく、明瞭なルート跡は沢に突き当たり途切れた。
今思えば赤・青テープまで戻っても20分程だったのだが、ここでルートを探したこともあり、何故か物凄く時間を消費して歩いたと勘違いしていた。
ザックを下ろし、沢を覗き込むが降下傾斜がきつすぎる。
渡渉した先に目線をやるが、テープは見えない。
何度か気になっていたのだが、標高は1400mを超えていた。
本来ならば、雁道場を通過しているはず。
しかし、ソレは見ていないのだ。
ここで初めて、ルートミスしていることを自覚した。
地図とコンパスを取り出し、黒い山は雲取山と断定。
手前の尾根は、黒岩尾根だ。
5万図でわかりにくいが、先ほどの幅広だった人工物はこの辺だろうと目星をつける。
本ルートは尾根上に移動し、南西方向に進んでいる。
標高にして100〜150m上がれば、尾根上に出るはずだ。
見れば沢を高巻くように、青テープがついていた。
撤退判断の14時を過ぎ、出した決断は「尾根まで上がって判断」だ。
そうと決まれば、装備を変更。
厚手の長袖ウールを脱ぎ、代わりにゴアの雨具を。
内ポケットにあった、羊羹とチーカマを補給。
体温維持のために、葛根湯をお湯で飲んだ。
手袋も厳冬期用に変更し、降雪に備えてオーバーグローブを準備。
12本歯のアイゼンを装着し、ストックからピッケルへ変更。
ヘッドライトを内ポケットに準備し、ネックウォーマーをした。
14時半を過ぎ、沢沿いを北西に直登開始する。
道を外れれば、案の定、踏み抜くことが多くなった。
積雪量20〜40cm、足下は枝が多いのか安定しない。
汗をかかない程度に、慎重に脚を運んで行った。
上がるにつれて、沢の水は見えなくなり形跡だけになる。
時折コンパスに目をやり、尾根に対して垂直に上がらず、進行ルート方向へ斜めに進む。
そしてルート選択は、無数にある動物の踏み跡を選定していく。
彼らも、歩きやすい場所が好きである。
進みたい方向についている足跡を選んでは、彼らのトレースを利用させてもらった。
尾根上部と思えるシルエットが、近づいてくるが傾斜がきつくなる。
標高は1500mを超えている、登りきった先に、また尾根が見えることはなさそうだ。
最短で尾根へ行きたいが、傾斜は40度を超えている。
進行ルート方面は、もっときつそうだ。
戻る方向ほど、傾斜は緩く見えるが・・・。
時間は15時、早く尾根に上がりたいな。
よし、あと少しだ!と直登開始。
時折覗く水跡と、無数の足跡。
鹿以外の物も、多く見られる。
水溜り周辺に点在する足跡、目だって濃い踏み跡を発見した。
ハクビシンとか背の低い小動物の足跡が、何往復もした様子が伺える。
踏んでみれば、随分と硬い。
傾斜がキツイ場所を直登しているが、流石に厳しそうだと左右にズレようと思ったが足場が悪かった。
踏み跡を使うと使わないとでは、沈む深さが20cm程違う。
手がかりになる木は少なく、雪は緩いうえに傾斜は45度を超えていそうだが・・・。
ええい・・・最短距離だし、真っ直ぐいくか。
重量が気になるが、恐る恐る踏み跡をなぞる。
ピッケルはあるが、いかんせん雪が緩すぎる。
ゆっくりと上へ行くが、硬い凍った面がしっかりと足元を固定しててくれた。
最後の更にキツイ傾斜部分は木が生えており、難なく急登部を乗り越えた。
そこから先の足跡は散漫になり、明るい尾根上部が眼前に迫っていた。
あと少し、スズ竹がだいぶうるさいが、祈る思い出尾根上部まで上り詰めた。
ついたぁ〜。
そして、明瞭なルート跡。
15時45分、ホッとひと息つく。
保安林の看板、道標を早く確認したいが多分大丈夫だろう。
少し風があるが、ここは大休止をとり装備を整える。
ミズナラの巨木を見つけ、風除けに。
温存していたランチパックを取り出し、空腹を満たす。
「うめぇ〜」が、よく冷えていた。
テルモスのお湯で冷え口内を温めるが、嬉しい悲鳴「アツゥゥッ!」と。
味噌汁が飲みたかったが、カップが凍り付いてる。
出来るだけ温度は下げたくなったので、すぐ出せるようにしていた生姜のチューブを直接口に放り込み口内で生姜湯にして飲んだ。
ピッケルをしまい2本目のストックを準備するが、ネジが舐めて締まってくれなかった。
しかたがないので諦めて、ワカンを準備。
気温はー8℃、風がある分やっかいだが、今のところ寒さは感じていない。
羊羹を新しく内ポケットに準備し、身支度を整えワカンも装着。
やっと腰を下ろし、タバコに火をつける。
16時か・・・。
アナログの高度計は、1600m手前。
ふぅぅ。
目の前に見えているのは、白泰山だな。
間に見える尾根はないし、あれは赤沢山か、となればあれはモミ谷の頭だなと地図と合致させ安堵する。
突出峠まで、あとどれくらいだろうか。
ともあれ、日没前に尾根に登れてよかった。
ツェルトをザックカバー代わりに着けたし、雪が振っても大丈夫だ。
生姜入り蜂蜜飴を口に放り込み、避難小屋へ強行を開始。
そして行動再開早々は、足元の悪さに苦しんだ。
乗れそうで、乗れない。
体重をかけた瞬間に、膝まで踏み抜く場所こそ少ないが悪戦した。
また表面以外の雪はパウダーで、傾斜があると足を取られる始末だった。
明るいうちに少しでも進みたかったが、それを許してはくれなかった。
汗をかかないように、有酸素運動ギリギリのラインをキープ。
風があるうえに、唐松尾や仙場方向の山直上はどす黒かった。
2000m付近は、すでに吹雪の様相がうかがい知れる。
そこまで考えて計画を立てたわけではなかったが、天気の推移や風の影響と地形の効果がはまった結果になってきていた。
結局は「運」次第だが空は明るいし、今この尾根は静かだ。
上空から聞こえる、突風の音。
木々は揺れてはいない、さらに上空か。
などと思考をめぐらせながら歩く先に、「1600m」の看板を発見。
高度計も、ぴったり1600mを指していた。
やはりこの、アナログの高度計は侮れないな。
しかし、では突出峠はどこなんだ?
日が陰り、ヘッドライトを点灯。
なかなか着かない峠に、不安がつのっていく。
そして、ふとめに止まった1枚の看板。
字は擦れていて、よくわからなかった。
看板まで近づき、ライトでなんとか読む。
「ツノダシまであと一息。あなたも私も、這いつくばって登るんだ」みたいな事が書かれていた。
おおおおお。
ここでやっと、明確なルートの表記だ。
このあと少しが厄介なのだが、休みたい気持ちを切り替え突出峠までは足を止めずに行こうと脚を動かす。
日没後予想通り風は強くなり、雪が舞い始める。
まだか、まだなのか?
舞う雪が邪魔で、ライトの光が遠くまで届かない。
焦るな、大丈夫だと自分に言い聞かせる。
寒さはない、濡れもない。
これ以上天候が悪化したら?
寒さに体が負けてきたら?
大丈夫だ。
たしかここから先、巨木の倒木が沢山あった。
寝袋はモンベル#0だ、ゴアのカバーもある。
空間を作るために、傘も持って来ている。
スリングが1本なのがあれだが、ポールもピッケル・アイゼン・ワカンと固定できる用具は多いし、カラビナは6本ある。
な・・・大丈夫だろ?そうだな、大丈夫だな・・・。
と、独り妄想に浸りながら足を動かしていく。
一段尾根を登りきった感があり、幅が広くなる。
もしや?と思った先に、人工物が出迎えた。
唐松の巨木か、百葉箱と道標。
やっと突出峠か!着いたか。
17時半、突出峠到着である。
巨木を風除けに、小休止に入る。
羊羹を食べながら、地図を出す。
コースタイムで50分、2倍は見るべきだろう。
避難小屋は、明確なルート上だったはず。
初見のルートでなくてよかった、この視界では小屋を素通りもありえる。
2時間、到着まで2時間みよう。
休憩は1時間毎。
1時間過ぎたら、小屋を見失わないように注意をはらおう。
地図をじっと凝視し、小屋周辺の地形を確認。
ふと思い出したように、そうだ・・・たしか緩やかなアップダウンがあったな。
それと、尾根の左右に丘を縫うように歩いた。
そういや、前に来た時、小屋の周りを早朝に散歩したっけ。
小屋は鞍部に位置して、その先は長い急登があるように見える。
スーパーヴァームを追加し、生姜湯で温まる。
飴を放り込み、これがなくなれば大体1時間だ。
長い休憩になったが、17時50分出発。
いささか長居しすぎか、体が少し冷えてしまった。
手足の指先を、尺取虫のように動かし温度を上げる。
時折横風を受けるが、風速5mに満たないくらいだった。
上空は相変わらず煩いが、ルートをなぞる鹿の足跡にならい黙々と脚を運ぶ。
気温はー10℃、足元は完全にパウダー状態。
膝下まで潜る場所が多くなり、登りでは足元が固定せず難儀だった。
丁寧に、しっかりと。
ペースは気にするな、レイヤリングは上手くいっている。
汗をかかないように、心拍数を基準にスピードを意識するな。
あとは黙々と脚を運べば良い、そして時間が過ぎていくのを待っていれば良い。
歩みを止めなければ、目的地へ自然と到着するのだから。
亀で良い。
ゆっくり確実に、ただ歩けば良い。
止めるな、足を。
それだけを思って、歩くようになっていた。
19時、予定通りに休憩に入る。
残りのお湯は200ccくらいだろうか、半分をゆっくり飲んでいく。
まだ十分に熱い、チューブの生姜は美味くはないが致し方ない。
新しい行動食をザックから出すのも億劫で、アミノバイタルとマグマだけ補給した。
「腹が減ったな・・・」
「熱々のラーメンが、早く食いたいぜ」
あと1時間の辛抱だと、早々に出発した。
あと1時間歩くだけだ、長かったなぁとラーメンに思いを馳せた。
黙々と、ただ黙々と足を動かす。
しかし、なんでこう目印のテープがないんだ。
尾根に出てから、目印のテープをほとんど見ていない。
目線がつい足元へ行ってしまうのだが、それでも目星をつけて探してはいた。
尾根が広くなる場所では、非常に不安になった。
木々のシルエットだけを頼りに、それらしい間を縫って進む。
鹿の足跡、そして足裏の感覚。
2度3度と「ん?なんか違うな」と辺りを注意深く観察し、戻って行く先を探した。
合っているのか?、いや尾根上ルートだし尾根さえ外さなければ。
いやいや、ルートを外さないことに越したことはない。
足裏の感覚を無視して自由に歩けば、どこへ向かって歩くかわかったものじゃない。
今は夜だ、昼間とは違う。
最短よりも、確実性だ。
そして気がつけば足元だけに視線が固まっていることに気付き、顔を上げてテープを捜す。
20時になり、休憩か・・・と思った矢先、見出し境界のような物体発見。
「3900m」と記入された杭に、そういやこんなの沢山あったなと思い出す。
あと少し行けば、避難小屋なのではないか?と思ったが、予定通り休憩を挟んだ。
休憩を挟んだらすぐ目的地だった、といのはいつものパターンなのだが。
そうあって欲しいと、残りのお湯半分を飲みタバコに火を点けた。
傾斜が緩くなり、尾根の幅が広くなる。
道が蛇行し始め、下る斜面が出てくる。
ここが、前に散歩した場所であって欲しいと想った。
そして丘を巻いた先に、突如小屋のシルエットが飛び込んだ。
着いた、本当に着いた。
20時20分、やっとのことで樺避難小屋に到着した。
無言の小屋の、扉を開く。
荷物を降ろし、まずはトイレを確保するために水場と逆側の離れた場所に広いトレースを付けた。
そして小屋へ戻り、ワカンとアイゼンを外す。
残った僅かなお湯で甘いミルクコーヒーを入れ、静かな小屋でタバコに火を点ける。
お湯の少ない濃いコーヒーが、異様に美味かった。
長かったな・・・このまま寝てしまいたいくらい疲れた。
薪ストーブに目をやり、着火したくなる。
が、小屋内の薪は少なく、外にも少しあるだけだった。
どこも濡れていないのだから、ここは我慢だなと自分に強く言い聞かせる。
兎に角飯だ!と思ったのだが、面倒な水作りをやってしまおうと支度を始める。
そして案の定、パウダーな雪は溶かしても僅かな水しか恵んではくれなかった。
ビニール袋いっぱいの雪で、1L程の水しかできない。
最初の500ccをテルモスへ、順次プリティパスへ。
今回持ってきた「白霧島」で焼酎のお湯割りを作り、冷たいチーカマをつまみに水というかお湯を作っていく。
合間合間で、荷物を展開し寝床を作る。
暖かいプリティパスを湯たんぽ代わりに、サバの醤油煮を暖めながら念願のラーメン用のお湯を温める。
ツナとチーカマで、煩い胃袋も大人しくなっている。
焼酎を飲みながら、そういえば以前一緒に山を登っていたKと、ここでつまらないことで喧嘩をしたことを思い出し時間を潰す。
サバと焼酎がなくなったところで、ラーメン完成。
鍋でグローブを暖めながら、抱えるように食べた。
ふぅぅ・・・。
長い1日だったなと、安堵のため息をやっとついた。
今更であるが、小屋の床をほうきで掃除する。
ぬるくなり始めたプリティパスを、湯たんぽにするべく最後のお湯作り。
その間に、扉と玄関前の雪かきとトイレを済ませた。
凄い風の音が上空を駆け抜けているが、鞍部にある小屋周辺は静かなものだった。
舞い続ける雪に背を向け、しっかりと扉をしめる。
熱湯を注ぎ、熱々の湯たんぽも完成した。
小屋に置かれたノートに手を伸ばし、コーヒーを入れて寝袋に体を突っ込む。
水作りに随分と時間を食われ、はや23時。
地図に少し目をやるが、もういいや・・・とたたんだ。
明日は・・・起きるまで寝てやる。
明日の事は、明日決めよう。
そう思ったが、3プランだけ練る。
1、元気なら雁坂へ上がる。
2、時間があり、モチベーションがないなら下山。
3、日曜日だし登山者があれば、時間が許す限り上へ散策。ノートレースなら帰路の不安もあるために、ルート合流した場所から下の偵察。
手足の指先が体温を失い、まだ眠れそうにないのでノートを開く。
最近新しくしたばかりなのか、12月以降数名の記述しかなかった。
小屋に礼を述べ、食料を置いていきますの記載。
記載どおり、ヤマネ等にやられないように吊り下げられたものがある。
チョコレートに揚げ餅のような物。
小屋管理者なら構わないが、正直避難小屋に物を置いて行く行為は賛成できない部分が多いが。
ここは無理矢理食ってやるかと思ったが、困っているわけでもなく。
撤去する良し悪しも判断がつかず、結局放置してくるのだが・・・。
ま、自分も避難小屋使用を前提でここに来ている訳だから、それってどうなの?と言われる立場である。
ノートに記入をし、足が温まってきたので寝袋に潜り込んだ。
結構・・・寒いな。
小屋の温度はー10℃。
風雪に耐えながらビヴァークすることを思えば、天国だなと思った。
寒い・・・な・・・と思いつつも、ぐっすりと小屋の闇と共に気がつかないうちに眠りに落ちていったのだが。
(24日)
起きた・・・いや、起きてしまったというべきか。
4時だぞ?いやはや・・・。
モゾモゾと寝袋から這い出すが、うおっと体が重いぞ。
だりぃ〜。
半分消えかかったトレースをなぞり、トイレを済ませる。
さっさと小屋に戻り、温度計を見る。
気温は変わらず、―10℃。
寝袋に包まり、熱いコーヒーと至福の一服。
さて、どうするか。
気合い一発、雁坂を目指しちゃう?
早々に帰り支度をするか?
うーん・・・どうしようと悩んでいるうちに、寝た・・・。
うぉ!と起きた時には、既に9時になろうとしていた。
そして、さらにダルイ体。
急ぐでもなく、朝食の準備を始めながらコーヒーを飲む。
緩めに戻した1食分のアルファ米といわしの味噌煮。
案外食欲があったので、ラーメンも1食べた。
もう10時だよ・・・と思いながら、窓を開放し小屋の掃除。
入口付近の雪かきをし、小屋内に入れた雪を外に出す。
案外・・・時間が過ぎないな。
今日の分の行動食は、昨夜準備していた。
しょうがない・・・歩くか。
戻りやすい上を目指したかったが、雁坂小屋まで届くかどうか・・・。
帰路の偵察をした方がと思うが、行きはよいよい帰りは怖いってなぁ。
それこそ雁道場まで行ってしまっては、いや・・・行ければ行きたいところだが。
下山した方が、早いじゃん?って思いながら登り返すのか・・・。
でも、明日は早く帰りたいし、不確定要素はできるだけ排除したい。
うわっ・・・テンション下がってきたよ。
そんな思いを抱きながらも、支度をした。
明日アイゼンだけで降りれるようにと、ワカンを装着。
サブザックに必要な物を詰め込み、11時に小屋を出発した。
12時半になったら、帰還だな。
何処までも蒼い空、鳥の囀りと共に歩き出した。
30分も歩けば「あ〜・・・もう帰りてぇ」と。
そして道中気付いたのは、沢山の目印。
十分すぎるテープが、無数にあった。
これだけあったテープに、気付かないものなのか。
視界が悪かったとはいえ、これは反省するに十二分な出来事だった。
ルートにいるという根拠のない安堵感が、目線を下にやっていた。
「運」が良かっただけだ、たまたま感で小屋に着いたにすぎないと思うべきだと反省した。
反面、意外な事に昨夜付けた足跡は、忠実にルート上にあった。
3度程ルートを外し、少し行った先で戻り、ちゃんとルートをたどり直していた。
11時50分に突出峠へ到着し、12時20分にルート復帰地点に到着した。
帰還設定時間まで、あと10分。
さて、ここから先のルートは明瞭であろうか?。
明瞭な道標に、1400mの看板。
うわ・・・標高で400m登り返すのか・・・。
丁度12時半を言い訳に、踵を返した。
途中休憩をはさみ、14時突出峠を通過し15時20分に小屋へ戻った。
早々に焼酎をお湯割りにし、水作りを始める。
合間合間に小屋の掃除と、明日の出発準備。
250のガス缶は空になり、2本目を使う。
時間は十分あり、今日は何を食おうかと食材を漁る。
あ・・・。
すっかり忘れていた、凍りついた肉ワンタンを発見する。
LArcさんが、いつも美味そうに紹介していたワンタン。
今回は持参したことを、すっかり忘れていたのだ。
よし、ラーメン決定。
そして、これは・・・美味い!美味いぞぉ!!
チャルメラのあんかけラーメンとの愛称はバッチリだった。
生姜入りワンタンだったのが、また良く合っていた。
お昼が行動食だけだったのもあり、食欲に火が付いた。
御餅を2個、残り汁に投入。
さらにアルファ米で雑炊をつくり、あんかけ大活躍であった。
美味いものを食えば、1日が華やかになる。
いや、楽しかった。
今日は、良い日だった。
16時半、早々に眠りについた。
暑い!と目を覚ましたの23時過ぎ。
何時よぉ・・・と、時計に目をやる。
随分と寝たような気がしたのだが、まだ日付は変わっていなかった。
ファスナーを少し開け、温かいコーヒーを入れ一服。
トイレを済ませておくかと、小屋の温度計を覗けばー13℃だった。
小屋内でー13℃かよ・・・寒いじゃないの。
雨具をはおり、外へ出る。
煌々と明るい、満月の夜。
そう、満月なのは知っていた。
トイレを済ませ、小屋へ戻ったが帽子を手に取った。
雨具をしっかりと着なおし、インナーグローブにオーバーグローブを。
これがやってみたかったんだと、目をつぶりヘッドライトを消す。
20秒ほど経ってから、ゆっくりと目を開ける。
おおおおおおおお。
淡い蒼色の空間に、木々のシルエット。
雪に反射して、月明かりが幻想的な空間を彩る。
欲を言えば、樹林帯なのが残念だったが・・・。
樺の木を縫うように、自分でつけた踏み跡を辿る。
上空で鳴る風の音が嘘のように、小屋周辺は無風だった。
キュッ・・・キュッッ・・・と雪をはむ靴の音。
孤高の人で読んだ、満月の夜歩く行為。
厳冬期の雪山は、天候が全てだ。
行動できるなら、深夜でも行動するのはありだと。
厳冬期、森林限界の山へ足を踏み入れることは単独行ではないだろう。
可能性として、日帰りが精一杯だ。
タバコに火を点け、天を仰ぎ大きく煙を吐く。
ああ・・・なんて、贅沢な時間なのだ。
来て良かった。
この時間だけで、充分だ。
山よ、ありがとう。
後ろ髪を惹かれるが凍えてしまっては、また寝入るのが面倒だ。
小屋へ戻り、ぬるくなったコーヒーを飲み干し寝袋へ。
小屋の中も明るいな・・・。
何かを想いながら、天井を眺めながら再度眠りについた。
(25日)
4時半起床。
まずは、コーヒーとタバコ。
気合いを入れて、寝袋から出る。
パッキングしやすいように、荷物は整理済み。
朝食もあんかけラーメンに、ワンタン入りだ。
2杯目のコーヒーを入れて、ラーメンを作る。
急ぐでもなく、のんびりとラーメンをすすりバスの時刻表に目をやる。
ゆっくり・・・しすぎかなぁ・・・。
帰りはテルモスの500ccで足りるな。
入りきらなかった熱湯で、最後のコーヒーを入れる。
パッキングも終了、土間の雪を簡単に掃きだす。
忘れ物は、ないな。
扉を閉め、アイゼンを装着する。
時間は6時、気温ー15℃。
空はしらみ始めてきている。
ヘッドライトの位置を直し、小屋へ向き直り深々と頭を下げる。
ありがとう・・・ございました。
10分も歩けば、どんどん周りが明るくなってくる。
あと1日、いたいな・・・。
携帯の電波が届けば、あと1日滞在し雁坂を目指したかもしれない。
和名倉から昇る朝日を拝み、横風を受けながら稜線を歩き続けた。
昨日偵察に来た場所を過ぎ、しばしトレースのない新雪を楽しむ。
道は明瞭で標高が下がっても、案外雪が深かった。
結局、誰も訪れなかったのかなぁ。
尾根が広くなり、7時40分に雁道場に到着。
そこには、踏み跡があった。
日曜日、ここまで来て引き返したのだろう。
1人と思われた足跡も、途中から2人分になった。
2つ目は、小さな足跡に見える。
女性の物だろうか。
となれば、自分の間違った踏み跡を辿ってなければいいが。
広い道から、九十九の道へ入り急降下。
途中から面倒で、直線で降りた。
下方に道らしい物が見えなくなり、踏み跡を辿り直した。
昇り返しか?と思った矢先、見覚えのあるV字の沢跡が。
あれ?
ここは・・・そう、迷い込んだ奴だ。
道を戻りながら見ると、踏み跡がひとつ多い。
が、沢跡で引き返している。
そして何故か、途中から南東方向へ降り始めていた。
たしかにそっちへ行けば、140号に出るのかもしれないが・・・。
気になってホイッスルを鳴らして、耳を澄ませる。
気にはなるが、確かめに行く気にはなれなかった。
足跡を見ながら戻って行くと、すぐルートと合流した。
ここか!
真っ直ぐ歩いてきて、尾根に取り付き九十九の始まり。
Uターンするように、ルートは右に折れていた。
特に小さな目印のようなテープは、足元の雪から( ˘ω˘ )を覗かせていた。
注意すれば太さが違うから、右に折れるのも気付いただろう。
ここを気付かずに、直進したのか・・・。
そしてびっくりだったのは、200mほど進むと水の本だった。
こんな序盤から、ルートを外しているとは。
そして、時計を見て更にびっくり。
やばい!8時過ぎているじゃないか。
タバコを吸っている場合じゃないぞ。
バスは9時30分だ。
急いで支度し、駆け下りた。
9時、車道に出て急ぐ。
電光掲示板の気温は、−6℃だった。
9時15分、川又バス停到着。
バスは到着していた。
乗ることを伝えようと声をかけるが、食事に夢中でなかなか気付いてもらえなかった。
荷物を降ろし、靴紐を緩めトイレをすませる。
「寒いから、バスに乗ってな」と運転手さん。
小鹿野町の町営バス、西武観光の半額以下である。
この間、甲武信に言ったよと聞き、話に華が咲く。
気がつけば9時40分近く。(笑)
大丈夫だよ・・と言うとおり、大滝温泉まで乗ってくる人はいなかった。
10時早々、空いている温泉。
そして調べた時刻表にないバスが、11時5分という。
11時から開く食堂も寄れず、三峰駅行きと西武秩父駅行きのバスが連なって到着。
調べた時刻表にはなかったが、早く帰れるならまぁいいかと。
御花畑では、行きとは違う座れる立ち食いで、きのこそばを注文。
秩父鉄道に揺られながら、帰路についた。
コメント
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肉ワンタンのLArcです(*´ω`*)
あんかけラーメンとの相性バッチリ・・・ と!
今度やってみます。
雪積もりましたね。
トレースのない雪道はルーファイが難しいんですね〜。
テープや百葉箱に惑わされたり・・・
20時過ぎに樺小屋に到着したところ読んだときは、ワタシもほっとしました。
LArcさん、どもっす。
いやぁ・・・フリーズドライ?乾燥ワンタンと違い、要冷蔵のワンタンは美味いっすね。
生姜入りにしたのがはまり、チャルメラのあんかけラーメンとの相性は抜群でした。
しかし、なんでいつもこんな登山になってしまうんだろうと。(笑
舐めていたわけではないのですが、ちょっとの散漫がミスに繋がると痛感しました。
良い勉強になりました。(多分)
大変でしたね。
水の元の上、道がジグザグに入るあたりで、本来は右へ曲がる場所を直進し林業用の道へ進まれたのかとおもいます。
雪がなければ本来の道もわかり、直進された方には目印に丸太で道をふさぐ形にしてあったかと思うのですが。降ったばかりの雪で隠れてしまっていたようです。
それから翌日樺小屋から峠を目指さなくて正解だとおもいました。この時期の粉雪はだるま坂の辺りでは左右から雪が流れ落ちてきて、道に深くたまります。そこを過ぎて小屋が見え隠れする巻道になると右上からやはり雪が流れ落ちて足場の確保も時間を要します。数人であれば突破できる場所も単独では身動きが取れなくなります。
ガマのこぶの△看板は先代のオーナーがその昔付けたもの。1400や1600mも、もう25年くらい昔に付けた物です。なつかしく拝見いたしました。そしてこの時期ならではの静かな樺小屋、寒いけれどいいですね。
うおおおお!isisan さん、はじめまして。
のはずなのですが、凄く顔に見覚えがあるのが不思議です。
東松山にお住まいなのですね。(近いっす!
ミスをしてしまった地点に、丸太を確認し雪の上へ出しておこうと思っていたのに忘れてきてしまったのが気がかりだったのです。
正直、地蔵岩辺りまで行ってもいいかな?と思ったのですが、1度通っただけで記憶が曖昧だったので下山が気になってしかたがなかったです。
特に豆焼沢上部手前からは、上で泊まる予定でもないと苦労するだけの予感がしたので行きませんでした。
今シーズンは時間が取れそうにもないですが、来年の冬も辿ってみようと思っています。
雪の無い頃訪れることがあるかもしれませんが、その時はよろしくお願い致します。
kameasi様
「つきのわ」…お近くですね。
また、小屋開け後の雁坂へもどうぞお越しください。
それから、おなじみのお客様が今月中に樺小屋へと計画しているような風の便りも届いていますので、あの場所にもっとわかりやすい目印をその方々に付けていただきましょう。オーナーと相談しておきます。
トレースの無い雪山は全く侮れないと思いました。
「脚を止めるな、ゆっくりで良い。」
「息が上がらないように、マイペースで」
「後は時間が過ぎるのを、ジッと待つだけでいい」
「そうすれば、ゴールに着くのだがら」
上記は自分が登山を始めた無雪期行動中に常に心掛けていた思いと一緒です。
ヘタレの和名倉山/二瀬尾根〜ヒルメシ尾根当時は常にそんな気持での山行
でした(^^
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-114967.html
しかし、1800m処の樺避難小屋でも厳冬期の八ヶ岳の赤岳鉱泉・行者小屋の穏やかな時と大差のない低温度になるのですね。
実は年末休みに女房と「樺避難小屋で薪ストーブで遊ぼう」プランがありましたが流れてしまいました(^^
takasuga さん、改名ご苦労様っす?(笑い
isisan さんのお知り合いの方が、早々に道標をつけていただいたようです。
迷ったレコも、役に立つことがあるみたですね〜。
3月頭に5連休が取れそうなので、同じコースに入ってみようかな?と考えています。
kameasiさん、こんばんは。
満足に皆さんのレコを読む時間がない状況の中、たまたま昨日このレコが目に留まり、こうして超遅コメになっています。お許しください。
プロフィールにも書かれているように、テント担いでプラッと泊りがけで山に籠っちゃうんですか?なんとも羨ましいような憧れるスタイルです。 私も隠居したら、そんな自由な山行を実践してみたいものです。
とは言え、私も何回か情報の無いVRで日没を迎え焦ったことはありますが、今回のkameasiさんの山行は私の比ではありませんね。それでも冷静に行動し窮地を脱出できたのは、経験故でしょう。
トレースの無い雪山は、日中でさえルートがわかりません。夜間ですぐそばのテープに気付かない状況はよくわかります。何はともあれご無事で何よりでした。
2泊3日で総重量16Kgですか?基準がわかりませんが意外と少ないと感じました。ザックリ私の倍くらいですね。ザックはそれほど大きくは見えませんが何リットルなんでしょう。良ければ教えてください。参考にさせていただきます。
そうそう、文章力もすごいですね。ホント感服です。そのセンス少しでいいので分けて欲しいです。昨夜は就寝時間を忘れて読んでしまいましたよ。
時々しかヤマレコにはUPしていないようですが、非常に残念です。是非UPしていただけるようお願いします。
次の放浪記( )も楽しみにしています。
kinoe さん、たまたま目に留まり読んでいただいて嬉しいです。(笑
個人装備欄に、珍しく装備品を掲載しております。
ザックはカリマーのクーガー50+25です。
多忙と言うわけではありませんが、執筆の集中力がなかなか・・・。
特に何か夢中になっているゲームがあったり、逆にメンタルが落ち込んでいると気持ちが乗らなくて断念してしまうことが多い最近です。
それでも、たまにこうやってコメントいただくと喜びます(笑
ありがとうございました。
お疲れ様でした。
いやいやすごい臨場感で、一気に読みました。
山の記録は写真に頼りがちですが、写真で表現できないことがたくさんあるなぁ。。。って思いました。
次を楽しみにしています。
ootaさん、コメントありがとうございます。
ここ2年近く、自分のパソコンがないものですから・・・返事も遅くなりまして。
娘のパソコンを借りるか、職場のパソコンからチラ見する程度で・・・。
山行の資料としては行程の危険箇所喚起と画像の中で済ませてしまい、感想については自身の感想そのものとして記録しています。
数年経っても記憶を呼び起こし、懐かしめるような物にしたいと思っています。
なので最近は何も無かった円満な登山で執筆すべきものが少なかったり、自分のパソコンがないことやメンタル面で意欲がそがれてしまって書くことが少ないです。
自分の為に記録していますが、誰かの目に留まることがあるなら、嬉しく思います。
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