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Yamareco

記録ID: 804449
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無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱岳(室堂〜剣山荘〜劔岳〜室堂)【北アルプス、富山県】

1998年08月21日(金) 〜 1998年08月22日(土)
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otoh その他1人
GPS
13:48
距離
14.9km
登り
1,736m
下り
1,726m

コースタイム

●コースタイム
○第一日
立山駅 1130/1150 = 美女平 1200/1210 = 室堂 1255 − 雷鳥沢下 1327 − 別山乗越 1450/1510 − 剣山荘分岐 1550 − 剣沢下 1610 − 剣山荘 1630 (泊)

○第二日
剣山荘 427 − 一服劔 450 − 前劔 530/553 − コル 744/802 − 剱岳 707/744 − 前劔下 845/927 − 一服劔 1012 − 剣山荘 1100/1144 − 別山乗越 1307/1314 − 雷鳥平 1417/1450 − 室堂 1520

●行動時間
第一日 : 8/21 : 3:35
第二日 : 8/22 : 10:53

天候 ほぼ快晴
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
●今回の移動
8/21 :実家 = 立山駅 = 室堂〜地獄谷〜劔御前小屋〜剣山荘(泊)
8/22 :剣山荘〜劔岳〜剣山荘〜劔御前小屋〜室堂 = 立山駅 = 自宅

●登山口へのアクセス
○室堂
・マイカーでは到達不可能。一般車通行止めの立山有料道路の先。
・富山駅から富山地方鉄道立山線、ケーブルカー、バスを乗り継いで行く。あるいは、富山駅から室堂へ直行するバスを利用する。なお、直行バスは本数僅少につき、設定をよく確認する必要がある
・マイカーの場合、立山駅近傍に複数の駐車場があるので、利用できる

コース状況/
危険箇所等
○劔御前小屋(別山乗越)〜劔岳
・険路であることは間違いないが、道迷いについては心配は少ない
その他周辺情報 ●買う、食べる
・買い物は立山駅までで済ますべき
・室堂やその近辺の山荘など、食べるところはそれなりにある

●日帰り温泉
・立山駅から近いところに、ホテル森の風立山(旧ウェルサンピア)があり、日帰り入浴可能な大浴場を備えている
予約できる山小屋
室堂の玉殿の水の前にて【室堂〜剣山荘】
室堂の玉殿の水の前にて【室堂〜剣山荘】
地獄谷経由で雷鳥沢を目指す【室堂〜剣山荘】
地獄谷経由で雷鳥沢を目指す【室堂〜剣山荘】
雷鳥沢の急登。雷鳥平周囲の山荘群なども見下ろすようになる【室堂〜剣山荘】
雷鳥沢の急登。雷鳥平周囲の山荘群なども見下ろすようになる【室堂〜剣山荘】
同所から立山。【室堂〜剣山荘】
同所から立山。【室堂〜剣山荘】
劔御前を越えて。劔は雲の中【室堂〜剣山荘】
劔御前を越えて。劔は雲の中【室堂〜剣山荘】
朝焼けの中、雲海から顔を出す山群。向きは今ひとつ自信なし【剣山荘〜劔岳】
朝焼けの中、雲海から顔を出す山群。向きは今ひとつ自信なし【剣山荘〜劔岳】
【剣山荘〜劔岳】
【剣山荘〜劔岳】
父。この頃はまだ元気【剣山荘〜劔岳】
父。この頃はまだ元気【剣山荘〜劔岳】
向かう劔が眼前に聳える【剣山荘〜劔岳】
向かう劔が眼前に聳える【剣山荘〜劔岳】
北の尾根。険しい【剣山荘〜劔岳】
北の尾根。険しい【剣山荘〜劔岳】
いよいよ劔【剣山荘〜劔岳】
いよいよ劔【剣山荘〜劔岳】
カニのたてばい【剣山荘〜劔岳】
カニのたてばい【剣山荘〜劔岳】
登り切っても険路は続く【剣山荘〜劔岳】
登り切っても険路は続く【剣山荘〜劔岳】
最後の登り【剣山荘〜劔岳】
最後の登り【剣山荘〜劔岳】
ついに山頂に到着。立山三山、薬師、黒部五郎、笠などがはっきりと見える。槍穂高はちょうど立山の後ろ【劔岳山頂にて】
ついに山頂に到着。立山三山、薬師、黒部五郎、笠などがはっきりと見える。槍穂高はちょうど立山の後ろ【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
【劔岳山頂にて】
北部を見る。日本海は雲海の中【劔岳山頂にて】
北部を見る。日本海は雲海の中【劔岳山頂にて】
劔を振り返る【劔岳〜室堂】
劔を振り返る【劔岳〜室堂】
【劔岳〜室堂】
前劔【劔岳〜室堂】
前劔【劔岳〜室堂】
剣山荘が見えるところまで戻ってきた。右手のピークが劔御前【劔岳〜室堂】
剣山荘が見えるところまで戻ってきた。右手のピークが劔御前【劔岳〜室堂】
剣山荘と劔岳【劔岳〜室堂】
剣山荘と劔岳【劔岳〜室堂】
もう一度、剣山荘と劔岳【劔岳〜室堂】
もう一度、剣山荘と劔岳【劔岳〜室堂】
別山乗越へと向かう。途中で劔を振り返る。見納め【劔岳〜室堂】
別山乗越へと向かう。途中で劔を振り返る。見納め【劔岳〜室堂】
雷鳥平にて。降りてきた雷鳥沢を振り返る【劔岳〜室堂】
雷鳥平にて。降りてきた雷鳥沢を振り返る【劔岳〜室堂】
みくりが池。今日は残念ながら立山が映り込まない【劔岳〜室堂】
みくりが池。今日は残念ながら立山が映り込まない【劔岳〜室堂】

感想

○はじめに
父との登山は、通算何度目か。
劔岳に向かうにあたり、随分長い間その山頂を踏みしめていないからであろうか、どうしても一緒に行きたいと言い出した。前々年に立山に登ったときにはペ−スの違いが明らかで、こちらとしては心配になるくらいだった。今回もそれは覚悟で余裕を見た行程とした。

○第一日(室堂〜剣山荘)
室堂からは、一旦地獄谷へと降り、雷鳥沢へと向かった。
雷鳥沢を下降したことはあるが、登るのは初めて。踏み均された急坂であり、歩きにくい。
別山乗越で父を待ち、劔岳方面へと出発。
一山越えただけで眺めが変わる。岩ゴロもあるが、のどかな山道を進む。
やがて尾根との分岐。眼下には、基礎だけが残る以前の小屋跡も見える。
程なくして、小屋に到着。結構な人口で、三人で布団二枚といった入りだった。

○第二日(剣山荘〜劔岳〜室堂)
剣山荘を日の出前に出発し、尾根筋へと向かう。光量の不足する中、辛うじて識別できる印を頼りに登り、尾根へ。
そこからこそが、劔岳の本領だった。次こそは本峰かと思うような岩壁が目の前に立ちはだかり、必死に登っても次のピ−クが目の前に現れる。これを2度繰り返してようやく蟹のタテバイが訪れた。極力片手だけ鎖を頼りにしながら登る。眼下ははるか下まで抜けている。落ちたら死ぬなあ、と思った。
頂上は思っていたよりも広かった。「点の記」をはじめとした本で知る頂上は、数人も立てばいっぱいになるような、周囲を絶壁に囲まれた怖い場所かと想像していたが、意外にもそれよりは広かった。ただ、付近には空しかないことに違いはない。測量隊がここに到達沙した瞬間の感慨が偲ばれる。あるいは、人跡未踏と思ったその点に、古ぼけた錫杖がぽつんとあるのに気づいた瞬間の戦慄は、どれほどのものであっただろう。
下降は、今度は蟹のヨコバイが待っている。ここも足下に地面はない。今度こそ、打ち込まれたハ−ケンに全てを預けて進むことになる。
合流からは来た道を巻き戻す。

やはり父の歩みは遅い。60歳を過ぎて体力面での衰えが明らかになってきたようだ。しかし、遅いのは必ずしも体力だけが理由でもなさそうだ。遠目に父を探すと、何度も振り返りながら、自分の降りてきた岩峰を噛み締めるかのように眺めている。もう一度劔岳に来ることもないだろう。そう感じていたのかもしれない。
かなり父の疲れが明らかになってきたので、剣山荘に立ち寄り、昼を摂ることに変更。
ちょっとの休みが効いたようで、そこから御前小屋を経て雷鳥沢を下るときには先ほどよりも足どりもしっかりしているように感じた。

父があちらこちらと行った北アルプスも、追いかけるように登り続けて、今では針ノ木岳を残すくらいになった。

そして、これが父との最後の北アルプスへの山行きとなった。

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