葛川越〜烏谷山〜堂満岳☆新緑の表比良稜線に


- GPS
- 04:51
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,218m
- 下り
- 1,218m
コースタイム
- 山行
- 4:30
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 4:49
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
下山は比良駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
葛川越の古道はテープや赤ペンキのマーキングは多数あり 危険なトラバースや崩壊地の通過あり |
写真
感想
この日は家内と友人達の家族が集まってGW最後の休日を過ごすべく湖西の北、箱館山の山麓の一棟貸しの宿を借り切っているのだが、家内が車に友人とそのお嬢さんを乗せて行くというので、私は単独で湖西線で向かうことにする。もちろん、そのついでに比良の稜線に立ち寄ってからではあるが。
稜線の上ではおそらく石楠花の花の見頃だろうと思われるので、堂満岳を目指すことにする。アプローチはいくつかの選択の余地があるが、志賀駅から大谷川の上流に入ることにする。この時期、葛川越の古道は白滝谷側はよく辿るのだが、琵琶湖側は積雪期に途中の谷の上部までしか歩いていないので、葛川越の峠まで軌跡を繋げることを考える。
京都駅7時発の湖西線はハイカーの姿が目立つ。そのほとんどは比良を目指しておられるのだろう。列車が琵琶湖の西岸を北上し、車窓の左手に比良の山並が近づくと、山肌では植林の深緑と新緑の淡緑が鮮やかなコントラストをなしている。表比良の稜線の上部では緑が薄いが、新緑が芽吹いたばかりなのであろう。
ハイカーの多くは蓬莱と志賀駅で下車されるようだ。蓬莱山にアプローチされる方が多いのだろう。志賀駅の駅前からまずは湖西道路の志賀ICを目指して歩き始める。バイパスを越えるとすぐにも林間に入る。道はヘアピン・カーブを繰り返しながらジグザグと斜面を登ってゆくが、樹々の間をショート・カットする。
荒川峠への登山口には40分ほどで到着したように思う。広い登山道を辿ると、まもなく左手に分岐する道が現れる。大岩谷分岐とヤマレコのマップでは地点名が記されているところだ。沢沿いにも踏み跡があるようなので、水線沿いに左岸を進んでみるが、すぐに崖に行手を阻まれることになる。
斜面の高巻きを試みると古道と思しき明瞭な道に合流することができる。新緑の自然林の中を平坦なトラバース道が続き、ユキグニミツバツツジと思われる赤紫色の花が咲いている。このまま歩きやすい道が続くのかと思いきや、小さな谷をトラバースするところで、道は崩落しかけている。岩には虎ロープが張られているお陰で安心して通過することができる。
対岸に渡渉するとしばらくは右岸の急斜面を登ってゆく。再び谷筋に近づいたところで、谷には数メートルほどの小滝が見える。滝の上部に向かって急斜面をトラバースすることになる。ここでも斜面にはロープが張られているが、その上を通過したする方が歩きやすいように思われた。
Ca700mで比良岳への東尾根への分岐と思しきあたりを通過すると、谷の水は少なくなる。先述のように積雪期に比良岳から東尾根を下降し、この谷を下降しているのだが、よくぞこんなところを雪の季節に歩いたものだと思う。ここからは葛川越の峠まではまだ300mほどの急登が待っている。斜面は急ではあるが、道は明瞭であり、九十九折りの道には危険箇所はほとんど無いように思われる。高度が上がるにつれ、新緑の色が淡い萌葱色となってゆく。
尾根が上部に近づくと、随所で樹林が切れ、背後では新緑の樹々の上に広がる琵琶湖の展望が爽快に感じられる。峠が近づき、斜度の緩やかな草原状の斜面となると、谷の下部のスリリングな雰囲気とは対照的ななんとも長閑な景色が広がっている。
葛川越から烏谷山に向かうとしばらくは歩きやすい一般登山道を辿る。背後に比良岳越しに蓬莱山の展望が大きく広がるようになると、その北斜面が鮮黄色に彩られているのが見える。水仙の花が見頃なのであろう。
烏谷山はシロヤシオの花はまだであるが、ほぼ満開の花を咲かせた石楠花が散見する。烏谷山の山頂からは新緑のパッチワークを広がっている稜線を俯瞰する。山頂の前後では数組のテン泊装備の登山者とすれ違う。下から登ってくるには時間がかかるので、この時間にここを歩くのは八雲ヶ池か北比良峠あたりでテン泊した登山者に限られるだろう。
南比良峠からは堂満岳にかけて南尾根を辿る。尾根の下部では踏み跡は不明瞭であり、獣道と思しき薄いトレースを辿ることになるが、上部に至るに従って尾根筋には明瞭な踏み跡が現れる。山頂が近づくと満開の花を咲かせた石楠花が目に入る。
山頂では数組の登山者が丁度、東尾根方面から辿り着かれたところのようだった。「今が丁度、見頃やなぁー」と満開の石楠花に歓声が聞かれる。「今年はあたり年やなぁー。去年、一昨年は全然やったからなぁー」という声も。
賑わう山頂を後にすると、尾根を北上し、東レ新道から金糞峠に向かう。金糞峠にかけて石楠花の花が続くが、堂満岳の山頂周囲の石楠花の方が花付きが良いようだった。
峠から青ガレを下降する。続々と登ってくる登山者達とすれ違う。青ガレの滝を過ぎて、谷が急に平坦になると青紅葉の透過光が降り注ぐ中をイン谷口に向かう。駐車場にはかなりの数の車が停められている。おそらくは相当数の登山者が武奈ヶ岳を目指して入山しているのだろう。
ここから比良駅まではもう一声である。比良駅の駅前では一休が空いていた。比良駅から湖西線を北上する各駅停車は丁度30分に一本であるが、近江舞子から先に行く列車は1時間に一本に限られる。近江舞子の駅前には何も無いので、一休の薄暗い店内で腰を下ろすと、ビールと枝豆、ついでにインスタントの高菜ラーメンを頂く。この日は行動食を一切、携行しておらず、急に疲労感と空腹感が感じられるのだった。
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