遅咲きの春とともに 斜里岳を歩く(オンネヌプリ)


- GPS
- 07:22
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 1,093m
- 下り
- 1,092m
コースタイム
- 山行
- 6:24
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 7:23
天候 | 早朝、前日から引き続きの濃霧。 午前中、薄曇り🌤 昼過ぎから晴れ☀ 午後は☀ 風は基本的に東寄りの風。 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
入る前のゲートと、登山口の繋がりを理解してなかったので少々迷いました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
エゾマツ帯⇒涸沢状のゴロタ石。 白樺帯から山頂はやや痩せ気味の尾根筋。 手枷を使う部分は殆どなかったです。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
保険証
飲料
ティッシュ
タオル
携帯電話
防寒着
ストック
非常食
カメラ
|
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共同装備 |
ガイド地図
医薬品
|
感想
登山として「初めての北海道」
北海道は過去にスキーやバイクツーリングで味わった経験を思い出す。だが、登山はまた違う――それも北海道の山という未知の展開で、どこか厳しさを予感していた。
最初に決めた山は、斜里岳だった。地元でも有名な山であることは、事前の資料を読んでいて理解はしていた。空港からアクセスもしやすく、難易度もやや月並みであろうとリサーチしていた。しかし、計画を練るうちに、少しばかり時期が「早まった感」が湧いてきたのも事実だ。ツアーでよく採用される沢筋のコースは、雪解けや増水が気になり、予想よりも危険な部分が多かった。そこで、最終的に選んだのは「三井コース」だった。
私自身の過去に経験した数々の山で、雪解け時期の沢筋の厄介さはイヤと言うほど痛感している。奥武蔵・ホラの貝ゴルジュ、中央ア・シオジ峠(越百山への旧道)や上州の不動沢(上州武尊山)での苦い経験がある。特に不動沢では、落盤に巻き込まれ、セルフレスキューでどうにか命拾いしたことを、今でも鮮明に覚えている。
三井コースは地図を見る限り、ピストンのコースで、大きな変化はないだろう。しかし、実際に山に足を踏み入れてみると、予想以上に様々な表情を見せてくれた。
序盤は、自然林が広がり、その雄大さに圧倒される。ゴロー帯の涸沢筋から取付き、最初の登りでは、木々のネッコに迎えられ、ゆっくりと高度を上げていった。心地よい風が吹き抜け、時折その冷たさを感じながら進んでいく。やがて、急坂に差し掛かると、お助けロープが顔を出し始める。
だが、その後に待ち受けるのは、まるで別世界だった。後半の二割は、まるで谷川の大障子の頭〜エビス大黒ノ頭や、南アの熊ノ平〜三峰山、或いは奈良・大峯奥駈道の釈迦岳付近のような、かなり痩せ尾根の連続。
足元はしっかりとした岩場で、まるで切り立った刃物のような精鋭な印象を受ける。
総じて山の雰囲気は、どこかアルペンムード漂うものだった。巨岩とハイマツが絡み合い、その山の根張りはまさに膨大。類似としては秋田の鳥海山や長野・八ヶ岳を思わせるほどだ。それでも、この山は独立峰として際立っていた。降りてから周囲をクルマで走って見返すとその雄姿が目を引く。
山頂に到達すると、視界が広がり、思わず息を呑んだ。目の前に広がるのは、知床の羅臼岳。その奥には、遠く国後択捉の北方領土が見える。反対側には、明日登る予定の阿寒岳も見える。まるで、この地の全てを手に入れたような感覚だ。
この山は、周囲の人々にとっても自慢の山なのだろう。地元の人々が誇りを持って語るその山の姿。私は心から、その気持ちが理解できる気がした。
一歩一歩踏みしめるたびに、山の懐深さを感じ、そしてその大きさに圧倒されながら、私はゆっくりと降りていった。登山の醍醐味は、ただ景色を楽しむだけでなく、この地に深く根ざした自然との対話にあるのだろう。
山を下りながら、ふと一つの思いが胸に浮かんだ。この歳で、新たな展開と挑戦をしてみてよかったと。
北海道の斜里岳が、私に教えてくれたことは多かった。
北海道第一弾は斜里岳からスタートです!
予報は曇り🌥️
明け方は前日の夜から発生した霧に覆われていたため、スタートを1時間ほど遅らせて歩き始めました。
程なく、あたり一面眩しいほどの太陽がお目見えして、下山まで快適に歩き通すことができました!
コースは前日まで悩みましたが、沢沿いは水と雪の様子がわからなかったので三井コースにしました。
涸れ沢が長く感じましたが、その先には岩肌をヘツル所や両端が切れた稜線が待っていました。風の強い日は怖く感じると思います。
山頂はすでに賑わっていて、地元のハイカーさんによると「今日は珍しく人が多い」と話してくださいました。
お天気に恵まれただけでなく、熊と遭遇する確率の多いコースなので、登山者の多い時に登ることができたのはラッキーでした。
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