【日本百名山】雲取山を登る【五十人平野営場オープン】


- GPS
- 08:41
- 距離
- 22.1km
- 登り
- 1,620m
- 下り
- 1,608m
コースタイム
- 山行
- 8:33
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 9:53
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし |
写真
感想
2025年4月29日、ついにオープンした。
そう、五十人平野営場だ。
老朽化に伴い平成末期に幕を下ろした奥多摩小屋だが、日に日に増す雲取山への登山客の需要に、ついに東京都は応えたのだ。
ということで、新しい野営場の様子を見に、雲取山へ繰り出す。
丹波山駐車場から鴨沢ルートでピストンする。
二ヶ月ぶりの登山になるので、体力が保つか少々心配なところ。
【駐車場~七ツ石小屋】
駐車場は相変わらずほぼ満車状態だ。
平日とは思えない混雑っぷりだが、登山客の層は定年退職した高齢者が圧倒的と考えると納得が行く。
午前5時ごろ、登山を開始。
まずは舗装道路を歩く。と、早速取り付きっぽいところを発見。ここは今回登る鴨沢ルートではなく、登り尾根というバリエーションルートの取り付きだ。
そこは急登から始まり、不明瞭な道が続くようで、堂所で鴨沢ルートと合流する。いつか挑戦してみたい。
派手な注意書き看板のある取り付きに入り、登山道へ。まずは単調で緩やかな坂を登っていく。
立派な石垣に畑もあり、生活空間の面影を感じられる。立派な小屋跡もあり、以前来た時倒壊寸前だった小屋は、倒壊“している”小屋になった。
退屈な登山道なので、退屈さを紛らわすために平将門伝説の看板まで用意してくれている。この鴨沢ルートの随所にあるスポットで、彼の逃亡劇が語られているのだ。
一時間半ほど歩いて堂所というポイントに着く。平将門がここで胴を脱いで休んだことから堂所と言うらしい。それだけに開けた場所で休憩所としては良いかもしれない。欲を言えばベンチを置いて欲しかった。
堂所からは傾斜が少し急になる。やや急坂のトラバースを越えていき、一時間ほどで七ツ石小屋へ着く。
【七ツ石小屋】
七ツ石小屋は小屋泊とテント泊が可能な場所だ。
売店もあり、今はペットボトルが500円になっている。財布がない場合は水を汲もう。
おなじみの猫もいた。
いつも丸太の上に立っていて、じっと登山客を見守っている。支配人という職を与えられていることを理解しているのだろうか。
迎えてくれた生物は猫だけではない。
しかし、猫のような愛玩動物ではなく、不快極まりない生物が大勢こちらを容赦なく襲いかかる。
虫。虫。虫。
アブにメマトイに蜂。多様な虫が大量に飛び回っている。
そろそろ夏が近づいてきた証でもあるが、これが夏登山の嫌な所だ。
なので夏は奥多摩の低山は避けているが、そこそこ標高の高い場所でもこのありさまである。
対策として帽子にオニヤンマの模型をくっつけている人も見受けられるが、効果はいかほどか気になる。
休憩中、ご老人に声をかけられたので雑談する。
彼は奥多摩の山に関してはベテランのようで雲取山は年に10回は登っているらしい。
しかも、なんと御年80歳という。
言葉もハキハキとしていて元気のある人だ。
登山こそが健康の秘訣であることをこのご老人が身をもって証明しているようだ。
爺は先に登って行った。年齢も年齢だからすぐ追い付かれるよ、と言い残したが、ついぞ彼を追い抜くことはなかった。
【七ツ石山~五十人平野営場】
七ツ石小屋から少し登っていくと、石尾根縦走路に合流する。
道幅が広く、道が開けて景色も良い。一番好きな稜線だ。
最初のピークが七ツ石山で、ここも眺望は良いが新緑によって山が隠れている。
例の爺が山頂標の前で休憩をとっていた。なんとかついて行こうと同じタイミングで出発するも、やはり軽快な足取りで下り坂を下って行き、あっといまに遠くに行ってしまった。ストックなしでここまで登れる80歳。
午前九時ごろ、ヘリポート場付近まで来たあたりで例の場所が見え始める。
今年の四月末にオープンしたばかりの野営場だ。
1泊2000円で、登山道の脇スペースでテント泊が出来る。
奥多摩小屋があった場所には管理棟や共用の施設が建てられていて、トイレ4台(女性用2台、男女共同2台)が設置されている。
建造物を見るに立派で丈夫そうな木材が使用されている。
まだ午前中なので、既にテントは無く管理人も不在であった。昼からは徐々にテントが徐々に張られ始め賑わっていくことだろう。
五十人平を出ると、やや険し目な急登が待っている。急登を経て小雲取山というピークがあるが、そこからさらに急登していくと、雲取山が見えてくる。
【雲取山】
午前十時半、雲取山山頂へ着く。
日本百名山にして東京都最高峰。登頂の達成感がみなぎってくるものの、周りは木々が生い茂りパノラマ風景はそこまで広がっていないため、達成感の余韻は短い。しかし標高2017mからの風景は圧巻であることに変わりはない。
宿泊組がもうとっくに下山している時間なので、そこまで人はいなかった。
日差しが強いため、避難小屋の扉付近のベンチで休憩をとることにした。
ベンチには例の爺が昼食をとっていたので、隣に座り再び談笑が始まる。
山荘に行くので別れを告げる。
【雲取山荘】
雲取山からは思ったより遠かった。20分ほど急坂を下っていくと立派な山荘が見えてくる。
しかしまだ営業時間でないため外観だけしか見られなかった。
ここにわざわざ来る意味はあったのかと問いかけたくなるが、今後泊まるときのことを考えて予習するのは悪くない。
ここからは雲取山を経由しない巻道を通り、小雲取山付近まで合流する。そこからは基本的に来た道を下山していく。
結局、麓の駐車場に着いたのは午後十五時ごろ。足腰への負担を和らげるためゆっくりめのペースで下ったのだが、二ヶ月ぶりの登山ということもあり、だいぶ限界に近づいていた。
リハビリ登山にしてはなかなかハードな登山をしてしまったことを痛感する。
しかし、梅雨入り前に天気の良い日に登山ができたことは幸甚だった。
同じことを考えた登山客は多いだろう。今年で雲取山を既に5回は登った爺も、いつも以上に人がたくさん来ていると言った。まさに今日が最適なタイミングだったと言える。
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