優しさと厳しさの以東岳


- GPS
- 19:32
- 距離
- 28.8km
- 登り
- 2,707m
- 下り
- 2,712m
コースタイム
- 山行
- 9:09
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 10:35
天候 | 2日間とも薄曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
竜門山手前の雪渓が一番気を使うところ。他に数カ所残雪が残ってますが問題ないです。 竜門小屋:水はまだ出ていません。 狐穴小屋:じゃんじゃん水が出ています。 以東小屋:碧玉水はまだまだ深い雪の下です。 |
その他周辺情報 | 大井沢温泉湯ったり館。通常350円。竜門小屋の管理人さんから50円引きの割引券いただきました。有難くつかわせていただきました。 |
写真
感想
梅雨だというのに真夏のような暑さが続く。本日の山形市の予想最高気温は33℃。暑さに弱く暑熱順化も出来ていないので日帰り登山は気がむかない。行くならお昼前に高いところまで行ってそのまま宿泊、翌朝涼しいうちに帰る、これならば行けそう。というプランだったが隊長は腰痛、もう一人の相方も泊まりは無理ということで結局単独となった。行先は朝日連峰。何度か泊まりで行ってるがいずれも秋。梅雨時期は初めてでした。
初日:出だしから蒸し風呂のような湿気地獄。ゴロビツの水場あたりですでに滝汗マックス。この先の長さを考えペースを落として進むが、体のオーバーヒートが止まらない。途中の雪渓で雪を頭からかぶりクールダウンを繰り返すが早くも熱中症寸前になる。清太岩山までくるとガスを抜け湿気地獄から解放され、ようやくエンジンが復活。ここから絶景に力にもらう。朝日主稜線に出ると花畑。残雪の山並みや深いV字谷が素晴らしい。この先の主稜線はなだらかなアップダウンと絶景に次ぐ絶景で飽きません。最後の以東岳の登りはさすがにバテましたが頂上にたどり着きました。頂上からの絶景は何度見ても素晴らしくひとり感傷に浸りました。
以東小屋:小屋に着くとまさかの無人。誰もいません。まずは近くの雪渓から雪を集め、持ってきた缶ビール(2本)をキンキンに冷やす。そして痛快に飲み干す。最高の一杯です。そのあとアクシデント。狐穴小屋からポリ容器ニ入れてきた2リットルの水を落とし流出。貴重な水を一瞬にしてなくしてしまいました。一気にどん底に落とされた感じです。雪を溶かして水を作りましたがゴミが浮かんでとても飲めそうになく諦めました。この時期は雪も固いうえかなり深くまで掘らないと綺麗な雪がとれないみたいです。上澄みを捨て少しだけすすってやめました。夕方になるとガスがたちこめ夕日のショータイムも見れなかったので、持ってきたウイスキーをあおってさっさと寝ました。
落ちるように寝てしまったのですが暴風の音で目が覚めます。外は嵐になっていました。かすかに入る電波でスマホがつながったので「てんくら」を見ると以東岳1500m付近の風速は18m予報。明日にかけてますます強くなる予報に変わっています。果たして日暮沢まで帰れるのだろうか、小屋に停滞するにも明日は更に予報は悪くなる。水も無い。暴風の音が不安をあおりほとんど寝ることが出来ませんでした。日の出の時間になっても強風と視界がほとんどゼロの状態。それでも帰るしかないかと諦めながらパンをかじり身支度をしていると、5時前にガスが晴れた。このとき、帰れる!と思いました。
2日目:ガスが晴れたとはいえ、強風はやみません。体感ですが風速は10mくらい、ときには20mくらいの爆風でした。特に日本海側の谷から稜線に沿って吹き上がってくる風が強烈で飛ばされそうな勢いでした。以東岳の松虫岩のあたりと寒河山山頂付近が苛烈でした。竜門山まで来て主稜線を離れるといくらか風がおさまり、ユーフン山あたりまで強風は続きました。風がおさまると今度は強烈な日差し。最後はバテバテになって急登を下りました。
朝日連峰の自然は雄大です。今回、優しさと厳しさの両面を見させてもらいました。紙一重で運がよかっただけですが、とても貴重な経験となった2日間でした。
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