記録ID: 8386851
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無雪期ピークハント／縦走
尾瀬・奥利根
鳩待峠から山の鼻を経て至仏山周回
2025年07月06日(日) [日帰り]
群馬県
Washiba2924
その他1人
体力度
4
1泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 28:31
- 距離
- 22.2km
- 登り
- 1,103m
- 下り
- 1,097m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 10:28
距離 15.8km
登り 905m
下り 1,073m
| 天候 | 初日：晴れ 翌日：晴れのち晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
写真
鳩待峠から出発し、本日の宿泊場所の山の鼻に到着。ここで荷物をデポし、至仏山へと向かう。
ふたつの峰の左側が目指す至仏山。右側の峰はここからのアングルで見ると別の山のようにすら見えるが、実際には至仏山の尾根のちょっとした高まり。
7/6 8:30
ふたつの峰の左側が目指す至仏山。右側の峰はここからのアングルで見ると別の山のようにすら見えるが、実際には至仏山の尾根のちょっとした高まり。
手前からワタスゲ（綿菅）、カキツバタ（杜若）、コバイケイソウ（小梅�濮陝砲侶伽乎呂�見渡せる。それぞれかたまって群生しているのが興味深い。
7/6 8:30
手前からワタスゲ（綿菅）、カキツバタ（杜若）、コバイケイソウ（小梅�濮陝砲侶伽乎呂�見渡せる。それぞれかたまって群生しているのが興味深い。
ネバリノギラン（粘り芒蘭）。他の花には彩があるのに対してこの花は地味。あまり紹介されないんじゃないかな。
ミヤマダイモンジソウ（深山大文字草）。ウラベニダイモンジソウ（裏紅大文字草）も近くに生えているらしいのだが、登っている時はそんな事は知らずに全部同じだと思っていて写真は撮らず…。
7/6 9:09
ミヤマダイモンジソウ（深山大文字草）。ウラベニダイモンジソウ（裏紅大文字草）も近くに生えているらしいのだが、登っている時はそんな事は知らずに全部同じだと思っていて写真は撮らず…。
手前に尾瀬ヶ原、奥が燧ヶ岳。残念ながら燧ヶ岳山頂には雲が掛かってしまった。
イワシモツケ（岩下野）。蛇紋岩や石灰岩がある場所に生えるという。その為か、今迄見かけた事が無かったなぁ…。
途中に出現する鎖場。鎖が無くとも登れそうだがそこは蛇紋岩。念のために鎖を持つのが吉かなと。
キジムシロ（雉筵）…だと思う。毎度この手の黄色い花の名前は混乱するんだよな…。
ハクサンイチゲ（白山一華）。ハクサンイチゲは散見されたものの、他の山域に比べその数はそれ程多くは感じられなかった。他の花が沢山あったからそう感じたのかも。
7/6 11:41
ハクサンイチゲ（白山一華）。ハクサンイチゲは散見されたものの、他の山域に比べその数はそれ程多くは感じられなかった。他の花が沢山あったからそう感じたのかも。
ユキワリソウ（雪割草）。実はこれ、ハクサンコザクラ（白山小桜）とよく似ていてかなり悩んだ。葉を確認すれば判別出来るのだが、こんな時に限って葉は撮っていない。で、結局この写真の5分前に撮った別の花（花の形は一緒）の葉から、その花はユキワリソウと判断。これもユキワリソウだろうな…と。
7/6 11:42
ユキワリソウ（雪割草）。実はこれ、ハクサンコザクラ（白山小桜）とよく似ていてかなり悩んだ。葉を確認すれば判別出来るのだが、こんな時に限って葉は撮っていない。で、結局この写真の5分前に撮った別の花（花の形は一緒）の葉から、その花はユキワリソウと判断。これもユキワリソウだろうな…と。
黒光りしている蛇紋岩。登山者が足を置くと岩が徐々に削れ、テカテカした黒光りするようになる。こうなるととても滑り易い。乾いていてもとても滑る。これが濡れていたらもっと悲惨な事になるのだろう。
1
7/6 11:46
黒光りしている蛇紋岩。登山者が足を置くと岩が徐々に削れ、テカテカした黒光りするようになる。こうなるととても滑り易い。乾いていてもとても滑る。これが濡れていたらもっと悲惨な事になるのだろう。
ヨツバシオガマ（四葉塩竃）。この個体は特に花が”疎”なように見受けられた。後出のタカネシオガマに比べて背が高い。両者は近縁種なので交雑しないのだろうか…と、調べてみたら、両者が交雑するか否かは判らなかったが（多分しない？）興味深い研究がヒットした。「日本産高山植物の分布変遷過程の推定に関する研究」
https://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~biohome/staff/fujii/research.html
「大陸辺縁における異所的種分化過程の解明に向けて〜シオガマギク属植物を用いて〜」
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25440215/
「白山におけるホザキシオガマ （ハマウツボ科）の発見」
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/publish/hakusan/documents/44-3h.pdf
7/6 11:48
ヨツバシオガマ（四葉塩竃）。この個体は特に花が”疎”なように見受けられた。後出のタカネシオガマに比べて背が高い。両者は近縁種なので交雑しないのだろうか…と、調べてみたら、両者が交雑するか否かは判らなかったが（多分しない？）興味深い研究がヒットした。
「日本産高山植物の分布変遷過程の推定に関する研究」
https://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~biohome/staff/fujii/research.html
「大陸辺縁における異所的種分化過程の解明に向けて〜シオガマギク属植物を用いて〜」
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25440215/
「白山におけるホザキシオガマ （ハマウツボ科）の発見」
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/publish/hakusan/documents/44-3h.pdf
「日本産高山植物の分布変遷過程の推定に関する研究」
https://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~biohome/staff/fujii/research.html
「大陸辺縁における異所的種分化過程の解明に向けて〜シオガマギク属植物を用いて〜」
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-25440215/
「白山におけるホザキシオガマ （ハマウツボ科）の発見」
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/publish/hakusan/documents/44-3h.pdf
ジョウエツキバナノコマノツメ（上越黄花の駒の爪）。スミレは苦手だよ…と、思っていたのだが、至仏山及びその周辺の固有種らしい。という訳で（間違っているかもしれないけど）堂々と名前を書いておこう。
7/6 12:06
ジョウエツキバナノコマノツメ（上越黄花の駒の爪）。スミレは苦手だよ…と、思っていたのだが、至仏山及びその周辺の固有種らしい。という訳で（間違っているかもしれないけど）堂々と名前を書いておこう。
ジョウシュウアズマギク（上州吾妻菊）。植物学者の原寛が昭和3年にここ至仏山で発見。昭和10年にミヤマアズマギクの変種として発表。調べると色々知らないことが沢山出て来る。で、すぐ忘れる💦
7/6 12:18
ジョウシュウアズマギク（上州吾妻菊）。植物学者の原寛が昭和3年にここ至仏山で発見。昭和10年にミヤマアズマギクの変種として発表。調べると色々知らないことが沢山出て来る。で、すぐ忘れる💦
山頂が近くなってくると周囲は開け、木の階段が出てくる。山頂はもうすぐそこ。
タカネバラ（高嶺薔薇）。花は終わり頃なのかな。余り状態の良い物は見かけなかった。
ハナニガナ（花苦菜）。花びらが多くてニガナっぽくない豪華さがあった。
タテヤマリンドウ（立山竜胆）。立山で見かけた小さなサイズのリンドウはほぼすべてミヤマリンドウだったが、ここに来てやっと見ることが出来た。
7/6 12:40
タテヤマリンドウ（立山竜胆）。立山で見かけた小さなサイズのリンドウはほぼすべてミヤマリンドウだったが、ここに来てやっと見ることが出来た。
ショウジョウバカマ（猩猩袴）。この花の時期には既に遅かったらしく、あまり見かけなかった。また、見かけても色が飛びかけたものが多かった。この花はまだ色が良く残っていた。雪に隠れていたからなのかな。
7/6 12:44
ショウジョウバカマ（猩猩袴）。この花の時期には既に遅かったらしく、あまり見かけなかった。また、見かけても色が飛びかけたものが多かった。この花はまだ色が良く残っていた。雪に隠れていたからなのかな。
イワカガミ（岩鏡）。割とありふれた高山植物だが、ここ至仏山に於いてはそれ程多くは見られなかった。
エゾウサギギク（蝦夷兎菊）。ウサギギク（兎菊）との違いは花冠の筒状部の毛の有無で見分ける（エゾ〜には毛が無い）と言うが…ちょっと良く判らないな…。両方を見比べないと何を言っているのかさっぱり💦
7/6 13:21
エゾウサギギク（蝦夷兎菊）。ウサギギク（兎菊）との違いは花冠の筒状部の毛の有無で見分ける（エゾ〜には毛が無い）と言うが…ちょっと良く判らないな…。両方を見比べないと何を言っているのかさっぱり💦
タカネシオガマ（高嶺塩竃）。前出のヨツバシオガマと比べ花が密で派手。全体的に背は低かった。近縁種かつ、似たような場所に生えている。交雑しないのだろうか？
7/6 13:34
タカネシオガマ（高嶺塩竃）。前出のヨツバシオガマと比べ花が密で派手。全体的に背は低かった。近縁種かつ、似たような場所に生えている。交雑しないのだろうか？
稜線の先、手前に見えるのが小至仏山。その奥、右手に見えるのが笠ヶ岳。
ジョウエツキバナノコマノツメ（上越黄花の駒の爪）。稜線上に沢山咲いていた。群生が見事。至仏山と谷川岳の固有種。
ホソバヒナウスユキソウ（細葉雛薄雪草）。エーデルワイスの近縁種。ヒナウスユキソウの変種。絶滅危惧II類 (VU)に指定されている。分布地域は至仏山と谷川岳。共に蛇紋岩地帯。確かに今迄に見掛けた事が無かった。
7/6 13:47
ホソバヒナウスユキソウ（細葉雛薄雪草）。エーデルワイスの近縁種。ヒナウスユキソウの変種。絶滅危惧II類 (VU)に指定されている。分布地域は至仏山と谷川岳。共に蛇紋岩地帯。確かに今迄に見掛けた事が無かった。
チングルマ（稚児車）。もうこの花の時期には少々遅かったようで、”ケグルマ”になってしまったものが多かった。花が残っていたのは少数。
7/6 14:32
チングルマ（稚児車）。もうこの花の時期には少々遅かったようで、”ケグルマ”になってしまったものが多かった。花が残っていたのは少数。
オヤマ沢田代。山頂近くにも関わらず湿原が形成されている。木道の周りにはワタスゲが沢山見られた。その数に圧倒される。
ショウキラン（鍾馗蘭）。鳩待峠から山の鼻へ下る道の途中で咲いていた。
湿原には色々な花が咲いているが、この周辺はカキツバタ（杜若）の群生地。
サギスゲ（鷺菅）とカキツバタ（杜若）。この周囲はサギスゲの勢力圏。
ニッコウキスゲ（日光黄菅）。まだ咲き始めのものが多かった。この花の季節はこれからかな。
トキソウ（朱鷺草） 。目立たない花で、割と背が低いので写真が撮り辛かった。
昨日に比べ、至仏山はちょっとガスがかかっている。昨日に登って正解だったようだ。
カラマツソウ（落葉松草、唐松草）。モミジカラマツと花はそっくり。葉は別物だけれども。
リュウキンカ（立金花）。花の時期は終わってしまったと言って差し支えないだろう。これは奇跡的に残っていた一輪。周辺には他に見かける事は無かった。花びらはシワシワ、雄しべは無くなってしまっている。
7/7 9:06
リュウキンカ（立金花）。花の時期は終わってしまったと言って差し支えないだろう。これは奇跡的に残っていた一輪。周辺には他に見かける事は無かった。花びらはシワシワ、雄しべは無くなってしまっている。
ケナツノタムラソウ（毛夏の田村草）。小さくて目立たない花だ。言ってしまえばマイナーな花じゃないかと思う。
モミジカラマツ（紅葉唐松）。カラマツソウはよく見かけるのだが、モミジカラマツはあまり見かけない。モミジカラマツの方が珍しいのかな？
7/7 10:16
モミジカラマツ（紅葉唐松）。カラマツソウはよく見かけるのだが、モミジカラマツはあまり見かけない。モミジカラマツの方が珍しいのかな？
オオレイジンソウ（大伶人草）。鳥兜の仲間で猛毒。花の時期は短いらしい。この花も今回初めて見る花だ。
ズダヤクシュ（喘息薬種）。目立たない割と地味な花。喘息の薬として昔は使われていたとか。
撮影機器：
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
行動食
ハイドレーション
地図（地形図）
ヘッドランプ
予備電池
GPS
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
カメラ
|
|---|
感想
久しぶりの尾瀬。鳩待峠からの入山は初めてとなります。
今回は鳩待峠から山の鼻まで一旦下り、そこから至仏山へ。下山は鳩待峠経由で山の鼻へ。山の鼻で一泊し、翌日は尾瀬ヶ原を散策して鳩待峠へ。鳩待峠ー山の鼻間は一往復半。龍宮ー富士見田代経由で下山をしたかったのだが富士見田代・富士見峠への道は橋が破損して工事中とのこと。橋が壊れているだけなら通過出来そうだが、工事中となると顰蹙かな…そう思いこのルートとした。
結果論で言えば、泊まらずとも日帰り可能でしたね。帰路の鳩待峠から山の鼻迄が地味に長かった。
それにしても。
至仏山には綺麗な花をつける高山植物の種類が多い。しかもどこでも見かける種もあり、至仏山周辺の固有種あり。一回登っただけでコレなので微妙に季節をずらして訪れれば更に沢山の種類を見る事が出来るのでしょう。
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