須走口五合目から山中湖村営キャンプ場泊、富士箱根トレイル


- GPS
- 14:48
- 距離
- 45.7km
- 登り
- 1,178m
- 下り
- 3,089m
コースタイム
- 山行
- 3:49
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 4:02
- 山行
- 8:56
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 9:52
天候 | 雲はあるが、晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道はほとんど綺麗に整備されているし、ルートもピンテやロープでわかりやすい。 |
その他周辺情報 | 山中湖村キャンプ場で宿泊。この時期ならテン泊で3500円、ロッジ相部屋なら3000円ぐらいで泊まれる。駿河小山駅周辺に入浴施設はなかった。東名高速の東名足柄バス停近くにあしがら温泉があって安く入れるらしい。 |
写真
感想
某山登りアプリのキャンペーンで小山町が富士山から金時山まで繋ぐ富士箱根トレイルを知って、それほどのアップダウンがなさそうなので夏にちょうどいいかと考えた。でも時間に余裕をとりたいし、涼しい朝方から歩きたいのでどこかのキャンプ場がないかなと探したら、山梨県側の山中湖村営キャンプ場が歩いて行けるところにあるのでここで前泊しようと計画。でもただ前泊するのも勿体無いから、富士箱根トレイルの出発点の須走口五合目からスタートしてみようと計画。
最初の計画では五合目から幻の滝や小富士に行ってから下ろうと思っていたけど、幻の滝の出現時期ではないので幻の滝はキャンセルとした。他の方の活動記録を見ているとグランドキャニオンなる言葉や写真が出てきていたので調べたら面白そうなのでそっちを工程に入れた。
いつもの御殿場駅まで最寄り駅から始発で出発。御殿場駅では富士山口へ。行列かと思ったらそれほどでもなかった。座席が大体埋まった感じで、外国人が8割といったところ。運転手さんが乗り口まできて「車内で食事は禁止」「ゴミは持ち帰って」と通訳アプリを使ってまで言っていた。だいぶ苦労してるんだな。須走浅間神社を経由して河口湖の方へ行くバスと同じ時間に出発する時刻表になっていたのでどういうことかと思ったら、続行便のような形で出発。こちらの須走五合目行きの次の停車は須走浅間神社で五合目まで行くことだけのバスですね。宮上、馬返し、狩休と通過して須走口五合目に到着。九十九折りだし、結構な傾斜だし運転は大変そうだ。
五合目は流石に涼しい。標高2000mは伊達じゃない。直射日光はきびしい感じだけど。
インフォメーションセンターを覗いて小富士方面へ。茶屋の通りを抜けると入山手続きを済ませたQRコードの提示を求められる。小富士方面に行くと言うとそのまま通してくれて、メインの通りを逸れるところを教えてくれた。靴裏の泥などを落とす外来種対策の大きなマットがあった。やっと設置かと言った感じ。
小富士方面には誰も行かない。静かになった樹林の中を歩く。それほどアップダウンもなく木々が繁り日陰も多く気分良く歩く。突然木々がなくなり空が広く見え小富士到着。やっぱり異質の風景。小礫の砂漠に小さなピークが二つ。振り返れば富士山(雲で上の方が隠れているけど)眼下には山中湖とか。本当は丹沢や箱根の山が見えるらしいけど雲が多くて見えなかった。風景だけ堪能して後にしちゃったけど、ちょっと降りたら三角点があった。点の記は明治期のが見れるけど、図面には登山道脇っぽいから昔はそっちから登ってたのかな。
小富士は延暦大噴火での側火山という説明をしているサイトが多いけど、「こんな形になるか?」と色々探したら、小山真人さんの「富士山の歴史噴火総覧」に「歴史時代をふくむ新しい時期の噴火の産物ではなさそうである」と書いてあり、そっちの方が自分の感覚と会うのでそっちを信じます。[富士火山(2007)荒牧重雄,藤井敏嗣,中田節也,宮地直道編集,山梨県環境科学研究所,p.119-136.]
小富士から直接グランドキャニオン方面にいく軌跡も多くそっちに行こうかとも思ったけどどういった状況かも分からなかったし、まずは正規ルートだよなと戻った。さっき通ってきた道を途中まで戻り、富士箱根トレイルルートに分かれる。いつもそうだけど最初は目印とか踏み跡の状況がわからずなんとなく手探りで歩き出す。でも慣れればこのルートはピンテがしっかりあるし、繁茂した草本で覆われているところも多いけど踏み跡もしっかりしているし迷うことなく歩ける。手入れが入ってる所が多く安心して歩けた。御室浅間神社跡を通って富士山は信仰の山なんだと思いながら歩く。
狩休で少しだけ車道を歩いてまた登山道へ。ちょっと歩いていくと左の方の空が広く見えるようになり、富士グランドキャニオンがちょこっと見える。見学するような踏み分け道があるので行ってみると結構見える。谷の深さにビビりながら行けるところまで行ってみる、結構降りることができたけどここから先は危険だと思う本能というかビビって引き返した。迫力ある!
もう少し降りるとまた車道に出てそこがグランドキャニオンの石碑。ここからグランドキャニオンの方向に小さな谷を超えていくと、グランドキャニオンにぶつかる。そこから下流方向に行くと砂防堰堤の最も上流の脇に出れる。ここからだと砂防堰堤まで高低差が少なく、斜めに道がついていてグランドキャニオンの底に降りられた。降りたとこだとまだ谷が浅い気がするので、谷を遡る。スコリアでザクザクで歩きにくいけど傾斜も厳しくないので歩く。何しろ風景に迫力があって楽しい。二つほどカーブを登ると高い崖のところに出た。この上も気になったけど、ここで写真を撮って終わりにした。いやー面白かった。
また登山道に戻ってちょっと降る。旧馬返しで車道に出て車道を歩き、砂防堰堤の工事現場を通る。かなり大きい砂防堰堤でさっきのグランドキャニオンから続く谷に作っていた。雪代を防ぐのか、普段の流れる砂を防ぐのか。そういえば雪代って雪解け水が大量に流れることって思ってたけど、富士山ではスラッシュ雪崩のことなんだ。
この先は登山地図では車道を歩くことになっているけど、登山道というか作業道というか堰堤工事のための仮設道というか何かあったのでそちらを歩く。スコリアでザクザクなところもあるけど下りだしそれほど歩きにくくはなかった。大きな貯砂ダムのようなところからじゃり道に出て、車道にまで戻る。
ふじあざみラインが真っ直ぐになるところにここの住所は「字凸凹山」と書いてあり、帰ってから調べたが、地図上では分からなかった。が、防衛省の入札情報ではあったので登記上なんかではあるのかな?ここに旧登山道という看板があるので、ここから下はふじあざみラインが旧登山道かな?道路沿いに遺構もいくつかあったし。まっすぐだ。
ちょっと下ったところに工事看板。貯砂池というのは初めて見た。貯水池はよく聞くけど。これも帰ってから調べたらこの周辺の工事だけがヒットした。富士山独特かもしれない。
そこからはふじあざみラインを歩く。ほぼ真っ直ぐで結構下る。並木というか木陰があるけどかなり暑い。昼になってきたし標高1000mぐらいまで降ってきたしってことか。ずっとくだりだし、足も疲れてだいぶ弱気になってきた。まだ行けるかと思ってたけど坂道を半分ぐらいのところでもう今日はダメな気分になった。一里松とか三角点とかあったけど全部忘れて歩いてしまった。
山中湖村営キャンプ場で宿泊予定だけど16時までに行かねばならない。須走から立山を登り返して、籠坂峠へ下っていくつもりだけど、ダメな気がしてきた。国道138号を歩けば少し距離が短いし、標高差も少ない。それで行こうかと思ってきた。
だけどもうちょっと歩き、自衛隊がミサイルのコンテナのようなものを乗せて演習場に入ったりするようになったあたりで明日がメインだから今日はもう須走から山中湖までバスに乗っちゃおうと思い始めた。
バスの時間が何時だったか忘れて、確か次の須走五合目行きのバスが須走浅間神社を12:54に出るからそれと同じ時間かなと思って焦って歩き出した。道の駅すばしりの脇を通った時も富士山の水が汲める水汲み場で水汲んで飲むだけで先を急いだ。須走浅間神社の駐車場に朝乗ってきたバスが止まったのでそこに行ってみたけどオンデマンドバスのバス停しかなく、路線バスのバス停がない。どこかの企業の新人教育?のテントが立っていてそこの案内の人に聞いてみたけどわからないということだった。送迎が富士急モビリティなのでそちらに聞いてみたらと提案され、それではとバスガイドさんに聞いてみたら、それならばと運転手さんを紹介してもらった。結果、路線バスはここには止まらず、もう少し下りた浅間神社の正面にバス停があるというとだった。急いできたもののバス停をみると12:52の後に13:52なんなら14:37まであった。急いで行く必要もないので13:52に乗ることにした。
時間ができたので須走浅間神社をゆっくりお参りする。趣のあるいい感じで、須走登山口の起点らしく富士講の石碑などもあり、入口の狛犬もかなり立派なものだった。麻布の山三元講からの寄進だそうだ。麻布永坂にあった富士塚ともゆかりがあり、講の解散により富士塚も解体されそこにあった石碑はこちらにまとめて移築されているようである。
県の天然記念物になっているハルニレがあった。確かにハルニレは北海道、東北の涼しい地方のイメージがあるので東海地方では珍しいのかもしれない。標高もあり寒冷な気候を表しているのかもしれない。
時間がまだあったので道の駅に戻ってみた。こちらの脇にもバス停があるのでこっちから乗る。ここの道の駅は何度かきているので特に目新しいこともなく、足湯にはひかれるけど暑いのでパス。バス停の脇の木陰でバスの時間までうだうだと過ごした。
バスは電気自動車でした。坂道をガンガン上がっていく感じ。こちらも外国の人が大多数。バスだと20分ぐらいで公園入り口に到着。時間があるので山中湖の湖岸まで降りて、少し散策してみた。自然湖はしばらくぶり。どこからも湖岸に行けるし。でも暑いし疲れたしですぐキャンプ場へ。
本当はテント泊のつもりだった。ツェルトを手に入れたのでそれも使ってみたかったし。でも天気予報では夕方一時雨の予報が出ていた。雨量は少しだけど濡れたテントが乾かなかったら次の日重くて嫌だと思った。なので相部屋のコテージ泊にした。どんなところかわからず不安だったけど結果としては良かった。また泊まりたい。建物は古めだけど綺麗、トイレも温水便座に変えてある。部屋は大きい集会室みたいなところにコットとエアソファーがいくつか置いてある。マットと毛布は自由にどうぞという感じ。到着時は体が暑くて扇風機もなくてどうなるかと思ったけど、落ち着いて日が落ちたらかなり涼しい。マットと毛布で寝たら夜中に寒くて起きた。それほど涼しかった。この日は屋内に泊まったのは私一人だった。贅沢に使わしてもらった。テント泊の方は何人かいたようだ。共用ルームにケトルとか電子レンジがあって自由に使える。コーヒなども無料で入れて飲める。ストーブとかは持って行ってお湯を沸かしてインスタント物で食事にしようとしていたのだけど、ケトルがあったので楽に食事ができた。やっぱりぶっ込み飯は美味しくてこういう時の食事には最高。お風呂はないけどシャワーがある。コインシャワーかと思っていたけど、受付でお金を払って使用するタイプ。早くついたしさっさと寝ました。なるべく早くから歩けば暑くないだろうし。
翌朝は3:30に起きて、4時半ぐらいには出発。肌寒かったので起きた時には長袖着てたけど、歩くと暑くなりそうだったので半袖で。かなり涼しいけどちょうどいい感じ。舗装道で別荘地の脇などを歩きながら籠坂峠に到着。ここの電光掲示板は18℃を示していた。山中湖村公園墓地に入って行ってその脇から登山開始。入り口がよくわからなかったけど地図を見てすぐ登山道に入った。涼しいけど眺めのない道を上る。標高差ないから傾斜はキツくないけど、暑くなってきた。体調が悪いのかと思っていたけど開けたところに来たら気づいた。切り通しなので風が通らないので暑く感じてただけだった。尾根にでたらいい感じになった。立山山頂はあれ?ここ?という感じでいきなり看板が出てきた。眺望はなかった。とりあえず立山展望台に行ってみる。ここは富士山方面だけ眺望があった。今日は雲もほとんどなく綺麗に富士山が見えた。戻って縦走開始。眺望はずっとないけどアザミ平で開ける。愛鷹山や箱根の山がみえる。今日はあちら方面は雲が多いようだ。
淡々と歩く。アップダウンはそれほどキツくなく楽しく歩く。気温もそんなに上がってこないし。道はわかりやすいし、かなり整備されている感じ。
昨日は登山者と会わなかったけど、この辺りでは結構な数の登山者とすれ違い、時には抜かれた。三国山に近づくとブナの大きな木々が見られる。いい感じだけど眺望はない。三国山から三国峠を越えた方の明神山(鉄砲木の頭)に行くと眺望がかなりいいらしいけど、そっちに寄り道するほど余裕はないので今回はパス。
明神峠方面に400m標高を下げて車道を横切る。この辺が神奈川県の最西端になるみたい。静岡県(駿河国)山梨県(甲斐国)神奈川県(相模国)の境界なので三国になるようだ。
湯船山、白クラノ頭を越えてくだり始めると植林地が多くなり、伐採地もあり眺望があるところも出てくる。ただ標高も下がり時間も昼に近くなったこともあると思うが、伐採地を渡ってくる風が熱風に感じる。だいぶばててきた。下りも足にきてる。
本当は不老山まで行って、富士箱根トレイルを歩こうと思ってたけど。世附峠で下ると思ってたけど、世附峠まできたら不老山まで30分と見て行っちゃおうかと思ったけど、200m上るのはともかく、くだりに200m追加は厳しいと思いやっぱりやめた。神縄断層も行くつもりだったのに。不老山は丹沢とからめてまたいけばいいやと決めた。でも峯坂峠三角点だけは見に行った。
世附峠からはかなり荒れた林道を下る。とはいえ歩きならば問題ない。車は厳しいと思う。水量が多い沢で手を洗ったり顔洗ったりタオルを濡らしたりして気分転換しながら歩く。
暑くてだらけて歩いているうちに不老の滝を通り過ごすところだった。期待してなかったけど結構見応えがあった。気分転換もできた。谷がひらけてきて日が当たる場所も増えてきたけど、木陰も多くまだだらけながら歩けた。
もっと下って人家が出てきてからが、灼熱だった。木陰がなくなり、アスファルトは暑い。駅までの約5kmが今回一番暑かった。人家があれば自動販売機あるだろうと手前で飲み物を飲み干してしまった。田んぼの水を飲みたいぐらいだった。それでも金太郎生誕地の伝説の場所を見に行く元気はあった。でも金時公園は行く気力がなかった。また機会があれば。国道246号をくぐっても自販機がない。その先でやっと飲み物にありついた。でも駅まではまだまだあった。小山のまちは川の周辺に細長く発展してる。
あしがら温泉か山北のお風呂に入ってから帰ろうかと思ったけど、もう電車に飛び乗って帰ってしまった。
ザクっと地質図を見ると三国山までは堆積岩(風成火山灰)が尾根あたりにあるので尾根が尖らず丸っぽくなり、それが眺望がない理由なんだろうなと、三国山から明神峠にかけては付加体(玄武岩)で少し急な斜面、明神峠付近は付加体(泥岩)なので削れて低めになって峠となり、そこから先は大野山などと同じ付加体になるので丹沢っっぽい雰囲気に感じたのかなと思った。図面を見ると南から押されて盛り上がったのかなと素人は思うような山並みでした。
とここまで書いて8/2のブラタモリを見たら富士山東麓。グランドキャニオン、須走浅間神社やっててびっくり。グランドキャニオン対岸は古富士の裾野だったのか。あと砂防堰堤のところの地層の説明は事前に知りたかった。現地で見てなんとなく違うけど、どれがなんだか全然わからなかったから。須走の街はもうちょっとゆっくり見てもよかったとこの番組を見て思った。次回行くことがあれば須走の街を歩いて須走から立山に登りたいと思う。何より驚いたのは最後が神縄断層だったこと。私の生きたかったルートを行く番組だったじゃないか!色々情報が入ったので次回行く時は気をつけて見ることができそう。
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