【たまには山へ恩返し】大雪高原温泉~緑岳~白雲岳避難小屋


- GPS
- 06:33
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 949m
- 下り
- 947m
コースタイム
天候 | 晴れのち下山時小雨(緑岳山頂は風強め) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
10kmほどのダートです。以前はここを車で走るのが嫌でシャトルバスの時期ばかり来ていましたが、車が変わったからなのか、道が良くなったのか、私に耐性ができたのか、それほどストレスは感じなかったです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
森林パトロール事務所に入山届があります。行き先や下山先などを記入します。 緑岳までのルートはよく整備されています。 年間123日しか営業していない人気の「大雪高原山荘」は今期休業していて、高原温泉沼巡りコースもヒグマの出没で閉鎖しているため、ここからの登山者が激減しているようです。荷上げもランティアも少ないそうです。 【過去レコ】 ■2024年7月20日(竹虎の背負子をゲットして荷上げリベンジ!) https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7042576.html ■2024年7月15日(荷上げ失敗の巻) https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7029730.html ■2018年7月28日(緑岳登山口から登るのは初めての巻) https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1540158.html |
その他周辺情報 | 大雪高原山荘が休業中なので、層雲峡温泉が最寄りになります。 「黒岳の湯」は日帰り入浴600円です。ロープウェイ乗り場の割引券利用で500円で入れると思います。 |
写真
行きたい場所、やりたいことはちょっと無理してでもやります。
まずはヒグマ情報センターへ。ヒグマが登山道に出てきているので、沼巡りコースはお休みです。
去年は11枚でしたが、今年は綺麗に14枚入り、籠の重さを合わせて10kgほどでした。
自分の荷物と合わせても13kgぐらいなので、普段の泊まりの装備と同じです。
今年は高原温泉からの訪問者は少なくなりそうですが、ここから見るご来光は最高ですよ。
風が強くて、寒いですが、シェルなどは着ずにそのまま歩き始めます。
時間を確認しようと左腕を見たら、腕時計がなくなっていました。
緑岳の山頂で時間を確認したので、この短い区間のどこかで落としました。籠をヨイショってやったときに外れたのかも。
寄付するのとどっちがいいかなと思ったんですけど、こうやって目立つ格好で歩くと荷上げの宣伝になるでしょ。長い目で考えてます。
普段は山の道具入れとして使っていますが、竹虎の製品はとても気に入ってます。サステナブル!
https://www.taketora.co.jp/
埋められていた大量のゴミが出てきたので、下ろすことにしました。昔は「ゴミは埋める」のが常識だったそうです。
往路よりは少し軽いかな、でも8kgぐらいはあったかも。
返礼品にミニサイズのトートバッグが増えたので、こちらにしましたが、1,000円で返礼品が用意されていることを考えると実際に整備に掛けられる予算など微々たるものです。
諸外国の国立公園と比較検討もされるといいと思います。一般的に外国人の入山料は高く設定されています。
予約なしの受入れもしていますが、事前予約を推奨していました。
あちこちが痛くて小屋周辺のお花の写真は撮っていません。soramariさんのレコにいっぱいありますので、そちらでどうぞ。
この辺りから小雨がパラつきましたが、ほとんど濡れていません。麓の方は結構降ったみたいです。
暑い日はレインを着ると汗で濡れるので、風がない日は雨で濡れるのを選びます。
感想
⬛︎山は生き方を学ぶ学校
山は私に生き方を教えてくれました。
鳥のさえずりに耳を澄まし、
朝露を含んだ森の空気を、
胸いっぱいに吸い込むあの瞬間が好きです。
風が変わる瞬間、
遠くに連なる稜線を見つめると、
言葉にできない感情が湧き上がってきます。
雲海が、世界をすっぽりと覆う朝。
その真ん中で、ただ静かに佇んでいる時間が、
何よりのご褒美です。
自分で作ったマグで淹れたてのコーヒーを飲む。
ちょっといびつになったおにぎりを頬張る。
太陽がゆっくりと昇るのを、
寒さに震えながら待つ。
ああ、私はこういう時間が、
本当に好きなんだと、何度も思いました。
そして、そんな自然のなかにいると
私は優しくなれるし、
逞しくもなれるのです。
キラキラした目で世界を見つめられるのです。
気の合う仲間と歩くトレイルでは、
言葉よりも沈黙が心地よい瞬間があります。
足の裏から伝わる大地の鼓動に、
私はしっかりと「生きている」ことを実感します。
下山してからの温泉。
湯船につかるたびに、心までほぐれていくようで、
ごはんの一口が、五臓六腑に染みわたります。
⬛︎幸せのマグ
そうして私は、たくさんの「好き」に出会い、
それを味わい尽くしてきました。
もしかしたら、もうお釣りがくるくらい。
私の中のマグは、いつの間にか
いっぱいになっていたのかもしれません。
そして今、その縁からこぼれた
「満ち足りた何か」を分けてあげられるように
なってきた気がしています。
私は、もう十分に満たされています。
だからこそ、次のステージへ。
私の中にはいくつものチャレンジの
計画があります。
でも、時間は限られています。
だから私は「今」の自分にできることに
集中することに決めました。
⬛︎まずは自分を満たすこと
自然を壊すのは、いつも人間です。
たくさんの登山者が歩くトレイルは、
少しずつ傷んでいきます。
人の欲望と自然保護のあいだで揺れながら、
それでもバランスを取るには、誰かの手と、
想いと、そしてお金が必要です。
けれど、まずは、自分を満たすことから。
自然の恵みを、心から味わい尽くしていい。
自分の「好き」を、とことん大切にしていい。
そのあとで、
もしも心と身体に余裕ができたなら、
鍛えた脚で恩返しに山を整えるのもいい。
寄付という形で支えるのもいい。
できる範囲で、できる人が、
できることをすればいいのです。
⬛︎アメリカ先住民のことわざ
あることわざがあります。
「自然は先祖から受け継いだものではなく、
未来の子どもたちから預かっているものだ」
ふと気がつけば、日本列島が沸騰しています。
いいえ、世界中が、です。
どしゃぶりのような豪雨が降る地域もあれば、
一滴の雨すら降らずに干上がる土地もある。
あまりに極端で、バランスを失った気候のなかで、
地球が熱を帯び、怒っているようにすら感じます。
人は病気になると、熱を出します。
咳をし、吐き、下痢をして、
体の外へ、悪いものを出そうとします。
もしかしたら今、地球もそうやって、
自分の命を守ろうとしているのかもしれません。
豪雨も、台風も、
本来は地球の「免疫反応」なのだとしたら。
私たちはその苦しみを、どれほど理解し、
寄り添えているでしょうか。
人間は、自然の上に立っているのではありません。
自然のなかに、棲まわせてもらっているのです。
だからこそ、思い出したいのです。
相田みつをさんの言葉
「奪い合えば足りぬ。分け合えば、余る」
これは、自然との付き合い方にも通じる、
大切な真理ではないでしょうか。
言葉には魂が宿ります。
私の行動とメッセージが誰かの一歩に
繋がることを願っています。
コメント
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自然の中では人間なんて無力
人間生まれたら致死率100%なんだから、死ぬこと以外は擦り傷 とあるガイドが言ってました
やりたい事をやるために人は生きていると思う社畜です😅
コメントありがとうございます。精力的に北海道の山にチャレンジされていて、きっと話が合うだろうなーと思っています。今考えると若い頃はかなり無茶なこともやってきました。といっても、まだロケハンが終わったばかりで、これからもやりたいことや歩きたい道は沢山ありますが、精神的にも体力的にも余裕が出てきたので、循環できるような活動にシフトしています。
魂が求めることをどんどんやったらいいと思います。女性は自分の中の光に気付けば、輝きを増すようになります。その光が周りの人を照らし始めますよ。
心に響く言葉がたくさん書かれていて、ポロリと涙が出てきました。歳を重ねたせいもあるけれど…
山に向かう理由は人それぞれだと思うけど、自分は大自然の中に身を委ねてみると、本当に無力で小さな存在だてた気づかせてくれます。
そして山から下りて日常に戻り、少し傲慢になり、また週末には山へ向かう自分がいます。その時々を行ったり来たりして楽しんでいるだけで、まだ次のステージへという答えを出さずに過ごしていることに気付かされました。
何も考えていなかった自分がすぐに答えを出せるか?と問えば?無理な話しですが、限られた時間の中で自分の生き方を考える時間をいただいたような気がします。
ありがとうございました。
本当に山との向き合い方は人それぞれだし、経験を積むにつれて変わってくると思いますが、肉体的にも精神的にも成長させてくれました。ソロかパーティかでも全然違いますが、色々な楽しみ方ができるようになって、人生に深みも出てきたと思います。国立公園の維持整備をボランティア頼みにするのはどうかと思いますが、すぐに改善されるとは思えませんしね。
私が得意なことを好きなやり方で返していきたいと思います。
無性にゴリゴリ歩きたくなることもありますが、チャンスを見極めて、それまでにできることをコツコツとやっていきたいと思います。
soramariさんのレコを参考にされて歩く方は多いと思います。「人を動かす力がある」それだけで十分だと思いますよ。
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