【塩見岳・北俣岳・蝙蝠岳】昨年敗退した頂へリトライ!(鳥倉林道ゲートより、三伏峠小屋テント泊)


- GPS
- 19:08
- 距離
- 36.8km
- 登り
- 3,129m
- 下り
- 3,121m
コースタイム
- 山行
- 3:26
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 3:58
- 山行
- 12:14
- 休憩
- 2:55
- 合計
- 15:09
天候 | ・1日目(8月23日) 天候:晴れのち曇り(午後はガス) 風:無風〜微風(鳥倉林道ゲート〜三伏峠小屋まで) ・2日目(8月24日) 天候:晴れ、11時頃から曇り&ガス 風:無風〜微風 (三伏峠小屋〜塩見岳〜蝙蝠岳ピストン、鳥倉林道ゲート下山) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■アクセス ・中央道/松川ICより、一般道と鳥倉林道を利用して ”鳥倉林道ゲート駐車場”へ <中央道/松川ICから鳥倉林道ゲート駐車場まで> ・距離:約37km ・所要時間:渋滞無しの直行で1時間24分 (Googleマップのナビによる) <幹線道路(R152)の分岐から鳥倉林道ゲートまでの”林道区間”> ・距離:約16km ・所要時間:渋滞無しの直行で58分 (Googleマップのナビによる) ■今回利用した駐車場について ・”鳥倉林道ゲート駐車場”を利用(ゲート前の駐車場) *鳥倉林道ゲート前の駐車場が満車の場合は、そこから約1.2kmほど 手前にある第二駐車場を利用します。第二も満車の場合はさらに手前 (第二から車で3分ほどのところ)にある第三駐車場も利用できます。 *今回駐車したゲート前の駐車場は8時25分着で既に満車でしたが、 このタイミングで出た車が1台あり、運よく停めることができました。 ・駐車料金:無料 ・駐車台数:50台ほど ・夜間入出庫可 ・駐車場内は未舗装 ・駐車場付近にトイレ、水道(飲用不可)、登山ポストあり *鳥倉林道ゲート駐車場の詳細情報はこちら↓ https://tozanguchi-p.com/post-1553/ https://tozanguchinavi.com/trailhead/trailhead-8219 ■コンビニ ・松川IC周辺及び、その後の幹線道路沿いに数軒あります。 (但し、暫く進むとなくなるのでご注意を) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【山小屋&テント場、水場、トイレなど】 2025/8/23-8/24 現在 1)山小屋・テント場 ・今回のルート上の山小屋は”三伏峠小屋”と”塩見小屋”になります。 どちらの山小屋も通常営業していました。 <山小屋の詳細情報はこちら↓> ・三伏峠小屋(水場・テント場あり)*今回テント泊で利用 https://sanpukutouge.com/ ・テント場は予約不要で利用料金は1人2000円/泊。 ・翌日の10時までに撤収。200円の追加料金で12時まで延長可。 ・フラットな良場が多く整備が行き届いている印象。 ・晴天予報の土休日は早めに埋まるとのこと。 ・塩見小屋(水場・テント場なし) https://www.ina-city-kankou.co.jp/yamagoya/shiomi/ https://www.yamatan.net/hut/shiomigoya 2)水場 ・鳥倉登山口〜三伏峠小屋間にある”ほとけの清水”は、細いながらも 一応出ていました。(写真13) *但し、今後の気象状況により枯れるかもしれません ・三伏峠小屋の水場(小屋から片道約15分)も小屋番さんのお話しでは 出ているとのことでした。 *ここはテント場から水場まで距離があるので、今回は三伏峠小屋で 2Lのミネラルウォーターを購入しました。 3)トイレ ・鳥倉登山口の簡易トイレと上記の山小屋で利用できます。 但し、塩見小屋は携帯トイレブースになります。 *今回、塩見小屋で携帯トイレ(300円)を購入してトイレブースを 利用しましたが、ブース内は清潔で臭いもほぼなし。携帯トイレも 使いやすく、ボットン式のトイレよりも好印象でした。 【ルート状況など】 2025/8/23-8/24 現在 ■鳥倉登山口〜(豊口山)〜三伏峠小屋〜塩見岳 ・この区間は百名山の塩見岳への主要ルートということで、踏み跡明瞭 標識類多数、道幅も広めで全般的に歩きやすい印象。 *但し、三伏峠小屋から塩見岳までは距離も長く、三伏山や本谷山など アップダウンが多いため、感覚的にはそれなりにきつく感じます。 *塩見岳西峰の直下はザレガレで切れ落ちの険しい岩場になります。 この区間は浮石も多く非常に危いので、スリップでの転滑落や 人工落石による事故などに要注意の危険区間になります。 *鳥倉登山口から三伏峠小屋の途中にある”豊口山”は”豊口山のコル” からピンテと踏み跡がついていました。但し、踏み跡は所々薄い 箇所があり、一部ですが倒木で道が遮られている個所もあるので、 ある程度の山慣れが必要な区間だと思います。 (”らくルート”でこの区間は登山道の表記なし) ■塩見岳東峰〜北俣岳〜蝙蝠岳 ・塩見岳の東峰から北俣岳分岐〜北俣岳の区間は、塩見岳西峰の直下 ほどではありませんが、それなりにキレた険しい岩場が続きます。 ・一部ですが手足を使って登降する場面もあるので、転滑落なきよう 慎重に進む必要があります(道自体は明瞭でした) ・北俣岳から蝙蝠岳の区間は、険しい岩場はなくなり踏み跡も明瞭で 一般登山道として二足歩行で普通に歩けます。 *何れにしても、塩見岳から蝙蝠岳までは距離があるので往復するには それなりの時間と体力が必要になります。 (今回の実績では空身の休憩込みで往復約4時間かかっています) |
その他周辺情報 | <下山後の入浴はこちらの施設を利用しました> ■信州まつかわ温泉 ”清流苑” https://www.seiryuen.jp/ ・利用料:600円(脱衣所にはコイン不要の鍵付きロッカー有り) ・シャワーは制限有りのタイプだが、水圧は十分で使いやすい ・浴槽は内湯、露天ともに複数あり、多種多様なお湯が楽しめる ・晴天日の日中は露天風呂からの展望もあり ・アメニティーはリンスインシャンプー、ボディーソープ、ドライヤー ・館内には休憩所や食事処もあり。 ・脱衣所はやや手狭な印象。 *これだけ多種多様なお湯に浸かれて利用料が600円ということで、 コスパは非常に高い印象。この地域に来たら再訪したい温浴施設。 |
予約できる山小屋 |
塩見小屋
|
写真
土曜日の8時半なので、ゲート前の駐車場は既に満車だろうと思いつつも、ダメ元で来てみましたがやはり満車でした
ちなみにバスはゲートを越えて約2.6km先にある”鳥倉登山口”まで行きます
結果、奇跡的にゲート前に駐車できました!(超ラッキー☆)
(でもこれで運を使い果たして明日の天気運がなくならないか心配になる…)
思えば昨年7月末のこの山行から使い始めた軽量テント泊装備一式
今ではこのくらい(ザックで10kg前後)がテン泊山行の当たり前になっています
ここから鳥倉登山口まで約40分ほど。暫く林道歩きが続きます
このゲート前にはトイレと水道(飲用不可)、登山ポスト、バス停もあります
お天気は今回も昨年と同様に良い感じ。明日も好天になることを願う
ところで、あの山は山容だけ見ると”蝙蝠岳”に見えるけれど…どうなんだろ?
ピンテもありますが、倒木や所々で踏み跡が薄くなるので、ある程度の山慣れが必要だと思います
今日はこれで終了。明日は長丁場なので今から横になって体を休めます
(要はやることないだけ。でもダラダラスマホ見るより山中でゴロ寝する方がイイ)
距離約26km、CT約14時間38分の長丁場なので、気合いの2時半スタートです!
(そして今回は初使用の軽量アタックザックで臨みます)
昨年はここが真っ白で落胆しましたが、今回は塩見がバッチリ見えて嬉しい!
なんですが、肝心のお腹がイマイチでペースが上がらずここで大休止…
これで塩見岳ぐらいなら行けそうな状態になったので、もう少し頑張ることに…
この先が仙塩尾根。右の白峰三山を横目に左奥の仙丈まで続く長大な尾根です
2016年の8月に仙丈からここまで歩いた仙塩縦走が懐かしい…
北俣岳分岐からここまで約1時間半、その間スライドは2組のみ
すれ違う際に「この山で人と出会うとはね(笑)」とお互いに言ってました
いゃ〜ここまでホントに長かった…でも体調が戻ったので通常のペースで歩けた
ゆっくりしたいところですが、明日から仕事なのでササっと撤収して下山します
これで今回の山行は全て終了です。日曜日の夕方なのでガラ空きかと思いきや、意外と車が残っていました
やはり人気の百名山・塩見岳。さすがですね(蝙蝠岳狙いは私だけか?)
感想
昨年の7月末、三伏峠小屋でのテント泊で南ア中部の百高山3座(小河内岳・烏帽子岳・蝙蝠岳)へ臨みましたが、初日の小河内岳と烏帽子岳は予定通り踏めたものの、2日目に予定していた蝙蝠岳は朝から晴天予報だったにもかかわらず、蝙蝠岳の手前にある塩見岳でまさかのガスと強風に見舞われてしまいました。
これで意気消沈し百高山3座の中で登山口から最も遠い蝙蝠岳を断念するという思ってもみなかった結果に。結局この天候悪化は朝の時間帯だけで、テント場に戻る頃には予報通りの晴天になっていました。山でありがちな”下山あるある”ですね。
今回はその残してしまった最も遠い頂を踏むために再挑戦してきました。
初日は鳥倉林道ゲートから三伏峠小屋までの荷揚げだけなので難なく終了。
そして本番の2日目。この日の行程は蝙蝠岳まで往復してテントを撤収しゲートまで下山の計画で距離約26km、CT14時間38分の長丁場。
さらに昨年の敗退もあるので「今回は何が何でも蝙蝠岳を踏む!」という強い決意で深夜2時半にスタート。
昨年同様、この夜も満天の星空が広がっていましたが、昨年はこの星空を見て間違いなく踏めると確信し余裕で歩いていると、塩見小屋の手前から天気が変わり始め、あっという間に辺りは真っ白。さらに想定外の強風にも見舞われてしまいました。
そんなことがあったので、今回はこのキラキラの星空を鵜呑みにすることはできません。「今日はこのまま変わらないでくれ…」と祈りつつ、昨夜から調子が悪かったお腹の様子もみながら塩見小屋まで辿り着きました。
小屋に到着すると塩見岳の山頂部が丸見えです。昨年はここで何も見えなかったので「よーし、今回はいいぞ!」と思うも、お腹の調子が今ひとつで昨年とは違う要因で敗退の二文字が頭をよぎります。
「このまま進むか、ここで戻るか…」迷いましたが、小屋で携帯トイレを購入して出すモノを出し、薬を飲んで暫く休んでいるといくらか良くなってきました。さらに今回はお天気の方も崩れることなく青空が広がってくれたので、お腹の様子をみながらまずは塩見岳まで行ってみることに。
その後は快晴無風の好コンディションもお腹には良い方に影響したようで、体調も歩きながら徐々に回復していき、塩見岳の山頂に達するころには緩かったお腹のこともすっかり忘れるくらいまで回復していました。
体調も戻り快晴の塩見岳からは登頂3回目にして初の大絶景を楽しみました。
北には仙塩尾根とその隣を沿うように連なる白峰三山。遥か先には仙丈と甲斐駒、南には千枚岳と荒川岳など南ア南部の巨峰も見えます。
昨年も含めて過去2回とも真っ白の眺望なしで相性の悪かった塩見岳でしたが、今回は3度目の正直でこれらの壮大な山岳風景を心ゆくまで楽しむことができました。
眺望絶佳の塩見岳をあとにして、昨年逃したラスボスの蝙蝠岳を目指します。
この時点で抜けるような青空が広がっていたのでこれなら大丈夫だと確信。体調の方もすっかり回復したので気分上々で進んで行きます。
塩見岳から蝙蝠岳までの道のりも予想通り長かったのですが、それも絶好のコンディションと空身で臨んだことで歩き通すことができ、念願の頂まで達することができました。
昨年の敗退も含めて本当に遠かった蝙蝠岳。独り占めの山頂からは、より近づいた千枚岳と荒川岳の巨峰コンビ、北には秀麗な山容の塩見岳南面など、ここまでの長い道のりを歩き切った達成感とともにこれらの景色を楽しみました。
まさに山からいただいた最高のご褒美「本当にキツかったけれど、ここまで来てよかった!」そして「山やっててよかった!」そう思える瞬間でした。
今回の成功は何はともあれお天気に恵まれたこと。そして昨年敗退した蝙蝠岳も、過去2回もフラれた塩見岳も諦めずにリトライしたことで最高の結果が得られたと思っています。
山登りは大自然が相手の趣味なので、私たち人間は自然の成り行きに合わせるしかありません。
昨年は晴天日に合わせたにもかかわらず天気(山)に裏切られました。しかしそんなことは山ではよくあることです。
自分が山頂にいる時だけ真っ白で下山すると晴れる”登山(下山)あるある”。そうなった時も「山だからしょうがないよね」と。たかだか10年ちょっとの登山経験ですが、そう思えるようになりました。
正直、昨年の敗退は完全に想定外でしたが、それでも山に恨みつらみがある訳ではないので、今回はリトライでありリベンジだとは思っていません。
今回も素晴らしい山で非日常の世界を存分に楽しませていただいた。
心底疲れたけれど、その分心地よい達成感を得られた。
そしてまた山へ行きたいと思った。
これが今回の山行を終えた時の素直な気持ちです。
昨年のように山にソッポを向かれる時もありましたが、それでも懲りることなく新たな山の魅力を求めて登り続けて行こうと思います。
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