木曽駒ケ岳 上松B クマ出た!ので途中で逃げ帰る


- GPS
- --:--
- 距離
- 15.8km
- 登り
- 1,731m
- 下り
- 1,720m
コースタイム
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 11:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
クマ注意!!鈴、スプレー、度胸必須。林道途中で洗い越しあり水量が多い時はあきらめましょう。登山道に入ると背丈ほどの藪漕ぎあり。尾根に入るまではルート見失いやすい。麦草岳から木曽駒までは道があるようなないような、いつ崩壊崩落しているか分かりません。クマ注意!!! |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
雨具
昼ご飯
行動食
非常食
レジャーシート
笛
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
携帯
タオル
ストック
カメラ
|
---|---|
備考 | 何度でも書きます。クマ出た。 |
感想
木曽駒の上松からでも人がいないだろうBコースにした。確かに人はいなかったが・・・。
簡単にまとめた映像あります。
車内泊からの林道スタート。天気良し。
さっそくの洗い越しで飛び石もなく靴の中に水を入れてしまう。水量多くない?
分岐があり林道と登山道があり登山道へ進むものの、言葉通りの危ない橋を渡るわまさかの藪漕ぎをするハメになる。
黒部の水平歩道や前回の極悪激藪と比べれば全く大した事はないが、道が不明瞭なのでやたらと時間を食う。
藪を抜けると林道に出た。思わず「道じゃん!」と叫ぶ。つまり登山道と林道が同じところに出るのだ。よくあるパターンである。
林道の終点からは完全に登山道なのである意味安心して進むとすぐ滝に出た。
黒い巨大な岩壁の全体から水が流れている。大迫力。冬には相当な氷瀑になるんだろうなぁと思って「奇美世の滝 アイスクライミング」で画像検索すると、なんとまぁずいぶん楽しそうな画像が出ますなぁ!そのアイスバイルくれ。
急登からの尾根伝いはピンクテープを必死に探しながら登る。
道があるにはあるが、やはり不明瞭。藪がないだけマシ。
森林限界を越えハイマツ帯に出ると心地よい風。
木曽福島方面からの合流点があったのでちょっとだけ見に行ってみると不明瞭どころか何もない。残雪期が前提のルート?
麦草岳(2741m)到着。
通過点ぐらいに考えていたものの「もう今日はここでいいんじゃねえの?」と思えるぐらいの景色。御嶽乗鞍北アを見るのがメインになるがやはりとりあえず恵那山を探してしまう。長野側からは船伏山とも呼ばれているらしいが、本当に船をひっくり返したような形だ。某市観光協会の人もいっつも市内のいっつも同じ場所から恵那山撮ってないで、どうせならたまにはもっと違う角度から恵那山を撮ってアップしてもらいたいもんである。あ、T川さんの事じゃないよ。
「駒ケ岳(難路)」の文字がいやに引っかかるがとりあえず出発。
ハイマツをくぐり急斜面を降りて崩壊地沿いの稜線を歩く。ルートが見つからない。
今にも風化して粉々になりそうなピンクテープを探してながら進んだが、だんだんめんどくさくなってきたので強引に枝や岩を掴みながら適当に行けそうなところを適当ルートで行く。木曽駒は目の前に見えてるんだし。
腐ったハシゴや砂のリッジを抜けると牙岩に出た。横から見ると牙というよりペンシルビルのようだ。
でもこの牙岩より前にあった岩の方が先っちょが鋭角に天に向かっていてよっぽど牙に見えたんだけど・・・。
牙岩から木曽前岳へのルートを探して前方に目を向けると、50m程度先の雪渓に黒い丸いものが見えた。
その黒い丸の上に小さい黒い丸が二つ乗っている。
(クマだーーーー!!!)
白い雪を背景に黒い丸がクッキリと浮かび上がっている!
そしてクマは完全にこちらを真正面から観察していたのだ!
身体がピタリと止まる!1、2、3秒止まっていただけだが1分くらいに感じた。
そして「おーい!」「こんちはー!」と呼びかけるとクマは一瞬で身を翻して岩の陰に隠れるように見えなくなった。
180度回頭!
「クマと出会ったら後ずさりしなきゃダメだぞ」
誰だおめーは!うるせーばか!
あとは全力早歩きで離脱!
ところが若者らしくSNS病なので振り返ってスマホで一枚だけパシャ。
「おーい!」「ごめんなー!」「髪切ったー?!」
逃げる間も叫び続ける。これで逃げてくれればいいが。
クマは獲物に執着する、と、さいとうたかをサバイバルやゴールデンカムイに描いてあったので追跡されているかを何度も何度も振り返りながらチェックする。(マンガに出てきたのはヒグマだけど)
福岡大ワンゲル事件・・・あれもヒグマだったか?
逃げているとルート上にクマのうんこがあった。おいぃぃいーっ!完全にあいつのテリトリーやんけ!さっきは違うルートだったから見つけられなかった!
とりあえず距離を取り、追跡されてない事を確認する。
逃げ疲れて見通しが良い斜面に座り目撃地点周辺をじっと見る。もちろん叫びながら。
しかしニオイを辿りながらゆっくり追跡してくる事も考えられるので早急に帰らなければならない。
完全に安全と言えるのは・・・車?遠いわー。
昼飯も食わずにひたすら下山。さすがに疲れたし樹林帯まで戻ればもういいだろうと思ったら倒木があったので横になる。
ジョギング中にイノシシにバッタリ出会った時はビビッたなぁ、とか、谷川岳でカモシカがすぐ横にいた時はビビッたけど怖くなかったなぁ、とか、そういえば車でクマ轢きそうになって警察に通報したらクマ出没の防災メールが流れたなぁ、とか、あんとき轢いておけばよかった、とか思い出した。
そしてつい先日見たクマに襲われて死亡のニュースを思い出す。
ニュースのように接近遭遇というわけではないが地方紙の一面に「また殺人クマ!襲われたイケメン登山者死体袋で無言の帰宅。」とか書かれてはたまらんなぁと思うと思わず足が動いてしまうのだった。
帰りは登山道を通らずに安全な林道を通る。無事車について帰宅。
後日上松Bコースを調べてみると、最初の林道の時点でクマに遭遇した人もいたらしい。あーこわい。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する