【原生林の癒し】根洞谷〜金ヶ丸谷
- GPS
- 30:56
- 距離
- 21.3km
- 登り
- 1,722m
- 下り
- 1,733m
コースタイム
- 山行
- 7:36
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 7:56
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 7:26
天候 | 2日:晴れ 3日:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
根洞谷は特になし 金ヶ丸谷は上部に滝がいくつか 直登できるものはだいたい簡単、直登不可のものは巻きになる。 巻きもそこまで難しくはないが、一ヶ所ザイルを出した。 その巻きの途中の小滝を登るところで落石があり負傷者が出た。 巻きや詰めの部分は落石には十分な注意が必要。 |
写真
感想
約一ヶ月ぶりの泊まり沢。
奥美濃の原生林の癒しを求めて、会内でも名渓で名高い金ヶ丸谷を目指す。
名神からで木之本まで行きそこからは下道を走り近くの道の駅でお馴染みプチ宴会を開催して沈。
2日
朝起きると少し青空も出ていて、予報に反して天気はよさそうだ。
道の駅から少し戻って池の又林道を走り夜叉ヶ池の登山口を目指す。
この林道は落石がちょいちょいあるので注意が必要。
夜叉ヶ池登山口はすでに圏外。山深さを感じる。
準備をして出発。
一瞬だけ登山道を歩いてすぐに入渓となる。二本目くらいの沢を詰め上がる。
規模も小さく倒木も多くて少しめんどくさい。
上部の方は少しガレガレ。
最後は軽いブッシュ漕ぎ。稜線付近で地図読みすると大体狙ったのっこしポイントにこれたようだ。
のっこしポイントからは三周ヶ岳がよく見える。思ったよりも岩々している。
さて根洞谷に向かって下ろしていくが、ここがなかなか急なので、沢中ではなく掴むものが多い尾根地形を下ろしていく。
ある程度下ろすと沢中も歩きやすくなるので、沢を下ろしていく。
本流に合流するまでもそれ以降も滝がない平易な沢なので下降にはなんの問題もない。
それにしても天気がよくもはや夏の日差しが降り注ぐなか、青空に原生林の緑が輝いて眩しい。
林立するブナやミズナラ、サワグルミはどれも巨木。
昨年の秋に河浦谷に行ったときも思ったが本当に奥美濃の原生林は素晴らしい。
ここが国立公園とかじゃないのが不思議なくらいだ。
根洞谷を歩いていくと、魚影が多く釣り好きのIさんの顔がほころんでいる。
山菜もあり、最近マイブームのミズやフキ、伸びきってしまっているがウルイやウドも見られる。
シカも美味しいのを知っているのかちょいちょい食べられているものもある。
金ヶ丸谷出合が近づくと谷は少しゴルジュ状になってくる。
簡単にへつったりできるが、もはや川の流れに乗ってウォーターシュートを交えていくととっても楽しい!
そんなアトラクションもこなしつつ金ヶ丸谷へ。
金ヶ丸谷も最初は少しゴルジュっぽく、倒木を伝ったりするところもあるが、それ以外は下流には滝はない。しかし、原生林の中を穏やかに流れる川は歩くだけで心が洗われる気分だ。
青空のもと原生林を満喫しながら歩いていき谷と谷の間の屈曲部をテンバとする。
さて、ここからは設営班と釣り班に別れる。
なんか疲れていたのでテント班として居残る。果たして釣果はあるだろうか。
テント班はタープを設置し、薪集め。屈曲部のせいかストレーナーが多く、集めるのは楽だった。
適当に点火し、米炊いたり、山菜の下処理などをしながら時間を過ごす。
そんなこんなでtentyoが帰投。手には大きな魚を手にしている。
素晴らしい!よくよく見てみるとイワナでなくアマゴが多い。
少し遅れて戻ってきたDさんとIさんも魚を手に帰投。素晴らしい。
晩御飯はカレーに加えて、アマゴの刺身、フキとミズのおひたし、野菜のアヒージョと沢とは思えない飽食っぷりだ。
冷やしておいたビールを片手に焚き火を眺めがら飯を摘まむ。じっくり焼いた魚も香ばしくて美味。最高の贅沢だ。
デザートや花火なんぞもして、静かな森の夜は更けていく。
3日
夜は少し星も見えていたが、朝はすでに曇りがち。
焚き火に際点火し、棒ラーを食す。昨日余った山菜で作った塩昆布漬けもいい感じだ。
適当に準備して出発。最初は昨日と変わらず平易な感じだが相変わらず森は素晴らしく綺麗だ。
ちらちら魚影も見ながら進んでいくとゴルジュ地形っぽくなり、ほどなく滝が出てくる。
以前訪れたHさんによるとザイルを出したらしいが、登ってみるとスタンスはしっかりしているので確保は無しで行く。
続いて激しい瀑布を持った滝。これは直登は不可。とりあえず行水だけこなして巻きにかかる。
左岸の小滝を登り、ブッシュ伝いに岩の微尾根を越えるルートを取る、
小滝は下部は平易だったので落石を警戒して間隔を開けずに登るが、上部は少し微妙なのでDさんが登りザイル垂らす。
二番手が登っている時に、ホールドが崩壊し落石が発生、2mほど下にいたsamoaが落石に当たり右前腕を負傷してしまう。
下の二人は特に問題なし。とりあえず、滝上に上がって、傷口を消毒しガーゼとテーピングで圧迫止血。傷は少し深めだが、幸い遡行は可能なので安全に下山を目指す。
その後、天気は曇りから雨に時おり強く降ることも。
しかし、ガスと雨でしっりとした原生林は昨日とはまた違ったいい雰囲気だ。
一旦、両岸が緩くなるも、上部で再びゴルジュ地形に。
岩壁はオオバギボウシが最盛期。
なかなか、美しいしい。他にもコアジサイなんかもよく咲いている。
雨は降っているが木々は少なく明るい感じ、雪国の沢っぽくていい感じだ。
太い倒木の懸かっている滝があり、samoaは左岸からへつり上がるが、他は倒木を使い滝身を直登。
一応補助的にロープも出した。
その少し先に樋状の滝。ステミングで容易に突破。
その先には大きな滝はなく、ゴルジュ地形の中を時おり小さな段差を越えて行く程度。
二股が出る度に水量は少なくなっていくが基本水量の多い方を取ればいい。ピンクテープもちょいちょいある。
最後は少し左に行きすぎてブッシュを漕ぐも無事稜線の登山道に飛び出した。
あとは登山道をあるくだけだが、夜叉ヶ池付近に来るまではササブッシュに覆われている。
稜線のは季が少なく晴れていたら気持ちよさそうだ。
ササユリが可憐な花を咲かしている。
夜叉ヶ池近くのお花畑にはニッコウキスゲやイブキトラノオなどもあった。
そんなこんなで夜叉ヶ池。ここには団体のツアー客も結構いた。
対岸の木々にはなにやら白いものが大量についている。
どうやらモリアオガエルの卵しょうのようだ。
地味に初めて見るのでちょっと感動。しばし休憩して駐車場目指して下山。
途中、幽玄の滝でお清めしたりしつつ、だらだらとトラバースする登山道がちょっとダルくなったくらいで駐車場へ。
その後、揖斐川厚生病院を受診し、samoaは傷口を3針縫った。受傷から10時間程度経過していたため、感染の疑いもあるため、荒く縫ったとのこと。
6時間以内の受診が望ましいそうな。受傷後すぐに抗生物質を飲んでもよかったかもしれない。
なんなせよこの程度で済んで良かった。
しかし、怪我を差し引いても奥美濃の原生林は素晴らしく、季節を変えて再訪したいと思うよい沢はだった。
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