2〜3週間以上テント泊や食料持参で縦走する方には参考になると思いますが、そんな登山者や放浪者はごく一握りの限られた人だとは思うので、一般的ではないでしょうけど、ヒマつぶしにご愛読ください(苦笑)
ざっくり言って、乾燥食品がメインで、主食、主菜、副菜、汁、調味料、菓子類、サプリ的な区分けになります。
まずは、食料の中でも基本中の基本、三大栄養素の中の炭水化物、いわゆる主食から。
写真左上から、
1)尾西の白飯アルファ米、1.4kg
一週間や10日ぐらいなら生米が絶対美味しいし腹持ちもいいのですが、20日となるとどうしても重量的にも、また燃料の消費を考慮してもアルファ米がメインにならざるを得ないのです。
また尾西やサタケなどでいろんな味付きの美味しいアルファ米ご飯が出ていますが、種類を増やすとゴミも増えるので基本白米とあと下記の五目飯に絞っています。味付けのバリエーションは調味料を持って行くので調理の際に行います。
2)尾西の五目飯アルファ米、1.2kg
この五目飯アルファ米は主に弁当用(行動食)として使います。2食パックの方です。
この五目飯には別添の調味料がないのでこちらの方が使いやすく、重量、容量的にも少しでも軽く小さくできるのでこちらにしています。
基本、パッケージは出発前に全て開けて大きなチャック袋(ジップロック)に中身をつめかえてゴミになるようなものは極力持って行かないようにしています。中の乾燥剤も自宅で捨てます。プラスチックのスプーンなどもってのほかです(笑)
そして別添の調味料がないのが使いやすいというのは、体調によって食事の量を変化させたい時、調味料付きだと、一食分100g分が分封されていてその調整が難しいからです。その点調味料をいちいち加えなくて済むこちらが好きな分量だけ簡単に作れるので使いやすいのです。
米類の写真は最近の売られているチャック袋入りのお米の空き袋に詰め替えたものです。
くれぐれもあきたこまちのアルファ米ではありません
3)パスタ系、0.5kg
今回はマ・マーの早ゆでマカロニサラダクルル90秒にしました。なんといっても1分半の最短時間でゆで上がるのは燃料の消費を考慮してもおすすめです。
昔は1分の即席ラーメンなどありましたが、最近はとんと見ないようになってしまいました。
以前はパスタ以外に麺系もバリエーションとして持っていってました。勿論、マルタイの棒ラーメンシリーズです。が、パスタの方がスープにしたり、和えたり、炒めたり、料理の幅が広がるので最近はこっちにしています。棒ラーメンで焼きそばを作るのは非常に難しいです。
他にもデ・チェコの2分で茹るカッペリーニなども持って行くことがあります。
4)シリアル系、1kg
朝食はほぼシリアルで済ませています。朝は早く済ませたいのと火を使わないで食べられるものとして、今のところ、これ以上の食材が発見できていません。
どなたか、火を使わないで、長期保存が可能で重量が軽く、なお且つ美味しいものご存じでしたら、お知らせください。ぜひ参考にさせていただきます。
今回は、アララのフルーツ&ナッツクランチです。銘柄、種別はそれほどこだわってはいないので、その時々で特売になっているものを適当に選んでいます。これはそこそこ美味しかったです。たまに大外れの不味いものに当たることもあります。特にオートミール100%やその分量が多かったりすると、もう最悪です。欧米人はよくこんなもの喰っているなぁと感心するばかりです。でも捨てるのももったいないので、無くなるまで地獄の朝食です。
しかしのちのち、また書こうと思いますが、このチョ〜不味いシリアルでも牛乳、ヨーグルトのワンパターンではなくオリジナルアレンジするとけっこう食えること発見したのです。パッケージやネットサイトなど見ても牛乳、ヨーグルト、フルーツを混ぜるなど調理法しかほとんど見ることはないですが、他にもまだまだ混ぜておいしいものがたくさんありました。
5)ミルクパン、0.3kg
普通のスーパーや百均のお菓子だなに並んでいるミルクパンです。だいたい3袋分ぐらい持って行きます。これは食後の食器拭きに絶対必要なのです!これのおかげでトレペやティッシュの使用量が驚くほど節約できます。短期の縦走なら普通の食パンやフランスパンで十分ですが、2,3週間の長期となるとどうしても普通のパン類では食べるのも苦労するほどパリパリ、カチカチに固くなってしまい食器拭きにはならないのです。その点、このミルクパンは3週間一カ月経っても、パリパリにもカチカチにもならずに普通に食べられて、綺麗に食器が拭けます(笑)
ただし、パッキングには気をつけないとザックの中で潰され押され最後には粉々になってしまいます。シクシク・・・
以前は近くにあったショップ99で売っていたのですが、ローソン100に店替わりしてからはなくなってしまいました。しかたないので、ちと遠いスーパーまで買いに行っています。
ちなみにローソン100は売っている品物が普通のメーカーブランド品がメインになってしまって、以前のB級マイナーメーカーの品物を並べていたショップ99の時より、価格が平均して、1〜2割高くなっているのが残念です。貧乏人の自分としては、B級品でも以前のショップ99のちょっとマイナーで安い商品の品ぞろえの方が好きだったです。
6)小麦粉系、0.3kg
今回はハウス食品のナンミックスにしました。基本は小麦粉(薄力粉)で十分ですが、ある程度味がついている粉は毎回それなりのバリエーションで新しい調理も発見、発明できる楽しみがあるので適当に変えて持って行ってます。例えば、お好み焼き粉、てんぷら粉、唐揚げ粉なども。唐揚げ粉はそれだけでは味が濃すぎるので小麦粉少し混ぜて薄めることお勧めします。ホットケーキミックスは甘いものが好きな人にはお勧めですね。
何を作るかはまた別の機会にアップします。
以上、主食(炭水化物)は合計だいたい4.7〜5.0kgぐらいです。細かいバリエーションの違いはありますが、だいたいいつもこのくらいを持っていきます。
ちなみに写真の包装袋は、その商品のままの物もありますが、ほとんどは別のチャック袋やジップロックに移し替えたものが大半です。少しでもゴミを減らすために、すべての食料はチャック袋につめかえて持って行くようにしています。そのチャック袋は当然持ち帰り次回にも使いまわしします。
20日分の食料を持参する時、その食料の選択も大事ですが、もっと大事なのは、いかにゴミを減らすか!?の方です。一般的な山登りで2,3泊から一週間ぐらいの縦走で、山用品屋で売られている市販の小分けされたご飯やおかずなどをメインに持っていった時、出るゴミの量を考えるとわかりやすいと思います。その量をx5倍〜x10倍した時を想像してみてください。まずハンパない量になります。多分、50Lのザックもう一つ分ぐらいの体積になってしまうでしょう。
そして体積が増えるばかりではなく、生ゴミは一週間も過ぎると当然クサリ始め異臭を発するようになります。そうなると、ハエは寄ってくる、他の虫も飛んでくる。夜中にテントの周り、中まで入り込む、もう最悪です!下手すれば熊まで招きかねません!怖いですね〜
そんなゴミをいかに減らすか?
基本は食材の種類を減らし、ある程度の量をまとめて持って行き、現地、現場で調理、料理するしかないと思っています。そして、最後の一粒、一滴まで全部食べきって残飯を残さないことだた思います。
これはけっこうエコな山旅だという気分にもなるし、同時に食料のありがたさを改めて実感します。
普段あまり感じませんが、飽食の日本に住んで、下界でいかに贅沢な食事をしているかしみじみとテントの中で考えてしまいます。
持参食料その1でした。
次回は主菜、いわゆるたんぱく質系を紹介します。
そのうち調理、料理のメニューや能書きなどもまたの機会にアップしていきたいと思っています。
乞うご期待!です
tabioさん、こんにちは
ひょえ〜っ!ってかんじで読ませていただきました!
20日間も長期縦走してみたいけどできませんが、でも、とても考えられている食糧計画で僕にも参考になります
これでどんなお料理されるのか、めちゃ気になります!
次なる日記、楽しみにしております
長々とした長文、読んでいただいてありがとうございました。
何か参考になる食材や調理法があれば幸いです。
引き続き書いていきますのでよろしくお願いします。
tabioさん。初めまして。
面白いですねえ。縦走記録も拝見しました。
非常に参考になりました。
応援してます!
読んで頂いてありがとうございました。
もう少し続きがありますので、またよろしくお願いします。
何か参考になるものあれば色々試してみてください。
面白い結果出るものありましたら、ぜひ教えてください。
よろしくお願いします。
tabioさん、こんにちは 。
とても興味深い記事でしたので、続きを楽しみに待っています。
長期縦走は私の夢ですが、実現の目処は・・?です 。
ミルクパン、早速真似させてもらいます!
読んで頂いてありがとうござます。
ミルクパンはそのまま行動食にもなりますし、非常食にもなります。
マヨネーズなど着けて食べても美味しいですよ。
安いし、軽いので「山行の友」にお薦めです。
こんばんは、是非参考にしたいと思います。まずは休みの取り方を教えてもらわなければ
コメントありがとうございます。
自分は長期縦走の携行食料について自分の経験を書いたのですが、
お仕事については何もわかりませんし何も言えません。
申し訳ありません。m(_ _)m
PS:araigengaさんの全ルートマップの奥多摩、秩父、丹沢、富士山の周囲の塗りつぶしすごいです!
こういう塗りつぶしに憧れてます。
自分もいつか塗りつぶしてみたいです。
araigengaさん、今晩は 。
私はまだ、食糧までは考えが及びませんでしたが、とても参考になりました 。
この食料を調理するためのストーブと1回分の燃料計算、お湯の使用量を教えていただけませんか?
とても興味があります。
今、ストーブの軽量化から始めていますが、とても楽しいですね 。
ちなみに
http://www.yamareco.com/modules/xsns/?cid=71
というコミュニティ一を作りましたので、そっちの方でもいろいろ教えてください 。
20日はとても無理ですが、「いつかは5日程度の縦走を」を目標に「ウルトラライト」に挑戦しています。
ちなみに棒ラーメン、好きです。
コメントありがとうございました。
「ウルトラライト」はとても興味深く奥の深いテーマですね。
自分も以前ネットなどで色々調べたことありました。
残念ながら最近更新が無くなってしまいましたが、「山より道具」とか、雑誌のウルトラライトの特集などで時々出てくる土屋さんがやっている「Hiker's depot」のサイトとか・・・
また、実際に山でお会いした「スカイハイ・マウンテンワークス」
オーナー、北野さんのサイトなどもたまにチェックしています。
北野さんとは白馬であったのですが、自分が2週間かけてチンタラ歩いて来た上高地からのコースを4日間で来た、と言ってました。たまげました。
当然その装備スタイルは「ウルトラライト」そのものでした。上高地から日本海まで5日間で走破すると言っていましたが、ザック重量は10kgもなく、確か7,8kgだったと思います。
他にも、軽量化の為に、自作テント、自作ターフ、自作ストーブなどで実際に山行をされている方々に山でお会いします。みなさん話してみるとそれぞれにスタイルやポリシーなどがあって大変面白く、楽しいし、参考になるネタが多くあります。
極論かもしれませんが、究極の「ウルトラライト」のスタイルは一週間で日本海から太平洋まで北、中央、南アルプスを縦断走破する「日本横断トランスジャパンアルプスレース」なんじゃないでしょうか?
昨年、夏に五色ヶ原ですれ違いましたが、まったくもって人間業とは思えませんでした
これは極端な例でしょうが、装備の軽量化はどのような山行スタイルか?でもだいぶ幅が出てくるんじゃないでしょうか?
自分はプロフィールの欄にも書きましたが、「雨、嫌い、寒いの苦手、気分と天気と体力次第」のいわゆる軟弱縦走派なので停滞も多く、その際の居住性を重視した装備スタイルなので、「ウルトラライト」とは言い難いです。
もっと研究すれば、まだまだ軽くなるとも思いますが、最初に書いたように軽量化は相当奥が深いテーマで、色々尽きないですね
ちなみに自分はストーブはスノーピークの「ギガパワー マイクロマックスウルトラライト」を使用しています。56gの軽量さは気に入ってます。
エスビットはススで黒くなる以上に食器がベトベトになって始末に悪いので止めました。
トランギアなどのアルコール類も使ってません。長期の際の火力や燃料効率など検討すると、今はガスが一番手軽で効率がいいように思います。厳冬期はまだやりませんし、いまどきのガスは10月の3000mで−5,6℃まで冷えても十分使用できますので。
ジェットボイルは単に湯を沸かすだけなら燃費効率は最高にいいと思います。が、自分のように煮物、焼き物など調理や料理も楽しみたい、と言う時には少々難ありです。
ガスの一回分の燃料消費計算はしたことありませんが、500のガスカートリッジで3週間十分調理できます。多分NET450gのうち350〜400gぐらいの消費だと思います。
また、水の量は料理によって違うと思いますが、例えばカレーライスだとすると、
アルファ米100gに対して160g
カレー調理に300〜350g
サイドメニューのスープに200g
食後のコーヒーやお茶に200g
合計800〜1000gぐらい使っていると思います。
また自分はコーヒーが好きなので、テント場に着いてテント張って、寝るまでに少なくとも3〜4杯は飲みますのでその水もけっこうデカイですね
この辺の消費もウルトラライトからは少し外れてるかもしれませんね。っちゅ〜か、けっこう贅沢してますね
それでも、カメラをやっている方々の30〜40kgの荷物を背負っての縦走を考えたらまだまだ楽なもんだと思います。
westupさんも自分にあった山行スタイルの「ウルトラライト」を見つけてこれからますます楽しい山旅を満喫してください。
心の贅沢はしたいし 、かといって重いのは嫌だし、寒いのもきついのも嫌 、でも長く歩くには軽量化は…、と色々 考えて自分にぴったりの装備を見つけていくのが大切ですね
さらに深いコメント、ありがとうございました
tabioさんこんにちは
硬くならないミルクパン、それを発見したこと自体にオオウケいたしました。
食器を拭く方法ですが、なめられる格好の鍋、食器を使うというのが一番ですけれど、 シリコン樹脂のスプーンを持っていると、紙を使わずにきれいになります。子供用、障害者用のスプーンで売られていますが、樹脂の柔らかさなど、メーカーにより多少違います。
シリアルのところで、火を使わない食べ物の話がありましたが、僕は、学生の頃、乾燥マッシュポテトを持って行きました。山岳部の夏山は沢登りだけなので、ストーブを持って行きません。何かの事情で焚き火ができない時の食料です。水を注ぐとポテトサラダになり塩胡椒で頂きます。シリアルなんか食べて済ませられるなら、こっちでも同じかと思います。
今は長期山行あまりしませんが、1、2泊でも棒ラーメンばっかりです。
楽しく読ませてもらいました。
おひさしぶりです。
独断と偏見の駄文をお読みくださりありがとうございました。
やはり舐め切るのが一番ですね
シリコンスプーン、今度試してみます。
マッシュポテトは乾燥野菜編でも書きましたが、自分も持って行きます。
ただ、普通の食材として、マッシュポテトやコロッケとして利用していたので、水で溶いただけの非常食という発想は目からウロコです。これも試してみます。
話、変わりますが、自分山ごはんに非常に興味あるのでヤマレコの昔の日記で山の食料や食事関係などもたまに探し読みしています。
アルファ米、何度か挑戦したのですが、市販のように美味くはできませんでした。
何か、コツがあるなら、そのうち教えてください。
また日記の中でyoneyamaさんがヒマラヤに遠征に行っていたという記事みつけて、やはりホンモノなんだ!と感心してしまいました。
いつか山でお会いするようなことでもあれば、一晩中いろいろ話聞いてみたいです。
はじめまして、ittiと言います。
こういうの、大好きです。すごく面白いです!!(>▽<)
何週間も実際には私にはちょっと敷居が高いのですが、
こういう妄想してる方は多いのでは。
これからこのシリーズ全部、ゆっくり読ませて頂きますね!
こんばんわ、ittiさん、はじめまして。
拙文、お読み頂いてありがとうございます。
なにぶんにも独断と偏見ですが、もし、興味湧いて、利用できるところあれば、試してみてください。
何か新しい発見があるかも?です。
何か、不明、質問あれば、またコメントください。
はじめまして。ライトウェイトコミュから飛んできました。食料計画1〜4まで全て読ませていただきました。サプリも。いろいろとためになることが多かったです。特にミルクパンはすぐにでも真似したいと思いました。身近に売ってるといいな。
もう長い間、7日以上の長期縦走はしていないです。ましてや20日なんて未経験です。うらやまし。
そういや、以前2週間くらいの縦走をしたとき、自分もサプリを持っていきましたね。めんどくさいからマルチビタミンのみ(笑)。
食料以外の軽量化日記からも、いろいろ学ばせていただきます。
どもども、kodamachanさん、はじめまして。
食料日記、お読み頂きありがとうございました。
独断と我流の食料計画ですが、参考になることあれば、ジャンジャン利用してください。それが一番嬉しいですから。
もし、わからない点や疑問あればご質問ください。
逆に思いついたメニューなどあれば、山ごはんコミュの方へ投稿よろしくお願いいたします。
情報やアイデアはみんなで共有しましょう。
これからもよろしくお願いします。
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