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Yamareco

竜ヶ岳(りゅうがたけ)

のびやかな笹原が見所の鈴鹿山脈の秀峰

"竜ヶ岳"
"竜ヶ岳"

竜ヶ岳は三重県と滋賀県にまたがる標高1099mの山です。
両県を南北に走る鈴鹿山脈を構成する山で、鈴鹿セブンマウンテンに数えられています。鈴鹿セブンマウンテンは御在所岳鎌ヶ岳など鈴鹿山脈の7座を指し、1964年から34年間続いた「鈴鹿セブンマウンテン登山大会」がきっかけで定着した呼称です。

竜神が棲まう山

"白龍神社"
"白龍神社"

古くはこの山で雨乞い神事が行われていました。山には雨をもたらす竜神が宿っているとされ、山名の由来とする説があります。南の麓にはその竜神をお祀りした白龍神社が鎮座しています。

ダイナミックな笹原がハイライト

"竜ヶ岳山頂部"
"竜ヶ岳山頂部"

竜ヶ岳登山を象徴する景色は、山頂部に広がるなだらかな笹原です。
遮るものがなく開放的な気分で歩くことができます。

"竜ヶ岳山頂部(積雪期)"
"竜ヶ岳山頂部(積雪期)"

冬は一面の雪原が展開され、雪山登山やスノーシューハイクを楽しむことができます。

"羊"が風物詩の山

"笹原に点在するシロヤシオ(5月中旬)"
"笹原に点在するシロヤシオ(5月中旬)"

笹原にまばらに自生するシロヤシオは、春と秋に多くの登山者を集めます。
毎年5月頃は白い花を咲かせ、"白い羊"に例えられ親しまれています。また紅葉の時期は、シロヤシオの葉は真っ赤に染まり、"赤い羊"と呼ばれることもあります。

見通しの良い山頂

"竜ヶ岳山頂"
"竜ヶ岳山頂"

竜ヶ岳の山頂は広々としており、周囲を遮る物はありません。

"竜ヶ岳山頂より藤原岳(中央左)を望む"
"竜ヶ岳山頂より藤原岳(中央左)を望む"

鈴鹿山脈の山をよく望みますが、比較的近い藤原岳は、石灰の採掘で形を変えた斜面が目を引きます。
伊勢湾や濃尾平野、比良山地なども見え、遠くは御嶽山乗鞍岳、南アルプスなども確認できます。

主なルートは宇賀渓から

"宇賀渓:長尾滝"
"宇賀渓:長尾滝"

竜ヶ岳は一般的には三重県の宇賀渓から登ります。
宇賀川の上流に展開する宇賀渓は、御所滝魚止滝五階滝など6つの名の付く瀑布が点在し、滝巡りを満喫することができます。

"竜ヶ岳登山ルート"
"竜ヶ岳登山ルート"

宇賀渓キャンプ場から沢に沿って登ると、複数の取り付きポイントがあります。
下流側から順に「遠足尾根」「金山尾根」「中道登山道」を経由する分岐に出合います。

"遠足尾根より伊勢湾を望む"
"遠足尾根より伊勢湾を望む"

中でも人気は遠足尾根です。展望の良い尾根道からは伊勢湾や渥美半島などを望みます。また山頂へ続く笹原歩きも、存分に堪能できるルートです。

最短ルートは石榑峠からの表道

"石榑峠"
"石榑峠"

宇賀渓の上部から外れ、更に進んで着くのは石榑峠(いしぐれとうげ)です。ここは滋賀県と三重県の県境に位置します。車によるアプローチも可能で、その場合は最短時間で竜ヶ岳に登頂できます。また石榑峠は、同じく鈴鹿セブンマウンテンの釈迦ヶ岳の登山口でもあります。

"重ね岩"
"重ね岩"

山頂へ通じる道は「表道登山道」で、こちらの道も遠足尾根に並びよく選ばれています。
途中で出会う重ね岩は、大きな岩がいくつも重なった展望の良い岩場です。

表道に対して「裏道登山道」も存在しますが、崩落が進んでおり現在は通行止めです。
登山口 宇賀渓キャンプ場駐車場
石榑峠
周辺の山小屋 緊急時避難小屋
基本情報
標高 1099.26m
場所 北緯35度07分09秒, 東経136度26分42秒
カシミール3D
・鈴鹿山脈の山で鈴鹿セブンマウンテンの一つ。
119レスキューポイント「石榑峠ー銚子岳3」
東近江市山岳遭難対策協議会「石榑峠〜銚子岳」4番

以前は龍ヶ岳、龍ヶ岩と呼ばれた事もあったらしい。
山頂部はなだらかで広く一度に大勢の人がくつろげる。
一面の笹原で遮るものが一切ないため360°のパノラマが楽しめるが逆を返せば風も吹きっさらしで強風時は風をしのぐ事は困難である。


【登山ルート】
宇賀渓キャンプ場起点では、表道・裏道・中道・遠足尾根・金山尾根の登山道がある。
石榑峠経由の表道は宇賀渓本谷を通る表道の他に砂山経由、熊谷旧道、旧国道421号線がある。
最短ルートは南の石榑峠から表道を登るルート。

遠足尾根道:上り約3時間20分(3時間05分)、下り約2時間15分(約2時間30分)
裏道登山道:登り約2時間45分(2時間35分)、下り約2時間5分(約2時間)
金山尾根道:登り約3時間10分(2時間55分)、下り約2時間20分(約2時間)
中道登山道:登り約3時間10分(3時間25分)、下り約2時間15分(約2時間40分)
表道[本谷]:登り約3時間10分(3時間10分)、下り約2時間15分(約2時間20分)
表道[砂山]:登り約3時間45分(2時間50分)、下り約2時間55分(約2時間05分)
表道[熊谷]:登り約2時間50分(3時間00分)、下り約2時間10分(約2時間10分)
石榑峠より:登り約1時間00分(1時間15分)、下り約40分(約50分)
*宇賀渓で無料配布の地図記載の参考タイム
*()内は山と高原地図の参考タイム
*[砂山]経由で大幅な差異がありますが遊歩道利用で宇賀渓タイム、尾根道利用で()内タイムに近い感じ。

鈴鹿山脈縦走としては南の御在所岳、釈迦ヶ岳、三池岳から、もしくは北の藤原岳からの縦走が一般的。


【バリエーションルート】
登山地図記載のものとしては滋賀県側からの太尾尾根がある。
鈴鹿山脈の縦走路は北は藤原岳もしくは青川(2014年4月現在工事中で通行止め)からのルートがある。藤原岳から治田峠まで、青川峡キャンピングパークから治田峠までのルートはバリエーションルート扱いで治田峠から南は一般ルート扱いになる。

登山地図に記載が無いものとしては宇賀渓からの松尾尾根(最上級)・七ツノヤマ尾根、遠足尾根の派生ルートで大鉢山分岐から大鉢山ルート(大鉢山経由で青川峡キャンピングパークへ)と新道分岐より遠足尾根旧道(北河内橋もしくは石部神社へ)がある。


【沢登り】
宇賀渓本谷(魚止滝より入渓)
蛇谷(五階滝より入渓、もしくは金山尾根より)
ホタガ谷(白滝より入渓)



2014年4月現在、旧国道421号線の石榑峠から三重県側は土砂崩れで通行止め。石榑トンネル開通に伴い復旧工事を完了させないまま廃道にする可能性大。
三重県側から石榑峠へ車でアクセスする場合は石榑トンネルで一度滋賀県側にまわり旧道にて石榑峠へ上がる。

【参考情報 鈴鹿山脈越え】http://www.yamareco.com/modules/diary/6266-detail-8383


・鈴鹿セブンマウンテン 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E9%B9%BF%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%B3
・近畿百名山
http://www.eonet.ne.jp/~yamaken2/100meizan.htm
・日本の山岳標高一覧 (1003山)国土地理院
http://www.gsi.go.jp/KOKUJYOHO/MOUNTAIN/mountain.html
山頂
展望ポイント 360°パノラマ

山の解説 - [出典:Wikipedia]

竜ヶ岳(りゅうがたけ)は、三重県いなべ市と滋賀県東近江市の境にある標高1,099mの山。鈴鹿山脈中部に位置し、鈴鹿セブンマウンテンに選定されている。
ホタガ谷付近を境にして北側が石灰岩、南側が花崗岩の山である。ホタガ谷は石灰岩質のため、谷の上部まで流水がある。石榑峠へ向かう表道登山道には、「重ね岩」と呼ばれる花崗岩の巨石がある。一部の斜面では風化が進んでいる。山容は女性的な穏やかな櫛形状である。

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