南アの女王が微笑んだ 〜 28年ぶり!の甲斐駒ケ岳&仙丈ケ岳
- GPS
- 29:21
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 2,346m
- 下り
- 2,327m
コースタイム
8:05 駒仙小屋テン場 --(0:30)-- 仙水小屋 --(0:33)-- 9:08 仙水峠 --(1:23)-- 10:38 駒津峰 --(0:24)-- 六方石
--《岩稜直登コース(0:48)》-- 12:16 甲斐駒ケ岳山頂
13:29 甲斐駒ケ岳山頂 --(0:22)-- 摩利支天分岐 --(0:10)-- 14:04 摩利支天 --(0:10)-- 摩利支天分岐
--(0:37)-- 14:57 駒津峰 --(0:48)-- 15:51 仙水峠 --(0:25)-- 仙水小屋 --(0:27)-- 16:54 駒仙小屋テン場
※()内は正味歩行時間 6:37
休憩・食事時間 登山時1:46/下山時0:26
トータル 8:49
[2日目 仙丈ケ岳]
4:46 駒仙小屋テン場 --(0:06)-- 二合目コース入口 --(0:34)-- 二合目 --(0:22)-- 三合目
--(0:16)-- 四合目 --(0:18)-- 6:22 大滝ノ頭[五合目] --(0:56)-- 7:29 小仙丈ケ岳 --(1:06)-- 8:52 仙丈ケ岳
9:35 仙丈ケ岳 --(0:20)-- 仙丈小屋 --(0:29)-- 丹渓新道分岐 --(0:07)-- 馬ノ背ヒュッテ
--(0:07)-- 藪沢新道と大滝ノ頭への分岐 --(0:09)-- 藪沢小屋 --(0:21)-- 大滝ノ頭[五合目] --(0:15)-- 四合目
--(0:09)-- 三合目 --(0:13)-- 二合目 --(0:20)-- 二合目コース入口 --(0:07)-- 13:26 駒仙小屋テン場
※()内は正味歩行時間 6:15
休憩・食事時間 登山時1:11/下山時1:14
トータル 8:40
天候 | 8月4日:快晴 のち午後はガス 8月5日:快晴 のち午後はガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
⇒ http://www.pref.yamanashi.jp/kankou-sgn/50915161945.html マイカー規制のため夜叉神峠登山口から先へは自家用車では入れません。 夜叉神峠登山口の駐車場は台数に限りがあるので、広河原・北沢峠を目指す場合、芦安の 市営駐車場(無料)に車を停めた方が安心でしょう。 芦安の駐車場は第1P〜第8P、さらに臨時Pまでありますが、バス乗り場のすぐ下段の第3駐車場は 公衆トイレ(水洗)もあって便利です。 私が金曜の23時半に着いたときには第1、第2Pは「満車」(実際には数台空きあり)でしたが、第3Pにはまだ余裕がありました。 金曜のうちに入山したハイカーが多かったようです。 芦安→広河原: 乗車券はバス停窓口で購入(運賃1,000円+利用者協力金100円)(乗合タクシーも同料金) 始発バスは5:30ですが、5:00に臨時便が出ました。 バスだとザックを膝の上に載せなければなりませんが、タクシーは荷台へ積むので楽です。 また夜叉神峠のゲートもバスに先行して通過して行くので広河原へ早く着きます(常にそうなのかは未確認)。 広河原→北沢峠: 乗車券は広河原インフォメーションセンターで発車時刻の30分前から販売(荷物料金200円込みで750円)(往復買えます) |
コース状況/ 危険箇所等 |
[甲斐駒ケ岳] 駒津峰から山頂までは岩場歩きが多くなります。急斜面の下りや、片側が切り立っている場所があるので慎重に。 六方石を過ぎると山頂への巻き道コースと直登コースに分岐します。直登コースは山と高原地図では 破線ルートとなっていますが、何箇所かよじ登るのが大変なところがあるだけでそれほど危険とは感じませんでした。 実際かなりの人数が直登コースを選んでいました。ストックはザックに括り付けましょう。 駒津峰から仙水峠を経て下山する場合にはスリップに注意。私は思い切りスリップし足首をかなり痛めてしまいました。 [仙丈ケ岳] 小仙丈ケ岳から山頂へ向かってしばらく歩くと岩場の下りがありますが大したことありません。 仙丈ケ岳は甲斐駒ケ岳に比べると終始歩き易い道が続くという印象を持ちましたが、小仙丈ケ岳までそこそこの急登が続きます。 |
予約できる山小屋 |
馬の背ヒュッテ
|
写真
感想
北沢駒仙小屋のテン場をベースキャンプに甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳に登ってきました。
実に28年ぶり!
初めて登ったのは昭和59年8月9日〜11日。
当時小学校6年生、父の職場の登山同好会の夏山合宿へ参加してのものでした。
詳しいルートは失念しましたが、北沢峠の長衛荘に2泊し甲斐駒ケ岳と仙丈ケ岳に登りました。
そのときの登山で覚えていることは
・甲斐駒は花崗岩の巨岩と白砂の上を歩くのが楽しかった
・一方の仙丈ケ岳はお花畑、カールともに小6の私にはピンと来ずに印象薄
・駒仙小屋前の河原で友人と30分近くの格闘の末、ネズミを捕獲し長衛荘へ持って帰ったところ
ネズミではなくリスだと判明
・仙水峠の岩塊斜面については初めて目にする異様な光景が記憶に残っているも、それが
甲斐駒だったか仙丈だったかは覚えていない
この程度の記憶しか残っていないけれど、山の楽しさはこのときとその前年の白馬岳で知ったので
いつかまたこれらの山に「自分で計画して」登りたいと思っていた。
そして単独登山でないときは大抵一緒に歩いている友人と1年越しの計画叶っての今回の登山でした。
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[前夜] 芦安Pにて車中泊
初めての車中泊。駐車場には23時半ころ到着。ラッキーなことに第3Pに空きがありました。
缶ビール2本で3時間のドライブの打ち上げをし、明日北沢峠で合流する友人にメールして寝ました。
・・が、暑い。窓を少しだけ開けて、パンツいっちょで寝ましたよ。
[1日目] 甲斐駒ケ岳
朝4時に目覚まし。すでにあちこちで準備が始まっていたので私も急いで準備をしバス停へ。
始発の臨時便に余裕をもって乗れました。広河原で乗り換え、北沢峠へ。
長衛荘前で仙流荘から入ってきた友人と無事合流でき駒仙「仮」小屋のテン場へ行ってみると
・・・テント、テント、テントっ 土曜の朝一なのにすごい数。
川べりに良さげな場所が空いていたのでそこに設営。
洗濯ネットにビール、ワイン、真空パックのつまみを入れ北沢の冷たい水で冷しておきます。
さあ、いざ甲斐駒へ!
しばらく駒仙小屋から北沢に沿って登ります。仙水小屋、仙水峠と28年前の記憶を辿りながら。
仙水峠の岩塊斜面はよく覚えています。今訪れてもやはり異様な光景です。
しかし天気がいい!振返れば明日登る仙丈ケ岳がよく見えます。
そして仙水峠に着くと、目の前に摩利支天がドーン!テンションうなぎ上り↑↑
仙水峠から駒津峰までは急登が続きますが、体調が良かったのかそれほどきつくは感じませんでした。
昨年8月の丹沢表尾根縦走、今年のGWの鍋割山の方がきつかったような・・
駒津峰まで着くとますます甲斐駒が大きく目の前にそびえます。ここから先は痩せ尾根の岩場を
歩きます。
急斜面もあり気が抜けません。巨大な六方石を過ぎると、山頂への岩稜直登コースと巻道コースに
分岐します。
我々は直登コースへ進みます。
直登コース、いきなり巨岩が立ちはだかりこれをよじ登っていかなければなりません。
長身で腕力のある男性ならどうってことはないですが、小柄な人は苦労するかもしれません。
そこから先、数箇所難所(というほど大げさではない)が待ち構えていますが、ぐんぐん高度を稼いで行きます。
そして山頂。・・少し残念、ガス多し
でもいいんだよ、甲斐駒はその雄姿を眼前に捉えながら登るのが楽しいんだよ。
最近の山食の定番、尾西のドライカレーの出来上がりを待つ間にビールで乾杯。そして今回の登山の
大きな目的を遂行します。
それは28年前に山頂の巨岩の上で撮ったのと同じように今回も記念写真を撮ること。
28年の風雪に耐え、あの日と同じように佇んでいました。よじ登ったところを友人に撮ってもらい
ました。感慨無量です。カレーを食べながらもう1本。
山頂で飲んでる人って意外に少ないのね(^_^)。ナイフでメロンを切って食べてるセレブなハイカーは
いるのに(^_^;)
山頂でのんびり過ごし下山します。今回は父とは登らなかった摩利支天へも寄り道。
分岐にザックをデポして空身で往復。山と高原地図のコースタイムどおり20分で往復できました。
巻道コースは白砂を踏みしめながら進みます。白砂地帯が終わるとここからは我慢の山歩き。
駒津峰までの登り返しが疲れた体にこたえる。
駒津峰からは登りと同じルートをとり仙水峠を経由してテン場へ。途中派手にスリップしてしまい
足首をかなり痛めてしまった。
幸い捻挫はしていないようだったけれど翌日に不安を残しました。
仙水小屋では冷たくて美味い水をたっぷりと頂きました。ちょうど小屋は夕食の時間、外のテーブルに
宿泊者の皆さんの笑顔が溢れていました。
脇には大学のワンゲル部と思しき数名が天気図を書いている姿も。
仙水小屋のテン場は広くはないけれどプライベートな空間を確保し易そうでなかなか良さげ。
テン場へ帰り着くと夕食の準備に取りかかっている人で賑わっていました。我々も着替えをさっと
済ませ、宴会スタート。
メニューは麻婆春雨のトマトピューレ入り、鶏皮、真空パックの地鶏炭火焼き、セブンイレブンで
買った袋入りの煮物、フリーズドライのカレー、そして酒酒酒。
明日もあるので早めにテントに入り飲みきりサイズのワインで少しくつろいでから寝ました。
初めてのテン泊、何度も喉が渇いて目が覚めた(飲みすぎ?)。北沢の音は大きいけれど水の流れる
音は疲れた体に心地よかった。
[2日目] 仙丈ケ岳
前夜目覚まし(バイブ)を3時にセット、尻ポケットに入れて寝たものの2時半に目が覚める。
友人はまだすやすやと寝ていた。フライシートのファスナーを開けると月明かりで外はかなり明るい。
星も出ていてこれは天気がいいぞ!周りのテントも続々と起きだして準備に取り掛かっています。
テントの外に這い出して少し歩いてみると昨日痛めた足首がかなり痛む。ダメか??
とりあえずがっちりテーピングして、靴下を2枚重ねて(1枚は甲斐駒からの連ちゃんですが何か?)対処。
その間友人が湯を沸かしカップ麺を作ってくれたのでヘッデンの明かりの下、昨日のカレーライスの残りのご飯で
ラーメンライスの朝食。今日は終バス(北沢峠16時)に乗れればいいのでコーヒーを飲んだりしてゆっくり支度。
その間周りは続々と出発して行く。
結局我々が仙丈ケ岳二合目コース入口の橋へ取り付いたのは5時ちょっと前だった。
ヘッデンも不要な明るさの中登山開始。登り始めこそ半袖Tシャツの上に長袖を重ね着していたけれど
すぐに暑くなって半袖1枚に。
長衛荘からの登山道に二合目で合流し、三合目、四合目、そして五合目の大滝ノ頭となかなか歩き応えがあります。
大滝ノ頭で馬ノ瀬方面と小仙丈ケ岳方面へ分岐します。迷うことなく小仙丈方面へ。
ここからはまたしてもかなりの急登。しばらく登ると森林限界を超え一気に視界が開けます。
振返れば甲斐駒の雄姿が、さらに八ヶ岳もよく見えます。登りつめて小仙丈ケ岳。
目の前に小仙丈沢カールがその美しい姿を見せています。会いたかったよ南アの女王!
美しい、ただただ美しい。そして快晴!ぐると見回せば八ヶ岳に甲斐駒に鳳凰三山に北岳に間ノ岳、もちろん富士山も。
さらに北アルプスの槍穂もばっちり!
小仙丈沢カールを眺めながら進みカールを登りつめると目指す山頂と藪沢カールが現れます。
うーん素敵だ。ずっとずっと歩いていたい。
ほどなくして山頂到着。狭い山頂ではたくさんの人が山頂標識の写真を撮っています。
初めて会う登山者同士、声を掛け合って撮りっこ。
そしてお約束の山頂ビール! でもやっぱり飲んでるのは我々だけ(^_^;)何でだー?
しばらく山頂からの絶景を堪能し、藪沢カールの中にある仙丈小屋まで下って・・・生!
藪沢カールと仙丈ケ岳山頂を眺めながらの生ビール、最高!!!
仙丈小屋のロケーションいいなあ。二人でここに住みたい!と話していました。
生が1杯で終わるわけもなく2杯目へ。そしてドライカレー(^_^)
かなり長い時間仙丈小屋ですごして名残惜しいけれど先へ進みます。馬ノ瀬ヒュッテを経由して大滝ノ頭、
そこから先は登山時と同じルートをとります。
テン場へ戻るとテントはだいぶ減っていました。我々もテントを撤収し北沢峠のバス停へ。
長衛荘をちょっとのぞいた後それぞれのバスへ乗り、余りに素晴らしかった2日間の登山を終えました。
ちなみにバスは16時を待たずに、30人集まると臨時便が出ました。私は15時に出たバスへ乗れたので
芦安駐車場を16時半には出発できました。
来年は・・・北岳! に行けたらいいなぁ
[気がついたことなど]
・ファイントラックのフラッドラッシュスキンメッシュはいいですよ。汗冷えしません。
ポイントはできるだけぴちぴちのサイズを選ぶこと。そしてその上に着るウェアも
ぴったりした吸汗性のウェアであること。ゆったりしたサイズを選ぶとただの厚着になります。
・モンベルのジオラインメッシュトランクスもお勧め。さらっとしたはき心地で車中泊を含めた2泊くらい余裕です。
・テン場ではビーサンなどがあると快適で便利だと「あるといい物」としてよく紹介されているけど、
テン場で過ごす時間は結構長いのでこれは「必須」であると感じた。
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