素晴らしい稜線美・猿倉から白馬に登り栂池に下山・三山縦走は怠けました
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.0km
- 登り
- 2,021m
- 下り
- 1,425m
コースタイム
初日
猿倉0625→0729白馬尻小屋0738→葱平1049→1240白馬岳頂上山荘・テント設営1348→杓子岳方面へ散策→1520白馬岳頂上山荘
2日目
白馬岳頂上山荘0702→0743白馬岳0800→0916小蓮華山0925→1047白馬大池山荘1135→1347栂池ヒュッテ
天候 | 初日 快晴度Sで文句なし 2日目 まあ晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
料金は3100円。端数の100円は親子連れの方のお言葉に甘えました。 バス利用の場合900円。 栂池自然園から山麓まではロープウェイ、ゴンドラ利用。料金は1720円。 山麓駅からはアルピコ交通のバスで白馬八方に戻り車回収。料金は500円。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
《猿倉から白馬岳頂上山荘》 避難小屋の少し下にある、ぐらつく橋が少々怖かったです。 雪の上を歩くのはほんの一部。多分20mもないと思います。 基本はザレ、ガレの登山道。歩き易くはありませんが登りはまだマシ。 下りは避けたかったのでここを登りに使いました。 やはり下りは避けて正解だと思いました。終盤で何度か橋を渡りますが 不安定なものがあったので注意が必要だと思います。 《頂上山荘から白馬岳を経て白馬大池》 顕著な危険箇所なし。 比較的歩き易い道だと思います。ところどころガレ場、ザレ場があります。 しかしそんなことはどうでも良いと思えるくらい快適な稜線です。 《白馬大池から栂池自然園》 顕著な危険箇所なし。 白馬大池からしばらくは岩を伝って歩いていく感じになります。 浮石はあまりなく、比較的安定していました。 |
写真
感想
●●満を持して白馬を目指します●●
夏ごろから狙っていた白馬三山。他に優先しなければいけない山があるなどの事情により後回しとなり、今回ようやく来ることが出来ました。
普段は高速代をケチり、下道で登山口を目指すことの多い私ですが、さすがに北ア北部ともなるとそういう訳にも行かず高速を使いました。
外環三郷南IC→関越→上信越→長野道更埴ICとつなぐ五龍・唐松の時に使ったパターンです。三郷南まで少々遠くて面倒ですが首都高を経由しなくて済むので料金的には大分助かり重宝しています。
八方の第二駐車場に着いたのは5時頃だったでしょうか。混雑しているようなら第三や第五への転進も考えていました。しかし天気予報が良い割には意外に空きがあり問題なく駐車に成功。ゆっくりと準備をしてバス乗り場に向かいます。
始発バスの時間まではかなりあるのでタクシーの相乗り相手を探しますが猿倉に向かう方はあまりいないようで、皆さん八方尾根を目指すようです。それでも何とか親子連れの方を見つけてお仲間になって頂き、ついでに駐車場をうろついていたタクシーを捕まえ、猿倉に向かいました。
しかしここで失敗を一つやらかします。観光センターの建物の中にストックを持ち込むのはいかがなものかと思い、傘立てに突っ込んでおいたのですがそれを忘れてきました。2年ほど前に美ヶ原でやらかしたのと全く同じパターンです。どうせ帰りに立ち寄る場所なので回収には問題ありません。問題はダブルストックに頼りっきりの登山をする私がストックなしで大雪渓を登れるのか?ともかくやってみるしかありません。
●●絶不調、太腿痙攣も拾った棒切れでしのぎます●●
登山口に到着し、登山計画書を提出したらすぐに出発します。猿倉荘から白馬尻小屋へ向かう林道の途中にストックに手頃な棒っきれが立てかけてありました。これはありがたい。使わせて頂くことにします。ただの棒ではなく誰かがストックとして使うために加工した痕跡があり
長さ、太さともに理想的で今回の山行はこれに大いに助けられました。
白馬尻小屋くらいまでは普段の調子で歩いてきました。しかしその後が絶不調。息は上がるし鼓動も速いのでペースを落とさざるを得ません。徹夜明けの登山はいつものことで、普段と特別条件が違うってわけではないのですがね。
頂上山荘に早めに着けたら明るいうちに鑓まで往復して来ようと思っていました。しかしその目論みはあっさりと潰えます。何しろきついのです。それでも高度が上がるに従い遠くの山が見えてきます。また視線の先は今季最高の青空が広がっています。真夏と異なり暑さもそれほどではなく耐えられるレベルなので大分助かりました。
避難小屋手前くらいで太腿の痙攣が始まりましたが拾った愛棒への荷重を増やし耐えます。そんなこんなで何とか頂上山荘に到着。標準CT5時間半のところ6時間15分かかりました。最近は幕営装備でも無理なく標準タイムくらいでは歩けていたのですが。
●●売店で万能薬注入し少々復活、しかし白馬鑓往復は怠けます●●
ともかく今夜寝る場所まで到達しました。テント受付・設営を済ませたら、まずは銀色の缶に入った飲み薬を購入します。これは効きましたね〜。呼吸が楽になり、体の重さも一気に解消されました。アルコールに何らかの効果があるのか、それともただのプラシーボ効果なのか。いずれにせよ他人にお勧めできる治療法ではないですがね。
さて、調子もよくなったのでちょっとお散歩に出かけることにします。と言っても当初の予定通りに鑓まで往復するのは無理。せめて杓子岳の山頂くらいは踏んでおくかと思いゆるゆると歩いていきます。稜線に上がるとすぐに剱岳が見えました。ちょっと先の丸山という小ピークに登るとさらに見晴らしがよく夕焼け・朝焼け鑑賞ポイントと決定しました。丸山にいたマダムとの長話を終え、杓子岳の方に向かいますが途中で何だか勤労意欲がなくなってしまい、戻ってテン場ビールということにしました。
●●泊まり山行の醍醐味、山上での夕焼け・朝焼け●●
食堂でカレーとチキンナゲットを注文し、自販機で買ったビールを楽しみます。三山カレーというのが気になったのですが、山行時には食欲が落ちる傾向がある私です。食べきれないとよろしくないので注文しませんでしたが、この日だったら意外にいけてたかな。注文して見れば良かったかとも思います。ともあれ腹も膨れたのでテン場に戻って休憩です。
タイミングを見計らって先ほどの丸山に登り夕焼け鑑賞タイムです。太陽の沈み際に雲が邪魔をしてそれほど赤くは染まりませんでした。それでも見えるはずの山は全て見えて、雲海も綺麗だったので十分に満足しました。
テントに戻ってシュラフに潜り込むと5分もかからずに落ちます。なんせ徹夜明けで運動たっぷりですからね。この時期なので3シーズン用のシュラフを2つ持ってきて寒さに備えましたが、1つで充分暖かかったです。
翌朝は腕時計のアラームで4時半に起床。一応白馬鑓まで往復することも考えていました。しかし起きてみるとヤル気ゼロ。日の出までは少々時間があるのでダラダラしてから丸山に向かうことにしました。稜線に上がってみると東側の雲の具合が良いです。そして期待通りの朝焼けを楽しむことが出来ました。富士山、南ア、越後の山、白山と遠くの山までばっちり見えて最高です。
●●私の山行史上最高の稜線美かな●●
三山縦走を放棄したので時間には余裕があります。ゆっくりとテントを撤収し7時に出発。まずは白馬岳を目指します。ここまで来て白馬岳の山頂も踏まない訳には行きませんから。そもそも巻き道がないので栂池に行くにはピークを経由するしかないですし。
前日に比べると少々天気は劣りますが、それでも水平方向の雲は少なく遠くの山まで見えています。そしてここからが今回の山行のハイライト=白馬大池に向けての稜線歩きです。
素晴らしいです、この稜線。高いところからゆっくりとゆるい傾斜で下りていく感じ。キツいアップダウンもほとんどありません。緊張を強いられることがないので遠くの景色をボーっと眺めながら何も考えずに歩けます。景色ももちろん素晴らしく私の山行史上では1,2を争う稜線です。裏銀座も良かった気がしますが膝が痛くて充分に楽しめませんでした。楽勝度では今回の圧勝ですね。
時間に余裕があるので意図的にゆっくり歩いて楽しみました。白馬大池に着いたら大休憩。ビールと食事にします。山行時は食欲が落ちるのでアルファー米がのどを通りにくい。その対策として今回は卵ケースを導入し、戻したアルファー米に生卵を混ぜてみました。結果としては、そのまま食べるアルファー米よりも大分食べやすくなったように思います。
白馬大池から先は多少傾斜のきついところもありましたが、全体的に展望もよくこちらも快適に歩くことが出来ました。ロープウェイを2本乗り継ぎ栂池に下山。アルピコのバスで白馬八方に戻り、ストックと車を回収し今回の山行を終えました。
●●感想・膝痛レポート●●
初日は今年最高の快晴。2日目はまずまずの晴れ。山で天気が良いのは本当にありがたいです。遠くの山が見えて、夕焼け・朝焼けもそれなりに楽しめて、テン場ビールと楽な稜線歩き。ピークハント指向の薄い私にとっては申し分のない山行でした。
しかし大雪渓は正直あまり好みではありませんね。今回は雪の上は歩けずザレ・ガレの道でしたし雪の上を歩ける時期は大渋滞と落石の恐怖って話ですからね。今回白馬三山縦走は断念しました。今後白馬縦走を実行するとしたら栂池から上がって頂上山荘か天狗山荘にテントを張り、下山は八方尾根という形になりそうです。でもこれだと1泊で行けるかどうか少々怪しいのが難点ですね。
今回も幕営装備でアルプスなので当然膝サポーターは両膝に装着しています。おかげで全く問題ありませんでしたが、サポーターなしだと結構ヤバいことになりそうな雰囲気はありました。しばらくはサポーターとストック頼りの山行で仕方ないですね〜。
三山縦走を断念したとは言え、天気に恵まれて今回の満足度は140%としておきます。
こんばんは、muscatさん!
白馬にいましたか、、、
白馬三山は頸城からよく見えていました
雲ひとつ無かったですネ
太腿の痙攣ですか、、、
私も今回初めて太腿に違和感を覚えました。
痙攣はしなかったですが、手前の段階でしょうか
筋肉が部分的に硬直するような感じ、ストレッチをすればすぐに治まるのですが、しばらく歩くと再発
1ヶ月半のブランクか、ポンコツになったのか、、、
山深いところで起きましたのでチョット焦りました
頸城山塊にはビールの販売機がないので、今回は 本を担ぎ上げました
お疲れ様でした
こんばんは、hottenさん。
コメントありがとうございます
本当に素晴らしい天気でしたね
私にとっては今年一番の快晴でした。
>私も今回初めて太腿に違和感を覚えました。
うちの太腿ならいつもブーブー文句たれていますが
黙って耐えるhottenさんの太腿からクレームとは珍しいですね
やはりブランクのせいでしょうかね。ご自愛下さい。
後ほどhottenさんのレコに再度お邪魔させて頂きますね
muscatさん、こんにちは!!
やっと念願の白馬でしたね。天気にも恵まれたようでホント良かったです。
どっピーカンの1日目もいいですが、2日目の雲がたまりません。特に82、83枚目のなんて雲フェチとしてはサイコーです。
それにしてもこの時期の白馬は空いてますね〜。やはり雪渓が痩せた時期は皆さん敬遠するんでしょうか。あのキツイ登りを雪渓歩きというご褒美なして登るのはかなり大変ですよね。
落石は怖いですけど歩きやすさ登りやすさで言ったら雪渓の残っている時期の方が全然楽かもしれません。
しかし念願の稜線美GETでしたね。僕は大池から白馬に向かって歩いたんですが、あの時の朝焼けの素晴らしさ、小蓮華へとたどり着いた先に見えた三山へと続く朝日を浴びる稜線の美しさは心が震える光景でした。今でもハッキリと思いだせます。
三山再チャレンジは大池側からとお考えのようですが、満足度のさらなるアップをお約束します〜
muscatさん、こんにちは
私は29日に巻機山 に出掛けていましたが、白馬がバッチリ見えました(^^)
最初は三山を計画されていたのですね。
私は昨年歩きましたが、白馬鑓から猿倉の下りは相当疲れた覚えがあります
そのまま実行されていたら腿サマが悲鳴をあげていたかもしれません
白馬岳から大池までの稜線はとても歩きやすいですよね
私の時は下からガスがどんどん上がっていたので、muscatさんの快晴 レコで
遠望と同定を楽しませて頂きました。
このレコで再び余韻に浸れそうです
こんにちは、zawadaさん。
コメントありがとうございます
いつもコメント頂き大変励みになっております。
ということで私のコメントのキリ番500を進呈致します
日・月という日程なのでアホみたいに混んでいるってことは
ないだろうな〜と思っていましたが予想外にガラガラでした。
頂上宿舎も小屋泊7名にテント7張り8名でしたからね。
今回栂池から登ることも考えたんですがロープウェイの時間の関係で
登り出しが遅くなるのと、大雪渓を下るのはどう考えても大変そうだったので
このコースになりました。唐松岳まで足を伸ばし八方尾根を下山すれば
大雪渓を下らずに済むので次回チャンスがあれば栂池から登ってみたいです。
そうなると私の脚では初日が白馬大池、2日目が天狗山荘で2泊3日かな〜
白馬、行かれたんですね
1日目のお天気は素晴らしいですけど、2日めの空も上でzawadaさんが書いていらっしゃるとおり、とっても素敵ですよ
雲の感じが本当に秋晴れ〜って感じです
うちは白馬は2回行ったんですが、一回目は白馬岳を大雪渓ピストン、二回目は三山回って鑓温泉から下りたので、栂池の方は行ったことないんです
白馬岳の山標のあちら側はこんな感じになってるんですね
今度はうちもこちらに進んで稜線美を楽しみたいと思います
こんにちは、pippiさん。
コメントありがとうございます
前の週にpippiさんが白馬に出かけられていたレコを
拝見していたので今回はコメント頂けるかな〜と
ちょっと期待していたところです
巻機山も天気最高で良かったですね。
pippiさんのレコの44枚目なんか稜線美マニアとしては
悶絶してしまいそうな写真です。
しばらくは泊まり山行のチャンスがなく日帰りで上信越方面の山や
那須岳を検討しているところなので巻機山のレコ参考になりました
こんばんは、CATさん。
コメントありがとうございます
白馬から栂池への下りは緊張感なく歩けてとても快適でした。
普段は緊張感のある山行を好まれる印象のCATさんですが
たまには稜線ダラダラもよろしいかと思いますよ
大雪渓の登りドンと来いなら今回の私と同じコースで良いですし
それがちょっと面倒なら栂池から登って八方尾根を下りるコースが
良いのではないでしょうか。不帰ノ嶮辺りで少し緊張感を補充してなんて
良いテン場が多いので是非テント泊で行ってみて下さい
いや〜堪能させていただきました。
雲海に沈む夕陽、ドラマチックな朝日、本当に見事です。
写真でもすごいのに、本物はさぞ感動されたことでしょうね〜
やはり稜線上で泊まるといいことありますね
こんばんは、Happiさん。
コメントありがとうございます
夕陽と朝陽は泊り山行の醍醐味ですよね〜。
それに私の場合は下山のことを気にせずに飲むビール
何の疑問も持たずに『幸せだ〜』とつぶやくことが出来る数少ない機会です。
苦労して登ったからと言って約束されたものでない朝焼け・夕焼けは
それだけに巡り会えた時の喜びは言葉に尽くせないものだと思います
Happiさんも同じだと思いますが、なかなか自由にならない時間を
やりくりして登った山で美しい景色に出会えると感動しますよね。
ホント、山って楽しいですな〜
こんにちは。
私は14日15日で白馬へ行こうと思いまして、ルートを悩んでいたのですが、muscatさんのこのレポを拝見したら、もうそのままトレースしようと決心しました
まあ私は白馬山荘へ予約しましたので、テント泊のmuscatさんとは荷物の重量が全然違いますが。。
悩ましいのが、八方尾根第2から猿倉迄の移動ですね。
先程アルピコさんへ電話したら6時が始発との事。タクシーで三千円使うか悩ましいですね。現地で考えます(^_^;)
帰りのゴンドラの料金等も、とても参考になりました。
私も白馬を楽しんで来たいと思います
はじめまして、fumihiko oさん。
これでもレコを書く時にはなるべく人様のお役に立てばいいな
と考えながら書いているので『役に立った』とおっしゃって頂けると
大変嬉しく思います。
14日出発ですとそれほど混雑しない点は助かりますね。
その反面、猿倉へのタクシー相乗り相手を見つけ難いでしょうか。
タクシーで猿倉に上がることを考える人は午前5時くらいには
動き始めていると思われるので、その時刻にはいつでも飛び出せる
状態で車中または車外に待機し、他の人の行動にアンテナを張っておくと
いいでしょうか。また6時少し前くらいに東京方面からのバスが
八方インフォメーションセンターに到着するはずなので、下車した
方に「猿倉に行く方いませんか」と声かけしてみてもいいかも。
2人でタクシーに乗れば、一人1500円。バスなら900円なので
誰か相棒が見つかればタクシーでいいかも知れませんね。
天気も良さそうです。白馬の稜線美を楽しんできてくださいね
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