中央アルプス・空木岳（千畳敷から稜線を縦走）

2015年07月25日(土) 〜 2015年07月26日(日)

• GPS: 12:48
• 距離: 21.2km
• 登り: 1,265m
• 下り: 3,053m

コースタイム

1日目

• 山行: 7:12
• 休憩: 0:45
• 合計: 7:57

6:12 千畳敷駅
6:37 6:41 極楽平
6:51 6:54 島田娘
7:33 7:39 濁沢大峰
8:53 9:03 檜尾岳
10:45 10:45 熊沢岳
11:54 11:54 東川岳
12:12 12:34 木曽殿山荘
13:58 13:58 空木岳
14:09 駒峰ヒュッテ

2日目

• 山行: 3:56
• 休憩: 0:16
• 合計: 4:12

5:31 駒峰ヒュッテ
5:46 5:46 駒石(駒石山)
6:04 6:05 空木平カール分岐点
6:33 6:34 ヨナ沢ノ頭
6:42 6:42 小地獄
6:52 6:55 大地獄
7:27 7:29 マセキ平
7:35 7:36 尻無
7:57 8:01 池山尾根水場
8:31 8:32 タカウチ場(池山分岐)
8:51 8:54 空木岳登山口駐車スペース
9:06 9:06 空木岳登山道入口(第二取付点)
9:10 9:10 空木岳登山道取付地点
9:43 菅ノ台駐車場

天候

■1日目：晴れ時々曇り
■2日目：晴れ

アクセス

利用交通機関：

バス 自家用車 ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）

菅ノ台バスセンターに大きな駐車場　600円　※2日とめても600円でした
菅ノ台→＜バス：30分＞→しらび平→＜ロープウェイ：7分30分＞→千畳敷
※片道：2050円　往復：3900円

▼2015年の運行カレンダー
http://www.chuo-alps.com/wp-content/uploads/2015/06/timetable_2015_0407.pdf

コース状況／危険箇所等

■千畳敷〜極楽平〜檜尾岳
大きな危険個所はありません。極楽平〜檜尾岳の稜線は緩やかです

■檜尾岳〜熊沢岳
檜尾岳から少し下って登り返します。
岩場で両脇が切れ落ちた個所があり、歩行注意

■熊沢岳〜東川岳
危険個所はありません

■東川岳〜木曽殿小屋〜空木岳
東川岳から大きく下り、空木岳へ向かって標高差400mを登り返します。
空木岳直下は急な岩場、鎖場があり、強風時、雨天時や岩が濡れているときは注意が必要。

■空木岳〜池山〜菅ノ台
比較的緩やかな尾根道で、登りも下りもそれほど足が疲れません。一部、やせ尾根や急峻な岩場がありますが、全体的に大きな危険個所はありません。

写真

7/25 4:53

休日の菅の台のバス乗り場は大混雑！始発バスは5:15ですが、3:30にはすでに100人ぐらいの列ができていました

7/25 6:11

4日ぶりの千畳敷。それでは行ってきます！6:17

7/25 6:31

カラマツソウも元気いっぱい

7/25 6:41

縦走に備えて、木曽駒・宝剣には寄らず極楽平へ

7/25 6:46

極楽平到着

7/25 6:47

檜尾岳、空木岳へ向かいます

7/25 6:57

稜線の岩場にはタカネツメクサが強風に耐えて咲いています

7/25 7:01

美しい中央アルプスの稜線。正面のお山が空木岳。その奥が南駒ヶ岳ですね。空木岳までかなり遠いです

7/25 7:07

いい天気です

7/25 7:09

岩とハイマツに彩られた稜線です

7/25 7:09

檜尾岳までは緩やかです

7/25 7:14

檜尾岳までは緩やかです

7/25 7:45

奇岩が楽しい

7/25 7:53

檜尾岳が見えてきました

7/25 7:56

南アルプスが美しい

7/25 7:58

檜尾岳までちょっと下って登ります

7/25 8:12

やっぱりチングルマがステキです

7/25 8:14

ミヤマアキノキリンソウ

7/25 8:20

檜尾岳への登り

7/25 8:34

檜尾岳への登り

7/25 8:52

ヨツバシオガマ

7/25 8:57

稜線にはチシマギキョウがたくさん咲いています

7/25 8:58

檜尾岳の避難小屋はいいロケーションです

7/25 9:06

檜尾岳到着。8:58、出発から1時間40分。

7/25 9:07

縦走を続けます。次は熊沢岳です

7/25 9:10

三ノ沢岳が存在感を出していますね

7/25 9:14

奇岩が楽しい

7/25 9:14

熊沢岳まで下って登り返します

7/25 9:19

奇岩を楽しみながら稜線歩き

7/25 9:31

ミヤマダイコンソウ

7/25 9:32

空木岳！

7/25 9:33

ハクサンイチゲ

7/25 9:35

ハクサンチドリ！ヨツバシオガマとよく似ています

7/25 9:38

檜尾岳〜熊沢岳の間はやや険しいです

7/25 9:51

歩いてきた稜線を振り返ります。宝剣の頭がちょこっと見えます

7/25 9:56

熊沢岳への登り。頂上にはオベリスクのような岩の塔が立っています

7/25 9:58

奇岩が楽しい

7/25 10:19

熊沢岳頂上までもう少し！

7/25 10:19

来た道を振り返ります。ずいぶん歩いてきました

7/25 10:26

熊沢岳のオベリスク　※勝手に名づけました

7/25 10:32

熊沢岳の頂上は広々して開放的です

7/25 10:33

熊沢岳到着！10:32、出発から4時間20分。

7/25 10:46

石舞台古墳みたいな巨岩

7/25 10:51

次は東川岳へ。空木岳が大きくなってきました

7/25 11:15

熊沢岳の西側の斜面です

7/25 11:59

東川岳到着。11:59。出発から5時間45分。

7/25 12:01

東川岳から空木岳。大きい！

7/25 12:16

東川岳から木曽殿小屋への急な下り

7/25 13:00

それでは空木岳へ登ります。標高差は約400m。

7/25 13:18

がんばって登ります

7/25 13:28

空木岳の荒々しい姿が見えてきました！

7/25 13:33

カッコいい姿です

7/25 13:35

この巨岩の横を抜けていきます

7/25 13:40

かなり険しいです

7/25 13:43

かなり険しいです

7/25 13:49

あれが空木岳の山頂です

7/25 13:54

岩場を抜けていくと…

7/25 13:58

岩場を抜けていくと…

7/25 14:02

空木岳山頂です！14:02。出発から休憩込みで8時間弱かかりました。かなり足が疲れました

7/25 14:05

頂上の少し下には駒峰ヒュッテ

7/25 14:09

展望テラスがステキな駒峰ヒュッテです

7/25 18:50

夕方、南アルプスを眺めます。仙丈ケ岳と白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)。右のほうには富士山の頭も。

7/25 18:50

夕方、南アルプスを眺めます。塩見岳、悪沢岳、聖岳

7/25 19:00

御嶽山の左側に夕陽が沈みます

7/26 4:41

翌朝、空木岳からご来光を眺めます

7/26 4:50

2日目も天気良し！北アルプスの槍、穂高も見えます

7/26 4:53

北アルプスの山の隙間から朝日が昇ります

7/26 5:02

朝焼けと御嶽山

7/26 5:03

昨日歩いてきた中央アルプスの稜線

7/26 5:09

空木岳山頂

7/26 5:09

気持ち良い眺めです

7/26 5:10

南駒ヶ岳へ続く稜線。今後はここを歩きたい

7/26 5:16

いい青空です

7/26 5:32

駒峰ヒュッテのテラスから空木岳

7/26 5:33

駒峰ヒュッテのテラスから中央アルプスの稜線

7/26 5:35

東側から見た空木岳。こちら側からの風景は穏やかです

7/26 5:37

この尾根歩きも楽しい

7/26 5:44

美しい空木岳

7/26 5:46

美しい空木岳

7/26 5:48

美しい空木岳

7/26 6:44

7/26 6:45

7/26 6:45

池山からの登山口もしっかり整備されていて、気持ち良いです

7/26 8:03

池山小屋付近の水場。じゃぶじゃぶ流れています

7/26 8:16

タマガワホトトギスでしょうか

7/26 8:18

このお花の名前は？

7/26 8:56

池山からの登山口

7/26 8:57

私の大好きなシモツケソウ。池山の登山口あたりにたくさん咲いていました

7/26 9:42

菅の台からの登山道

撮影機器：

D5100 ニコン

感想

gucci1212

先日、三ノ沢岳に向かったとき、檜尾岳、空木岳へ続く中央アルプスの稜線の美しさに惹かれました。
空木岳(うつぎだけ)はまだ未踏の山。

「日本百名山(深田久弥)」より
空木はおそらく植物のウツギから来たのだろう。三千米に近い頂上にはもちろんそんな落葉灌木はない。山の上部がまだ雪で輝いている頃、山麓ではすでにウツギの花ざかりである。その景色から来た名前かもしれない。

とても美しい山であるという話は聞いていたのですが、奥深いところにあり、これまでなかなか足が向きませんでした。
快晴が連続する土日、登山者がものすごい多いことを覚悟して1泊2日で、稜線を縦走して空木岳に向かうことにしました。

バス、ロープウェイで千畳敷に上がり、千畳敷から稜線を縦走して檜尾岳、熊沢岳を経て空木岳へ。空木岳直下の駒峰ヒュッテに泊まって、翌日、菅ノ台へ下山というプラン。
日帰りでも行けないことはないですが、1泊2日ならのんびり行けます。

この時期、菅ノ台の千畳敷に登るバスの始発は5時15分。
なんとかこのバスに乗りたくて、金曜日の夜、仕事が終わってすぐに出発し、途中2時間ほど眠って、3時半に菅ノ台に到着すると、なんとすでに100人ほどの登山者のバス待ちの列が。
手軽に登れる木曽駒・宝剣は大人気ですね。
すぐにザックを持って列に並びます。その後もどんどん列が続き、5時ぐらいにはもう列の最後尾が見えないほど。

臨時のバスが5時ごろから出発し、千畳敷に6時過ぎに到着できました。予定通りです。
天気は良いのですが、風があり寒いです。
稜線に上がると、西からの風がとても強く、体が流されそうになります。
檜尾岳までは快適な稜線歩きです。
東側には南アルプス、西側には御嶽山を眺めながら歩けます。

檜尾岳からは少し下って、登り返して熊沢岳へ。
熊沢岳という山の存在を初めて知りましたが、とても個性的な山です。
山頂には鳳凰三山のオベリスクのような岩の塔が立っていて、遠くからでもよく見えます。

振り向くと自分が歩いてきた縦走路と宝剣の頭が見え、とても気持ちいい。
そしてだんだんと空木岳が近づいてきます。
ただ、このあたりで寝不足のせいか頭痛がしてきてペースが鈍ります。
早く小屋について昼寝をしたい感じ。

東川岳からは荒々しい空木岳の姿が目の前に。
裾野が大きく、肩もしっかりしたとても堂々とした姿で、蝶ヶ岳方面からの常念岳の姿を思い出しました。

東川岳から大きく下って、木曽殿小屋に到着。
ここでお昼ご飯を食べて空木岳への最後の登りに備えます。
空木岳への標高差400mの登りは、ここまで稜線を歩いて披露した足にこたえます。

空木岳の頂上付近は岩で覆われていて、花崗岩の白砂と奇岩が織りなす姿はまるで燕岳のようです。
最後の岩場と鎖場がやや難所ですが、がんばって空木岳の山頂に到着。
千畳敷から休憩込みで8時間弱。
もっと早く行けると思っていましたが、意外としんどかったです。

空木岳のすぐ直下に駒峰(こまほう)ヒュッテという素泊まり専用の山小屋があり、ここに泊まります。
シュラフを持ってきたので3,500円。※シュラフ貸し出しはプラス1,000円
この山小屋の展望テラスからの景色がとても美しく、ビールを飲みながら今日歩いてきた稜線を眺めます。

ただ、この日はやはりすごい人で大盛況！
次から次へと登山者が入ってきます。
そんなわけで「今日はスペースは一人45cmで」ということ。
常に隣の人と体が接しており、寝返りもできない状態でしたが、寝不足と疲労のおかげでぐっすり眠れました。

翌朝は4時に起きて、空木岳の山頂でご来光待ち。
風が強く寒かった。ダウンジャケットを持ってきてよかったです。
南アルプスの甲斐駒あたりから朝日が昇ってきて、周囲をオレンジ色に染めていきます。
山の上で過ごす、朝のこの10分ほどの特別な時間がとても好きです。

少し行動食を食べて、5時半に出発。
駒峰ヒュッテから菅ノ台まで標高差約2000mの尾根を一気に下ります。
ただ、この尾根道がよく整備されており、とても緩やかで歩きやすい。
下りではかなりスピードを上げて歩けます。
登りも急登と呼べる個所がないので、気持ちよく登れそうです。
9時45分に菅ノ台の駐車場に到着。

空木岳は想像以上に素晴らしい山でした。
奇岩と白砂、ハイマツの緑に彩られた山頂。
標高が2863mとそれほど高くないため、その山容が麓から見えにくく、あまり多くの人に知られていないのが残念です。

山の様子も登山者も南アルプス南部の山の雰囲気を持っています。
アプローチもそんなに悪くないので、山頂付近に燕山荘みたいなステキな山小屋があれば、老若男女に大人気になりそうですが、このひっそりとした感じを維持しておいてほしい気もします。

中央アルプス南部の南駒ヶ岳、越百岳(こすもだけ)も近いうちに登りに行きたいと思います。