【甲武信作戦】毛木平〜千曲川源流〜甲武信ヶ岳〜三宝山〜十文字山〜三国山【乙53.7】

2016年06月18日(土) [日帰り]

• GPS: 10:35
• 距離: 28.3km
• 登り: 2,045m
• 下り: 2,053m

コースタイム

日帰り

• 山行: 9:37
• 休憩: 0:57
• 合計: 10:34

4:52 毛木平
4:58 4:58 十文字峠分岐
5:12 5:12 大山衹神社
5:26 5:26 慰霊碑
6:11 6:12 なめ滝
6:56 7:03 千曲川・信濃川水源地標
7:13 7:13 主脈稜線
7:27 7:34 甲武信ヶ岳
7:57 8:00 三宝山
8:02 8:10 三宝岩
8:11 8:18 三宝山
8:44 8:44 尻岩
8:59 8:59 武信白岩山
9:20 9:22 武信白岩山(北峰)
9:46 9:50 大山
10:09 10:10 十文字小屋
10:20 10:20 かもしか展望台
10:30 10:34 十文字小屋
10:35 10:35 十文字峠
10:46 10:46 十文字山
11:03 11:03 のぞき岩
11:26 11:29 弁慶岩
11:48 11:49 梓白岩
12:25 12:26 悪石
12:43 12:45 三国峠
13:00 13:05 三国山
13:18 13:19 三国峠
14:48 14:48 日本基橋
15:26 毛木平

天候

終日晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

毛木平駐車場

コース状況／危険箇所等

千曲川源流を辿るコース：緩やかな上りで何時の間にか2300mの稜線に到達。
十文字峠〜三国山：十文字峠までの道に比べて踏み跡が薄い。和名倉山と同様の雰囲気。

写真

6/18 4:52

日の出後の毛木平駐車場を出発。

6/18 4:53

最初は林道のような道

6/18 5:00

岩は苔生してモスグリーンに。

6/18 5:12

大山祇神社

6/18 5:13

清冽な千曲川の流れ

6/18 5:15

沢音を聞きながら高度を上げていく。

6/18 5:19

名も無き小さな滝が連続する。

6/18 5:20

上の方から崩落してくるのか、岩が増えて歩きにくくなる。

6/18 5:36

谷沢の森の中にまで朝日が射し込んできた。

6/18 5:43

一本折れているが、他は大丈夫。

6/18 5:47

空は青空。展望も期待できよう。

6/18 5:49

6/18 5:56

苔の良さも大分認知されてきたようだ。

6/18 5:59

何箇所か沢を渡る地点がある。

6/18 6:05

沢は細くなっても勢いは衰えない。

6/18 6:09

巨岩と緑

6/18 6:12

ナメ滝

6/18 6:12

ナメ滝の上部

6/18 6:30

む、この足跡はまだ新しいぞ。まだ遠くへは行っていないはずだ…と思ってから暫く後、先行者発見。

6/18 6:34

二重橋

6/18 6:38

沢沿いなだけあって、あちこち崩れており、上に新しい道が造られている。

6/18 6:49

ナメ滝を過ぎてから距離表示が小刻みになる。

6/18 6:51

堆積した岩を過ぎると、

6/18 6:56

千曲川、信濃川水源地。

6/18 7:01

清水が奥の方から湧き出てくる。

6/18 7:09

稜線を目指して急登を登る。

6/18 7:13

意外とあっさり稜線に乗ったので、標高2000mまできた感じがしないが、山頂までもう少しの所まで来ている。

6/18 7:14

ちょっと一息ついた後に、

6/18 7:22

山頂へ最後の一踏ん張り。

6/18 7:27

甲武信ヶ岳山頂

6/18 7:28

北奥千丈、金峰山等奥秩父の奥の山々。その奥には南アが控える。

6/18 7:28

奥秩父の埼玉県側

6/18 7:31

埼玉県最高峰、三宝山

6/18 7:31

御座山

6/18 7:31

八ケ岳

6/18 7:34

富士山

6/18 7:29

山頂からのパノラマ

6/18 7:35

甲武信ヶ岳から下る。

6/18 7:38

甲武信ヶ岳〜三宝山間の稜線は気持ちが良い。

6/18 7:51

三宝山への上り

6/18 7:57

三宝山山頂。ストックとザックは先にいた登山者のもの。

6/18 7:58

富士山を背景に甲武信ヶ岳。そういえば手前に三宝岩があった。

6/18 8:02

三宝岩

6/18 8:02

岩の下で咲くイワカガミ

6/18 8:05

三宝岩から三宝山

6/18 8:05

甲武信ヶ岳、木賊山、富士山

6/18 8:05

乾徳山方面

6/18 8:06

奥秩父主脈

6/18 8:06

八ケ岳

6/18 8:08

三宝岩からのパノラマ

6/18 8:21

再度三宝山に戻り、十文字峠へ。

6/18 8:44

尻岩。男の尻と見るか、女の尻と見るか。

6/18 8:49

以後、岩岩した道が続く。

6/18 8:59

茂みのピークから男性が出てきたので行ってみると、武信白岩山のようだ。

6/18 9:03

岩がだんだん大きくなってくる。

6/18 9:05

武信白岩（北峰）

6/18 9:06

振り返って三宝山

6/18 9:07

鎖のある急な傾斜を下る。

6/18 9:09

武信白岩の麓の石に×印。どこか取り付ける箇所があるはずだ。

6/18 9:20

何とか取り付きを見つけて武信白岩の上へ。

6/18 9:20

八ケ岳

6/18 9:20

御座山

6/18 9:20

北側、次は大山。

6/18 9:21

秩父側

6/18 9:22

鋸状の稜線

6/18 9:22

さっきから何だろうと思っていたが、破風山と雁坂嶺か。

6/18 9:22

尖っているのは白泰山か。すると奥は両神山だな。

6/18 9:21

武信白岩からパノラマ

6/18 9:29

シャクナゲは結構花が落ちているが、まだ残っている。

6/18 9:31

深山幽谷のイメージ

6/18 9:35

木の根が走って、前の人も歩きにくそうだ。

6/18 9:46

大山

6/18 9:47

和名倉山、雁坂嶺

6/18 9:47

三宝山から歩いてきた稜線

6/18 9:48

八ケ岳

6/18 9:48

御座山

6/18 9:50

大山北面は岩場の急な下り

6/18 9:53

降りてきたところ。

6/18 9:59

大山を越えれば十文字峠は近い。

6/18 10:09

十文字小屋

6/18 10:10

十文字小屋から西側

6/18 10:15

カモシカ展望台に立ち寄る。

6/18 10:20

カモシカ展望台からは南側の展望

6/18 10:20

大山

6/18 10:34

気温は14℃弱で心地よい。

6/18 10:34

十文字小屋でトイレを拝借。

6/18 10:38

このまま三国山まで行く。

6/18 10:46

十文字山

6/18 10:50

うーむ、道はあるが薄い。

6/18 10:51

雰囲気は和名倉山に似ている。道理でここも秩父山地緑の回廊。

6/18 11:03

のぞき岩とあるが、いまとなってはどれがそれやら。

6/18 11:24

道はたまに巻くことがあるが、結構アップダウンがある。

6/18 11:26

弁慶岩

6/18 11:33

久し振りの人工物

6/18 11:40

両神山が大きく見えるようになってきた。

6/18 11:40

あれが梓白岩かな。

6/18 11:41

久しぶりに山行者に遭遇。

6/18 11:48

下から見上げるだに大きい梓白岩

6/18 11:49

麓には白い岩の欠片がたくさん落ちている。

6/18 12:03

6/18 12:21

おお山はみどり♪あ、あれは牧場か。

6/18 12:24

午後になったが引き続き青空が続く。

6/18 12:25

悪石

6/18 12:26

悪石からの展望

6/18 12:26

ぐんぐん下る。

6/18 12:36

何かの施設。そろそろ三国峠か。

6/18 12:39

6/18 12:43

三国峠

6/18 12:44

三国峠から両神山

6/18 12:45

トイレ脇から三国山へ。道が整備されているのかと思いきや、

6/18 12:47

そうでもなかった。

6/18 12:52

祠が、ということはもう山頂か。

6/18 12:53

とうちゃーく、と言いたいところだが、

6/18 12:55

まだ暫く岩を乗り越えていかないといけない。

6/18 13:00

三国山山頂

6/18 13:00

三国山からの展望

6/18 13:14

シカの生態監視装置

6/18 13:18

三国峠に戻る。

6/18 13:35

車やバイクの行き交う中津川林道を避け、かつての林業作業道と思われる地図上破線からの下山を図る。

6/18 13:39

6/18 14:03

何だか道が酷くなってきた。まともに先へ進めない。

6/18 14:27

斜面が崩落、木は倒れ、岩は転がり、草や藪はぼうぼう。何度も足をとられ、行く手を阻まれる。

6/18 14:42

ようやくまともな道に出てホッとする。急がば回れ。或いは破線・廃道に突入する時は覚悟が必要だ。

6/18 14:48

日本基橋

6/18 14:49

沢を眺めて心をクールダウン。

6/18 15:01

高原野菜発祥の地

6/18 15:05

奥地の割には整備された道を毛木平へ戻る。

6/18 15:18

毛木平に続くダートも状態は良い。

6/18 15:26

帰ってきた毛木平は車が溢れていた。

6/18 19:58

山行後、蛍を鑑賞することもでき、申し分ない一日であった。

撮影機器：

FUJIFILM XQ2 富士フイルム

感想

narodniki

都心は真夏日。避暑のため長野の高原へ。

【発端】
源流を辿る旅というのは歴史にしろ河川にしろワクワクするものである。今回は、昨年のNHKBS『にっぽん百名山』スペシャルで取り上げていた千曲川の源流を辿って甲武信ヶ岳に到るルートに武信県境完全縦走を合わせて毛木平周回をすることとした。

【毛木平への道】
東京から甲武信ヶ岳の西側、毛木平まで行くのは結構大変である。秩父から三国峠を越えて行く中津川林道があるが、ダートであり夜間は通行不可。南から中央道或いは大弛峠経由、または北からR299、R254、R18もしくは上信越道と大きく迂回していかなければならない。
そんなわけで、東側からすると凄く奥地にあるイメージなのだが、センターラインのある広い道にパタゴニアのショップがあったりして吃驚する。
やや広めの毛木平駐車場には既に何台もの車が泊まっており、私の後にも続々と車がやってきていた。

【千曲川源流を辿る道】
翌朝、バタンバタンという音に目覚めると、既に辺りは明るみ、皆が山行の準備をし始めていた。私も早速起き出して出発の準備をする。
睡眠時間が4時間程度だったので、いきなり急登だとまずいなと思っていたのだが、緩やかな上りで無理なく歩くことができる。また、千曲川の流れが奏でる沢音は気持ちをリラックスさせる。そうやって源流を楽しみながら歩いた結果、奥秩父主脈稜線に到った時点でも、まだ標高2000mを越えている感覚ではなかった。労せず標高2300mの稜線に立ったというのは私の感覚ではあるが、上り始めが緩やかな沢沿いの道を歩いて行くと何時の間にか稜線に出て、その後に展望の良い山頂が控えているとなれば、女性や体力に自信の無い人にとっても優しいルートと言えるだろう。

【武信県境稜線】
甲武信ヶ岳から北側の稜線を歩く。三宝山手前の三宝岩や武信白岩からの展望は良く、また、森の中は森の中で苔生したモスグリーンの緑が目に心地よい。何となく和名倉山に雰囲気が似ているなと思っていたが、それもそのはず、この稜線も秩父山地緑の回廊だった。
十文字峠から意外と離れていたかもしか展望台に寄り、200円で小用を足してからさら北の三国山を目指す。しかし、峠から山に立ち入ってすぐ、同じ稜線でも、それまでの稜線とは異なることに気がつく。道はあるが、十文字峠までの道と比べて格段に薄い。難度が数段上がったことを認識し、その後の大事に備え、弁慶岩や梓白岩等登りがいのありそうな岩はスルーした。なお、これらの大岩は、北面から雑木を掻き分けていけば比較的容易に岩のトップにアプローチできるように思われた。

【三国山からの帰還】
人通りの少ない道をバイクや車が憩う三国峠へ降り、さらに北の三国山まで足を伸ばす。終盤に差し掛かって心が緩みがちな注意すべき時間帯に入った。三国山そのものは岩をよじ登る必要があったり擬似山頂があったりと苦労はしたが、いかんせん峠から十数分、難無くこなす。
さて、下山である。「山と高原地図」でプランを作成できるヤマプラで線を引いた時、下山路は中津川林道になっていた。確かに林道の方が確実だ。しかし、別の地図上では林道の下の方までショートカットできる破線（恐らく昔の林業用）があった。遠回りで車やバイクが土埃を立てる林道より良かろうと下降点を探す。
上の方からうかがっても明確な道のようなものは見当たらなかったが、ガードレールが切れている所で「この辺りだろう」と適当に当たりをつけて下山開始。
踏み跡のように見えて実はそうでないかもしらない箇所を断続的に踏みながら降りていくと、かつては林業作業者用に作られたと思われる幅広の道らしき所に出て一安心。と思ったのも束の間、崩壊、倒木、草薮のためにまた道が不明瞭になる。もはや踏み跡や廃道を辿るというレベルではなく、地形を見て下っていける所を探して降りる。
地図上では林道のような、まともな道に出るはずの所に至るも、それらしきものは全く無く、大規模な崩壊跡と倒木、笹薮があるのみ。とんでもない所に下ってきてしまったものだ。しかし、地図上では水量の少ない沢沿いに下っていけば中津川林道に合流することになっていたので、崩壊後の柔らかな土の斜面をトラバースし、草薮に足を取られながらも先へ進む。そのうち、道の状態がマシになってきて何とか林道に出ることができた。

【総括】
時間がまだ早かったこと、稜線で力をセーブしていたこともあったが、これが夕方だったらなどと考えると空恐ろしいことだ。破線を進むか否かという判断は、より慎重に、かつ、現地の状況から適確に判断する必要があろう。

今回歩いた山域、ルートそのものは大変素晴らしい。木漏れ日と苔と岩の稜線。結構歩いた割りに疲れていないと思ったら累積標高差も1700m程。共同山行にも使えそうだ。十文字峠を核に、秩父側からのアプローチも含め、いろいろなコース設定ができそうだ。それをもって再訪、再再訪あり得べし。