塩見岳、小河内岳、蝙蝠岳。南プスのおへそから名峰たちを愛でる
- GPS
- 25:41
- 距離
- 40.5km
- 登り
- 3,442m
- 下り
- 3,446m
コースタイム
- 山行
- 11:08
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 12:13
- 山行
- 12:37
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 13:25
天候 | 8月31日:朝ガス、日中快晴、 9月1日:早朝ガス、午前快晴、午後曇り/ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
松川ICを下りたら、その道をまっすぐ進む。左右に曲がるが大鹿村までは道なりに進む。 村落の中で左折して林道へ進む。「鳥倉林道方面」の看板を見落とさないように。 ナビは目的地付近に目印がないので、地図上から鳥倉ゲート駐車場と思しきあたりをタッチ登録した。問題なく行きつけた 駐車場は手前に第2P(約10台)、ゲート前に第1P(約30台)がある。第2Pから第1Pまでは徒歩20分くらいかかるようである。到着日の早朝は台風10号の影響で車はまばらだった。翌日の夕方の下山時は平日にもかかわらずほぼ満杯で、第1Pから第2Pの間の停められそうな路肩はすべて埋まっていた。なお第2Pは3台が駐車していた。また第1駐車場ゲート付近でテン泊する方もいた 駐車場は無料。トイレ、登山届けポストあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
ゲートから登山口: ほとんど舗装道路で緩やかな登り。舗装道路が終了した少し先に登山口がある。登山届けポストやバス停、簡易トイレがある(登山道は登山届けポストの横)。未舗装の林道はさらに先まで続いている。真っ暗な中、ヘッデンで歩く方は林道に釣られて通り過ぎないように。かく言う私は、登山口が林道の先にあると思い込み、行き止まりまで進んでしまった。第1Pから登山口まで30分ぐらいだった。バスは1日2便(以下のURL)なので、大方の人は歩く http://www.ibgr.jp/wp-content/uploads/ccefa973b83adea68cd4da548ed3e640.pdf 登山届け: 今回初めてスマホからコンパスを使用して入山届けと下山届けを出した。使い勝手があまりよくないな、というか使い方になれていないだけかな? 登山口から三伏峠小屋: 10等分された標識が小屋まで続く。登山口の約1800mから小屋の2600mまでひたすら登り上げる。「6/10」と「7/10」の標識の間に「ほとけの清水」がある。冷たくておいしい。道はよく整備されている 三伏峠小屋〜烏帽子岳〜小河内岳(おごうちだけ):寄り道した 三伏峠小屋の向かいにある別棟の右横をくだり、塩見岳とお花畑の分岐をお花畑方面に進む。お花畑で烏帽子、小河内方面へ右折する。尾根に出たら左の烏帽子岳方面へ進む。小河内までの道は明瞭であり気持ちの良い尾根道が続く。進むにつれて近づく荒川三山、特に東岳(悪沢岳)の山容が圧巻である。この稜線からの戻りは塩見岳を正面に、その右奥に仙丈、甲斐駒、右手に白峰三山を見ながら歩く絶景の尾根道になる。三伏峠小屋にザックをデポさせてもらい(200円)、アタックザックでピストンした 三伏峠小屋から塩見小屋: 三伏山、本谷山など小刻みにアップダウンを繰り返し、その後トラバースが続く。最後に塩見小屋へ150mほど登り上げる。小屋のすぐ手前まで樹林帯を行くので眺望はあまりなく、風も通らないため暑い。相次いだ台風の影響か、このルートには泥濘箇所が何箇所もあった。帰りは延々と続くように感ずる登り返しが体に応えた 塩見小屋から塩見岳: しばらく尾根を進んだ後に天狗岩を右から巻くように進む。このあたりから山頂の尾根に出るまで岩場の連続であり、落石には十分注意が必要。ペンキのマークをたどり、ルートを外れないように。ご来光に合わせてヘッデンで登頂する際は、ペンキのマークが分かりづらいため、細心の注意が必要。私は山頂への尾根に出る手前の岩場で何度かルートを外し難儀した。ヘルメット推奨。宿泊した塩見小屋に荷物をデポして、アタックザックで往復した 塩見岳〜北俣岳〜蝙蝠岳(こうもりだけ):ちょっと行ってみた 仙塩尾根との分岐まで下り、右手の北俣岳方面に進む。岩のピークを数個越えればなだらかな尾根道になる。蝙蝠岳に近づくとハイマツこぎが出てくる。ところどころハイマツにトレイルが隠れているので、ザレ場のほうに行かないよう注意。こちらの尾根も白峰三山や塩見岳などの眺望がよい。ここもアタックザックでピストン |
その他周辺情報 | コンビニ: 松川ICを下りてしばらく行くと右手にセブンがある。この1件のみ 日帰り温泉: 下山して駐車場に着いたのが17時だったため、営業時間の制約上から赤石荘を選択。 一部循環の露天風呂のみだが、気持ちよかった。18時で受付終了 赤石荘。500円 下伊那郡大鹿村大河原1972、TEL 0265-39-2528、11:30-19時 http://www.i-turn.jp/ooshika-akaishisou-furo.html この外に近場では以下の温泉がある。 鹿塩温泉塩湯荘。600円 下伊那郡大鹿村鹿塩633、TEL 0265-39-2316、9時-16:30 http://shioyuso.com/facilities/index.html 釜沢釣堀温泉。500円 下伊那郡大鹿村大河原5060-1、TEL 0265-39-2008、10-20時 http://www.journal.co.jp/nagano-onsen/higaeri/gbs.kamasawa.html 鹿塩温泉山塩館。800円 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩、TEL 0265-39-1010、10:30-14時 http://www.yamashio.com/yamashio/onsen.html 松川IC近くまで汗を流すのを我慢できるなら以下の選択肢もある 清流荘。400円 下伊那郡松川町大島2784-1、TEL 0265-36-2000、10-20時 http://www.seiryuen.jp/9yu.htm |
写真
感想
そろそろ山は涼しくなったかと期待して、迷走台風10号が東北を通過した翌日に出かけた。6月上旬の鳥海山以来である。東北、北海道地方の皆さんには申し訳ないが、台風一過の好天に恵まれて、久しぶりの山を満喫した。被害に遭われた方々には、心からお悔やみ申し上げるとともに、被災地の早期の復旧をお祈りするばかりである
1日目の8月31日は比較的登山者も少なく、新装の塩見小屋もゆったり泊まれた(一つ置きに寝る感じ)。三伏峠からピストンした小河内岳の稜線では年配のご夫婦とソロ一人と遭遇したのみで、静かな稜線歩きだった。南プスの中央に位置しており、悪沢岳の圧倒的な山容や秀麗な白峰三山など、北部と南部の山々を心行くまで楽しめた。また伊那側の谷から吹き上げる風が何とも心地よかった
同様に翌日歩いた塩見から蝙蝠岳への稜線も魅力的だった。こちらもソロ二人の方とすれ違っただけで、塩見山頂の賑わいとは無縁の静かな稜線歩きだった。ただ、ハイマツこぎを余儀なくされたこと、ハイマツ帯のトンネル中では羽虫が一杯飛び交い、大きく息を吸い込むのも躊躇われたことが残念である。個人的には小河内岳への稜線のほうがずっと良かったように思う。もし塩見岳登山のついでに尾根歩きをされるなら、小河内岳の方をお奨めする
さて本題の塩見岳であるが、他の山から縦走してアプローチする以外は、鳥倉林道が唯一のアクセスとなる。他の2つのルートもかなり復旧しているようだが、相変わらず通行止めのままだ。このため鳥倉に集中するので、平日にもかかわらずそれなりの数の登山者が入っていた
鳥倉登山口から塩見小屋の少し下あたりまで樹林帯を歩くロングコースで、たまに塩見が顔を見せるものの、ほとんど眺望を期待できない忍耐のコースだ。一般に南プスはこのようなアプローチが多いのだが、眺望もなく爽やかな風も吹かず、コースには泥濘もあり、個人的には何度も訪れたいと思うルートではないなというのが正直なところである
今回の塩見岳で南プスの3000m峰はすべて登ったことになり、世に言う3000m峰26座の完登までに残すところあと1座となった。ささっと片付けるかじっくりやるか、いずれにしても残りの一座をやるには31年ぶりに聖地上高地に足を踏み入れることになる。いろんな想いが錯綜するが、変わらぬままの自然の姿とオシャレになった上高地の姿に感慨ひとしおになるのだろうな・・・
今回は老体にはいささかきつい計画だったので、2日目には三伏峠小屋に宿泊して3日目にゆっくり下山する予定だったが、無理して2日目に一気に下山した。いつもやってしまってから後悔するのだが、今回も足が痛い。でも素晴らしい天候に恵まれた山行となったこと、そして無事に帰宅できたことに感謝感謝である
8/31に三伏でお会いしました。鳥倉ゲートの駐車場でお隣になった地元住民です。蝙蝠まで行かれたんですね、お疲れ様でした。南アルプスは静かな山行きが楽しめますので、ぜひまたお越しください。
jkdywさん、コメントありがとうございました
鳥倉からのアクセスは、なかなかタフなコースですね
2日分の水4Lを「ほとけの清水」で調達したものの、塩見小屋までが大変でした
小屋で購入すればこんなに担ぎ上げなくても良いのですが、小屋が閉まった後の避難小屋利用を想定して担ぎ上げました
南プスは懐が深いので、じっくりと味わいたいところです
南プスでまたお会いできるのを楽しみにしています
またも南プスに行かれていたんですね。写真を見ると、好天で、雄大な景色で、人も少ないようで、快適な山旅だったのではないでしょうか。
麓までの行きづらさとアプローチの長さで、また岩がちな山が好きで北アルプスに行ってしまうので、南プスはなかなか行けていませんが、写真を見るとなかなか魅力的に見えますね。また時間を見つけて行ってみたいと思います。とはいえ、今週末から週末はしばらくずっと仕事になってしまうので、いつ行けるか未定ですが。
3000m峰があと1つで、次は上高地とのこと。楽しみにレコを待っています。
eurekapapaさん、早速のコメントありがとうございました
確かに北アと比べると山容が違いますね。公共交通機関のアクセスが良くなく、同じ駐車場に戻るとなるとコース選定が限られます
その一方で、八ヶ岳などの垢抜けた雰囲気と異なり、この不便さが素朴に感じられたりもします
この秋は東北シリーズで、朝日連峰とか岩手山から八幡平へ歩くコースなどの計画が出来上がっています。仕事と天候のめぐりあわせを祈るばかりです
そして、その間隙をぬって上高地へ行くことができればと願っている次第です
Pinball-san. こんばんは。
台風一過の南ア、いいですね。
私は遅れる事1日違い、お会いする事ができず残念(笑)
大河内岳まで行かれましたか。
蝙蝠岳から見る三角錐の塩見岳を見に行ったんですが、
ガスが晴れずPHのみでした
1日違いとは再会の機会を逸し残念でした
天候も1日ごとに目まぐるしく変わり難しいですね
台風の影響を考えて1日後ろにずらそうかと迷いましたが、かえって穴場的な状況かなと期待して出かけ、結果はラッキーでした
今回はガスが取れなかったとのことですが、また南アを再訪してください
レコを楽しみにしています
SWに蝙蝠岳行きます。
一泊二日なのに小河内から蝙蝠まで歩けてお得感がありますね。
私は7月に鳥倉から荒川中岳までピストンしましたがPinballさんが歩いたルートの方が歩いていて飽きなそうです。
北俣岳、千枚岳のトラバースや悪沢の山頂直下のような感じですか?
南アルプスのど真ん中、いいですね。
\(^o^)/
伝付峠〜二軒〜蝙蝠〜塩見〜鳥倉を2泊3日で歩きます。
tomhigさん、コメントありがとうございます
先日のshinshintaroさんとの塩見コラボ山行拝見しておりました
カッパさんも一緒の予定だったんですね
SWに2泊3日で塩見にまた行かれるとのこと、今度は好天だといいですね
蝙蝠から塩見へ向かう場合は、北俣の岩場のルートは分かりやすく、見た目ほど危険はないと思います。逆の場合が少々迷いますね。いずれしても悪沢直下のような感じではなく、小さい岩峰をいくつか小刻みに超えていく感じです
SWだと塩見〜鳥倉の間が混みそうです
塩見直下で落石に巻き込まれないようご注意ください
レコ楽しみにしています
先日の塩見、失速撃沈してしまいました。
お恥ずかしい限りで
塩見人多いんですね…。
先日ビックリしました
岩場通過する時ヘルメット被った方がいいかもしれません…。
鳥倉から行くか伝付から行くかは天気次第です。
二泊刻んで行くのでそんなにあくせくせずに歩けそうです。
北俣の件ありがとうございました。
ピンさんこんにちは!!遅いコメントですみません。実際に拝見したのはもっと前です!笑
あー・・・これに憧れていたのですがSW全投入しても如何ともしがたかったです。
塩見小屋も二軒小屋も完全予約、となるとなかなかうまくも行かず、重複予約するわけにもいかないなぁ、なんて思ってました。システムの活用法を研究してからでないと門前払いですね。
今度晴れた日にまたしつこく狙いたいと思います(塩見晴れたことない!笑)って言ってももうチャンスそんなにないよなぁ・・・なんて弱気風にも吹かれてますが、それでも「また行きます!」って言いに来ようと思って再訪してヨダレ垂らして帰りまーす。それではまたあちらでご返信いたしますので!
あ、8番はイワインチン、ではないでしょうか!
大エスケープ劇でお疲れのところ、こちらへのコメントありがとうございました
確かに東京に帰ることを考えると、新倉から鳥倉よりも、鳥倉に下山して新倉へもう一台を回収に出かけたほうが効率的ですね。それに、伝付峠から新倉へ下ったことがあれば、今度は逆をやりたくなりますよね
それにしても新倉から伝付峠は相当きつそうなコースですね。私は迷子になる自信と、急登で撃沈する確信があります。仮にやるとしても、椹島を基点にして二軒小屋まで東海フォレストのバスで行き、そこから蝙蝠、塩見、小河内、荒川三山の周回かな?
今回の私の塩見は、台風一過を絵に書いたような本当にラッキーな山行でした。カッパさんの次回の塩見が晴れますように・・・
北は10/15南は5/10まだまだの百名山。
今年は塩見を予定してます。
大変参考になりました^ ^
maru57さん、私の拙いレコが参考になれば幸いです
昨シーズンは鳥倉からしかアクセスできませんでしたが、崩壊で通行止めとなっていた他のルートもかなり復旧が進んだようです。今シーズンは利用可能になるかもしれませんので、ご確認ください
還暦になりますが、健康維持に努めて山歩きを楽しみましょう
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する