奥秩父主脈縦走(甲武信岳-笠取山-丹波山)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 39.1km
- 登り
- 3,138m
- 下り
- 3,637m
コースタイム
- 山行
- 5:10
- 休憩
- 1:55
- 合計
- 7:05
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 9:10
天候 | 6日:晴れ 7日:晴れのち曇り 8日:曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
塩山駅南口バス乗り場1番8:30→西沢渓谷入り口9:30 8日:丹波山温泉12:04→奥多摩12:56(西東京バス) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●徳ちゃん新道ー戸渡尾根ー甲武信岳 西沢渓谷入り口から登山道に入る。 樹林帯の急登が続くが危険な箇所は無い。 途中、戸渡尾根で樹林帯が切れる岩場の見晴らし場が素晴らしい。 分岐を経て木賊山を過ぎると甲武信小屋に出る。 山頂は小屋から20分ほど。 ●奥秩父主脈縦走路 縦走路全体的に整備されていてアップダウンが少なくとても歩きやすい印象。 笹と立ち枯れの木々の間を行く登山道は見晴らしが良く快適です。 破風山、雁坂峠までの道は南斜面の展望が良く富士山がバッチリ見えます。 笠取山のきつい西斜面を過ぎると、道もやや荒くなり樹林帯に入ります。 展望の無い唐松尾山を抜けて、山ノ神土からは再び笹道となり視界が広がります。 将監小屋から禿岩までは視界不良でよく覚えていませんが、 尾根下の巻道をしばらく進むので、 暗い中切り立った斜面を歩くのに相当苦労しました。 その後前飛龍山直下の急坂までは気の休まらない道が続きますが、 ミカサ尾根〜天平尾根は広々とした歩きやすい道です。 ●破風山避難小屋は大きくとても清潔に保たれてます。 見晴らしも抜群。水場とトイレ確認できず。 ●雁坂小屋 水場、トイレ共に整備されており小屋の中も快適そうでした。(トイレ、水100円) ●将監小屋 水場は小屋の目の前にあり、トイレはバイオです。 小屋はストーブの置かれた土間と30畳ほどの大部屋のみです。 布団は無人の場合でも利用できます。(素泊まり4500円) |
その他周辺情報 | ●塩山ー西沢渓谷(バス運賃):1030円 ●丹波山温泉12:04→奥多摩(バス運賃):1009円 ●丹波山温泉のめこい湯 :大人:1人 600円(3時間まで) AM10時~PM7時 (定休日:毎週木曜日) ●甲武信小屋:テント料金1人1000円、水1L50円 ●将監小屋:宿泊料金/素泊まり4500円,テント料金1人1000円 (注)西東京バスの時刻表、古い情報のようで正確ではないです。 |
写真
感想
秋も深まり都内でも肌寒くなってきたこの頃
テント泊で山歩きをするチャンスを伺っていたが、
天候不順が続き計画も建てにくい日々が続いていた。
そんな中、台風が過ぎた7日と8日、天候が安定しそうとの事。
幸い仕事の方も休みが取れそうだ。
計画はいくつかある。
去年断念した谷川岳から平標山への縦走。
八ヶ岳でのテント泊。
そして甲武信ヶ岳からの奥秩父縦走だ。
いろいろ考えたが未踏の百名山、甲武信ヶ岳に決定。
急いで計画を練り直し、ザックに荷物を詰め込み早朝出発だ。
7日朝8時半、塩山から西沢渓谷までの乗客は僅か2名。
年配の男性で、どうやら同じ甲武信ヶ岳に行くようだ。
1時間ほどバスに揺られて西沢渓谷入り口に辿り着く。
バス停横にある売店の店頭にはよもぎ餅が売られていた。
つきたてで美味しそうだった。
(しばらく歩いてから買わなかったことを後悔する)
渓谷を進み、徳ちゃん新道から登山を開始する。
親しみやすい名前とは裏腹に容赦ない急登が続く。
重いテン泊装備にかなり堪える。
2時間ほど登り続けると、近丸新道との分岐に出る。
ちょうどお昼時なので昼食休憩にする。
おにぎり2個とコーヒーとデザート付きで30分休憩する。
その後、富士山の眺めが良い岩場などを過ぎ、
木賊山を抜けて甲武信小屋に着く。
早速、宿泊続きをしてテントを設営する。
平日のシーズンオフともあって先客は1張のみ。
(最終的には自分を含めて3張になった)
設営後はサブザックを背負って山頂を目指す。
山頂に着くと立派な標識がそそり立っていた。
「日本百名山甲武信岳」
眺めはとても良く金峰山、瑞牆山、八ヶ岳、南アルプスまで望める。
誰もいない山頂に気分を良くして小一時間、景色を眺めていた。
このまま夕暮れまで粘ろうかと思ったが、
風が強くなり寒さが厳しくなっていたので諦めた。
下山後、食料を取り出し夕食にする。
ドライカレーにコールスローサラダ、チゲのスープ。
それに小屋で買ったビールもあってなかなか豪華だ。
ワンカップの日本酒も購入したが、少しきつい。
明日の楽しみにしよう。
約1年ぶりのテント泊。
寝てしまえばなんてことないのだが、狭いので物の出し入れに苦労する。
後、テントの色の反応するのか、やたら虫が集まってくる。
コバエみたいな害のない虫だが、出入りするたび中に入ってくるのが
気になった。
翌朝、見事な快晴!
寒くて何度か目が覚めたが、よく寝れた。
幸先いい。
小屋でカップ麺と水を購入し出発だ。
今日の山行予定は尾根道を通り雁坂峠から笠取山、将監小屋までの長丁場。
地図上の時間だと、休憩無しでも17時頃の到着だ。
テン泊装備でどこまで急げるだろうか。。
笹が広がり、立ち枯れの木々が並ぶ登山道は見晴らしが良く
歩いていると気分が良く、足取りも軽い。
そして何より快晴なのが嬉しい。
だが、雁坂峠まで来ると、霧が出てきた。
下に溜まっていた雲が上がってきたようだ。
残念。。
峠から雁坂小屋まで下りてみる。
無人だったが、とても綺麗に保たれている。
小屋横には水が豊富に湧き出ている。
美味しい水をたっぷり補給して、10分ほど休憩した。
ここから水晶山を経由して雁峠、笠取山まで先を急ぐ。
この区間の道も先ほどと同様にとても気持ちが良い。
のんびりと山歩きを楽しみたい時にはまた来てもいいかもしれない。
雁峠、小さな分水嶺を通過し笠取山の麓までやって来た。
スキー場のように西側の斜面だけ開けている。
すごい角度。。
山頂から集団が大きな声を上げている。
随分楽しそうだ。
いざ登ってみると想像通りきつい。
ふくらはぎと太ももが一気に張っていく。
少し登って休憩、少し登ってまた休憩。
先は長い。。
先ほどの集団が下りてきた。
迷彩服を着た自衛隊員達だった。
何かの訓練なのだろうか。
息も絶え絶え、へとへとになりながら何とか登りきる。
時計を見ると思ったほど時間は経過していない。
斜度は容赦無いが、距離は短かったのだ。
そこから岩場を抜けて奥まで進む。
山頂は展望に乏しいやや拍子抜けするような場所にある。
先ほどの登りきった場所が頂上であれば達成感も増したことだろう。
山頂を少し下りたところで、年配の男性2名に会う。
少し話をした後、行動食を食べて休憩する。
時間は13時を少し回ったところ。
将監小屋までは地図時間だと、あと3時間ほどなので16時前後には到着できそうだ。
だがここからの唐松尾山までの尾根道は今まで以上にきつく、
これまでの疲労の蓄積で足取りが重い。
登り返しが多く岩場が辛い。
尾根道を抜け、将監峠までたどり着く頃には
いつの間にか辺りは霧で真っ白になっていた。
小屋には16時前に着くことが出来た。
小屋は無人で水場の音だけが響いている。
テン泊を考えていたが、明日は早出の予定だし、
誰もいない小屋で寝るのも快適そうだと考え、
素泊まりに決定。
土間に貼ってあるバスの時刻表が、自分の調べてきたものと
違うことに気付く。
丹波山〜奥多摩行きのバスが予定より2時間早い。
今日は夜に予定があり早く戻らなければならないのだ。
これだと温泉に入ることも出来ないかもしれない。
出発の時間を早めねば。
最大70人収容できる大部屋に一人布団を敷き
7時に眠りにつく。
明日3時、目が覚める。
4時過ぎに出発予定なのでこのまま朝食をとって準備をする。
外に出てみると幸い雨は降っていない。
ヘッドライトを付けていざ出発。
辺りは霧で、月明かりも無い暗闇。
思ったよりも視界が悪い。
足元だけが頼りなく照らされている。
なんの迷いもなく小屋から続く道を歩いていたが、途中で下山道を間違えた事に気付く。
急いで戻るが、往復20分のロス。
今度は確実に下り口を確認。
視界が悪いので、慎重に足場を確認して進むが道は細く、
切り立った斜面を歩くのでとても緊張する。
しばらく歩き日の出の時間になったが、霧のため明るくはならない。
斜面の方角にもよるのだろう。
強い風が吹くたび、木々から朝露が降ってくる。
レインジャケットを着るほどではないが、かなり気になる。
飛龍権現の分岐まで、2時間ちょっと。
悪天候と暗闇のため普段以上に疲れる。
あと少し、何とか頑張ってみよう。
分岐から前飛龍直下の崖のような厳しい下りを抜けたあとは
歩きやすい山道となり助かった。
ここからは速度も上がってくる。
小屋に貼ってあったバスの時刻にも間に合いそうだ。
(下山後、バス会社に問い合わせてみると自分で調べてきた方が正解だった)
天平尾根を下り
10時前には丹波山に到着できた。
温泉に入り汗を流して疲れを癒す。
秋の奥秩父縦走の旅は前半は軽快に。
後半は我慢続きの山行となった。
過ぎてみれば、どちらも楽しい思い出となり
辛さを忘れて、また山に行きたいと思うのは不思議なものだ。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する