感謝されると、生きる力が湧いてくる

2017年10月10日 14:29日常全体に公開

私は、ここ数ヶ月、自己蔑視（否定）感からの抑うつ悪化に悩まされています。６月から、好きな山歩きもまったくやる気がおこらず、７月からはついに休職し、ほとんど布団の中で「ああ苦しい。早くこの世から消えたい」と、言葉に出したり、ぼんやりといつも頭の中で考えていました。

そんな中、９月下旬に某大学の先生（某学術誌の編集委員）から、論文査読のお礼のメールが届いていました。

私は、自然科学系研究者の端くれです。一般的に、研究者の業績は、査読付き（審査付き）論文を国内外に発表することで評価されます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E8%A1%93%E9%9B%91%E8%AA%8C
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%BB%E8%AA%AD

私は、年に１本は査読付き論文に投稿することを目標にしております。自分の論文を査読してもらうからには、自分も他研究者の投稿論文を査読する義務が生じてくると思っております。１本の論文について、普通は少なくても２～３名の査読者が付くので、年に少なくとも、それ以上の論文を自分が査読する義務があると感じております。そのため、自分は多い時で、年に10本以上の国内外の論文を査読しております。

一方で、論文査読という仕事は、まったくのボランティアです。職場では、業務として認められないし、時間も取られるし、まったく割の合わない仕事です。海外でも名の知れている学術誌などは、慣れない英語に苦労しながら、一生懸命査読を行って、コメント結果を送っても、形式的（機械的）なお礼のメールしか来ません。最近の査読システムは、完全に電子化され、マニュアル化しているのです（メジャーな学術誌だと、投稿論文数が莫大な数なので、致し方ない面もありますが）。

６月の苦しい体調の中、できる限りの努力をして、ある国内誌の査読を行いました。その論文が採択された旨のメールが届き、同時に、編集委員の先生から、以下の様なメールが届きました。

「このたびは某投稿論文のご審査誠にありがとうございました。ご審査いただきました論文は採択となり、出版に向けてのプロセスに入っております。先生には、大変的確かつ丁寧なご指摘をいただきまして、審査をお願いして本当に良かったと思う次第です」

文面から、形式的ではない、編集委員の先生の誠意を感じましたので、私は返事を書かせていただきました。

「ご丁寧なお礼状をいただき恐縮しております。こちらこそ、貴重な勉強をさせていただき、ありがとうございました。件の論文は、著者らの苦労がしのばれる論文で、
体裁は整っていなかったのですが、貴重なデータが含まれているので、大幅修正後、採択されてよかったと思います。今後とも、よろしくお願いします」

すると、また編集委員の先生からお礼のメールが届きました。

「ご丁寧にお返事を下さり、ありがとうございます。私としても、個人的にはOOOOO（学術誌名）はできるだけ会員の先生方の研究の公表の場となればよいと思い、このお仕事をさせていただいています。しかし、その分査読者の先生方にはご負担をおかけすることになりますので、心苦しく思うこともあります。先生のようにおっしゃっていただけますと、感謝の念しかございません。今回は本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます」

このように、日本語で気持ちの込ったやり取りができるのは、国内誌の良い所です。そして、このように感謝されると、自分も少しは役に立っていると、自己肯定感を感じることができました。そして、生きるエネルギーを貰ったような気がしました。10月からは少しづつ散歩する気力が出てきて、現在、復職や登山再開を目指し、３歩前進、２歩後退している状態であります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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RE: 感謝されると、生きる力が湧いてくる
Mipapaさん、お久しぶりです。
いつも拍手ありがとうございますm(__)m

役に立たない人なんていませんて。

フォローさせていただいたのもMipapaさんのユーモア溢れるレコや、日記でのアホなやりとり(失礼！)で知らず知らず笑顔になれるから。

これからも肩の力抜いて気楽にいきましょ！

2017/10/10 19:38