欧州はいつ以来であろう。先々週~先週と2週間の出張機会を得て、ドイツからオーストリア、スロベニアを旅した。帰国後の残務と時差解消も一段落した日曜、大気も不安定で外は雨。家でゆっくりする機会をやっと得て、この日記を書いている。ミュンヘン、インスブルック、リュブリャナはどれも歴史を感じる素晴らしい都市なのだが、田舎育ちの私はやはり郊外の小さな集落に滞在するのが性に合っている。幸いにも今回の仕事場はこういう場所だった。朝のルーチンで30分もジョギングすれば集落を一周できてしまう。特に美しかったのはチロル州を流れるInn川沿いの山上集落で、おおよそ放牧地となっているのだが、2000m級の岩山の麓に美しい景観を魅せている。5月とあって花が多い。日本でもよく見かける高山植物が咲いている。集落には宿泊施設はもちろん小綺麗なカフェやレストランも営業していてまったく寂れた様子がない。地元の人に聞くと景観の主役となっている牧場主には政府からの補助金が出ているそうだ。スイスでも同じ話を聞いたことがある。政府の後押しで景観が守られ、観光経済が回る仕組みになっていると想像する。
総務省の報告によると、平成27年から令和元年の4年間で消滅した日本の集落は139あるという。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei10_02000066.html山歩きをしていて時折見かける消滅集落をみるのはなんとも寂しい。「美しき村」を洞察した柳田國男がいまの日本の限界集落の状況をみたらなんというであろうか - 柳田國男「豆の葉と太陽ー美しき村」。
写真は左からKaindlhuette、Hintersteiner See、Bad Häring
山行記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-6818328.html
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