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ーもっと楽に登れるようになりたい、であれば私の知る限りの情報と実経験を伝えます。私自身がそうでしたから熱が入ります。
ー容姿の改善(多くの場合すでに痩せているのにもっと痩せたいと仰る)となるとアドバイスできません。心理の世界です。勉強不足なのでお役に立てません。
最も多い反応ーメタボをなんとかしたい、でも美味しいものは食べたい。この領域は多少仕事をしていたので会話を進めることはできます。
昨年、厚労省が「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」をまとめました。このガイドは日本人のエビデンスをもとに作成されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index.html
このガイドが出るまで自身の生活指針としてはWHOのガイド(成人の場合、中強度以上の運動を週150分以上)を参考にしてきました。愛用のガーミンは最大心拍数の推定値と運動時の脈拍数から中強度以上の運動時間を自動集計して、週150分達成したかどうかを示してくれます。思いっきり走った時の脈拍の変化から最大心拍数を推定しているのですが、しばしば推定値が自動調整され、その度に中強度運動の適用範囲も変わります。面白いので毎日のように眺めています。
ところで中強度以上の運動を週150分って結構大変です。30分ランニング週5回に相当します。厚労省のガイドでは、成人の場合、「歩行又はそれと同等以上の身体活動を1日60分以上」に加えて「息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上」となっていて、ランナーではない人にとっても手が届きそうな目標です。また「座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する」とも記載されています。長時間の座位や横臥が筋減弱を引き起こすことはよく知られています。私もできるだけ立って仕事をしています。また筋量が少なくなると血糖の取り込みも少なくなっていわゆる隠れメタボとか痩せの糖尿病の原因になります。こうなると「痩せることは健康にいい、登山で痩せられないか」という問い自体が正しいかどうか怪しくなります。痩せたいなら炭水化物の摂取を抑えると劇的に体重が落ちることは私も経験してます。脂肪だけでなく筋肉が落ちてむしろ運動能力は落ちてしまいました。これでは決して健康な状態とはいえません。問いを、例えば「運動は健康にいい、だから登山で健康になれるか」とすれば、問いが成立します。心臓や関節に支障のない方が毎週末登山することは健康につながるでしょう。もし月に一回しか登山せず、日常が座りっぱなしでは十分な運動量とはいえないでしょう。毎日の生活で1時間以上歩き、その上で週末に水とおにぎりを持って息を切らして体力に合った山を登ってひと汗かいてみてはいかがでしょうか。痩せるためじゃなくて健康になるために。
図:ガーミンアプリの週間運動量表示。緑は目標の週150分達成、青は未達。9月になって最大心拍数が補正されたのか、中強度運動量が急に増えている。
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