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雨がやんでくれると良いですね(今日は暑かったですが)。
今回は、村越 真さん著 の 山岳読図大全 のレビューです。
山岳読図大全(2011)は、最新読図術(2001)の大改訂版のような位置づけであり、内容的に3−4割程度の重複がある印象です。山岳読図大全の方が、基礎的な説明が充実しています。
前回日記に載せた「地図の読み方」が、ストイックなまでに地形を把握することをつきつめていたのに対し、山岳読図大全は[ナヴィゲーション]という概念を解説したもので、実際に地図をどのように活用するかという部分に主眼がおかれています。
読図の本としては非常にオーソドックスで、道迷い実例から、地図・用具の解説、読図の基礎、現在地把握、ルート維持、プランニング、実践例といった構成になっています。それぞれ具体的な例をあげて解説されています。
本文にはイラスト、写真も多く、そつのない内容で、しっかり理解するまで何回も読んでみようと感じさせるものでした。ただ、ページ数の問題などもあり、自分にとってはやや消化不良気味で、もっと例題が多いといいな、と感じていました。
というところで、同著者による、最新読図ワークブックが発行されていました(2007)。
最新読図ワークブックは山岳読図術の内容に沿った感じで40問余の問題が収載されています。1問1問のボリュームもあり、やりごたえがあります。
内容としては、現在地把握(写真から地形図上の現在地を推測する)の問題が多く、読図のスキルが必要と感じます。反面、ルート維持・プランニングに関する問題が少ないのが個人的には残念だったのですが、そのあたりについては「地図の読み方」が詳しいのでちょうどよいとも思いました。
これらの本(山岳読図大全、最新読図ワークブック)も大変丁寧に作られており、
興味のある方には目を通していただきたい内容です。読みやすさと充実度という点では、自分の持っている本(http://www.yamareco.com/modules/diary/183509-detail-121981) のなかでは一番と思います。
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