スタート早々引き返しを考える、昨日の晩降ったであろう新雪で、20センチ位積もっていて少々あるきずらい、だが道は出来ている、ん〜、問題ない行こう。
登山道入り口到着、道もついている、空も問題ない、すぐに登り始める。
ゆっくり登っているつもりなのに、汗ばんでしまった。すこし休憩を入れる。
寒気を感じないうちにすぐに出発、これを繰り返しながら6合目到着。疲れはと言うと、ザックを担いで登ってきている時とまったく一緒でちょいふらくらい。
検証結果は、まったくもって体力不足、と言うことが判明しました。それはさておき少しずつだが上に行くにつれ雪の量が増えてきているの感じ、もうそろそろかなと思いながら進んでいると、前から人が来たので脇に避けた、しかし一向にくる気配がない、向こうも俺にきずいて待っていてくれているのか(実際こう言う事があり、どちらかかきずいて、”どうも”、”どうも”と、笑いながらすれ違った事が何度かありました。)上を見上げるとさっきの人はいなくなっていた。
登りのひとが休憩してただけだったのかと思い、俺も上を目指す。
と、そこにさきほどの人が下って来て、”この先は吹き溜まりで腰まで埋まってしまいますよ〜”と教えてくれた。
いきますか?と聞かれ
俺は、ん〜戻ろうかな〜と答える。
すると、交代でラッセルしていけば行けそうですよ、と言われ、
いける所まで行きましょう、と言う事になった。
無理や危険な事をしないと、自分に言い聞かせた事を忘れてしまった、わけではなく、俺はこの人のしゃべり方や、態度、雰囲気で信用できる人間だと判断したからだ。もしも何かあってもこの人の責任だから、と言う意味ではありません。
つまり自分を信じたのです。勿論俺も行けるのなら、行きたいと思ったから。
そして、チームラッセルは山小屋目指してひたすら突き進んだ、って言うよりひたすらひたすら”突き泳いだ”。何度も何度も休憩をいれながら。しかし一向に目印が見えてこない。道は完全に消えていたのでひたすら上を目指した。
そのうち俺の心に不安が立ち込めてきた、しかしもう一人の方はいたって平常心(顔を見ると、”で〜ん”と構えていた)。
そしてだんだん、空が開けてきた事にきずき、自然とペースアップしていくと、その時、遠く上のほうに雪から顔を出している見慣れた”金”が見えた。
”やったー、ざまー見ろこの野郎ー”と心の中で叫んだ。(俺はうれしすぎるとこうなってしまいます。)
一人だったら確実に口に出してしまっていただろう。
勿論もう一人の方も歓喜の雄叫びをあげていた(上品な)。
チームラッセルはすぐに山小屋に雪崩こんだ。
俺はおもむろにライターを取り出しストーブに火をいれた、すぐに小屋は温まり、疲れきった体を床に”で〜ん”と投げ出した。
その横でもう一人の方はコーヒーを作り俺に差し出してくれた、あまりにも悪いので断るが(丁重に)断っているのも悪いので素直に頂いた。ぐい、ぐい、ぐいっとカップ(アルミホイルで作ったカップではなくその方の)を勢い良く傾けると、予想以上に熱く貴重なコーヒーを逆流してしまった。
さらにチョコレートやティッシュ(逆流の掃除や鼻をかむため)を頂き雪山テント泊の楽しいお話をして頂、ストーブで十分に汗を乾かし帰り支度して、00さんに心の中でお礼を言い、チームラッセルはゆっくりとひょうひょうと下界をめざした。
そして定刻どおり3時半ころ駐車上に無事たどり着く事ができた。
勿論”チームラッセル”は解散しそれぞれの家路に向かったのだった。
おしまい。
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