17日(水)午後7時より8時半までの1時間半、 参加する山岳
会で団体会員となっているJRO/日本山岳救助 機構主催の
講演会に出席した。
「道迷い事故の実態とその対策―世界の遭難事例から―」
というタイトルで、危機情報論がご専門の青山千影氏(関
西大学総合情報学部 教授・工学博士)による講演だった。
登山を始めたばかりの頃に個人的によく受けた机上講習だ
ったが、随分久しぶりの参加となった。
山岳遭難の原因で比較的多いの(全体の約30%)が道迷いと
言われていることで、道迷いから発生する遭難を分析し、
科学的に統計を取りその原因となる要素に、読図の未熟や
自身の感覚への過信などを指摘してその改善方法などを話
された。日頃からの訓練がどれ程大切なのかを思い知らさ
れた1時間半だった。
登山を始めたばかりの頃ちょうど夏休みの少し前、北八ヶ
岳の麦草峠から雨池への初めてのアプローチの時、いつの
間にか登山道を見失い、2時間歩き回った末に元の麦草峠に
戻ったことがある。
あの時は、コンパスを持っていたにも関わらず使い方が曖
昧できちんとした読図が出来なかったばかりでなく、赤布
を目印に歩けば良いや!という間違った知識も重なって、
笹が伸びきった水はけの悪そうな箇所を枝から下がる赤布
だけを頼りに歩き回った。
その日の宿が縞枯山荘で、お盆期間中にちょうど台風が直
撃した時だったので宿泊客が誰も居らず私達だけだったこ
ともあり、小屋番の方からお話を伺ったのだが、登山道の
下草を刈る整備をする前だったこと、その場所の赤布は林
業従事者が付けたもので、登山道からは大きく外れること
など、思い込みや過信で遭難が起こるものだと気付かされ
たものだ。小屋番から聞く話の全てが、自分にとって恐ろ
しくなる情報ばかりだったのを思い出した。
中々タメになる講演会だったと思う。
会場には、所属する山岳会の役員始め、あまり例会に出席
されてなかったメンバーもいらしており、ご挨拶が出来た
のもよかった。
今後時々でも、机上講習や講演会に出席していこうと思う。
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