苦味、渋味、酸味

※注意
当記述は有毒物の飲食を推奨するものではありません
また、正体のわからない野草、木の実、きのこ、昆虫などを食べるのは大変危険です


苦味、渋味、酸味・・・この三つはもともと毒や腐敗物など、食べるべきでないものを判断するための味覚だという話だ

とはいうものの、スイセンやイヌサフランを誤食して死亡する事故が毎年のように起こってるのでその感覚も大いに怪しいものだ
(そもそも山菜の多くは“苦い”のである)



先月、角田山の浦浜登山口近くで、登山道わきの低木についていた赤い果実(画像)を一粒口にした

「どうせ酸っぱいんだろう」と身構えて口に入れたそれは、奇妙な甘さに軽い苦味と渋味が入り混じった・・・なんか嫌な感じの味だった
すぐに口の中の実を吐き棄てたが、唾液の分泌量が異常に増えるのを感じる
どこかで目にした『噛みたばこを噛むときは有毒な唾液を飲まずに吐き捨てる』という知識を思い出し、口の中の唾液をしつこく残る嫌な後味を洗い流すかのように、何度も何度も吐き捨てた

それからは特に体に異常を感じることはなかった

数週間後、他の方が書いた角田山の山行記録から、あの時口にしてすぐに吐き棄てたアレは毒のあるヒョウタンボクの実だったことを知る



今回の有毒な実を口にした後の処置が正しかったのかどうかはわからないし、一粒くらいなら“ただちに健康に影響はない”のかもしれない
だが、少なくとも
『口にしたものに何か異常を感じたらすぐに吐き出す』
というリアクションは重要なことだ