アパラチアン・トレイルやパシフィック・クレスト・トレイルにあこがれ、一度はアメリカの地を踏んでみたいと思ったものの、現実は日本の山をちょぼちょぼ歩いています。
日本の古典的なロングトレイルである四国のお遍路にまつわる「四国辺土」の書評を見て興味がそそられてページを少しめくると、短絡的な政治思想性を発露する文章があって読了の気分が削がれてしまいました
そこで自分の趣味とする関連では政治臭・思想臭のないものがいいと、斎藤シェルパ著「日本10大トレイル」を開いて知ったのが「みちのく温泉トレイル」でした。
65歳を過ぎたら(テントを担ぐことができなくなったら)避難小屋の充実した東北の山歩きと思っていたこともあり、ロングトレイル+温泉+避難小屋とはなんと夢のある旅だろうと思った次第です。
そういえば、東日本大震災の翌年(2012年)、小野健さん著「栂海新道を拓く 夢の縦走路にかけた青春」を読んで、親不知から白馬鑓まで6日間かけて歩いたのも、人様が決めたものではない自分流の「ロングトレイル」だったんだなぁ。花がきれいだった。ここを開削した小野建さんをはじめとするみなさまのご苦労を偲んで歩いたものでした。
小野さんは罪には問われてはいますが、今は立派な功績として歴史に名を残しています。道というのは古来、自然発生的に踏まれたものであって、それが現在の登山道につながっているところが多いのではないでしょうか。登山道の位置の多少の変遷はあるでしょうが、細かいことに目くじらを立てると、山は楽しくなくなってしまいますね。(自然物のことも考えてはいただきたいですが。)
2012年の栂海新道の記録:
http://yamatabi-hanatabi.com/tsugamishinndo2012-1.html
このトレイル中、栂海山荘で同宿の青年についてはさらっとしか記述していませんが、東日本大震災で翻弄された原子力発電に身を置く悩める人でした。電源資源の乏しい日本はこの先も原子力発電にも依拠しなければならない、正しいことは正しいと確信をもって安全な原子力発電のためにがんばって下さいとエールを送ったのでした。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する