給料生活者として毎月、安定した給与収入を得ていたときは、買い上げや補助金で成り立っているコメ農家や農業に対する各種補助金を否定的に見ていました。
ところが、実際、趣味が高じたものとはいえ、曲がりなりにも農業生産者の立場に立ってみると、先祖伝来の土地や農業用資機材を持たずに農業に従事すれば、自己資金のみでは黒字経営はもとより、人件費も出ないという厳しい事態に直面しています。
幸い、年金受給の立場にありますので、大きな赤字経営にならなければ生活が困窮するというものではなく、本物の農家のみなさまから見れば遊びの範疇と言われても反論のすべはありません。
今日、7月10日付けのS新聞は、「岸田政権の骨太方針を見ると農業を広げようという気が見られない」と書いています。しかし、同じ働く身として、給与生活者の収入と農業従事者の所得を見ると、愕然とした格差が見られます。
そんな観点から「ヤマレコユーザーに農業者はいるか?」とのタイトルにしました。輸入原材料の高騰、ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰が世間の話題となっていますが、コメの価格は上がっていませんし、野菜も安値です。
生きていく上でコメも野菜も欠くことはできませんが、資材・燃料費・肥料の値上がりは農業経営に大きな影響を及ぼしていても、厳しい主婦の眼からは10円の値上げもそうやすやすとは許されるものではありません。
私の山登りの最盛期は2014年、40回の山行で31泊しています。野菜作りに身を置いた今、年に数回の山登りも夢の世界になってしまいました。
http://yamatabi-hanatabi.com/year_by.html
野菜は生き物です。山に登っている場合ではありません。日高の山を贅沢に歩いていた日、好きなときに好きなだけ歩けた日々が懐かしいです。今日も帰宅は選挙の開票番組が始まってしまっていた午後8時過ぎでした。
販売の野菜を並べている最中に、「ねえ、これにシール貼って」「おいしかったよ」などと声をかけていただける主婦のみなさまの励ましがあってこそ、老体に鞭を打つことができています。
若者を中心に就農ブームがあるようですが、そんなに甘いものではありません。でも夢はあるかもしれません。貧乏を気にしなければとの前提の話です。
そのようなわけで、しばらくぶりに歩いた奥多摩・酉谷山避難小屋宿泊の山が、この上ない贅沢な2日間であったわけです。夏山は百名山、1日目はテント泊、2日目は避難小屋泊を予定しています。まるでヒルトンに宿泊するような贅沢な気持ちで計画を作っているところです。
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