新聞記事は「クライミング事故はどこまで自己責任?協会設置ボルト外れ骨折」との見出しです。すでに「協会設置」と事実関係を誘導されるような書きぶりです。いわば個人の民事訴訟について毎日という歴史ある大新聞がなぜ介入するのか、クライマーさんと協会だけの間の争いごとでないことは容易に想像がつきます。
記事は、原告は二子山は「クライミングによるまちおこし事業」の場であるから通常の岩場より安全性が高いと認識されているとの主張をしている、としています。
しかるに、2005年から事故のあるまで相当回二子山をご利用になりながら「安全性が高いと認識されていた」のなら、クライミングばかりではなく低山から山地図に掲載されている一般の登山ルートにも多くの危険が潜んでいることの最低のことの再認識が必要であり、そのことを認識できなければ登山と遊びはよした方がよさそうです。
10数年も同じ山の石灰岩でクライミングを楽しみ、そこが未来永劫安全だというのでは、あなた任せの山の遊びということになり、そもそも何が面白いのだろうかと言うことになります。
それにしても毎日新聞がこの民事訴訟記事で何を伝えたいのか、一方の当事者側に立ったともとられる構成に、新聞の公共的使命を見出すのが困難な記事でした。
記者にも当然のごとくノルマがあるでしょうから、地方の街をエリアとして働くのであっても、何かしらの事象を掘り繰り出して記事としなければならないのでしょうね。
「社会がホッとする明るいものはありませんか。」と尋ねられた記者を思い出します。
クライミング事故は、登山界の狭い範囲のほんの一部の出来事でしょうから、社会の耳目をあるめるためには針小棒大にならざるを得ないのかもしれません。
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