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ところで40数年前のまだ若かりしきころ、給料をもらって生活していましたが、月初めに前月の統計を出すのに係の人3人ほどが手作業で徹夜でやっていたものです。
https://jasr.or.jp/online-old/content/column/column11_imada.html
それが当たり前の時代でしたが、職場に談判して3人を一切の業務から3か月間外してもらい、コボルを使って自前でプログラムを組んで省力化を図ったのでしたが、若かったからそのような無茶もできたのでした。
いつも思っていることなのですが、警察の遭難者についての統計を見るたび、あまり意味のないことをやっているなと思うのです。単に警察活動として件数を羅列するのなら内部の参考資料程度としてはいいのでしょう。しかし、遭難事故の予防・防止の観点からはほとんど機能していない統計(とも呼べない)数字です。統計とはその数字を分析することによって役に立つものでなければなりません。
総務省統計局の資料を見ると、高齢者(60歳以上)による遭難事故が多いか少ないかを、平成18年から22年までの間の数字を使って分析しています。
「高齢者」を60歳以上とすることの合理性には疑問を感じるところですが、それによると(つまるところ)
・60歳以上の登山者が遭難する割合を調べるには、60歳以上の登山者
数や60歳未満の登山者数も必要
・遭難者数も増加しているため、必ずしも60歳以上の遭難者の割合が
高くなっているとは限らない
と言っています。
全体の登山者中における遭難者数や高齢者という属性の中の数字を見ずに「高齢者」を語ってもあまり得られるものがないという気がします。
記録を整理してある2016年の私の(65歳のときの)登山回数は26回、うち宿泊を伴うもの23回、総日数47日となっていますが、高齢者ほど山での活動日数が多いとの統計もあります(下記総務省のリンク)。山を楽しむ高齢者は若いころから長年登山に親しんでいた人が多いのでしょう。遭難者の登山経験年数も遭難の統計を取るときの重要なファクターの一つであるべきです。単純に積み重ねた遭難事故の数字をあげつらっても、何の生産性もないばかりか、クライミング事故訴訟のニュースと同様の価値の低い記事に成り下がります。
ジャンダルムを縦走中に出逢った80歳のソロの男性のことです。天狗沢を登ってきたということでした。「もうこの歳ですからジャンダルムは無理です。天狗のコルまでで十分です。」と話されていました。何よりその身繕いが長い登山経験を物語っていました。忘れられない素敵な出逢いのシーンでした。
【統計局参考資料】(登山・ハイキングの状況−「山の日」にちなんで−(社会生活基本調査の結果から)
https://www.stat.go.jp/data/shakai/topics/topi961.html#aI-1
【画像】歩く人の極めて少ない山域です。下山するといつも安堵感を覚えます。
はじめまして。
「身繕い」大切なことですね。
「身の丈」はこれまで意識しながら山歩きをしてきましたが、「身繕い」は考えていませんでした。
これからは「身繕い」を心に留めておきたいと思います。
良いお話しをありがとうございます。
こんにちは!
ご訪問ありがとうございます。
山登りで出会った、すれ違った方は数多くいらっしゃるものの、12年前または8年前に天狗のコルでお話しさせていただいた大先輩は唯一無比の方でした。
服装・装備は華美ではないものの、その豊かな登山経験を明白に彷彿させるもので、かつ、お話しぶりも素敵で、本当に恐れ入りますといった感じでした。
私は現在73歳ですが、あの方のような美しい「ご老人(男性)」になるにはまだまだ人生経験・修行が足りません。
コメント、ありがとうございました。
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